美雨 さん プロフィール

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美雨さん: 黒猫図書館
ハンドル名美雨 さん
ブログタイトル黒猫図書館
ブログURLhttp://nekoking19.blog.fc2.com/
サイト紹介文「神様は賽を振らない」連載中。オムニバス、恋愛、ファンタジー、色々置いてます。短編も長編もあり。
自由文小説「神様は賽を振らない」連載中。
オムニバス、恋愛、ファンタジー、根暗な話から、コメディチックなものまで色々。短編も長編もあります。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供11回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2013/08/02 20:35

美雨 さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 神様は賽を振らない  case.01 邂逅の人⑥
  • >>06 オンライン会議が終わったところで、少しは落ち着きを取り戻した様子の都筑 孝輔が、あるものを槙田に差し出した。  デスクの上にファイルや何かと雑多に置かれていたそれは、犯人の1人から手渡されたものだと言う。 「警察にバレたら渡しとけって言われた」  大きなため息を付きながらそう言った都筑は上の空だった。妹の事でも考えているのかもしれない。誰にも聞き取れないような小さな声で、独り言をブツブツと呟い [続きを読む]
  • 神様は賽を振らない  case.01 邂逅の人⑤
  • >>05 13のゲートによって区分されたこの国は、それぞれのゲートにいくつかの詰め所がある。さらに各ゲートに4ヶ所警察署と名づけられた、基本的には見張り場のような署が設置されている。署には、一定階級以上の警察官しか存在を知らない地下通路がある。  通路に続く隠し扉を開ける為には、解除するコードと、解除する本人の認証コードの入力が必要になる。その扉が開錠された場合、自動的に本庁へ通達が行き記録も残る。   [続きを読む]
  • 神様は賽を振らない  case.01 邂逅の人④
  • >>04 13ゲート南署で合流後、尚は槙田に言われた通り、部屋の隅にあったホワイトボードを引っ張り出してきて、貼りだされていた紙類を全て外していた。書かれてあった文字も消し、現状を整理する為に書き出す準備をした。  このまま現場保持をしていたら捜査に支障が出る。そう考えた槙田は、アレクセイに部屋中の写真を隈なく撮るように言い、千野には会議スペースの確保する為にデスクなどの移動を命じていた。写真は撮った [続きを読む]
  • 神様は賽を振らない  case.01 邂逅の人③
  • >>03 僕と水無瀬と尚、3人で回った家はこれで5軒目。  12軒ある住宅は、2時間もあれば徒歩で全て回ることができる距離範囲といったところだった。  大体がこじんまりとした家だ。13ゲート街では、テレビやパソコンは一般家庭にはない。食料に衣料品、医薬品など、生活に必要なものは政府が用意してくれる。他の地域との関わり合いは滅多にない。  寧ろ意図的に遮断されていて、陸の孤島のような生活を強いられている。 [続きを読む]
  • 神様は賽を振らない  case.01 邂逅の人②
  • >>02 今から19年前。日本は非常事態宣言を布告。疫病により人口の多くを失った。  その際、突如として現れた13からなるゲートによって、この国は14分割された。ゲートと呼ばれる高い塀によってこの国は守られている。 だが、事実は違った。 生き残った国民に説明され、歴史認識されている事実は、真実とは異なる。  静かだ。寧ろ静かすぎて薄気味悪い。  舗装されていた道路はデコボコとひび割れ、原型をほぼ留めてい [続きを読む]
  • 神様は賽を振らない  case.01 邂逅の人①
  • >>01 まるでサイレント映画を観ているようだ。これは夢なのか? 違う。音の欠けた記憶だ。  最後に見た母さんの顔が、いつもの穏やかなものだったらよかったのに。  最後に見た兄さんの顔が、いつもの優しいものだったらよかったのに。  悲鳴にも似た怒鳴り声。  身動きの取れない身体。  鼻をかすめる血の臭い。  助けられなかった。誰も。  失敗作は誰だ。「お兄ちゃん、着いたよ!」  馴染みのある声に呼ばれて僕は [続きを読む]
  • 詩集「あの日の苦しみとあの日のかなしみで生きていく」
  • 君には生きろと言いながら生きる理由を探し回る毎日 軽々しい自分の命を軽々しく食い潰す未来を呪いながら過去に囚われながら今日の涙も抱える傷も貪る愛も滑稽なままごと すべてを捨てたくて すべてを手放せなくて明日には無駄になるかもしれないすべてを必死に抱きしめている欲にまみれた願いは誰も救うことができない寂しい悲しい卑しい苦しい淋しい哀しい優しい愛しい正しい正しい? 痛々しい羨ましい嘘にまみれた現実は別れ [続きを読む]
  • 囚われのひとり芝居
  • 朧げな記憶の片隅でもいいから存在を許してほしいどうしようもないエゴを押し付けて飲み込めなかった言葉をばらまいて嫌な思い出の僕をそれでも消し去らないで自分を罰するように呼吸を繰り返す嘆くには自分勝手すぎて会いたいのに会いたくなくて過去の一瞬に縋って生きていく2度と繰り返されることはない自分を誤魔化すように笑っている間違っているとわかっていても会いたくて会いたくなくて何度泣いたって届きはしない2度目が [続きを読む]
  • あの日の悲しみと、あの日の苦しみで生きていく
  • 君には生きろと言いながら生きる理由を探し回る毎日軽々しい自分の命を軽々しく食い潰す未来を呪いながら過去に囚われながら今日の涙も抱える傷も貪る愛も滑稽なままごとすべてを捨てたくてすべてを手放せなくて明日には無駄になるかもしれないすべてを必死に抱きしめている欲にまみれた願いは誰も救うことができない寂しい悲しい卑しい苦しい淋しい哀しい優しい愛しい正しい正しい?痛々しい羨ましい嘘にまみれた現実は別ればかり [続きを読む]
  • Butterfly Effect
  • 未だに覚めない夢を見ているそれはとてもうれしく、かなしいことあの頃よりうまく笑えるようになったよ溢れる感情に振り回されても日常にしがみつくことができるようになったよ叶わない願いがあることを知った日から叶わないから願うのだと知ったのです未だに受け止めきれないでいるそれは使い込まれた後悔と、ひかりあの頃より隠すのは上手になったよ漏れ出る余韻を纏いながら手繰り寄せるように思い出を抱くよ適わない恋だと今で [続きを読む]
  • 夢のつづき
  • 涙あと目覚めても終わるわけじゃない見えなくても消えたわけじゃないそれがどんな傷跡だってそのままでいてまた泣いたっていいからこのままでいて忘れてしまったらそれはもう、私じゃないでしょう月日は巡る変化する気持ちも変えられない気持ちもいつかの記憶に襲われてもいつものように噛み砕いて涙あと夢の続きは見られないまだ何も伝えてないのに聞きたいことがたくさんあるのにこれで終わり遣る瀬無さを残して終わりの始まり日 [続きを読む]
  • Der Tod und das Madchen
  • 知ってほしいのか知ってほしくないのか少しでもよく思われたくて作り上げた自分はそれでもご要望のものとは違うのだろう愛してほしいのか逃げ出したいのか植え付けられた罪悪感必要とされたい生きる糧が心を蝕むのは何でなんだろう幸せの願うのか傷つけたいのかずっと好きにはなれない自分の中の一部にぎり潰しても復活し続けるんだろう諦めたいのか諦めたくないのかこれからも続けるのか線引きは自分にしかできないことなんだろう [続きを読む]
  • monochrome
  • 目隠しの世界その手に触れたいと思いながら差し出された手を取れずにその口から名を呼んで欲しくてそらした視線と向けた背君の目にはどんなふうに映っていただろうこんな僕は好きだよ真っ黒な中に浮かび上がる君は幸せそのもので眩しくて温かいのに独りよがりな感情は僕を追い越していく手探りの世界この感覚だけが頼りだというのに日々両手は塞がっていくその笑顔に陰りが見えるのは騒がしい心の裡では気付けない君を襲うずしりと [続きを読む]
  • Hello World
  • 何もかも捨てたいのに何もかもで出来ている自分この世界が見捨てたのは自分の方ではなかったようだこのままこの声が君に届かないまま今のまま何も変われない今日を装う重なり合う哀しみの途中手繰り寄せるように君が僕を呼ぶから今のまま何も変わらない今日が綻ぶ言葉にできなかった全部が張り裂けてあふれだす時には何もかもが変わってしまった後で何もかもが後戻りを許しはしない作ったものを壊すのは作り出すよりずっと容易い何 [続きを読む]
  • 神様は賽を振らない 第6章 4
  • >>04 ……俺でもわかる。  どんな事件現場も、あの時とは比べ物にならなかった。  脳が自己修正する程の惨状は、多くの人間の正気を奪い去った。多くの人間の心に消えない傷を残した。その傷は、忘れさせまいとたまに疼くのだ。  血の匂いがする。あの時と同じ匂いだ。  槙田は眩暈がした。ぐにゃりと風景が歪む。 「大丈夫か?」  気付くと千野が槙田を支えていた。 「あぁ、……すまない」  槙田は口を押さえながらそう返 [続きを読む]
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