sakura さん プロフィール

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sakuraさん: Heartful Smile
ハンドル名sakura さん
ブログタイトルHeartful Smile
ブログURLhttp://lovehominyc.blog.fc2.com
サイト紹介文ホミン妄想の小説。二人の笑顔は私の笑顔。パラレルです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供74回 / 365日(平均1.4回/週) - 参加 2014/02/27 16:47

sakura さんのブログ記事

  • 光と影を抱いて 148
  • 『俺と一緒に帰って欲しい』ユノの真剣な声に、何と返せばいいか分からずに答えを探す。ほんの数時間前まで、頭の中をよぎりもしなかった余りにも予想外の展開に、正直まだ戸惑ったままだった。ユノがここへ来たのもそうだし、本当はすべてが誤解だったということも....。「なぁ、チャンミン」なおも催促するようなユノに、ひとつ息を吐いた。「....そう簡単には、答えられない」正直に、そう返す。「なんで。もう俺達を阻むものな [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 147
  • ユノから聞いた話に、耳を疑った。ユノがこんな嘘を言うとは考えられないけれど、結局のところ、父さんが誤解をしていただなんて....。ユノの話を聞いていると、父が誤解するに至るそれなりの理由があったのだろうとは思う。だけど、あの日から俺はすべてを捨てて生きていく覚悟をしていた。実際、自分なりに新しい道を歩き始めたというのに.....。それでも、ユノから差し出された手紙を振り払うことは出来なかった。 俺の父から託 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 146
  • 「そんな話....信じられない」俺の話を聞き終えたあと、チャンミンは一言そう言った。チャンミンのお父さん、そして俺の父から聞いた話、三人で話した内容を、覚えている限り全てそのまま話した。話をしている間、その表情には驚きや困惑、疑いの色が浮かびながらも、最後まで黙って聞いてくれたチャンミン。すべてを捨てて、誰も知らない土地で一人で生きていく覚悟を決めたばかりなのに、そう容易には受け入れられないのも無理は [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 145
  • 「チャンミン.....」涙を流している自分に驚いているうちに、暖かいユノの身体の中に収まっていて、一瞬抵抗が遅れた。「ユノ....っ、離せ...」慌ててユノを引き離そうとするけど、びくとも動かない。「さっき二度と離さないって言ったろ?もう離すもんか」すかさず降ってくる声と、より強く回ってくる腕に、完全に閉じ込められてしまう。「ユノ....、頼むから離して....」一向に俺の身体を離すつもりがないユノに、抵抗を止めて口 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 144
  • 「ユノ君。客室はまだ掃除中だから、とりあえずチャンミン君の部屋で話しててくれる?キミの部屋の鍵はチャンミン君に預けておくから、後で案内してもらって」「すみません、ありがとうございます」チャンミンがユイさんと呼んでいた女性に礼を言うと、彼女は仕事に戻って行った。この目で見るまでは信じられなかった。本当にチャンミンがここにいるのか、まだ不安が残っていた。だけど、チャンミンの姿を見た途端、色んな感情が一 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 143
  • 「チャンミン....!」どうして、ユノがここに.....。まるで幽霊でも見てるようだ。目の前にいるのは紛れもなくユノなのに、声も出せずに、しばらく茫然と立ち尽くす。なんで?どうして?俺の居場所なんて、誰にも分かるわけがないはずなのに。ただそんな疑問が頭の中をぐるぐる回って、自分の周りだけ時間が止まっているかのような錯覚に陥る。「チャンミン.....!探したんだぞ!!」ユノが口調は怒りながらも、心底ほっとしたよう [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 142
  • 「チャンミン君、休みの日くらいゆっくりしたら?慣れない仕事ばかりで疲れてるでしょう?」チェックアウトの時間が終わり、客が居なくなってから、客室前の廊下の掃除をしていると、ユイさんが声をかけてくる。ユイさんの言う通り、今日は休みだ。特にすることもないから、掃除係に許可を取って掃除機を滑らせていた。「いえ、掃除は好きなので大丈夫です。何かしてないと、気が紛れなくて.....」これは、本心だ。でもあまり迷惑 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 141
  • 「少しだけここで、待っていて欲しい」父が席を外し、部屋に取り残された俺は、チャンミンのお父さんと二人、ソファーに座り直す。「チャンミンが見つかったとは....」事情を知らない彼は、混乱と同時に安堵の表情が混じっていた。「実は....、父に協力してもらってチャンミンを探していたんです」『ひとつだけ....チャンミン君を探す方法がある』あの日、父が言ったチャンミンを探し出すのに有効な、たった一つの方法。『今から会 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 140
  • 「本当なのか.....」全てを話し終えたあと、チャンミンのお父さんは深くうなだれた。「本当だ。今まで言ってきたことも、全て。ちゃんともう一度向き合わなければいけないとずっと頭の片隅で思っていた」あの話を聞かされた翌日には、父がチャンミンのお父さんに連絡をした。互いに仕事もあるし、こうして会う時間が取れたのは一週間後の今日だった。チャンミンのお父さんが会社まで会いに来ると言ってくれて、秘書と数人の社員の [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 139
  • 「あの、すみません」「はい、どうされました?」もうほとんどの客がチェックインを終えた時間になって、小学生くらいの兄妹を連れた夫婦が、躊躇いがちにフロントに訪ねてきた。「予約していないのだけど、お部屋の空きってありますか?この子達、泊まりたいって言い出して....久しぶりの家族旅行だから、叶えてあげたくて...」「本日の御利用ですか?四名様ですね。すぐに確認致しますので、少々お待ちくださいませ」そう残して [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 138
  • 「ありがとう、楽しかったわ」「気に入って頂けて、良かったです。またのお越しをスタッフ一同お待ちしております、ありがとうございました」そう言って、宿泊客の老夫婦に頭を下げる。笑顔を浮かべながらホテルを後にする二人の背中を見送ってから、フロントに戻った。「上手くやってるみたいね」「マネージャー」そこには、先程まではいなかったユイさんが立っていた。「君は見た目もいいし、立ち振る舞いも品があるし、お客さん [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 137
  • 「.....それで、どうする?おそらくは私達の目の届かないところへ行ってしまったチャンミン君を見付け出すのが困難な事は、もう十分に分かっているはずだ。それに、休みももう終わりだろう。もうすぐ三年だ、この数日で探し回る暇なんてあるのか?」 「.....」父の言うことはもっともだ。この数週間、チャンミンが居なくなった理由を知って、あてもなくただ無意味に探し回り、見つかるはずなんてなかった。.....だけど、さっきまで [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 136
  • 父の話を聞いて、おおよそ経緯は見えてきたけど、まだ完全に納得出来たわけではなかった。「....10年前のあの事件の件だけど.....」チャンミンが、俺を庇って自らの身体に消えない傷を負うことになってしまった事件。この話をするのは辛いけど、まだ詳しく父から聞いてはいない。「チャンミンのお父さんが誤解しているのは分かったよ。でも、あの事件の時....十年前、父さんはチャンミンのお母さんと...その.....ただの友達関係じ [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 135
  • 「俺達は...血が繋がって...ない?」父が口にした、思いも寄らない言葉に目を瞠る事しか出来ない。「嘘だ.....。だって、チャンミンのお父さんから聞いた話は、どこにもおかしい所なんてなかった」嘘であって欲しいと何度も願ったが、今更血が繋がってないと言われても、信じられない。「本当だ。チャンミン君のお父さんは嘘をついている認識はない、と言っただろう。彼が彼の知りうる事を話したのに嘘はない。ずっとそれを事実だ [続きを読む]
  • こんばんは!
  • ものすごーーく、お久しぶりです。更新かなりストップしたままでしたが、皆様お元気でしょうか??私の方は、通院しながらですが、ほとんど元に戻って、何とか元気に過ごしております。ご心配くださった方々、気遣ってくださった皆様、ありがとうございます。 前回は頂いたコメントのお返事も出来ずに申し訳ありません(T-T*)全て、大切に読ませていただきました!! さて、お話もとても中途半端なところで止まったままですね(;´д [続きを読む]
  • お知らせ
  • こんばんは☆昨日からの日産は、きっと盛り上がってますね?今日はお知らせで更新しました。明後日からお話の更新を、と報告しておりましたが、しばらくの間更新をストップさせていただきます。二週間ほど前から体調を崩しており、風邪は完全に治ったのですが、そのあと自律神経が乱れてしまい、入院一歩手前までいってしまいました(泣)今仕事もしばらくお休みを頂いていて、毎日病院へ点滴に通いつつの自宅療養中です。何をするに [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 134
  • 「.......私は今までチャンミン君のお父さんが、チャンミン君に、その話をする事は一生ないと思っていた。彼がどこまでチャンミン君に伝えたかは分からないが、居なくなるということは、多分全てを聞いたのだろう」「.....どこまでも何も、本当の父親が父さんだったと聞いた時点で...俺と兄弟だったと知った時点で、チャンミンは...ショックなんてもんじゃなかったはずだ」それ以上のことがあるものか。こうして口に出すのも、辛い [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 133
  • 「チャンミン君のお父さんに、全部聞いたとは、何のことだ?」しばらくの沈黙の後、父がようやくそう聞いてきたけど、その表情からは何も読み取れない。全部知っているくせに.....。ずっと、黙ってたくせに.....。本当は、すぐにでも吐き出させたくて、つい突っかかりそうになるけど、こっちが冷静さを欠くほど、何も口にしなくなる相手である事は分かっている。「父さんにも、何の事か、心当たりはあるだろう?」 昔から、いつだ [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 132
  • 『話がある』チャンミンのお父さんと会った翌日、父に電話をして開口一番そう言った。『久しぶりにお前の方から電話をしてきたと思ったら、いきなりなんだ』『電話で言える話じゃない。会って話したい』そう告げると、会う約束はしてくれたが、一週間後にしか都合がつかないということだった。一週間なんて長過ぎると言いたかったが、父の仕事の立場も忙しさも知っているし、ぐっと我慢するしかなかった。 その間、もちろん何もし [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 131
  • 「大学卒業して、食品会社に就職したの。彼は同期だったんだけど、その研修中に意気投合しちゃって、そのまま付き合う事になったのよ」時折、どこか懐かしむような表情を浮かべながら話してくれるユイさんに、相槌を打つ。「さっき、別れて逃げてきたって....」「うん、付き合ったのは一年くらいだったけど、彼には私が重かったみたい。まぁ、若かったからね。相手を思いやるよりも、自分の気持ちが一番だと思ってた。好きで好きで [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 130
  • 「ふぅ.....」ひと仕事終えて部屋に戻り、私服に着替えて椅子に腰掛ける。まだ、初めての仕事をやりはじめて一週間。聞いていたとおり、部屋の掃除や調理室の食器洗いが主な仕事だった。やはり気を使うし、ずっと神経を尖されていて、一日が終わるとやっていること以上に疲れた。だけど、余計な事を考えずに済む。俺に声をかけてくれたマネージャーは、ユイさんといった。あれから、ユイさんが最初に言ってくれたように、客室を出 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 129
  • 「チャンミン君、もうそろそろ上がっていいわよ」覗きに来たマネージャーが、そう声をかけてくれる。「はい、ここまでやってしまいます」そう返して、何重にも重なった食器を洗って伏せていく。「新人、毎日仕事が早いし丁寧だから助かるよ。でもあんまり張り切りすぎると、あとから疲れるぞ。そのへんにしておけ」「はい....。じゃあ後はお願いします。お先に失礼します」 「おう、ゆっくり休め」先輩従業員の言葉に甘えて食器洗 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 128
  • チャンミンのお父さんが話し終えて、ただ茫然とする。途中で一言も口を挟まず、最初から最後まで彼の言葉を聞いた。彼の口から語られた想像以上の真実に、声を失ったかのように何も発せられなかった。「これが、この前チャンミンに話したすべてのことだ。隠していることは、もうない」「俺と.....チャンミンが、兄弟....?」ようやく絞り出した声は、掠れている。そんな、まさか。そんなことが、あるわけが無い。チャンミンの本当 [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 127
  • 翌日、約束通りチャンミンのお父さんは、午前中の仕事が終わってから駆け付けてくれた。大切な話をするのに、このマンション近くでは、万が一知り合いに会ったら困る。 俺の部屋に来てもらうのが一番良いと思った。部屋に通して、コーヒーを入れ、チャンミンのお父さんの前に置いた。「すみません。コーヒーはインスタントしかなくて...。チャンミン、紅茶が好きだから.....」そう言って、口を噤む。チャンミンの名前がごく自然に [続きを読む]
  • 光と影を抱いて 126
  • 廊下から聞こえる足音と、話し声で目が覚めた。時計を見ると、八時を過ぎているところだった。ここに来てから、今日で五日。 高校では、休みに入っているところか.....。そんなことを思って、首を緩く振って起き上がった。もう、俺には関係のないことだ。部屋の窓に近寄り、カーテンを開けて、外の様子を見下ろす。どんよりとした雲の下、今朝の海は荒ぶっていた。.......頭が痛い。あれから、ずっとだ。部屋にあるシャワーを浴び [続きを読む]