天竺堂 さん プロフィール

  •  
天竺堂さん: 施設長の学び!
ハンドル名天竺堂 さん
ブログタイトル施設長の学び!
ブログURLhttp://tenjikudo.com/
サイト紹介文障害者施設(移行&B型)の管理者です。ダウン症者の兄として、社会福祉士として、日々の学びをつづります。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供12回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2013/04/26 15:44

天竺堂 さんのブログ記事

  • 工賃は何を反映しているのか?
  •  ウチの施設が加入している、小規模な福祉作業所で組織するローカルな団体。 先日、施設長(管理者)らによる会合に出席したところ、互いの近況報告の中で、「利用者さんたちに工賃額をいくら支払えているか」が話題になりました。 すると、A作業所の施設長さんが「先々月から工賃額が3倍以上になってまして」。 周りは就労移行支援B型事業に取り組んでいる関係者ばかりですから、「それは素晴らしいですね!」「新事業でも [続きを読む]
  • “障害者に見えない”つらさ
  •  福祉専門職の実習生たちが、ウチの施設での実習初期、そろって口にする疑問があります。 「利用者のAさんは、どこに障害があるのですか?」 裏を返せば「Aさんは健常者にしか見えない」ということです。 物言いがハキハキとしており、立ち居振る舞いもスムーズで、誰にでもにこやかなAさん。どこに障害があるのか、接したばかりの人は分からないでしょう。 Aさんには軽度の知的障害があります。 しかし、「健常者にしか [続きを読む]
  • 変えられるのは生育歴
  •  障害者への支援について、個々人の知見に基いた“理論”を、しばしば耳にします。 エビデンスの裏付けはないにせよ、支援者らが経験を重ねてきた上での意見であれば、傾聴に値するものも少なくありません。 先日聴いたのは、複数の事業所を束ねている法人の理事長さんの話。 それは、障害をもたらす“要因”と、そこへの働きかけについての言説でした。 理事長さんによると、障害者の障害を形成している要因は3つ。 障害特 [続きを読む]
  • 甘えている…? わがまま…?
  •  「あの人は甘えている」「態度がわがままだ」 障害のある人たちについて語られる場で、しばしば耳にする言葉です。 言っている人たちの多くは、障害への理解が不充分なのでしょう。 福祉的支援の現場においても、たまに聞こえてくるところが、いささか残念ですが。 ある利用者さんが「ちょっと頭が痛い。仕事を休みたい」と報告してきたとします。 そこで、利用者さんのバイタルチェックをしたり、直近の状態などを検討。支 [続きを読む]
  • きっかけですが、目的ではありません
  •  私にはダウン症の実弟がいます。 当サイトでは何度も触れているので、詳細はそちらをお読み下さい。  現時点で、弟は40歳代の後半。心身の能力が年々低下し、近ごろは認知症に似た言動も見られます。 弟は地域生活援助事業を利用しています。障害者向けのグループホームで生活しているということです。 グループホームを運営しているのは、私が施設長を務める福祉作業所です。 両親は健在で、グループホームの近隣に住んで [続きを読む]
  • “頼る”ために“頼られる”
  •  障害者就労に関する研修で、興味深い講話を聴きました。 お話しされたのは、複数の障害者施設を持っている法人の理事長さん。 弟さんに知的障害があることがきっかけで、福祉の業界に飛び込んだそうです。 現在、理事長さんらが運営する施設のひとつに、弟さんはかよっています。 その施設の平均工賃額は、全国平均を上回っているとのこと。 しかし、弟さんは障害が重いことなどから、「毎月の工賃は数百円程度です」と理事 [続きを読む]
  • 働くことは存在の主張
  •  障害の重い人であっても、できるだけ働いた方が良い。 私はそう考えており、その考えを周りに伝えてもいます。 労働の成果が、安価な製品であったとしても。 誰かが購入してくれるなら、その行為が「あなたの労働を認めます」という意思表示につながるからです。 Aさんが作った100円の品物を、Bさんが買った場合。 BさんがAさんの存在を知らなかったとしても、品物に100円を支払うことによってBさんは、間接的にAさん [続きを読む]
  • マニュアルの大切さを力説する
  •  福祉支援でのマニュアルの大切さについて、仕事がらみの会合などで、つい力説してしまうことがあります。 あえて“力説”しているのは、マニュアルを軽視していたり、あからさまに拒否するような人がいるからです。 マニュアルに否定的な人たちの意見は、おおむね「利用者を画一的に扱うものだ」「血の通わない機械的な支援になりそう」などなど。 確かに、マニュアルが活用されているコンビニエンスストアやファミリーレスト [続きを読む]
  • 中・長期的な経営方針に悩む
  •  「あの利用者さんは明日も来てくれるだろうか?」「明後日は現場の職員配置が変わるけれど、うまく回せるだろうか?」そんな直近のことを心配する一方で。 「あの利用者さんは来年も居てくれるだろうか?」「ウチの施設は、10年後にはどうなっているだろうか?」などと将来の心配もしなければならないのが経営者です。 将来は曖昧模糊としており、正確に見通すことなどできません。 それでも、「こうなりたい」「こうあってほ [続きを読む]
  • “精通”よりも大切なこと
  •  「社会福祉士になったら、高齢者とか障害者とか、福祉のいろんな分野に通じていなければならないのでしょうか?」 ウチの施設に来ていた実習生から、そう訊ねられたことがあります。 大学や専門学校などから、福祉専門職を目指して実習に来ている人材たち。 終業時に実習を振り返ってもらう機会を設けており、そこで飛び出した質問でした。 素朴な問いではありますが、福祉についての勉強をし始めたころの私も、同じような疑 [続きを読む]
  • 『誰が日本の労働力を支えるのか?』
  •  野村総研の研究者らによる、2030年の日本を予見したリポートが本書。 この先、日本では少子高齢化が進行し、統計によると700万人もの労働力が失われるそうです。 女性や高齢者、それに障害者らをフルに活用しても、失われていく労働力を埋めることはできないとのこと。 対策として、外国人労働者の受け入れや、人工知能(AI)やロボットの導入が挙げられています。 福祉作業所の施設長としては、特に後者、AIやロボット [続きを読む]
  • 『妄信 相模原障害者殺傷事件』
  •  今回は父親の話から始めます。 私の父は80歳(現時点)。2人の息子がおり、健常者であるこの私と、そしてダウン症の弟です。 大家族の長男に育ったせいか、社交的で世話好き。周りに推されて町内会長を務めたことも。 このような父ですが、弟と2人で外出したことはありません。 私や母は、ショッピングセンターでも映画館でも公共施設でも、弟を連れてどこにでも外出していました。弟も46歳(現時点)になり、体力的なおと [続きを読む]
  • 『「普通がいい」という病』
  •  拙サイトで最初に取り上げた書籍は『支援者が成長するための50の原則』でした。 知識や技術に先立って人間性の確立を求める言説への、強い共感は現在も変わりません。 『「普通がいい」という病』の著者は精神科医。より良く生きるためのヒントが、読みやすく書かれた好著です。 学びや気付きに富んだ内容なのですが、ここでご紹介したいのは、「愛」についての考察です。『支援者が…』での示唆が、別の角度から説かれていま [続きを読む]
  • 『「普通がいい」という病』
  •  拙サイトで最初に取り上げた書籍は『支援者が成長するための50の原則』でした。 知識や技術に先立って人間性の確立を求める言説への、強い共感は現在も変わりません。 『「普通がいい」という病』の著者は精神科医。より良く生きるためのヒントが、講話スタイルで読みやすく書いてあります。 学びや気付きに富んだ内容なのですが、ここでご紹介したいのは、「愛」についての考察です。『支援者が…』での示唆が、別の角度から [続きを読む]
  • 基礎研修は終えたけれど…
  •  私は今春、日本社会福祉士会が実施している基礎研修を修了しました。 この研修は、社会福祉士の資質向上を図る生涯学習制度と、向上した資質を担保する認定社会福祉士制度の、スタート部分に当たります。 基礎研修を修了しなければ今後、上級者向けの研修を重ねていくことができず、認定社会福祉士にはなれません。 資格を取得したばかりの、比較的経験の浅い“若手”が受けるべき研修とされます。 ところが、実際に机を並べ [続きを読む]
  • 基礎研修は終えたけれど…
  •  私は今春、日本社会福祉士会が実施している基礎研修を修了しました。 この研修は、社会福祉士の資質向上を図る生涯学習制度と、向上した資質を担保する認定社会福祉士制度の、スタート部分に当たります。 基礎研修を修了しなければ今後、上級者向けの研修を重ねていくことができず、認定社会福祉士にはなれません。 資格を取得したばかりの、比較的経験の浅い“若手”が受けるべき研修とされます。 ところが、実際に机を並べ [続きを読む]
  • 習えるものは習えばいい
  •  タウン情報誌などを扱っている出版社の社長さんに、経営上の体験などをうかがう機会がありました。 弁舌さわやか。それに面白くて分かりやすい。 「マスコミ業界のベテランだけはあるなぁ」などと感心する私に、社長さんは「こんなにペラペラしゃべってますけど、実は私、昔はひどい口下手だったんですよ」。 出版社を興す前、社長さんはイラストレーターで、むしろ寡黙にコツコツと仕事をするタイプだったとのこと。  そこ [続きを読む]
  • 習えるものは習えばいい
  •  タウン情報誌などを扱っている出版社の社長さんに、経営上の体験などをうかがう機会がありました。 弁舌さわやか。それに面白くて分かりやすい。 「マスコミ業界のベテランだけはあるなぁ」などと感心する私に、社長さんは「こんなにペラペラしゃべってますけど、実は私、昔はひどい口下手だったんですよ」。 出版社を興す前、社長さんはイラストレーターで、むしろ寡黙にコツコツと仕事をするタイプだったとのこと。  そこ [続きを読む]
  • 労働の価値を高める…具体例
  •  以前に書いた「労働の価値を高める支援」。 ありがたいことに、ささやかな当サイトでも比較的多くの方が読んで下さったようです。 閲覧にともない、ご意見などもいくつか。 その中に「具体的にどのようなことなのか?」との質問があったので、私なりにお答えします。 例えば、何らかのハガキに何らかのシールを貼る作業。ダイレクトメールを作る内職などがそうですね。 施設Aでは、利用者さんがハガキにシールをゆっくりと [続きを読む]
  • 労働の価値を高める…具体例
  •  以前に書いた「労働の価値を高める支援」。 ありがたいことに、ささやかな当サイトでも比較的多くの方が読んで下さったようです。 閲覧にともない、ご意見などもいくつか。 その中に「具体的にどのようなことなのか?」との質問があったので、私なりにお答えします。 例えば、何らかのハガキに何らかのシールを貼る作業。ダイレクトメールを作る内職などがそうですね。 施設Aでは、利用者さんがハガキにシールをゆっくりと [続きを読む]
  • 地方の経済を支えてくれる人たち
  •  福祉作業所の先進事例を紹介する、経営者団体のセミナーに参加しました。 紹介された事例の素晴らしさもさることながら、事例報告を行なった施設長さんの意見が印象的でした。 「障害のある人たちは、地方の経済を支えてくれる」という主旨。 私も同様の考えを持っていたので、大きくうなずいたものです。 障害者…中でも知的な障害のある人たちは、大きな変化への対応が苦手です。 その特性は、生活スタイルにも表れます。 [続きを読む]
  • 地方の経済を支えてくれる人たち
  •  福祉作業所の先進事例を紹介する、経営者団体のセミナーに参加しました。 紹介された事例の素晴らしさもさることながら、事例報告を行なった施設長さんの意見が印象的でした。 「障害のある人たちは、地方の経済を支えてくれる」という主旨。 私も同様の考えを持っていたので、大きくうなずいたものです。 障害者…中でも知的な障害のある人たちは、大きな変化への対応が苦手です。 その特性は、生活スタイルにも表れます。 [続きを読む]
  • 労働の価値を高める支援
  •  私が勤める福祉事業所の、就労継続支援B型という事業。 この事業による利益は、利用者さんたちに分配されなければなりません。 ですから、B型での職員の主要な役割、それは「利用者さんの労働の価値を高めること」であるはず。 私自身は、そのように認識しています。 何らかの作業で、利用者さんが100円を得るという場合。そこに職員の支援が加わることで、得られる額が500円に高まる…。 これが、私が考える「利用者さん [続きを読む]
  • 労働の価値を高める支援
  •  私が勤める福祉事業所の、就労継続支援B型という事業。 この事業による利益は、利用者さんたちに分配されなければなりません。 ですから、B型での職員の主要な役割、それは「利用者さんの労働の価値を高めること」であるはず。 私自身は、そのように認識しています。 何らかの作業で、利用者さんが100円を得るという場合。そこに職員の支援が加わることで、得られる額が500円に高まる…。 これが、私が考える「利用者さん [続きを読む]
  • フリカケの“流儀”から見えること
  •  障害福祉分野で働いている私ですが。 異なる分野の福祉専門職から、学びや気付きを得ることも少なくありません。 先日、社会福祉士会の研修で、児童養護施設の職員さんとご一緒する機会がありました。 その人は、施設の相談支援専門員。子供たちへの直接支援の経験も長く務めてきたというベテランです。 「あなたはフリカケをいつご飯にかけますか?」 そう専門員さんに問われ、私は返答に詰まってしまいました。これまで考 [続きを読む]