イヌ吉 さん プロフィール

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イヌ吉さん: 真昼の月
ハンドル名イヌ吉 さん
ブログタイトル真昼の月
ブログURLhttp://mond.fliegen.chu.jp/
サイト紹介文教師率、裏社会率、オヤジ率、ストーカー率少々多め💦 短編もあります!
自由文BL/MLの小説・イラスト・マンガを趣味で書いております。下克上やオヤジ受け、年の差カップルが大好物ですので、そのうち増えていきます(笑)スーツとか眼鏡属性も高いです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供192回 / 365日(平均3.7回/週) - 参加 2013/04/17 08:08

イヌ吉 さんのブログ記事

  • 光のさす方へ 132
  • 「時村は、器じゃねぇんだよ。あんな奴に組を任せて、人がついてくると思うか?」 だからこそ、佐世保は時村の目の前でヒロを可愛がったのだ。上に可愛がられる人間というのがどういう物か、ヒロを見て学んで欲しかったのだろう。 腕っ節や銃の扱いは、端(はな)から時村に期待などしていなかっただろう。だが、例えば自分の店の周りの奴らとの付き合い方くらいは、マネできるんじゃないのか。 よその店に足を運び、自分の店の [続きを読む]
  • 光のさす方へ 131
  • 「ヤクザには学歴は必要ないが、バカじゃ上までのし上がることはできない。うちの奴らも自分の武器がなんなのか、それを見極めて、そこを磨いて勝負してきたんだよ。うちの幹部の4人を見てみろ。金町なんざ全く学(がく)はないが、その分腕っ節でのし上がってきた。奴はテメェだけじゃなく、組の下のモンにまでたっぷりと稽古をつけて、武闘派集団を作り上げた。そうやって真田組に金町有りと、実力を見せつけてるんだよ。濱野に [続きを読む]
  • コメントありがとうございます!!
  • 皆様、コメントありがとうございます。お返事はコメントをいただいた順に書いております。先に書いていただいた方のリコメが下になっておりますので、もし自分へのレスがないな、と思われたら、下の方をググッとスクロールしていただけると嬉しいです。   イヌ吉拝 12:09:ますみ様コメントありがとうございます!!いや、この話はお話の性質上、どうしても秘密主義で、不親切な書き方をしてしまっているので申し訳ないで [続きを読む]
  • 光のさす方へ 130
  • 「佐世保が目をかけて育てている以上、時村のことは佐世保に任せてきた。……そのせいで、あいつの行動を『またいつもの悪い癖が出てる』くらいにしか考えていなかった。あいつに大それた事ができるはずがないと思い込んでいたのは、俺の落ち度だ。そいつは謝る。すまなかった」 桐生が頭を下げるので、ヒロは慌てて「やめて下さい!」と頭を上げさせた。「俺や佐世保は時村の傍にいすぎて気づくのが遅くなったが、金 [続きを読む]
  • 光のさす方へ 129
  • 「ったく。ヒロ、こっちも喰うか?」「いえ、大丈夫です」  二人はそれから黙々と食事をした。だが、ヒロの箸はすぐに止まってしまう。「ヒロ?しっかり喰って、早く治せ。俺も腹に鉛玉ぶち込まれたことあるが、たっぷり喰ったらすぐ治ったぞ」「それ、兄貴がバケモノだってだけですよ」「うるせぇ」 二人は小さく笑って、それからヒロは三分粥の椀に目を落とした。「あの……時村さんは……ここに&hell [続きを読む]
  • 光のさす方へ 128
  • 「俺は無事だ。ヒロ、お前のおかげだ」「……俺の?」 ヒロは、何を言われているのか分からないようだった。そんなヒロを宥めるように、桐生の腕がヒロの背中をそっと上下に撫でた。「お前があの時撃たなければ、俺は時村に撃たれていた。あんな距離だ。さすがに時村だって外さねぇだろうさ。助かった。俺が今無事でいられるのは、お前のおかげだ」「……俺の……」 ヒロが視線を上げて、桐 [続きを読む]
  • 光のさす方へ 127
  •  ◇◇◇ ◇◇◇「またあんたは、こんな所に戻ってきて……!」 目を開けると、そこにいたのは桐生でも風子でもなく、前回もお世話になった重田医師だった。苦虫を噛み潰したような、すごい顔をしている。「え……と、俺……?」「銃で脇腹抉られて戻ってきたんですよ!せっかくあんな大怪我から無事に退院させてあげたのに!」「脇腹……」 でもあれは、かすり傷だったんじゃ [続きを読む]
  • 光のさす方へ 126
  •  時村の手が血を吹き上げている。 その手からこぼれ落ちた銃が地面に落ちる直前に、それは不自然に直角を描いて弾き飛ばされた。「兄貴!兄貴、ケガは!?」 ヒロは後先も考えずに、桐生の元に駆け寄った。手には煙を上げるS&Wを握ったままで。そこに風子がいることも、自分の腹から血が流れていることも、ヒロの頭にはなかった。「兄貴!無事ですか!?」「いや、俺は」「ケガは!?ケガはどこにもありませんか!?」「大丈 [続きを読む]
  • 光のさす方へ 125
  • 「あんたのコルトのマガジンには6発しか弾は込められない。チェンバーの1発と併せても、7発だ」「うるせぇ!」 ヒロの言葉に時村の顔色が赤黒く染まる。「ヒロちゃん、どういうこと?あのピストル、もう弾は入ってないってこと?」「ああ。マガジンの中は空だ。弾切れだよ。あの人、銃の扱いは不慣れだから、俺の前で新しいマガジンを装填し直すような真似はできないだろ」 だが、自分たちの後ろに手下を配しているように、時 [続きを読む]
  • 光のさす方へ 124
  •  視線の先で、銃口が自分に向かっていた。「……時村さん、チャカをぶっ放すには、上の許可がいるって、最初に言われませんでしたか?こんなことして……破門されますよ?」「はっ!お前ら二人の口を封じりゃ無かったことになんだろ!」 ヒロは時村の目をまっすぐに見つめた。時村も、ヒロをまっすぐに見つめ返す。 その時村の顔が、不意に歪んだ。「……ヒロ、お前が悪いんだぜ。お前は俺 [続きを読む]
  • 光のさす方へ 123
  •  ◇◇◇ ◇◇◇ 窓の下に草が生えていたのは幸いだった。コンクリートやアスファルトとは違って、足にかかる負担はずっと少ない。 ヒロは着地の時に膝をついたが、すぐに立ち上がって、風子を助け起こした。「大丈夫か?」「大丈夫。それより、早く逃げないと」「ああ」 子供の頃、鬼ごっこでも隠れん坊でも、一番得意だったのは風子だった。ヒロや駈についていきたくて、男の遊びも率先してやってきた風子は、そこらの女と同 [続きを読む]
  • 光のさす方へ 122
  • 「生意気なんだよ!溝口の時に、さっさとしっぽ巻いて逃げると思ったのに!それがなんだよ!本家のガキ味方につけて……!」「溝口……どうしてそれを……!?」 あの時。溝口に襲われたヒロを助けたのはオヤジだ。その場にいた金町と桐生には事情は通っているし、毎日見舞いに来てくれていた衛も大体の事は知っているようだが、本家の幹部ですら、このことを知らない者もいる。それほどきっ [続きを読む]
  • 光のさす方へ 121
  •  ヒロが時村を真正面から見つめた。今迄の、どこか時村に遠慮したような顔ではない。それは、栄次や衛の護衛をこなす、武闘派の顔だ。「どこからって、お前、ずっとタカシと一緒にバイクや車の持ち主当たってたんだろ?でもよ、盗難車だろ?その持ち主当たっても、仕方ないんじゃねぇの?」「いえ。襲撃に使われた車輌のうち、7台について今調べていますが、その中の所有者5人は同じバーの常連です。金に困っていて、仕事を探し [続きを読む]
  • 光のさす方へ 120
  •  ◇◇◇ ◇◇◇ 風子に話をつけ、その日のうちに時村に風子を会わせることにした。  「だったら良い店予約しなくちゃ!」と張り切った時村が用意した店は、広い庭を持った料理屋のの2階の座敷だった。 酒の席だからと、タカシは事務所に置いてきた。この広い部屋に、時村とヒロと風子、3人で席に着いている。 風子は緊張した面持ちで、時村にきちんと頭を下げた。「奥園風子です。時村さんはヒロちゃん……い [続きを読む]
  • 光のさす方へ 119
  •  別に女に潔癖、というわけではないが、あんな話を聞いた後でこんな話をされるのはとにかく不快だ。その気になれば、一瞬で時村のことを床に這わせることができるヒロだ。不意にその誘惑に駆られたが、確かに時村には世話になっているし、時村が自分を弟分として可愛がってくれているのも本当だ。 ……今迄、時村に対してこんな風に思うことはなかった。時村は風子のことさえなければ、良い兄貴分だと思っている。だ [続きを読む]
  • 光のさす方へ 118
  •  ◇◇◇ ◇◇◇ 先日、時村は自分の女性関係を散々笑いものにされたにも関わらず、相変わらず風子のことにもご執心のようだった。「ヒロ、お前の可愛い風子ちゃんをさ、早く俺にも紹介しろよ」 今日もヒロが射撃場で銃の手入れをしていると、時村がわざわざ顔を出し、ヒロを見つけてはしゃぎだした。 時村はヒロの苛ついた顔などにはまったく頓着せずに、いまだにこうして風子に会わせろと言ってくるのだ。「時村さん、何でそ [続きを読む]
  • 光のさす方へ 117
  • 「本家では夕食を一緒に食べる機会があるので、その流れで何度か飲みに連れて行ってもらったことがあります」 どちらかというと、香坂に気に入られているというよりは、香坂の女房に気に入られているのだが。香坂は時々ヒロを、自分の女房がやっている銀座の店に連れて行ってくれるのだが、ヒロはその店のお姉さん達からキャーキャー言われるのだ。自分の女房まで一緒になってキャーキャー言っているのだから、普通なら機嫌が悪く [続きを読む]
  • 光のさす方へ 116
  • 「……あのな、ヒロ。良いか、女ってのは」「ですから!風子には他に好きな男がいるんです!俺にとっちゃあいつは妹だし、あいつだって俺を兄だとしか思っちゃいません!本当なんです!」「じゃあ何でお前ら結婚なんて」「だから!!」 思わず二人共声が大きくなってきた時、事務局のドアがガチャリと開いて、本部長の濱野が顔を出した。「カシラ!香坂のオジキ、ちっとも収まりません!カシラにご足労を願っても良い [続きを読む]
  • 光のさす方へ 115
  •  ◇◇◇ ◇◇◇ 衛を学校に送ってから事務局に行くと、事務局の中には桐生と佐世保だけが座って、なにやら書類を挟んで話し合っていた。他の人間は、本家の誰だかの所で大幹部同士が暴れだし、救助要請が出て駆り出されているらしい。「もう少ししたら俺も行くから、後よろしく」 ヒロの姿を認めると、ざっと事の経緯を説明した佐世保がそう断った。「あ、はい。俺は行かなくても良いですか?」「いや、お前はここでカシラのお [続きを読む]
  • 光のさす方へ 114
  •   里山がよそに囲っていた女に刺されて入院したとき、その妻である晴美の元に通って面倒を見てくれたのは、里山の組の人間ではなくて、桐生だった。 入院中、気持ちが弱くなった里山はすっかり体も弱くなり、結局入院中に肺炎にかかって死んだ。死ぬ間際に、自分の女房である晴美の後のことを桐生に託して。 だから晴美にとって、桐生は自分の息子も同然だったし、女の元を渡り歩いていた里山よりも、桐生の方をよっぽど頼りに [続きを読む]
  • 光のさす方へ 113
  • 「ああ、一応話はしました。とりあえずそういう事情なら、挨拶とかは後で良いから、早く籍を入れておいた方が良いだろうって」「それ、桐生さんが?」「いや、四代目が」「ああ……」 ママは軽く頭を振って、小さく溜息をついた。 それは、四代目ならそう言うだろう。でもそういう問題じゃなくて……「ヒロさん……あなた、もう少しこういう大事なことは考えてからでないと…… [続きを読む]
  • 光のさす方へ 112
  •  ◇◇◇ ◇◇◇  暖簾を片した後の『三春』を訪ねると、板長の葉賀がヒロの分の親子丼を作ってくれていた。板長と言っても、『三春』に料理人は葉賀しかいない。 元々葉賀は大きな店の板長だったらしい。そのせいで桐生が葉賀を板長と呼び、ヒロもそれに倣っている。 店にヒロが入ると、ママは店のドアに鍵をかけて、それから2階にいる風子に声をかけた。その声を待っていたのか、風子はすぐに2階から降りてきた。「ヒロち [続きを読む]
  • 光のさす方へ 111
  • 「あの…俺、風子とのこと、カシラに何も相談せずに決めてしまって……」「ん?何を決めたんだよ」「だから、佐世保さんが、このままだと風子、勝手に結婚させられちまうって言ってたから、じゃあとりあえず俺の籍に入れちゃおうと思って」「ああ……」 それか〜と、佐世保が頭を掻いた。それから「う〜〜」と唸って、暫く下を向いたまま固まって……でかい溜息をついてからやっと顔を [続きを読む]
  • 光のさす方へ 110
  • 「そこらのしょぼい組で良いんなら、金さえ稼げて根回しがうまけりゃ組は持てるだろうさ。だが、上に行こうと思ったらそうはいかない。分かるな?」「分かります」 ヒロはしっかりと頷いた。 まだペーペーの自分ではあるが、組の幹部達を見ていれば、自ずと分かるものがある。 彼らが持っている物。それはとんでもないカリスマだ。この人のためなら死んでも良い。そう思わせる何かを持っていなければ、人はついてこないのだろう [続きを読む]
  • 光のさす方へ 109
  • 「ごめんごめん。お前、ホストなんてやってた割に、てんでウブいのな。面白ぇわ」「いや、あの……」「そんな焦んなくって良いって。お前らのこと気づいてる奴、あんまいねぇから」「は…はぁ、そ……なんすか……。えっと……あの、でもこれは違って……」  ヒロの焦る様子にふっと笑うと、佐世保は笑いながら、それでも目に力を込めて言い足した。「いーか [続きを読む]