sorakaze さん プロフィール

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sorakazeさん: 空風瞑想
ハンドル名sorakaze さん
ブログタイトル空風瞑想
ブログURLhttp://www.sorakaze.com
サイト紹介文本当の自分自身に目覚める空風瞑想。悟りや啓発、意識の覚醒を実現する瞑想についてのブログ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供227回 / 365日(平均4.4回/週) - 参加 2013/05/10 11:49

sorakaze さんのブログ記事

  • 神の声 第2章:砂漠の行者(13)
  •  空が白んできた。 砂漠の果てしない風景が、空の光に照らされて闇の中から現れる。 目の前で太陽が地平線からゆっくりと確かな足取りで昇ってくる。 私は立ち上がって服の砂を払うと、昇り始めた太陽に向かって歩き出した。  太陽は見る間に天井に昇り、激しい熱を放ち始めた。 私は絶望の縁を歩くような過酷な状況に晒された。 私の身体は太陽の日差しと砂漠の熱風に容赦なく切り刻まれてい [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(12)
  • 「おい、起きろ」 男の声がして、私は目を覚ました。 目を開けると、あの男が目の前に座っている。「まだ、ここに戻ってこれるとは…」「おまえ、なかなか良い魂をもっているな」「見込みがあるかもしれん」 男はそう言うとにやりとした。「ああ、またここなんですね…」 私は男を見ると、落胆してひとつため息を付いた。 冷えた空気で満たされた砂漠の夜の静寂を肌で感じ、 それが砂漠にいると [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(11)
  •  空が白んできた。 朝日が夜の闇のベールを取り去り、 そこに広大な砂漠の世界が姿を現していく。  私は立ち上がり、空を見上げて伸びをすると、 地平線から昇る太陽を目指して歩き始めた。 のんびりしていると、すぐに太陽は激しい熱を放ち始める。 そんな記憶が私を本能的に急かす。 思った通り、すぐに太陽の熱は私を焼き尽くそうと襲い始めた。 歩きながら、強い日差しにもう限界かと何 [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(10)
  •  いや待てよ、私は何を考えているんだ。 ここで男の話を無視すればそれまでだ。 それに、まだこの男の話を最後まで聞いていない。 もしかすると、私の知りたかったことの鍵は、 この男が握っているかもしれない。  そう確か…、そうだ自分とは誰なのかという話だった。 自分とは誰なのか、か。 そんなこと、わざわざ砂漠で知ろうとすることなのか。 たとえそんなことを知ったとしても、 私 [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(9)
  • 「おい、起きろ」 私は男の声で目が覚めた。 そして、冷たい砂の上に寝ていることに気がついた。 あたりは暗く、すでに夜になっているようだ。 私は身体を起こすと、目の前にいるあの男を見た。「ここは…」 私はぼんやりした声で言った。「ここは砂漠だよ」「おまえ、オレが見えるのか」 男は私の顔を覗き込んだ。「ええ、見えますよ…」 私は目をこすりながらそう答えた。「ほお、なかなか頑 [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(8)
  •  私は香の芳しい匂いで目が覚めた。 目の前には若くて美しい女が座っている。 あの人だ。 女は目を覚ました私を見て微笑んだ。「また、砂漠を旅してきたのかしら」「よっぽど砂漠が好きなみたいね」 女の美しい声と微笑みが私を心地良くさせていく。「ええ、いつの間にか砂漠にいて…」「また戻ってきました」 私はばつが悪いように微笑み返した。「それで今度は砂漠で何か見つけられたのかしら [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(7)
  • 「それで、あなたは私を」「その、お宝とやらに案内できるんですか」「あなたがそこにいるということは」「まだ間に合うということですよね」 私がそう言うと、男はにやりとした。「間に合うも何も、いつでも大丈夫さ」「おまえが正気を保っていていてくれればな」「ただ、おまえがオレに消えてくれと願えば」「オレは砂漠の風になってお前の前から消え去るだけだ」 男はそう言うとおどけたような仕 [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(6)
  • 「おい、起きろ」 男の低い声が聞こえた。「えっ…」 私は思わずそう言って目を開け、 上半身を起こして座った。 あたりは漆黒の暗闇に包まれている。 眠っている間にどうも夜になってしまったようだ。 そして、目の前には前の晩に現れた男が座っていた。 周りを見回すと、あの木陰も池もない。 私は何ひとつない砂の丘に座っていた。「おまえ、しっかりしないと循環に引き戻されるぞ」「おま [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(5)
  •  だが、それでは今までと同じだ。 快楽の日々はあの街でさんざん経験してきた。 私はそれが息苦しくなって砂漠に踏み入ったのだ。 今どれだけ幸福で満たされていても、 いつかその幸福が息苦しくなってくる。 与えられたもので満足することに苛立ってくる。 私はここに長居をしては駄目だと思った。「あなたは、なぜ幸福で満たされることを拒むのかしら」「誰もがこれを望んでいるのよ」「与え [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(4)
  •  空が明るくなってきた。 振り向くと、太陽が地平線から夜の闇を力強く掻き消しながら昇ってくる。 あの圧倒的な存在感で世界を支配していた闇が侵食されて、 世界はどんどん光で満たされていく。 その光で冷え切っていた砂漠の砂が次第に暖められていった。  私はゆっくりと立ち上がって、砂漠を見渡した。 どこを見ても地平線まで砂漠が広がっている。 私は太陽が昇ってきた方向を目指して [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(3)
  • 「おまえは何を求めているのか知らないのか」 男は真顔で私に尋ねた。 まるで私の心の中を見透かすように聞いてくる。「何を求めているか、ええ、それは分かりません」「それで、こうしてここにいるんです」 私は正直にそう言った。「なるほど」「それで、それは分かりそうなのか」 男はそう聞いてから、また忽然と姿を消した。 まるで誰もいなかったかのように、そこには夜の黒い空間だけになっ [続きを読む]
  • 神の声 第2章:砂漠の行者(2)
  •  私の目の前で太陽が地平線に沈んでいく。 私はその地平線を目指してひたすら歩いて行く。 歩く度に小さな砂埃が足元で小さく舞い上がる。 そして、その痕跡はあっと言う間に風の中に消えていく。 もうあの街での満ち足りた生活に後戻りはできない。 一瞬、そんな思いが頭をよぎったが、すぐにそんなことはどうでも良くなった。 そして、振り向くことさえ嫌悪している自分が誇らしく思えて笑み [続きを読む]