熊野まゆ さん プロフィール

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熊野まゆさん: くまの恋愛官能小説
ハンドル名熊野まゆ さん
ブログタイトルくまの恋愛官能小説
ブログURLhttp://kumano-novel.sblo.jp/
サイト紹介文糖度高めの恋愛官能小説ブログ
自由文つたない作品ばかりですがよろしくお願いします。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供128回 / 365日(平均2.5回/週) - 参加 2014/04/10 11:18

熊野まゆ さんのブログ記事

  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第四章03
  •  ルイスは神妙な面持ちで、ふたたび花瓶を見やった。「ロナウドが持ってきた、その花の意味を……きみは知っている?」 花言葉のことを言っているのだろうか。 紫色のライラック。その花言葉は、たしか――。 カタリーナの思考をさえぎるようにルイスは発言する。「きみに唯一、教育してこなかったことがある」 低い声音。 硬い表情。 ほほえみもせず、彼が近づいてくる。 カタリーナはよろよろとうしろ歩きをしてあとずさ [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第四章02
  •  ロナウドは紅茶を何杯も飲んだあと、「仕事があるので」と言って早々に帰っていった。 カタリーナの体調を気遣ってか「見送りはけっこう」とあらかじめ断られたので、カタリーナは私室のソファに座ったまま「結婚について」を悶々と考え込んだ。(そういえば私……結婚に関する知識が少しもないわ) ガヴァネスはそういうことを教えてくれなかった。 自分には縁談がこないから、知る必要もないと思ってガヴァネスには結婚につ [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第四章01
  •  カタリーナの知恵熱は一日のうちに下がり、次の日には前日の高熱が嘘のようにすっかり元気を取り戻していた。「みんな、昨日は本当にありがとう。今日は私がみんなになにかしてあげたいわ」 メイドたちに向かってカタリーナが意気込んでそう言うと、「まぁまぁ、お嬢様はなんてお優しいのでしょう! でも、お気持ちだけでけっこうですから!」 老年のメイド頭がそう言うので、カタリーナは困り顔になって「そう?」とつぶやい [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第三章04
  • 「ど、どうして……そのような、こと、を……?」 熱があるせいか、あいかわらず胸をつかまれたままだからなのかわからないが、脈拍はいつもどおりにまではならなかった。心臓は幾分か静かになったものの、それでもまだトクトクと大げさに鳴って脳天に響く。「僕はきみのことをもうずいぶん前から妹だとは思えなくなっていた」 抑揚のない声だ。感情が読み取れない。もしかしたら彼は、必死に自分を落ち着かせようとしているのか [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第三章03
  • 「あ――っ。おにい、さまっ……!」 タオルを持ったルイスの右手がシュミーズの内側に滑り込む。 湿り気を帯びたタオルが、胸の谷間を伝い落ちる汗をすうっと拭う。「ふっ……」 おかしな声を伴った吐息が漏れ出てしまったので、カタリーナはあわてて両手で口を押さえた。しかしそうすることで、ふたつのふくらみが無防備になる。 ルイスはカタリーナの腕に引っかかっていたネグリジェとシュミーズをさらに手首のほうへとずら [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第三章02
  •  ルイスはカタリーナの顔を見つめながらベッド脇の丸椅子に腰掛けた。「汗ばんでいるね」 いましがたカタリーナが汗を拭った首すじにルイスの手が重なる。 そうして彼が思いついたように「体を拭いてあげよう」と言うものだから、カタリーナは驚きのあまりルイスの顔を凝視した。冗談を言っているふうではなかった。「ぃえっ!? い、いいえ、けけ、けっこうです……!」「……遠慮しないで」 ――ああ、ほら。 達観した穏やか [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第三章01
  •  これは、知恵熱というものだろうか。 ふだんからあまり物事を深く考えてこなかったことのツケがまわってきたのかもしれない。 アーバー子爵邸の夜会に出席した日、眠らずにルイスのことを考えていたカタリーナは翌日、高熱を出してしまった。 カラダの丈夫さだけが取り柄だと思って十八年生きてきたのに、徹夜をしたくらいでこの体たらくだ。情けない。 めったに寝込まないからか、メイドたちは必要以上にかいがいしく世話を [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第二章08
  •  なかから「どうぞ」と聞こえたので、カタリーナは「失礼します」と言いながら部屋の扉を開けた。 ルイスは両手をうしろについて、くつろいだようすでベッド端に座っていた。「あれ? 枕を忘れたの?」「あ、その……」 今夜からはここで寝るつもりはないから、枕は持ってこなかったのだと言わなければならないのに、言い出せない。「まあいい。おいで」 手招きをされ、吸い寄せられるようにベッドへと歩く。 カタリーナがふ [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹もかわいがる 第二章07
  • 「ちょっとちょっと、大変なことになったね?」 あわてたようすでテッドが声を掛けてきた。「え、ええ……」 うろたえるカタリーナを見て、ルイスは眉根を寄せる。「カタリーナ――」「ルイス様〜?」 なにごとか言いかけていたルイスだが、甲高い声が彼の名を呼んだ。ルイスを探しているのか、幾度となく「ルイス様」と呼びかける声が聞こえてくる。「おにいさまは……ホールの中央に戻られたほうがよろしいのでは?」 カタリ [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第二章06
  •  アーバー子爵邸のダンス・ホールは多くのゲストでにぎわっていた。 祝賀の夜会ということで、ダンス・ホールはいつにも増して豪奢に飾りつけてある。 ダンス・ホールに入るなりルイスは多くの令嬢に取り囲まれた。皆がルイスを見て、うっとりとしたようすで「お待ちしておりました」と口々に言って頬を赤く染めている。 いつものことだが、そうして女性たちに囲まれる義兄を見るたび心のなかに黒い霧がかかったように気分が暗 [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第二章05
  •  アーバー子爵邸で夜会が催される日。 カタリーナ、ルイス、テッドの三人はひとつの馬車で子爵邸へ向かった。 となりに座るルイスも、向かいの席にいるテッドも窓の外ばかり眺めていてなにも話さない。(ふたりとも、どうしたのかしら……?) 今朝は彼らふたりでなにやら話し込んでいるようだった。もしかしたら今朝、ふたりは喧嘩してしまったのかもしれない。 困り顔になっているカタリーナを見てルイスは微笑を浮かべて言 [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第二章04
  •  カタリーナは上の空で「そうですね」とつぶやく。 ルイスがカタリーナの顔をのぞき込む。「カタリーナ、どうかした? なんだか元気がないね」「そっ……そうですかっ!? 元気です、とても」 この上なく麗しく、文句のつけようのない顔がすぐ目の前にある。ドクッと大きく胸が鳴る。「そう……? 茶会で疲れたのかな。もう休もう」 ルイスがベッドに横になったので、カタリーナも彼に倣う。「……今日は、なんだか遠いね?」 [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第二章03
  •  「私の顔になにか?」と尋ねるべきか、迷う。「ね、ねぇっ、お兄様。夜会へのお誘いをしないと」 メアリーが言うと、ロナウドは思い出したように「ああ」と言い、上着の内ポケットから白い封筒を取り出した。「新規事業が軌道に乗ってね。祝賀夜会を開くから、きみたちにもぜひきてほしい」 テッドがロナウドから招待状を受け取る。「それはおめでとうございます。ぜひ出席させていただきます。なぁ、カタリーナ」「はい、もち [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第二章02
  •  メイドが紅茶を運んできて、和やかに談笑がはじまる。「兄ですが、商談が長引いているようで……この場には顔を出せないかもしれません」 テッドがルイスの不在を詫びると、ロナウドは「それは残念だが、商談ならば仕方のないことだ」と言葉を返した。「ところで、ルイスはなぜ縁談を片っ端から断るのだろう」 ロナウドはカタリーナのほうを見ながら言った。 ロナウドにしてみればルイスは上位の貴族だが、ふたりは年齢が同じ [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第二章01
  •  カタリーナはうきうきと心を躍らせながら侯爵邸のサロンでメイドが花を飾るのを手伝っていた。 これからこのサロンで小さな茶会を催すことになっている。ゲストは、日ごろから懇意にしているアーバー子爵令嬢とその兄だ。「――やぁカタリーナ、張り切ってるね?」 ゲストが到着する前にやってきたのはテッドだ。今日の茶会は彼の帰国祝いも兼ねているものの、前座のようなものだ。いずれはこの邸のホールにもっと多くのゲスト [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第一章05
  • 「もう眠ろうか」 ルイスは空のワイングラスを小さなローテーブルの上に置いてソファから立つ。 カタリーナも立ち上がると、そのまま体が宙に浮いた。「ひゃっ!?」 体がひとりでに浮いてしまったわけではない。ルイスに横向きに抱きかかえられている。「お、おにいさまっ?」「カタリーナはあいかわらず軽い」 柔らかくほほえんで、ルイスはカタリーナを連れてベッドへ歩く。 彼は酔っているはずなのに、しかも人ひとりを抱え [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第一章04
  •  しかしそのままでは彼が横になれないことに気がつき、カタリーナは馬車のいちばん端に移動した。 ルイスが膝に頭を載せてくる。上半身だけ馬車の座面に横たわっている状態だ。 ガタン、ゴトンという馬車の揺れで彼の頭がわずかに揺れる。ドレス越しでもルイスの温かさが伝わってきて、触れ合っている部分が少々むずがゆくなった。「……僕の頭を撫でて」 カタリーナは「えっ!?」と声を上げてルイスの顔をのぞき込む。 ルイス [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第一章03
  • 「……ねえ、カタリーナ。もしかして……いまも、夜は兄さんの部屋で寝てるの?」「えっ? ええ、そうだけど――」 テッドの表情が突然、硬くなった。 何事か言うべく彼が口を開けたとき、 コンコンッとノック音が響いた。「――僕だ。入るよ」 旅支度を整えたルイスが部屋のなかへ入ってくる。「ああ、テッド。帰ってたのか。長いあいだご苦労だったね」「にっ、兄さん……。はい、ただいま戻りました」 テッドはカタリーナ [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第一章02
  •  「おにいさまはご結婚なさらないのですか」と尋ねたことがある。すると彼は、「領主の仕事にもっと慣れてからにする」と言っていた。 彼がブレヴェッド領を継いで、まだ一年ほどしか経っていない。 それでも、ルイスは領主の仕事を完璧にこなしているように見える。しかし彼は堅実な性質《たち》らしい。自分が納得する仕事ぶりができるようになるまで妻は持てないということだろう。 義兄がまだ結婚する気はないのだと知り、 [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 第一章01
  •  カタリーナ・ボードマンは義兄、ルイス・ブレヴェッドの執務室で書類の整理をしていた。 ルイスはブレヴェッド侯爵領の主として日々を忙しく過ごしている。 邸内で自分だけがのんびりしているのは気が引けて、なにか手伝いをさせてもらえないかと申し出たところ、はじめは「なにもしなくていい」と言って断られたが、ごく最近になって簡単な仕事を任されるようになった。「おにいさま、こちらの書類は並び替えが終わりました」 [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 序章04
  • 「……おやすみ、カタリーナ」「はい。おやすみなさい、おにいさま」 カタリーナが目を閉じると、彼女の長いまつ毛がいっそう強調される。 ウェーブがかった茶色い髪を上から下へと撫でていると、彼女はすぐに寝入ってしまう。(あいかわらず寝入るのが早い) ルイスはクスッと笑って、こういうところはまだまだ子どもだな、と思うのだった。 カタリーナにはガヴァネスをつけているが、閨事に関してはいっさい教えていない。  [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 序章03
  •  両親が他界し侯爵領を継いでからもルイスはカタリーナをブレヴェッドの邸に置いていた。 ボードマン男爵はあれから五年をかけて事業を立て直したが、亡き両親はカタリーナを彼らのもとに返さなかった。ルイスもまた、カタリーナを手放したくなかった。男爵家の事業はまたいつ傾くかわからない。そうなればまた、カタリーナを放り出されかねない。あるいは、政略結婚の駒にされてしまうのではないかと思った。 カタリーナが社交 [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 序章02
  • 「こっちが朝みんなで集まった食堂。それからその向こうはサロンで――」 ルイスはカタリーナを連れて歩きながら次々と部屋を案内した。「は、はい……」 カナリーナはというと、どうやら戸惑っているようだった。 ルイスは心のなかで「ああ、そうか」と言う。「カタリーナが邸の間取りを覚えられるまで、毎日案内してあげる」「……! ありがとうございます――ルイス、さま」 ――ルイスさま。 その呼び方はどうしてかしっ [続きを読む]
  • 青年侯爵は今日も義妹をかわいがる 序章01
  •  ――僕が抱く劣情をきみは少しも知らない。 ブレヴェッド侯爵家にやってきたころの彼女――カタリーナ・ボードマンはあまり笑わない五歳の子どもだった。 彼女の家のことを考えれば笑顔がないのもうなずける。 カタリーナはボードマン男爵家の四女だった。あるとき、男爵家の営む事業が頓挫し、使用人はおろか四人の娘たちすら養えなくなるほど家計が逼迫した。 そこで、ボードマン男爵と以前から親交のあったブレヴェッド侯 [続きを読む]
  • 双鬼と紅の戯曲 終章03【完】
  •  奥まったところをズン、ズンッと何度もつつかれる。「ひぁ、あっ……! ん、はぅっ」 脳天にまで響く勢いで突かれているが、前へ倒れてしまわないのは乳房ごと体をつかまれ支えられているからだ。 極夜の大きな手のひらが乳房を下から持ち上げるようにしてたぷたぷと揺らし、腰を打ちつけてくる。 円を描いて内側をかきまわされる。ぐちゅ、ぬちゅっとひときわ大きな水音が立った。「は、ん……っ、だめ……あ、あぁ……!」 [続きを読む]