magamin1028 さん プロフィール

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magamin1028さん: magaminの株と歴史の雑感
ハンドル名magamin1028 さん
ブログタイトルmagaminの株と歴史の雑感
ブログURLhttp://blog.livedoor.jp/magamin1028/
サイト紹介文株と戦前の昭和史について考えます
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供302回 / 365日(平均5.8回/週) - 参加 2014/01/20 00:20

magamin1028 さんのブログ記事

  • プラトンの「饗宴」を精読してみました。
  • 6人の話者が順番に愛(エロス)について語るという内容。これだけ聞けば、「愛」などという漠然としたものについて6人が語り継いでいくって、これだいじょうぶか?と思うだろう。6人それぞれが、自分勝手な愛認識を語って終わりなのではないかというのが疑われる。しかし実際にこの「饗宴」を読んでみると、6人の話者はそれぞれに非常に有能であって、強力な論理を順番に積み上げ、最後のソクラテスに全てをたくすという構造になってい [続きを読む]
  • 伊坂幸太郎 「オーデュボンの祈り」 を読む
  • あらすじというのは、まず主人公の青年が、他所と交流を絶って久しい島に連れてこられる。青年は島を歩き回っていろんな人と知り合いになる。最重要のキャラクターは、未来を知ることができる喋るカカシだ。田んぼの真ん中に立っている。このカカシって結構最初の方で殺される。殺されるといってもカカシなんだけれど。カカシ殺しの犯人が強力に追及されるのかというと別にそうでもない。主人公はペンキ屋の青年と一緒に天気を予報 [続きを読む]
  • 日本近代俯瞰
  • 日本の近代というのは「官僚主義」と「維新主義」の相克と考えることもできる。戦前においては統制派と皇道派、明治維新後においては政府と西郷軍、明治維新前においては幕府と攘夷派。いったいこれ、どこまでさかのぼることが出来るのだろうか。まず「官僚主義」について。テツオ・ナジタは初期官僚主義の代表的イデオローグとして山崎闇斎(やまざき あんさい 1619-1682)と荻生徂徠(おぎゅう そらい 1666-1728)の二人をあげている [続きを読む]
  • 生涯未婚率の上昇の結果について
  • 日本というのは助け合いの社会だったと思う。助け合いの社会の根底を支えていたのは皆婚制度だろう。結婚して子供を育てることで、個人は社会に貢献できるということをアピールする。社会もそれを受け入れて、個人に社会的立場を提供する。そんな循環があったと思う。ところが現代において、皆婚制度は急速に崩れた。日本における皆婚制度の起源というのは室町時代末までさかのぼる。500年来の制度が崩れつつあるのだからこれは大 [続きを読む]
  • 王陽明「伝習録」を読む
  • 王陽明は明代の新儒教の思想家て、形骸化した朱子学を再編成しようとした人だ。「論語」「孟子」というラインを強調することで中国の近世を強力に持ち上げた。日本にも多大な影響を及ぼして、例えば大塩平八郎とかは完全に陽明学者だった。もうこんな解説はいらないか。とにかく暑くて融けそうなんだよね。融けるな、融けるな。腹に力を入れろ。「伝習録」よ、私のミゾオチに力を与えたまえ。「聖人、学んで至るべし」別に勉強して東 [続きを読む]
  • ハイデガーの思想
  • ハイデガーの「存在と時間」は未完であって、木田元はこの未完部分を推測しようという。ハイデガーの「存在と時間」は序論に目次が存在していて、以下のようになっている。第1部  現存在の解釈と時間の解明  第1編 現存在の基礎分析  第2編 現存在と時間性  第3編 時間と存在 第2部  存在論の歴史の現象学的解体  第1編 カントの時間論について  第2編 デカルトの「我あり」と「思う」について  第3編 アリストテレ [続きを読む]
  • 近代天皇像の形成 by 安丸良夫
  • 哲学上の重要な問題に、人間の社会秩序はどのように与えられているのか、というのがある。この問題において大事なことは、人間にとって社会秩序は無条件に与えられているわけではない、というところから論理を組み立てなくてはならないということだ。古代中国の戦国時代。人口は2000万ほどだったと推計されている。そして前漢末には6000万弱になったという。ところが後漢が崩壊した後の魏・呉・蜀の三国志の時代、それぞれ [続きを読む]
  • 黄昏の百合の骨 by 恩田陸
  • シリーズものの二作目。一作目に「麦の海に沈む果実」。この後も続くっぽい流れで「黄昏の百合の骨」は終わっていた。でも、この二作目だけ読んでも別段問題はない。私も前作は存在も知らなかったけれども話は通じた。ただ主人公の女の子が軽く過去を回想したりしてて、例えば「彼女を見ていると、あのツインテールの女の子を思い出す」とか語られた時に、「ツインテールの女の子って誰?」みたいなことにはなる。「黄昏の百合の骨」 [続きを読む]
  • 緋色の欠片 -壱の章- 乙女ゲーム小説
  • 娘が言うには、この小説は乙女ゲーム「緋色の欠片」のノベライズ。乙女ゲームというのは女の子向けゲームの名称らしい。内容は、普通の高校2年の女の子が実は巫女みたいな存在であって、5人の特殊能力を持ったイケメン男子に守られながら、鬼斬丸という怖そうな何者かを閉じ込めている封印を守るという。そして、ドイツ系らしい5人の男女が現れて、その封印を開放しようとするのでバトルになってそこで「つづく」となった。よく [続きを読む]
  • ねじの回転―February moment  by 恩田陸   
  • あの安藤が、栗原が、磯部がよみがえる。二二六事件を読みやすいタイムトラベルSFで紹介しようという、二二六事件ファンにはたまらない一冊(上下で二冊なんだけれど)。 二二六事件はそもそもが評価の難しい事件だ。それをSFという手法を用いて現代の世界観と関係付けながら表現しようというのだから、この小説はある種のチャレンジだろう。恩田陸はこの難しい設定をどう解決するのだろうと思いながら読んでみた。SFだからこの小説 [続きを読む]
  • 桶谷秀昭 昭和精神史
  • 桶谷秀昭はこの本の中で、大正末から終戦まで20章に分けながら、様々な人の内面まですくい上げながらトータルとして時代の雰囲気というものを描き出そうとしている。二二六事件については、「第8章 雪降る朝 北一輝と青年将校」と「第9章 あを雲の崖 北一輝と青年将校」の二章が当てられている。昭和11年2月26日、陸軍の下級将校が部下を引き連れてクーデターを起こし、高橋是清や斎藤実などの総理経験者を殺害しながら4日間で [続きを読む]
  • 黒と茶の幻想 by 恩田陸
  • 大学時代の友人である梨枝子、彰彦、蒔生、節子の男女4人が40歳近くになって、屋久島に3泊4日の旅行に行って、学生のころの謎についていろいろ話し合うという話。謎といってもたいしたものではない。あのカップルはなぜ別れてしまったのかとか、あの変わり者だった同級生の女の子は今どうしているのかとか、基本的に私たちの同窓会での会話と大差はない。でもこういうのってすごく楽しかったりする。男同士で過去を語り合ってもた [続きを読む]
  • 照柿 上下巻セット by 高村薫
  • この小説は重め。私は、週末1円パチンコをやりながら小説を読むというパターンなのだけれど、高村薫の「照柿」はパチンコ屋で読むというのはちょっときつかった。文庫本の解説に「高村薫は現代日本のドストエフスキーである」とあるけれど、読み終わってあながち間違っていないとは思う。「照柿」のメインパートの主人公は、35歳工場勤務の野田達夫。野田の世界は臙脂(えんじ)色に満ちている。例えばこんな感じ。「達夫は、暮れか [続きを読む]
  • 日露戦争から大正政変を経て第2次大隈内閣までの歴史について
  • 日露戦争の時の総理大臣は桂太郎だ。この後、西園寺公望-桂太郎―西園寺公望―桂太郎と続く。この明治34年から大正2年までを桂園時代(けいえんじだい)という。第3次桂内閣の後の総理大臣は海軍大将山本権兵衛(やまもと ごんのひょうえ)をはさんで大隈重信。その後は陸軍大将寺内正毅(てらうち まさたけ)をはさんで原敬。原敬は大正10年11月4日、総理在任中に暗殺された。これは明治34年から大正10年までの歴史的事実だ。そしてこ [続きを読む]
  • すべてがFになる 著者: 森博嗣
  • 密室ものの推理小説だった。探偵役はN大学工学部犀川助教授。舞台は愛知県だから、N大学とは名古屋大学だろう。犀川助教授というのがちょっと頼りない。N大学学生の西之園萌絵は、犀川助教授をすごく頭がいいと思っている。なぜかというと、萌絵の趣味である手品のトリックをたちどころに見抜いたからというものだ。探偵能力の根拠としてはちょっと薄いのではないだろうか。犀川助教授と西之園萌絵は生物の定義について議論する [続きを読む]
  • 高杉晋作も読んで泣いたと思うよ。東アジア最強の言説、「孟子」
  • 儒教における聖典というのがあって、四書五経(ししょごきょう)という。五経というのは、「易経」「書経」「詩経」「礼記」「春秋」を指すのだけれど、正直この辺は読んでもよく分からない。中国の宋代に入って、この五経を棚上げして、「論語」「大学」「中庸」「孟子」の四書を重視しようという流れができた。この流れを集大成したのが朱子学だ。しかし、「大学」「中庸」というのは「礼記」のなかのそれぞれ1篇であって、すな [続きを読む]
  • 北村透谷をじっくり読みたくなる
  • 現代においてヨーロッパは進んでいて日本は遅れているなんて考えている人はあまりいないと思う。でも30年ぐらい前までは、ヨーロッパ進んでるイメージというのはあった。ヨーロッパ仕込の文学や哲学がもてはやされて、知識人はすぐパリとかに行っちゃったりする。今から考えると、そんなパリモードエモーション(私の造語)が許されるのは岸恵子ぐらいなものだろう。戦後の何十年か、日本はヨーロッパを仰ぎ見ていた。しかしそれは戦 [続きを読む]
  • 「ノルウェイの森 下」 現代日本を代表する名作だろう
  • 主人公「僕」は、京都北部の精神療養所に直子を訪ねる。直子は僕の高校時代の親友であるキズキの彼女だった。キズキと直子は幼馴染であり恋人同士であり、互いに深く結びついていた。キズキは自殺して直子だけが残された。直子は精神を病み、僕は直子を守ろうとする。互いに深く結び合う男と女とはどのようなものなのだろうか。夏目漱石の「門」に、宗助と妻オヨネとの関係についてこのような表現がある。「社会の方で彼らを二人ぎ [続きを読む]
  • ノルウェイの森(上)   28年ぶりに読み返してみて思う
  • 二十歳の頃「ノルウェイの森」を読んだ。新しいような深いような、今までに無い小説だと思った。28年たって読み返してみたのだけれど、全く輝きを失っていない。昔の自分に分からなかったことが今は分かるというのもある、ちょっとくやしいのだけれど。主人公の「僕」は、死んだ友人キスギの彼女であった直子と東京で偶然出会う。僕と直子は何度かデートを重ねるのだけれど、直子は精神の不安定な女の子で、ある日突然京都北部の [続きを読む]
  • 実際問題、結婚しない男は最後どうなるのか
  • これ実はどうにもならない。葬式などは行われず、遺骨は田舎に墓のある人はそこに納められる。死んだら葬式は当たり前というわけではない。だいたいにおいて喪主は親か配偶者か子供になる。自らが生命が消えようかという歳になっていれば両親共に死んでいるのは普通だろう。結婚していなければ配偶者も子供もいないわけで、喪主が存在しなくなる。私の勤めている会社で50代後半の独身男性が2人、ポックリ死んだことがあるけれど、 [続きを読む]