日向亮司 さん プロフィール

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日向亮司さん: ひこばえ
ハンドル名日向亮司 さん
ブログタイトルひこばえ
ブログURLhttp://hikobae0869.blog.fc2.com/
サイト紹介文俳句は自分史です。自作の俳句に写真とエッセイを添えて綴ります。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供160回 / 365日(平均3.1回/週) - 参加 2013/05/30 20:28

日向亮司 さんのブログ記事

  • 糸引く
  • 糸引きし明治を今に毛野国旅行を終えた翌日の話を先にしておこう。知り合いの女性と会う機会があった。彼女は富岡の出身である。「昨日、富岡製糸場に行ってきました」「あらっ、どうでした?良かったですか?」「すごく良かったです。あのすぐ側にお住まいだったんですよね」「そうです。家は5年ほど前に処分しましたけど、おそらくその前をバスで通ったと思います。高校もすぐ側の富岡東高に通っていました」「のんびりした感じ [続きを読む]
  • 前線を訪ねて北へ花の旅優申会という会に所属している。「優良申告法人の会」の略である。税務署管内に所属する中小企業の社長さんの会で元気な会社が揃っている。昔は熱海で豪勢な飲み会をやったものだが、バブルが弾けて以来大人しい会になっていた。<別に飲み会を目の敵にすることもない>という意見も出始めてようやく一泊研修が実現した。まさに20年振りの快挙である。と言っても行先は熱海ではない。計画を立てたのが女性な [続きを読む]
  • 虚子忌
  • 虚子の忌の山門人を寄せ付けず「花祭り」だというのに訪ねたお寺で一度も花御堂を見ていない。もちろん甘茶も飲んでいない。宗派によるものだろうか、それとも他の理由からか。スマホで調べてみると寿福寺には花御堂があることが分かった。買い物の後で寄ってみることにした。寿福寺には高浜虚子の墓があり、その命日でもあり、年忌法要と虚子忌句会が行なわれると書かれていた。どんなものか一度覗いてみたかったので丁度よいと思 [続きを読む]
  • 花冷え
  • 花冷えの小町通りに鈴を買ふ食事を終えて、娘が行きたいという北欧の小物の店まで歩くことにした。日曜日である。小町通りは混んでいた。ぶらぶらと歩きながら昔「浜風句会」で一緒だった小林真弓さんのことを思い出していた。とても美人で上品で俳句も上手だったので句会にはなくてはならない存在だったが、茨城県に引っ越すことになり途中で退会してしまった。その彼女が作った句「小町通りに鈴を買ふ」を思い出していたのである [続きを読む]
  • 春光
  • 春光や混み合ふ古都のカフエテラス見終わって10時になっていた。朝は食べていない。「よし、小町通りに行って何か食べよう」「オー!」「例のステーキ屋はやっているのか?」「ステーキ屋じゃないよ。ブランチキッチンと言ってオシャレなカフェだよ。もうお店はやってると思うけど、別にそこでなくてもいいよ」「俺もどこでもいいよ。ただ、あの餃子屋はいやだな」「そうだね、あそこはちょっとね(笑)」2、3年前のことである。同 [続きを読む]
  • 仏生会
  • 錫杖の音はるかより仏生会次に向かったのが宝戒寺である。東勝寺橋から200メートルほどの場所に参道の入り口がある。9月下旬にはこの参道一面に白萩が咲き「萩の寺」としても有名だという。天台宗の寺なので本来は釈迦を祀るところだが木造地蔵菩薩座像を本尊としている。地蔵は死者を三途の川に導く死者救済の仏である。不遇な死を遂げた者を供養し、怨霊の退散を願うという。北条高時はじめ一門を紅蓮の炎の中に滅ぼし宿願を果し [続きを読む]
  • 地獄の釜の蓋
  • のぞき見るやぐら地獄の釜の蓋最近のカズ君の興味は「妖怪」である。いつも分厚いガイドブックを眺めていて、もはや知らない妖怪はないというほどのレベルに達している。もちろん「がしゃどくろ」についてはページの細部まで暗記していて、野原で死んだ人や合戦で亡くなった人間の霊であり、人を見たら襲い掛かり、頭から食べてしまうということは知っている。すなわち、「腹切りやぐら」の手前で「オラァ、行きたくネェー」が始ま [続きを読む]
  • 父子草
  • 父子草川を隔てて敵味方車は「腹切りやぐら」に最も近いコインパーキングに停めた。一日1000円である。鎌倉八幡宮前の駐車場などは2時間2000円で以降30分毎に500円なので一日遊んでいたらいくらになるか分からない。少し離れただけで随分と違うものである。駐車場のすぐ傍に「東勝寺橋」があった(写真)。この橋には逸話がある。執権北条時頼から時宗に至る40年間、幕府に仕え、引付衆(裁判官)としてその名を知られた青砥藤綱の [続きを読む]
  • 日永
  • いしぶみに読めぬ字を読む日永かな九品寺は新田義貞が建立した寺である。戦いが終わった3年後の建武3年(1336年)に義貞は戦没将士の霊を慰めるために本陣を置いたその場所に寺を建てたのである。入口にある山門の扁額「内裏山」と本堂に掲げられた「九品寺」の額は義貞の筆と伝えられている。車は朝比奈峠を下り、鎌倉霊園を過ぎ、「岐れ道」の交差点の辺りまで来ていた。「突き当りを左折して、そのまま真っ直ぐね」「オッケー」 [続きを読む]
  • 木の芽
  • もののふの都までいざ木の芽道七里ヶ浜を訪ねた「春分の日」から2週間ほど経ったので、そろそろ「腹切りやぐら」を見に行こうと思っていた。家族にこの写真を添付してメールを送った。「腹切りやぐらに祀られている北条高時です。NHKの大河ドラマでは片岡鶴太郎が演じました。今週の日曜日に鎌倉に行ってきます」すると娘から嬉しいメールが入った。「行くか……」すかさず畳み掛けるメールを打つ。「小町通りで美味しい店に入ろう [続きを読む]
  • 山笑ふ
  • ぶら下がるものの多くて山笑ふ「この背中の痛みはなんだろう?」と思っていたところに、たまたまお得意様から送られてきた社内報の記事が目に留まった。名前と顔写真があり、社員一人一人の近況が書かれている。その中の一人の男性がこんなことを書いていた。「昭和の遺産である『ぶらさがり健康器』がマイブームです。最近のものは進化していて、なんと最初から物干し竿が掛けられる仕様になっています。そんなこんなで、今日も洗 [続きを読む]
  • 春炬燵
  • それぞれに用を持ち寄り春炬燵ニトリに座椅子を見に行った。いつも使っていたものが壊れたからである。コーナーに行くといろいろな座椅子が並んでいた。座ってみて選んだのがこの商品である(写真)。中にクッションが入っていて座り心地が良いように思えた。妻は店では買わずにインターネットで買うという。その方が手続きが楽なのだそうだ。数日後、商品が届いた。妻が座ってみて気に入っている。「あなたも使うなら買うけど?」 [続きを読む]
  • 淡雪
  • 淡雪や行き来途絶えし化粧坂日野俊基のお墓を見て卿を祀る葛原が岡神社に参拝したあと「化粧坂」へと向かった。雪は激しくなっていたが、車の運転に支障が出るほどではないようである。神社からどれ位歩くか分からなかったが、車での移動は止めておいた。上って来た道を戻り、看板の矢印に従って歩いて行った。下りきった場所に公園管理棟のような小屋があり化粧坂まであと数メートルの表示があった。「えっ!ここ?」下に降りて行 [続きを読む]
  • 落椿
  • 消ゆる身に残る恨みぞ落椿「銭洗い弁天」の前の急坂を上がるとすぐに「葛原が岡神社」の駐車場に到着した。ここは鎌倉時代の公卿日野俊基を祀った神社である。行きたい場所は「化粧坂」だが、そのすぐ近くである。雪は本降りになっていた。駐車場の先は崖になっていて谷底のように見えたが、そこに吸い込まれていく雪の美しさにはしばし心奪われたものである。まずは俊基卿のお墓をお参りすることにした。小説を読んだばかりなので [続きを読む]
  • 麗か
  • 仇敵が時を隔ててうららかに新田義貞に興味を持ったのはつい最近である。2ヵ月ほど前の夕方、工場にトラックが入っていた。見ると群馬ナンバーである。運転手さんに声を掛けた。「群馬から来たの?」「そうです。製品を引き取りに来ました」「群馬のどこ?」「玉村町という所です」「聞いたことないね。高崎の近く?」「その手前です。藤岡インターで降りて10分くらいの所です」「ああ、〇〇さんか。いつも有難うございます。社長 [続きを読む]
  • 春の雨
  • 鎌倉を掘れば人骨春の雨次に向かったのが「化粧坂(けわいざか)」である。新田義貞が弟脇屋義助と共に鎌倉攻めを試みた切通しである。源氏山公園の傍にあるというのでカーナビにセットして出発した。車を走らせてすぐに「十一人塚」の碑の前を通った。細い道ではあったが車を停めた。骨董品屋のような店があったのでその前に車を寄せて道幅を確保した。江ノ電の線路のすぐ手前である。「十一人塚」は極楽寺坂を攻めた新田軍の武将 [続きを読む]
  • 彼岸潮
  • 義貞が太刀の行方や彼岸潮その週の土日は予定が入っていたので、21日(水)「春分の日」彼岸の中日に鎌倉を訪ねることにした。当日の天気予報は雨である。新田義貞が鎌倉攻めを行なった日に雨が降っていたという記述はなかったが、「腹切りやぐら」を見学するのには雨もよいかと思ったのである。見たい場所は何ヶ所もあった。最初に行くところは義貞が鎌倉に攻め入った場所にしたいと思っていた。「腹切りやぐら」は攻め入った後の [続きを読む]
  • 朧夜
  • 朧夜や墓場の陰にがしゃどくろ家での会話である。私「今度の日曜日に鎌倉に行こうよ」妻「いやだなぁ、貴方と行く日はいつも土日だから。わざわざ一番混んでいる日を選んで出掛けるみたい(笑)」私「大丈夫だよ、日曜日でも人の行かない所に行くんだから(笑)」娘「どこどこ?」私「腹切りやぐらだよ」妻「なんでそんな所に行かなくちゃならないの?」私「新田義貞だよ。今、鎌倉幕府滅亡のあたりを読んでいるから(笑)」娘「腹 [続きを読む]
  • 春眠
  • うなされもして春眠も半ばなり楽しみにしていたバスケットボールの試合だが直前になってキャンセルのメールが入った。「おーちゃん、25日の話なんだけど……練習を休んでビーコルに行こうと思ってたんだけど、どうやら新年度のキャプテンが決まる大事な日になるみたいで練習を休めなくなってしまいそう。申し訳ないんだけど、ドタキャンしてもいいかな?ごめんなさい」夜中のメールだったので開いたのは朝である。すぐに返事をした [続きを読む]
  • 暖か
  • 孫に会ふただそれだけで暖かし取引先の経理部長から電話が入った。友達である。「日向さん、バスケットボールの試合を見に行かない?」「ナニナニ、バスケットボール?プロの試合なの?」「そう、ビー・コルセアーズって知ってるでしょう?」「コルセーズ?」「違うよ、横浜ビー・コルセアーズだよ」「聞いたことないよ。何なのそれ?」「チームの名前だよ。チケット2枚あるので行くなら送ろうかと思って」「行く、行く。どこでや [続きを読む]
  • 蕎麦掻き
  • 蕎麦掻きの後引く酒となりにけり「秋谷亭あらき」で食べた蕎麦掻きが忘れられず、自宅で作ってみることにした。妻に話したが信じてもらえなかったようで、スーパーで蕎麦粉を買って来たのを見て初めて私の本気度が分かったようである。「さぁ、やってみるか!」「待って、待って、ちゃんと作り方を調べたの?」「蕎麦粉に熱湯を注いで捏ねるだけだって言ってたよ。蕎麦屋で教えてもらった」「いろんなやり方があるみたいだから、調 [続きを読む]
  • 流し雛
  • 雛流す舟の傾ぎて曳かれをり浜には大勢の人が詰め掛けていた。神事を執り行う場所には注連が張られ中には入られないようにはなっていたが、その周りは人人人である。私は浜の人混みを避けて堤防の方へ回ることにした。さすがに座る場所はなかったが、遠くから浜の様子を見ることが出来た。神主が中央で御幣を振っている。人の陰になってよくは見えないが雛流しの前の神事のようである。それにしてもなぜ3月3日の「雛祭り」の日に「 [続きを読む]
  • 雛の日
  • 雛の日の一人遊びを見てをりぬ「進次郎」などと呼び捨てにしていいものかどうかは分からない。本人を目の前にすれば当然「先生」であり、少なくとも「さん付け」であるが、庶民の会話の中では許される呼称のような気もする。ここでは敢えてそれを踏襲させてもらう。有名人ということでお許しをいただきたい。淡島神社に向かうと石段の下にカメラマンが詰め掛けていた。ここを下りて来る「雛流し」の行列を撮ろうというのである。の [続きを読む]
  • 春祭
  • 鳶の輪の中なる蜑の春まつり「帯解地蔵尊」から50メートルほど上った場所に「淡島神社」があった。3時半の雛流しまで時間があったのでお参りしたあと石段を下りて海辺の方へと歩いてみた。屋台が出ていてとても賑やかだった(写真)。雛を流す砂浜には注連が張られていた。堤防にはカメラマンが並んでいた。<ハハァ、あの堤防の上から流し雛を撮る気なんだな>すぐにそちらへ移動することにした。堤防の横には漁に使う網が山積み [続きを読む]
  • 立子忌
  • 立子忌や雛に賑はふ漁村なり蕎麦屋を出て近くにあるはずの陶芸工房「陶夢」を探した。ホームページに「築100年以上の古民家」とある。地図を手にキョロキョロしながら行ったり来たり。ようやく見つけたが、あいにくの休業日だった。古民家というよりも「古い家屋」といった方が良さそうな建物である。イメージしていた古民家と大きく違ったので気付かずにその前を何度も行き来してしまった。「日曜日に店を開かないでいつ開くんだ [続きを読む]