よもつひらさか さん プロフィール

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よもつひらさかさん: 黄泉比良坂  〜あの世とこの世を繋ぐ道〜
ハンドル名よもつひらさか さん
ブログタイトル黄泉比良坂  〜あの世とこの世を繋ぐ道〜
ブログURLhttp://blog.livedoor.jp/yomo2_hirasaka/
サイト紹介文ホラー短編・グロ・怖い話・ライトノベル
自由文ほとんどが5分程度あれば、すぐに読める短編ばかりです。待ち時間などに、気軽に読んでください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供41回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2013/11/19 09:06

よもつひらさか さんのブログ記事

  • 真夜中の社畜
  • 窓の外、先ほどまでの雨風が嘘のように、月明かりがぼんやりと彼女の顔を照らしていた。台風の目に入ったのか。僕はそんな疑問を抱いて、窓の傍に寄り月を見つめた。真面目な彼女は、明日の交通機関の麻痺を見越して、こうして真っ暗なオフィスに泊まることにしたようだ。先... [続きを読む]
  • さよとカナと私
  • 田舎の車窓は、酷く緩慢に流れているように見えた。佳代子の逸る心をまるで焦らすかのように、ゆっくりと流れていく。早く、あの子に会いに行かなくちゃ。あの子が、架空の友達のさよちゃんと旅立ってしまってもう一年経った。その間、どれだけ佳代子が加奈子を探しても見つ... [続きを読む]
  • さよちゃん
  • 今、私は、窓の外の青い空と白い雲を追いかけるように飛び交う緑の中で揺れている。新幹線の中よりは、緩やかな流れではあるが、確実に色濃い夏に向かって、その電車は走り続けた。その景色は、私を郷愁に誘い、そして、小さな痛みを与える。こんな時にしか、帰郷しない自分... [続きを読む]
  • 合鍵
  • 休憩室の机の上には、無防備なピンクの可愛いバッグが口をぽっかりと開けて置いてある。俺は、その持ち主が誰なのかを知っているので、ドキドキしながらあたりを見回した。誰も居ない。俺は、恐る恐る、そのバッグの口から手を入れて、彼女の私物を出してみる。小さな手鏡、... [続きを読む]
  • ギフト
  • 「ピンポーン」設置したばかりの、インターホンが鳴った。この中古住宅に越してきて一週間。ようやく、業者にインターホンを設置してもらい、今日初めての来客である。画面を覗くと、どうやら宅配業者らしい。何か頼んだっけ?いや、そんなはずはない。だとしたら、実家から... [続きを読む]
  • 俺たちの夏
  • 夏が来た!夏は俺たちのためにあるような季節。海、花火大会、夏祭り、そして、恋!若者にとって、大いに謳歌すべき季節。ああ、それなのに。今年の俺たちの夏はバイトから始まる。先輩の言うことには逆らえねえ。先輩は俺たちにとって、恐怖の存在。逆らおうものなら、どん... [続きを読む]
  • 人魚の骨
  • 久しぶりに会ったK君は、ほぼ昔のままで、びっくりしてしまった。K君とは、実に10年ぶりくらいの再会。彼とは、バイト先の先輩と後輩という間柄だった。俺は当時、いわゆるニートというやつで、彼はまだ大学生だった。「先輩、突然呼び出してすみません。先輩に聞いてほしい... [続きを読む]
  • 赤い傘
  •  晴れの日の夕暮れに、赤い傘の女に声をかけてはない。声をかけると、魅入られて黄泉の国に連れて行かれるとか、取り憑かれるだとか噂されているが、本当のところは定かではない。 いわゆる、都市伝説というやつだ。俺は、今、オカルト記事ばかりをネットサーフィンしてい... [続きを読む]
  • 喋る死体
  • 「うぉぉおおおおお!」 男は、その物体を確認すると、尻もちをついてその場にへたりこんでしまった。「こ、これって・・・死体?」その物体を死体と認識するとともに、強烈な臭いが鼻を突いて思わず吐きそうになった。「た、大変だ・・・け、警察!」 男は、この山に鮎釣... [続きを読む]
  • 同棲
  • 俺は今日から彼女と同棲することになった。本当は、もっと早くに同棲したかったのだが、俺のほうの環境が整っていなかったため、今に至った。「ただいま。」彼女が帰ってきた。「お帰り。お仕事、ご苦労様。」「本当に参っちゃうわよ、あのジジイ部長。頭がかたいったらあり... [続きを読む]
  • 私は何もしていない
  •    窓を叩く雨音も、きっとあなたには聞こえていないでしょう。それほどまでに、あなたの心は、今私の中にあるのだから。ほら、そんな顔をしていると、彼女が心配しているでしょう?窓に映る、彼女の曇った表情すら、今のあなたは気付かない。 彼女が淹れたコーヒーを差... [続きを読む]
  • きさらぎ行きの電車に乗って⑥
  • 由紀はいい気味だと思った。電車の中、化粧直しをしていると、その男は迷惑だと言ったのだ。化粧の匂いが、電車中に蔓延して気分が悪くなる。由紀は、そう注意されて、かっとなった。いったい、この化粧品がいくらすると思っているの?この化粧品の価値も知らないくせに。す... [続きを読む]
  • きさらぎ行きの電車に乗って⑤
  • 一人オフィスに残って窓の外をながめている。窓の外には、あんなに光が溢れているのに、この空間には、デスクの心もとない光がひとつだけ、終わりのない仕事をぼんやりと照らしている。ため息を一つ。最近、まったく彼女と会えていない。もう寝たかな。「起きてる?」つい寂... [続きを読む]
  • きさらぎ行きの電車に乗って ④
  • 「つぎは、終点きさらぎです。」男は、そのアナウンスで目が覚めた。「やったぁ!」男は小さく呟いた。ついにこの時がやってきた。この日をどんなに待ちわびたことか。男は、大学の「オカルト研究会」なるサークルの部長である。主に都市伝説について研究してきたが、男は、... [続きを読む]
  • 眠れる森の美女
  • 王子は、茨を剣で薙ぎ払いながら、道を進んでいた。この森の奥深くには、立派なお城があり、そこには百年の眠りの呪いをかけられた、美しい姫が眠っているというのだ。王子は、婚期を焦っていた。いい年になり、頭髪も薄くなり、おまけに不摂生の所為か、体も豚のように太っ... [続きを読む]
  • きさらぎ行きの電車に乗って ②
  •  由真は、駅のトイレで入念に手を洗っていた。あのじっとりとした、脂ぎった手の感触がまだ残っているようで、気持ちが悪かったのだ。由真は、あるテレビ局の記者として働いていた。 大物官僚から、何とか有益な記事になりそうな話を聞きだしたい気持ちから、不本意ながら... [続きを読む]
  • 夜の卵 ケイゾク
  • 私は、あの夜、またあの屋台の前に佇んでいた。 他の桜の木はとっくに花を散らして葉桜になっているというのに、その桜の木だけはたわわに花をつけて、花びらの舞い落ちるその木の下に、その女は、薄暗い灯りに照らされた卵を前に鎮座していたのだ。「おや、お嬢ちゃん、ま... [続きを読む]
  • だーれだ?
  • 待ち合わせの場所でスマホを片手に彼を待つ。突然、後ろから「だーれだ?」と目隠しをされ彼だと思い、彼の名を告げる。「ブッブー、ざーんねん。」私は、そこで初めて得体のしれない存在からのだーれだに凍り付く。でも、もしかしたら、同級生かもしれない。でも、彼以外の... [続きを読む]
  • 観察日記
  • あの家に入って遊んではいけません。春休み目前の終業式で、先生たちは、私たちにきつく言い渡してきた。以前から小学生が空き家に入って遊んでいると、近所の人が通報してきたのだ。あの頃の私たちは、せっかくの秘密基地をそんなことで奪われることが理不尽でならなかった... [続きを読む]
  • 夜の卵 スリコム③
  • 俺は初めて人を殺めた。もっとも、理沙もどきが人かどうかと問われれば、それに答えはなかった。ただ、そこには、俺のエゴのために殺された死体が横たわっているだけだった。呆然としていた。混乱した俺は、とりあえず死体を押入れに押し込んだ。ところが、何日たっても、そ... [続きを読む]
  • クロカミサマ①はじまり
  • 私は、室上祐樹が大嫌いだ。ああ、それなのに、私は、なぜあいつのおかげでこんな目に遭っているのだろう。「うちらの王子に近づこうなんて、十万年早いんだよ、このデブ!」私は、そう罵声を浴びせられながら、トイレのドアに突き飛ばされた。その拍子に私のポケットから自... [続きを読む]
  • 缶コーヒーと遠回りの夜
  • 「ああ、嘘でしょう?」私は、駅の電光掲示板に目をやり、ひとり呟いた。雪の為、終日運休。バスターミナルに長い行列が出来ていた時点で嫌な予感はしていた。あの行列に並んで、果たしていつになったらバスに乗れるだろう。たかが3駅だ。私は、意を決して歩き始めた。歩いて... [続きを読む]
  • 桃源郷
  • 自分を見つめる旅に出かけたのは、春も終わりを告げ、蒸し暑い夜だった。あの頃の私は、傷つき、疲れ果てていた。恋人との別れ。住処も追われ、途方にくれていたのだ。確かに、あの地に留まっていれば、食うには困らない。しかし、仲間との生存競争、度重なる嫌がらせ、そし... [続きを読む]