TOBA さん プロフィール

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TOBAさん: TOBA-BLOG 別館
ハンドル名TOBA さん
ブログタイトルTOBA-BLOG 別館
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/toba2014
サイト紹介文オリジナルな世界で、文章書いてます。たまに、創作イラストもvv
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供110回 / 365日(平均2.1回/週) - 参加 2014/02/20 22:18

TOBA さんのブログ記事

  • 「山一族と海一族」47
  •  裏一族の巨大な紋章術。 人の命を用いて、何をするつもりなのか。「術を止めるしかないな」 ヒロノは再度、魔法陣を見る。「出来るのか?」 若い海一族がヒロノを見て云う。「こう云うものは、術者を倒すしかないのだろう」「…………」「術者の裏一族は、中にいるはずだ」「いや、」 ヒロノが云う。「紋章術にもいくつか種類がある」「と、云うと?」 ヒロノは、持っている杖で紋章術をなぞる。「時間がない。解除の方法だ [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」43
  • 山一族は驚いて顔を見合わせている。「アキラの事か」なんと言うことだと山一族が深いため息をつく。「そちらの村に入った事は 後から詫びを入れよう」まずは、と腰を据えて魔方陣を確認する。「術を止めるしかないな」「出来るのか?」ミツグは術に詳しい山一族に問いかける。「こういうのは、 術者自身が止めるか、 術者を倒すしかないのだろう」「………」「術者の裏一族は中にいるはずだ」「いや」「紋章術にもいくつか種類 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」46
  •  ――人の命を使い、何かを成し遂げる魔法。 山一族と海一族は、それぞれに顔を見合わせる。「この世に存在してはならない、」「禁止された魔法……ではないか」 どちらともない、呟き。「この魔法、誰がやったと思う?」 若い海一族が、ちらりとヒロノを見る。 ヒロノは首を振り、訊き返す。「紋章術を使う山一族を、疑っているのかと」「それは、違うのだろう?」「もちろんだ」 ヒロノは云う。「こんな巨大なもの」 山一 [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」42
  • 海一族、山一族、それぞれにざわめきが起こる。人の命を吸収する。それは、禁止されている古い時代の魔法。「この魔法、誰がやったと思う?」ミツグが山一族に問いかける。術に詳しいだろう山一族がそれに訊ね返す。「………ここは、紋章術を使う我らに 疑いが掛けられてもおかしくない状況だが」儀式を出し抜いて行った、と。「それは、違うのだろう?」「もちろんだ、 こんな巨大なもの」紋章術を使う彼らにとってもあまりに大 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」45
  •  ヒロノとメグミは立ち止まる。 それに合わせ、後ろに続く者も、動きを止める。 すでに山一族の領域を超え、中間地点である場所。 通常、不可侵である場所。 近くから、滝の流れる音が聞こえる。 うっそうと樹々が生い茂り、光を遮っている。 薄暗い。 降り続いた雨で足元はぬかるんでいる。 ここにはすでに、道はない。 その目の前に、「海一族……」 数名の海一族。 向こうも同じように、思っているのだろう。 この [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」41
  • 海一族の長、その守護を務める者。一族内で重要な役について居る者。長、司祭の候補とされる者。辺りを警戒しながら彼らは進む。「これが、立ち入りを許される ぎりぎりの範囲だな」長の警護をしているミツグが呟く。本来ならば、ここにミツグは入れない。長と儀式を行う者、本当に限られた者しか入ることを許されない儀式の中心地。中間地帯。さらに、その奥。緊急事態。潜んでいる裏一族といつ戦闘になってもおかしくない状況。 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」44
  •  呪文をもとに魔法を発動することを、通称「魔術」 陣、つまり、魔法陣をもとに魔法を発動することを、通称「紋章術」 一族間で、呼び名は違うものの、 魔法の発動の仕方は、主にふたつ。 前者は、海一族や北一族などが得意とし、 後者は、山一族や東一族が得意とする。「それじゃあ」 トーマの問いに、アキラは頷く。 司祭を倒しても、魔法陣の術者は司祭ではない。 この足元の魔法は、止まらない。「……気付いたか」  [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」40
  • 「………う」「くっつ!!」「は、はははは」よろめきながらも、司祭は立ち上がる。「無駄だ。 ここは我々裏一族の魔方陣の中だ」口元の血をぬぐいながらも、勝ちを確信したかのように言う。「もう、術は発動しているのだ。 お前達に為す術は無い」「………くっ」「………トーマ」立ち上がりながらアキラが言う。「あの司祭は、呪文を唱えた」「……そう、だが??」「先程から、あの司祭は 呪文での術発動を行っている」術を使 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」43
  • 「トーマ」 アキラは声を出す。「理にかなっていない」「ああ……」「倒すべきだ」「…………」 アキラはトーマを見る。 とは云え、トーマにすれば、同じ一族。 身内のようなもの。 トーマは、動けるのか。 自身の短剣を握ってはいる。 が、「トーマ」 再度、アキラはトーマを呼ぶ。「俺がやる」「アキラ」「裏とは云え、海一族で尽力してきた者なのだろう」「…………」 そう簡単に、手を下すことは出来ないだろう。 ア [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」39
  • 「トーマ」「理にかなっていない」「あぁ」「倒すべきだ」「…………」アキラがトーマを見る。分かっている。司祭を止めなくてはいけない。自身の短剣を握る。が。「トーマ」アキラが再び声を掛ける。「俺がやる」「アキラ」「海一族で尽力してきた者なのだろう」足元の魔方陣が光っている。もう、時間が無い。アキラが矢を取る。「ここから、立ち去れ!!」「何を言う。 儀式は終わっていない!!」司祭が呪文を唱える。ゴッ!! [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」42
  • 「彼女?」 それは、 カオリのことでも、マユリのことでもない。「誰のことだ」 呟いたトーマに、アキラが云う。「おそらく、あれのことだ」 司祭は、台座に横たわるものを見る。 人だったもの、を。「まさか」「それを、生き返らせようとしているのか?」 司祭は答えるように、それに触れる。「なぜ、そのようなことを」「簡単なことではないか」 大切な人だったのだ、と。 だが、「人を生き返らせるには、何人もの命を犠 [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」38
  • 「怖いのよね、本当は」彼女はそう言った。「私はどうなってしまうのだろう。 山の神様に食べられてしまうのかしら。 痛いのは嫌だなぁ。 ひと思いに食べてくれたら良いのだけど」家族や一族の皆の前では私に任せて、と息巻いていた彼女がそう打ち明けながら震えていた。大丈夫。そう、言って彼女の手を引いた。彼女を見張る役は自分だけだった。だから、彼女を逃すことが出来るのも自分だけだった。「後から、追いつくから」先 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」41
  •  アキラとトーマは顔を見合わせる。 生け贄。 司祭は、カオリのことを云っているのだ。「この者と、もうひとりの生け贄」 そして「お前たちが倒した裏一族」「司祭様!」 トーマが声を出す。「生け贄はもう必要ない。先ほど、そう云った!」「いや、必要なのだ」「司祭様……」 トーマが首を振る。「騒ぎを聞いてここへ来たにしては、あなたは早すぎる」「だから、何だ」「まさかとは思うが、……」 ふたりは息をのむ。「あ [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」37
  • 「彼女?」それは、カオリでもマユリでもない。誰の事だ、と訝しがるトーマに、アキラは言う。「トーマ。 恐らく、あれの事だ」司祭は肯定するように台座に横たわっている人だったものを見つめる。「あなたは、それを 生き返らせようとしているのか?」大切な人だったのだろうとその触れ方で分かる。だが、「司祭様、 この術は何人もの命を犠牲にする。 そう、教えてくれたのはあなただ」しかも、成功するかどうかは分からない [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」40
  •  ほのかな灯りが揺れる。 足元には、淡く光る魔法陣。「トーマ」 アキラが声を出す。「知り合いか?」「あ、……ああ」 トーマの額から汗が流れる。「海一族の司祭様だ」 その司祭の表情は、よく見えない。「トーマよ。大変なことになったな」「なぜ、ここに、」「騒ぎを聞きつけて駆け付けたんだよ」 海一族の司祭が云う。「儀式を守るのが私の役目だ」「そう、ですよね……」 トーマが云う。「表にいた裏一族は倒しました [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」36
  • 「マユリ!?」なぜ、ここに、とそんな声をアキラが上げる。「あの子は、山一族なのか?」トーマの問いかけにアキラは頷く。手前のなにかとは違い、彼女は生きている。ただ、先程のカオリと同じ様に、こちらから声を掛けても、全く反応が無い。「司祭様」「もう一人の生け贄はどうした?」トーマは首を振る。「すべての元凶は裏一族だったんです。 もう生け贄は必要無い」「大丈夫だ」司祭は微笑んでいる。「娘に掛かった術を解除 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」39
  •  ふたりは滝へと近付く。 激しく落ちる、水の音。 滝の裏側へと入る。「ここは、」「このようになっていたとは」 滝の裏側は、洞窟になっている。「まるで隠し道だな」「実際そうなんだろう」 ふたりは、辺りを見る。 道は、まだ、そこから先へと続いている。 足元の魔法陣も、まだ伸びている。「灯りを、」「いや、待て」 木の枝を拾い、松明にしようとしたトーマを アキラは止める。 指を差す。「奥に灯りが」「何」  [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」35
  • 灯りが見える。つまり、誰かが居る。「………」考え込んで、アキラが言う。「カオリを置いていく」「大丈夫か?」「この先に、連れて行くよりは」木の影になるよう、カオリを座らせる。「ここに、紋章術をしていく」「魔法を?」「音やにおい、気配を隠す紋章術だ」「そんなものが」「複雑なものではないんだが」そんな術があるのか、とトーマは感心する。今回は、アキラの術に随分と助けられている。この一件が片付いたら魔法を習 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」38
  • 「鳥は何だと?」「案内を」「……まさか、」 ヒロノは目を細める。「山を下りるのか」「そう」 メグミが云う。「さあ、人を集めてちょうだい」「人を?」「当たり前じゃない」「危険だ」「だから、人を集めてと云っているの」「お前の暴走が危険だと云っている」「あなたも来るでしょ、ヒロノ」 その言葉に、ヒロノは杖を鳴らす。「これ限りだぞ」 ヒロノの後ろに控える者に、ヒロノは合図をする。 すぐに、その者は動く。「 [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」34
  • 海一族の長が、名だたる者を引き連れて現れる。「長!!」ここだ、とミナトが手を振る。「正体不明の者はこの奥に、 トーマと山一族の者も後を追って」森の奥へと続く道。「恐れていた事が」「あいつらは一体?」「今の時点では何とも言えないが」「浜辺で捉えた者は 口を開いたんですか?」彼らを追って先に場を離れたミナトは知らない。「詳細を聞き出す前に 隠し持っていた毒で自害した」「な」それが、事態の大きさを物語っ [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」37
  • 「鳥が!」 メグミは空を見る。 アキラの鳥が、空中で旋回している。 山一族の村から上がる煙に、驚いているのか。「こっちよ! おいで!」 メグミの声に気付き、鳥が下りてくる。「どうしたの?」 メグミは鳥の様子を見る。 鳥を、狩りの共にする一族とはいえ、 水辺の向こうの一族のように、鳥と話すことは出来ない。「…………?」 メグミは、羽根に付いた砂に気付く。「海の砂?」 つまり この鳥は海にいたと云うこ [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」33
  • 「カオリ!!」トーマはカオリをそっと抱き上げる。「おい!? しっかりしろ!!」声を掛ける。呼吸はあるが、カオリの反応は無い。「何か、飲まされているのか?」「トーマ」アキラも駆け寄る。「そちらも上手くいったようだな」「あぁ。 カオリは無事か!?」心配そうに覗き込むアキラにカオリを渡す。「息はあるんだが。 早く村に降りて医者に診せた方が」顔を上げたトーマは辺りの景色を見回し、驚愕する。「魔方陣が消えて [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」36
  • 「カオリ!!」 トーマの声。 アキラは振り返る。 トーマがカオリのもとにいる。「おい!? しっかりしろ!!」 トーマが声をかけている。 けれども、カオリの反応はない。「何か飲まされているのか?」 アキラもそこへと駆け寄る。「トーマ」「アキラ……、そちらは上手くいったようだな」「ああ。カオリは無事か?」 トーマが抱き上げたカオリに、アキラは触れる。 呼吸はあるが、意識はない。「息はある」 トーマが云 [続きを読む]
  • 「海一族と山一族」32
  • 突然の爆発が起こる。裏一族の魔法。「―――っ!!」それを防ぐようにトーマ達の前に陣が現れる。「アキラ」山一族が使う紋章術。だが、それも上手く相殺は出来ない。アキラが叫ぶ。「視界を奪われるぞ!!」その言葉にトーマは目を覆う。辺りに白煙が立ちこめる。「相手は他一族の紋章術だ。 山一族式では、 相殺が難しい」「無理、か」「あちらが強力すぎる」トーマは短剣を取り出す。「離れよう」それならば標的は分散した方 [続きを読む]
  • 「山一族と海一族」35
  •  裏一族の魔法。 爆発。「――――!!!」 とっさに、アキラは陣を張る。 山一族式紋章術。 相殺。 が、出来ない。「視界を奪われるぞ!!」 その言葉に、トーマは目を覆う。 白煙。 ふたりは衝撃を耐える。「相手は他一族式紋章術だ」 背中越しに、アキラが云う。「山一族式では、相殺出来ない」「無理か」「強力過ぎる」 トーマは、短剣を取り出す。「お互い離れよう」 強力な魔法なら、ふたりともやられる可能性が [続きを読む]