Book Surfer さん プロフィール

  •  
Book Surferさん: 教育失敗学から教育創造学へ(読書編)
ハンドル名Book Surfer さん
ブログタイトル教育失敗学から教育創造学へ(読書編)
ブログURLhttp://book-surfer.blog.jp/
サイト紹介文小学校と中学校に子どもを通わせている親です。読書から得られた発見や視点を中心に書き綴っていきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供141回 / 365日(平均2.7回/週) - 参加 2013/12/23 09:23

Book Surfer さんのブログ記事

  • 新聞の人物評価に見る「記者の知性」
  • 知らなきゃよかった 予測不能時代の新・情報術 (文春新書) [新書]池上 彰文藝春秋2018-08-20 人物の評価というと,私が一番心配にしているのは,日本の受験国語,国語教育,道徳教育である。  ある特定の場面におけるごく限られた言動から,その人物の「人間性」を評価する癖がある。 特別な状況下における心理を反映した感情や行動の変化はだれにでも起こりうるものであり,人物の性格とか人間性の全体像を示すものではないは [続きを読む]
  • 教育の規制と自由化
  • 超スマートエネルギー社会5.0 [単行本(ソフトカバー)]柏木孝夫エネルギーフォーラム2018-08-27 日本では,細かいところでのわかりやすい規制は受け入れられにくい代わりに,大きな規制は楽に通ってしまう。自由化の流れも,どうでもよい身近な自由化はどんどん進むが,大きな自由化の流れは通りにくい。   東京一極集中,「政府」絶対主義という日本の課題は,「地方・地域軽視」という弱点克服の足枷となっている。 教育の [続きを読む]
  • 前川氏もダメ出しする道徳教材『星野君の二塁打』
  • 前川喜平「官」を語る [単行本]前川 喜平宝島社2018-07-12  本書でもふれられている,道徳教材『星野君の二塁打』へのツッコミがネット上でも見られた。 日大アメフト部と同列にしては,物語の作者にもさすがに失礼だろうが,「決勝打を打った子どもが,監督の指示に従わなかったという理由で罰を受ける」という題材である。 小学校の道徳の教科書には,>星野君のとった行動(バントのサインを無視してヒッティングをすること [続きを読む]
  • 居眠り運転=飲酒運転?
  • 眠っているとき、脳では凄いことが起きている: 眠りと夢と記憶の秘密 [単行本]ペネロペ・ルイスインターシフト2015-11-20 次のような話は,教習所でもぜひ教えてほしい(私は教習所でも,学校の保健の授業でも聞いた覚えはない)。>睡眠不足の脳は,いろいろな点でアルコールの影響を受けた脳に似た反応を示す。>目と手の協調が必要な作業では,覚醒している時間が一時間たつごとに,血中アルコール濃度が0.004パーセント増える [続きを読む]
  • 貧しい人を助ける理由
  • 貧しい人を助ける理由 遠くのあの子とあなたのつながり [単行本]デビッド・ヒューム日本評論社2017-11-29 「海外への援助」を取り上げる場合の各教科のアプローチを仕方にはどのようなものがあるだろうか。  特別の教科である道徳には,それらをすべてつなぎ合わせる役割を担わされている。 「感情」で子どもを動かすのはそう難しくないが,「感じる道徳」から「考える道徳」に変わることが「教科」としての存在理由だと考えら [続きを読む]
  • ミカタ・見方・見かた
  • 日本史のミカタ (祥伝社新書) [新書]井上章一祥伝社2018-09-01 対象となるものは同じでも,そこへのアプローチは様々なものがある。  多面的な「見方」を封じてしまうのが,「教科別」の「見方」である。 学習は「多様性」のためのものではなく, 「教科」のためのものになり,つまらなくなっていくだろう。 異なる「見方」には,別々の「考え方」もある。それが多角的な「考え方」。 本書で言えば,「京都史観」と「関東史 [続きを読む]
  • 21勝28敗1分け〜日本対中国
  • 週刊東洋経済 2018年9/15号 [雑誌] (中国vs.日本 50番勝負 中国の強さは本物か) [雑誌]東洋経済新報社2018-09-10 成長分野では中国企業が日本企業を圧倒しているらしい。  日本と中国のように人口が10倍も隔たっていると,業種ごとのデータを国で比較しても仕方がないような気もするが,日本と中国の企業の売上げや収益という話になると,身構えてしまう。 日本企業が今後も強い競争力を発揮し続けていくために,イノベーシ [続きを読む]
  • 困難を利用して成長を目指す教育
  • 反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方 [単行本]ナシーム・ニコラス・タレブダイヤモンド社2017-06-22 昨日開かれたある会議で,「リスクテイク」の難しさが話題となった。  人間は,どうしても「ゼロリスク」を求めたがる。 「私たちの提案で,犠牲になる人を生んではいけない」という発想があるから,会議の決定は「ゼロリスク」になりやすい。豊洲問題の根っこにあるのもこれだった。 たとえば,教育では [続きを読む]
  • 存在しないものを増幅することはできない
  • テクノロジーは貧困を救わない [単行本]外山健太郎みすず書房2016-11-23 ソーシャルメディアのおかげで革命が成り立った,という「俗説」の誤り,カメラ監視プログラムのおかげで学力が向上したとする論文の問題点などを読ませてもらうと,「因果関係」を理解することの難しさ,誤解することの容易さがよくわかります。 教育の世界でも,「相関関係」と「因果関係」の区別ができない人が,>「成績を上げるために,朝ご飯を食べ [続きを読む]
  • 日本の子どもたちから創造性がなくなるまえに
  • 世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち [単行本(ソフトカバー)]ロブ・ダン青土社2017-07-25 バナナに「訳あり品」がない理由がよくわかった。  なぜ農産物であるバナナの規格は統一されているのか。  それは,遺伝的に同一のものだからである。 1950年にグアテマラでバナナを生産していたユナイテッド・フルーツ社の収益は,グアテマラの国内総生産の2倍(2割ではない)の収益を上げていた。 [続きを読む]
  • 大人の道徳?
  • 大人の道徳: 西洋近代思想を問い直す [単行本]古川 雄嗣東洋経済新報社2018-07-27議論を逃げるな――教育とは日本語―― [単行本]宇佐美 寛さくら社2017-01-23 道徳の研究をしなければならないので,次々に「それらしい本」を読まなければならないのが苦痛だが,もっと苦痛なのは,その内容の「浅さ」による「退屈さ」が続くことである。  大学生のレポートのような内容や,道徳教育の単位がとれる授業のような内容を紹介されて [続きを読む]
  • 教育と文化資本
  • 文化資本: クリエイティブ・ブリテンの盛衰 [単行本]ロバート ヒューイソン美学出版2017-11-15 「親の年収で子どもの学力が決まり,子どもの将来の年収も決まる」などと言われている現代の日本では,どのような教育政策が行われるべきだろうか。 全国や自治体独自の学力調査に熱心に協力している小学校教育関係者は,次のような言葉をどのように捉えてくれるだろう。>共通善としての文化にしっかり関わることがなければ,公共領 [続きを読む]
  • 世界を変える以前に大事なことは
  • 「正しい政策」がないならどうすべきか: 政策のための哲学 [単行本]ジョナサン ウルフ勁草書房2016-10-28 政治哲学者が公共政策の問題に真剣に取り組んだ様子がうかがえる本である。 著者特有の二重否定文の多用など,読みにくさに戸惑う人が多いかもしれないが,論旨は明確で,哲学者らしい話法がしっかりと翻訳されていると思われる。もう少し小見出しがあったりして,構成を工夫してくれたら,と思わなくもないが,「世の中の [続きを読む]
  • 兵士向けの食料が日常世界でも
  • 戦争がつくった現代の食卓-軍と加工食品の知られざる関係 [単行本]アナスタシア・マークス・デ・サルセド白揚社2017-07-04 「食育」の幅を広げると,加工食品と素材から手作りで提供される食品のどちらをどういう風に選ぶか,という「判断」をせまられるところに来る。 >ネイティック研究所は兵士の装備品や食糧の研究開発を行う施設である。戦時には極限状態に置かれる兵士にとって,体力を維持して士気を高めるために食事がも [続きを読む]
  • 肉が人間をつくった
  • 人類はなぜ肉食をやめられないのか: 250万年の愛と妄想のはてに [単行本]マルタ・ザラスカインターシフト2017-06-16 この本を読もうとしたきっかけは,「世界各地で肉のタブーがある理由」を確認したかったからですが,あちこちつまみ食いしているうちに,「科学の面白さ」を子どもに分かってもらうためにも,小中学校ではこういう内容を授業で先生に話してもらいたい,と願うようになりました。内容によっては高校生くらいにふさ [続きを読む]
  • 英語安・日本語高に向けての作家の努力
  • 週刊ダイヤモンド 2018年 8/25 号 [雑誌] (平成経済全史30 さらばレガシー、その先へ) [雑誌]ダイヤモンド社2018-08-20大江健三郎柄谷行人全対話 世界と日本と日本人 [Kindle版]大江健三郎講談社2018-07-01 佐藤優氏のブックレビューに,大江健三郎の言葉が引用されている。  自国語で学術にふれることができない国々は,英語などの外国語に頼らざるを得ない。だから英語に堪能な人が増えやすい。 日本のように海外の優れた著 [続きを読む]
  • 「成長」も「革命」も起こらない未来へ
  • 大予言 「歴史の尺度」が示す未来 (集英社新書) [新書]吉見 俊哉集英社2017-04-14 眉唾ものの「未来予測」ではなく,「歴史」から「未来」を学ぶ姿勢の意味が分かる本です。  教育をする立場からも,「過去」を学ぶ意味はそこにモデルを探すのではなく,「何を超えるべきか」を認識するためだという考え方がわかるようにすることは重要だと考えられます。>どうすれば「夢」の内側から外に出て,つまりは「夢よりも深い覚醒」を [続きを読む]
  • 科学者は何に駆り立てられているのか
  • 科学者は戦争で何をしたか (集英社新書) [新書]益川 敏英集英社2015-08-12 平和を愛する科学者が発明したものが,世界最凶の兵器に応用・転用される,そんな「不幸」を食い止める方法はあるのでしょうか。   せっかくよいアイデアが浮かんでも,「これは軍事技術にもなり得る」ことに気づいてしまった段階で,封じ込めてしまうべきなのでしょうか。  科学と軍事の関係は難しいものです。「切っても切れない縁」をもっていま [続きを読む]
  • 教育についての都合の悪い事実
  • 日本の15歳はなぜ学力が高いのか?:5つの教育大国に学ぶ成功の秘密 [単行本]ルーシー クレハン早川書房2017-10-05  「一斉授業にはついていけない」大学のセンセイたちにとっては都合の悪いことがたくさん書いてある。 何しろ自分たちが実践している教育が,「効果のない教え方の例」として示されてしまっているからである。 他人にとって不都合なことを喜ぶのは不謹慎かもしれないが,子どもたちにとっては,「効果のある教え [続きを読む]
  • 独学と大学との戦い〜日本人はなぜ存在するか
  • 日本人はなぜ存在するか (集英社文庫 よ 31-1) [文庫]與那覇 潤集英社2018-05-18 文庫版には,単行本にはない「解説にかえて」という40ページ弱の文章が掲載されている。 ここでは,筆者の「大学教員」としてのスタンスが語られている。 大学の存在意義は,学生が知らない知識を与えることにあるのではない。>必要なのは,学生が知らない「知識・用語・概念」それ自体ではない。むしろ,独学の状態では検索できるようにならな [続きを読む]
  • 現役東大生は本を読んでいるか?
  • 「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書 [単行本]西岡 壱誠東洋経済新報社2018-06-01 今の教育の問題を,見事に反映している1冊だと感じた。   内容よりも方法。深さよりも「要領のよさ」が大事。 「地頭力」とは「素の頭の良さ」のことだそうだから,知識で頭でっかちになってはいけない,という教訓としては使えるかもしれない。 ただ,入試に向かう力をつける方法としても使える一般的なことが書かれている [続きを読む]
  • 単純化を行動原理にできる教育とは?
  • 複雑な問題が一瞬でシンプルになる 2軸思考 [単行本]木部 智之KADOKAWA2017-12-01 働き方改革などの「現状改善」をたとえばこの「2軸思考」で実施してみると,どのような問題が起こるか。 改善すべき内容や現状の正しい認識ができなければ,まずは何も始まらない。   難易度・影響度・優先度を考えるとき,人によって判断が異なる場合,何を「優先」すべきかをだれが決めるかを決めることも難易度が高い問題である。「声が大 [続きを読む]
  • すごい東大もやばい
  • 東大教授がおしえる やばい日本史 [単行本(ソフトカバー)]ダイヤモンド社2018-07-12 テレビで顔が売れた東大史料編纂所の教授が,「東大教授」という肩書きで,『やばい日本史』を監修する時代が来るとは,予想もできなかった。故石井進先生はいつも大変穏やかな方だったが,さすがに眉をひそめる事態ではないかと思われる。 ただ,大学生ですら,ほぼ「すごい」と「やばい」で「感想」が成立するような時代に必要な本とは何か [続きを読む]
  • 手段主義に陥らないための「伝統」の力
  • 現代社会はどこに向かうか――高原の見晴らしを切り開くこと (岩波新書) [新書]見田 宗介岩波書店2018-06-21 とりあえず,やめてみよう(否定主義) みんなで足並みをそろえよう(全体主義) しばらくは我慢しよう(手段主義) この3つで「改革」を進めることにより,結局は大失敗を招くかもしれないことは,歴史が証明してくれている。 それなのに,せっかくの良き「伝統」を捨てて,わざわざ破滅への道を歩もうとしている [続きを読む]
  • 日本の教養本をつくるとしたら
  • 1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 [単行本(ソフトカバー)]デイヴィッド・S・キダー文響社2018-04-27 月曜日は歴史,火曜日は文学,水曜日は視覚芸術(絵画・彫刻・建築),木曜日は科学,金曜日は音楽,土曜日は哲学,日曜日は宗教に関する話題が提供され,1日1ページずつ読んで知性を鍛え,知的好奇心を刺激し,人生をより豊かなものにすることが本書のねらいとされている。 ありがちなことだが,「世界」=「 [続きを読む]