musicienne さん プロフィール

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musicienneさん: ♪オペラの館へようこそ!
ハンドル名musicienne さん
ブログタイトル♪オペラの館へようこそ!
ブログURLhttp://jupitermercury.blog.fc2.com/
サイト紹介文オペラは深淵なもの! その魅力を広く深く探っていきたいと思います。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供28回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2013/04/15 04:15

musicienne さんのブログ記事

  • カウンターテナー 昨今
  • 数十年前には、カウンターテナーという存在そのものがあまり知られていなかったように記憶している。私が初めて聴いたのはヨッヘン・コヴァルスキーのオルロフスキー公爵《こうもり》である。1650−1750年頃に最盛期を迎えたカストラートだが、宗教上、また道徳上好ましくないということで虚勢手術が禁止されカストラートが存在しなくなり、19世紀後半にはほぼ姿を消した。教会では女性が歌うことは許されなかったため、ソプラノと [続きを読む]
  • モンセラート・カバリェの死を悼む
  • モンセラート・カバリェの訃報に触れたのは6日の夜のことだった。8日のオペラ講座でベッリーニを取り上ることもあって、カバリェの映像もチェックしていた。報道によると、胆のう(または膀胱)に問題があったようで、9月に入院したそうである。私が初めてカバリェのオペラに触れたのは、1976年NHKが招聘したイタリア歌劇団の《アドリアーナ・ルクヴルール》である。これは、このオペラの日本初演であった。この日カバリェとコソッ [続きを読む]
  • バイロイト音楽祭2018雑感
  • バイロイト音楽祭が終わって3週間以上も経っているので何を今更と言う気がしないでもないが、今年のバイロイト音楽祭は何かと話題が多かった。まずオープンの1か月前に《ローエングリン》を歌うはずだったアラーニャの降板という大事件があった。「6月に《イル・トロヴァトーレ》を入れたことで準備が間に合わなかった」とのことだ。ティーレマンから「プロンプターやコレペティトゥーアを信じて」という言葉もあったらしいのだが [続きを読む]
  • バーバラ・ハンニガンの歌い振り
  • 以前に弾き振りについて書いたが、そもそも最初に弾き振りをしたのは誰だろうと調べてみたところ、どうやらシュトラウス一家のようである。1830年以降、ヨハン・シュトラウスⅠ世やⅡ世は舞踏会場で、自らヴァイオリンを弾きながら小規模のオーケストラを指揮していた。それにならって、ウィーン・フィルのコンサート・マスターであったヴィリー・ボスコフスキーが1955年から二十数年間 ニューイヤーコンサートで弾き振りをした。 [続きを読む]
  • ブリテンの「戦争レクイエム」
  • 終戦記念日の今日、ブリテンの「戦争レクイエム」を久しぶりに聴いている。この曲を初めて聴いたのは学生時代で、当時慶応大学で音楽学を教えていらした村田武雄氏を大学にお招きして、特別講座を開催していただいたときのことである。その中で村田氏は「戦争レクイエム」のレコードを聴かせてくださったのだ。そのときの衝撃は忘れがたいもので、すぐに村田氏にお願いしてそのレコードをお借りしたのを覚えている。この曲は1940年 [続きを読む]
  • オペラ・アリアのカデンツ
  • 18世紀にはオペラの世界で作曲家の権限はあまりなく、当時最盛期でスター的存在であったカストラートが絶大な力を持っていた。彼らは自らの声と技術を誇示するため自由にというより勝手にといった方がよいかもしれないが、曲を装飾して歌った。おそらくそれがカデンツの始まりであろう。ヘンデルやベルカント・オペラのカデンツは、楽譜に書かれている音を基本にしているのだが、同じメロディが2回出てきた場合には、歌手がそこに [続きを読む]
  • 三大テノール 1990 年W杯前夜祭
  • オペラ講座で「三大テノール」の代表作を取り上げているので、1990年サッカーW杯の前夜祭としてカラカラ浴場で行われたコンサートを取り上げてみた。ルチアーノ・パヴァロッティ(Luciano Pavarotti 1935-2007)プラシド・ドミンゴ(Plácido Domingo 1941-)ホセ・カレーラス(José Carreras 1946-)ズービン・メータ(Zubin Mehta 1936-):指揮1990年、ローマのカラカラ浴場で行われた三大テノールのコンサートは聴衆を感動の [続きを読む]
  • バーリ歌劇場の《イル・トロヴァトーレ》
  • フリットリとメーリの《イル・トロヴァトーレ》、私にとっては今年最も楽しみにしていたイベントであったのに、フリットリの突然の降板を迂闊にも前日まで知らなかった。当日会場に掲示されていた6月12日付の医師の診断書によると「気管支の炎症により10日間の休養を要する」とのことであった。2011年、東日本大震災のときには、《ドン・カルロ》のエリザベッタを歌うはずであったのに、主催者側の要望に応え、不本意ながらネトレ [続きを読む]
  • スター歌手のニュー・レパートリー 〈女性編〉
  • 十数年前にスザンナ、ルチア、ヴィオレッタなどを歌っていたネトレプコが、トゥーランドットを歌うなんて誰が想像しただろうか。2021年ザルツブルク音楽祭でカウフマンと共演するという。ネトレプコのレパートリーの変化はあまりに急激で驚かされる。いつ頃からだったか定かではないが、コンサートやガラで《イル・トロヴァトーレ》《マクベス》などのアリアを歌い始めたときに、こんな重いアリアを歌って大丈夫なのかと思った記憶 [続きを読む]
  • METライブビューイング18-19シーズンの観どころは
  • 《ルイザ・ミラー》を観に行ったら、METライブビューイング新シーズンのチラシが置いてあった。その中から注目の作品を拾ってみよう。18-19シーズンの演目《アイーダ》: 超豪華キャスト。《サムソンとデリラ》: アラーニャとガランチャ、共にロール・デビュー。《西部の娘》: MET久しぶりのカウフマン。《マーニー》: ミステリアスな新作オペラ。《椿姫》: ダムラウとフローレス、悪かろうはずがない。《アドリアーナ・ [続きを読む]
  • ユジャ・ワンというピアニスト
  • 速弾きのピアニストというと真っ先に思い浮かぶのはマルタ・アルゲリッチであろう。ご本人が、「意識しないとどんどん速くなってしまう」と言うくらいなのだから、推して知るべしである。21世紀の速弾きピアニストというとユジャ・ワンだろうか。彼女は1987年北京生まれで、最初に注目されたのは、2001年 仙台国際音楽コンクール(当時14歳)で3位に入賞したときだ。因みに、1995年このコンクールで2位になった上原彩子が2002年チ [続きを読む]
  • 根本伸子ソプラノリサイタル
  • 根本伸子さんのリサイタルまで余すところ2週間になった。根本伸子は私の大学の同級生である。共に湘南に住んでいたこともあり、学生の頃は彼女の伴奏をしたり、一緒に演奏会をしたりと親しくしていた。その後、私が30年ほど神戸で暮らしたのち鎌倉に戻って間もない頃、彼女がリサイタルを企画された。その際彼女から「リサイタルに何か曲を書いてみない」と言われ、そのとき真っ先に浮かんだのが『君が行く』の歌であった。万葉集 [続きを読む]
  • 上演回数の少ないオペラ
  • あまり上演されないオペラには、それなりに理由がある。例えば、出演者に非常に高い演奏能力が要求される、規模が大きく公演に多大な費用がかかる、作品としての価値に疑問がある等が考えられる。著名なオペラ作曲家の初期の作品、例えばワーグナーの《リエンツィ》以前の作品はバイロイト音楽祭の上演作品に入っていない。ワーグナー自身がバイロイトでの上演を望まなかったということは、本人が習作の域を出ていないと判断したの [続きを読む]
  • 未完のオペラ
  • 作曲者が最後まで書き終えずに亡くなったオペラというと、最初に思い浮かぶのは《トゥーランドット》であろう。プッチーニの突然の死により、リューの死までしか完成していなかった。その後の部分をアルファーノがプッチーニのスケッチなどを元に書き上げ、現在は多くの場合この版で演奏される。ところが指揮者のリッカルド・シャイーはルチアーノ・ベリオに補作を委嘱し、2002年以降この版で上演している。プッチーニの作品から75 [続きを読む]
  • 細川俊夫のオペラ《松風》 ―その音楽―
  • オペラの開演が告げられ、客席が真っ暗になる。普通ならライトが当たるはずの指揮者の譜面台も暗いままである。真っ暗な中、微かな風の音が聴こえたような気がするが、これは私の想像の世界かもしれない。確実に音として捉えられたのは、波の音であった。西洋の人には雑音としてしか感じられない自然の音、風の音、虫の声に、心地よさ、美しさを感じる日本の感性がそこにあった。細川の音楽は常に自然の音の中にある。そして、永い [続きを読む]
  • カウフマンとエイヴァゾフ
  • 長いこと来日を待ち望まれていたカウフマンの、フルオーケストラ伴奏によるアリアのコンサートが、今月初旬に行われたばかりであるが、彼は2017年6-7月ロイヤル・オペラ・ハウスでテノールにとって最高峰のオペラ《オテロ》のロール・デビューを果たした。カウフマンは着々とレパートリーを増やしているが、どうやら次のターゲットはトリスタンのようだ。4月にネルソンス指揮ボストン交響楽団の演奏会で、《トリスタンとイゾルデ》 [続きを読む]
  • 新国立劇場芸術監督として大野和士の目指すもの
  • 新国立劇場のこけら落としは、1997年畑中良輔芸術監督のもと團 伊玖磨作曲《建・TAKERU》であった。その後、五十嵐喜芳、トーマス・ノヴォラツスキー、若杉弘、尾高忠明と続き、今シーズンは飯守泰次郎(2014−18在任)である。飯守はバイロイトをはじめドイツを中心に指揮者としての研鑽を重ね、また指揮活動をしてきた。そのため新国立のプログラムを見てもワーグナーへの傾倒がみられる。3年をかけてのゲッツ・フリードリッヒ演 [続きを読む]
  • 2018年、気になる歌手の動向
  • 新年明けましておめでとうございます本年もよろしくお願いいたします今回は今年の活躍が気になる歌手を取り上げてみたい。あくまでも個人的関心に基づいたものであるが。まずは、ただいまスター街道ばく進中と言ってよいアイーダ・ガリフッリーナ。一年ほど前に注目のソプラノとしてブログに取り上げたが(2016/12/24・2017/09/14)、今年《真珠採り》のレイラでザルツブルク音楽祭にデビューする。これまでもムゼッタ《ラ・ボエー [続きを読む]
  • 2017年、日本のオペラ上演を振り返って
  • 今年1年間に主だった歌劇場、歌劇団が主催し上演した演目を調べてみた。新国立劇場《カルメン》《喋々夫人》《ランメルモールのルチア》《オテロ》《フィガロの結婚》《ジークフリート》《神々の黄昏》《椿姫》《ばらの騎士》東京二期会《トスカ》《魔笛》《喋々夫人》《ばらの騎士》《こうもり》藤原歌劇団《カルメン》《ノルマ》《ランメルモールのルチア》関西二期会《イリス》《魔弾の射手》小澤征爾音楽塾《カルメン》兵庫芸 [続きを読む]
  • ソプラノにとって究極のロールは?
  • テノール歌手にとって究極の役はオテロであると言われる。十分に成熟した声で歌われること、オテロの内面的な心理の変化を的確に演じ切れること、この二つが求められるためデビューして日の浅い歌手が歌うことはまずない。この夏オテロに初挑戦したカウフマンは「オテロは絶頂期に歌いたい」と言っていただけあって、歌唱も演技も文句なく一級のものであり、21世紀のオテロ誕生といってよいと思う。前々回、ソプラノ歌手のデビュー [続きを読む]
  • トラブル続きのMET 《トスカ》
  • 今シーズンのMETライブビューイング、第4作目の《トスカ》は、スタートから波乱含みであった。当初トスカはオポライス、指揮者はネルソンスと発表されていた。2017年4月の発表《トスカ》作曲:プッチーニ指揮:アンドリス・ネルソンス演出:デイヴィッド・マクヴィカー出演:クリスティーヌ・オポライス、ヴィットーリオ・グリゴーロ、ブリン・ターフェル、パトリック・カルフィッツィなぜかトスカはオポライスが降板になり、ヨン [続きを読む]
  • 闘病中のフヴォロストフスキー氏死去
  • 11月22日ロシアの世界的バリトン歌手ディミトリィ・フヴォロストフスキー(Dmitri Hvorostovsky)が亡くなった。2015年に脳腫瘍が見つかり、2か月間の治療を経て舞台復帰した。しかしその後も治療、復帰を繰り返していたが、2年半の闘病の末、ついに帰らぬ人となってしまった。1962年生まれの55歳、バリトンとして頂点で活躍しているはずの年齢であるだけに、非常に残念である。  彼のキャリアを映像とともに振り返ってみたい。  [続きを読む]