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辺境の墓標(改) http://neo-hebohyo.seesaa.net/

北海道東部を舞台にした、史実と創作の合体による長編推理小説。

忌まわしいタコ部屋労働で有名な常紋トンネル付近で起きた死亡事案から起こる殺人事件に巻き込まれる、地方警察署の一刑事を中心に描いた長編推理小説

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2014/02/14

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  • 移転のおしらせ

    お世話になっております。今までこちらに投稿しておりましたが、素人の小説投稿の 専門サイト「小説家になろう」が存在するので、そちらに最近投稿しており、こちらの 最新話に追いつきましたので、いよいよ完全に移転することになりました。 http://ncode.syosetu.com/n7099ca/ 尚、これまでの話を改定した部分をそのままそちらには載せておりますので、お時間 ありましたら、最初から読み直していただければ幸いに思いま…

  • 鳴動49

    7月12日昼ごろ、西田と北村は北見市内の伊坂組の近くの通りに捜査車両を駐め、北川の張り込み任務についていた。車内は初夏の強い陽射しを受け、窓を開けるだけでは足りず、クーラーを付けないとキツイ温度になっていた。 北川の関与が濃厚になったため、本日より北見方面本部の機捜隊のみならず、捜査本部自体も北川のマークに動き始めたのだ。通りの向こう側の反対車線には方面本部応援組の高木と組んでいる吉村達の…

  • 鳴動48

    北川の周辺捜査を始めて3日も経つと、それなりに情報が集まり始めていた。7月11日の捜査会議では以下の報告が捜査員からなされ、同時に機捜隊、北見署からの情報も読み上げられた。 まず北川自身について。北川は元々は国鉄職員で、伊坂組には昭和58年(1983年)より転職にて勤務し始めたことがわかった。転職の経緯については現時点で不明だが、部長になったのが昭和62年(1987年)の冬。その後平成2年…

  • 鳴動47

    機捜隊との打ち合わせを終えると、その後二人は北見方面本部にそのまま残った比留間管理官とは別れ、その足で北見署に向かった。捜査会議で決まったように、二人は以前直接北川と会っていることもあり、面が割れているので伊坂組とのコンタクトはできるだけ回避する必要があった。そもそも事件について、刑事が執拗に動いていることが北川周辺に知れること自体避けることが重要であり、刑事より所轄の警官を利用するなど、捜査…

  • 鳴動46

    7月8日、向坂と竹下は北見方面本部刑事部捜査一課の室内に居た。当初の予定では、タイヤ痕についての鑑定が科捜研から全部出た後動く予定だったが、北川についての捜査は早めに動いたほうが良いだろうと大友本部長から直接指示が出た。そのため、北川の情報が出た翌日には北見方面本部からの応援組を中心に身辺調査が開始されたのだ。一方竹下以外の遠軽署の捜査員は、一部の一致したタイヤ痕の車両所有者について捜査をする…

  • 鳴動45

    「あんまり聞き込みを周囲でやりすぎると、本人に勘づかれる可能性が高いですが?」 と西田が倉野に質問した。 「問題はそこだ。ある程度固めておく必要がある一方で、出来れば早い段階で引っぱりたいところだが・・・・・・」 「任意で引っぱれますかね?」 「西田、それはちょっと厳しいだろ?あ、これって昨日竹下と最後に話したことの繰り返しだな。でも細かいことは今日話すことになってたんだから、丁度良いか」 倉野…

  • 鳴動44

    「違和感?具体的に何だ向坂?」 と倉野は聞いた。 「いや、本当に大したことはないんですよ。ただ、あの時点では屯田タイムスを購読している会社に、どれぐらいの人間が見ているか聞きに行っただけなのに、いきなり重役の専務が出て来たんでね。普通だったら平社員とは言わないまでも、課長だの部長だののレベルでしょう?一応デカイ会社なんですから」 「向坂、それはむしろ北川が今回の件と関わっていたとすれば、警察の様…

  • 鳴動43

    翌日は朝から捜査会議の続きが行われた。昨日倉野が言っていたように、これから先の捜査方針についてだった。これまでに、何故遺体が掘り起こされる必要があったかという点を考慮し、常紋トンネル調査会の再調査を発端とした可能性を調べてきた。それがひとまず終わったことで、最終的に結果が出なかった場合に、これからどうするかがカギだった。他にも遺体の回収を図る理由があったかについて、捜査員達に意見を求めた倉野で…

  • 鳴動42

    「そうなるとやはり幽霊単独でずっと遺体を探していたということですから、無職の可能性が高い。夜の仕事だとすれば時間的にバッティングしますから、それはそもそも無理がある」 向坂が言った。 「それについてはもう既に何度か話してきたし、余りこだわっても仕方ないだろ」 倉野が少々苛ついたような口ぶりで返した。確かにそのことは「幽霊」の特定に役に立たないとは言わないが、対象を絞る条件としては大雑把過ぎて、無…

  • 鳴動41

    それを基本線とすると、Nシステム試験運用の6月4日から10日の計7日間において、その「網」に複数日引っかかった車両が現時点で7台あるらしい。最終的にタイヤ痕と一致するナンバーがどの程度出てくるかはともかく、少なくとも7台以下であることは確実で、ある程度絞られたと言える。 説明後、時間的な余裕があったので、大友本部長は倉野捜査主任官に命じ、捜査員と質疑応答することにした。それを受け、北見方面本…

  • 補足

    最終的に「序章」〜「鳴動」まで修正稿を出しますが、倉野は本部長ではなく 捜査主任官という役職に変更させていただきます。本部長には大友雄平を当てます また序章では、丸山巡査部長を新たに登場させることにしました。井坂組は伊坂組 に変更させていただきます。

  • 鳴動40

    7月7日、遂に北見屯田タイムス購読者・法人についてのローラー作戦が完了した。倉野本部長は捜査員全員を本部に集め、彼らからのこれまでの聞き込みの総点検報告を行わせた。その日ごとに会議において捜査報告はしていた以上、あくまで形式的なものに過ぎなかったが、目新しい成果もなかったため、念のため「復習」しておこうという腹づもりがあったのだろう。 一方で、北見方面本部に依頼していた、Nシステムからの捜査…

  • 鳴動39

    碑文を読み終えた西田は、 「あの話は間違いなくこれだ。こんな場所で破裂したんだな・・・・・・」 と一人呟き納得していた。しかしすぐに、横にいる北村の不可解そうな顔を見て思い出した。 「そうか、大将の話を聞く前に帰ったんだったな」 確かに北村は大将と西田達の会話を聞いてはいなかったので、ピンと来ないのも仕方なかった。西田は大将の父親がこの事故で亡くなったということを、たまたま北村の帰宅後、彼から聞…

  • 鳴動38

    翌日からのローラー作戦は、北見地区の残りと遠軽署所轄である生田原以北の購読リストを洗うというラストスパートに入っていた。さすがに北見の零細新聞社だけに、所轄内の購読者は、遠軽、生田原、佐呂間、湧別、上湧別(現湧別町)、丸瀬布(現遠軽町)に、それなりに多かった遠軽を除くとそれぞれ数軒だけだった。昨日の「湧泉」も勿論リストに入っていた。所轄内の聞き込みは丸1日あれば済むだろう。遠軽署のメンバーが…

  • 鳴動37

    「爆発事故?戦時中だから爆弾絡みかな?」 竹下が言った。 「当たらずとも遠からずだ。機雷だ・・・・・・。勿論当時はガキだったから機雷と爆弾の区別なんて付いてなかったけどさ」 大将はそう言い捨てると、自分で酒を猪口に注いだ。 「機雷かあ。まさに戦時中の話だな」 竹下は自分の猪口に視線を落としたまま言った 「西田さんも竹下さんも、湧別の機雷事故って聞いたこと無いかい?」 「いや、恥ずかしながら初めて…

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