Sva(スヴァ) さん プロフィール

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Sva(スヴァ)さん: 紛り物のダイヤ
ハンドル名Sva(スヴァ) さん
ブログタイトル紛り物のダイヤ
ブログURLhttp://fakediamond.blog.fc2.com/
サイト紹介文オリジナルダークファンタジー小説。青年たちの葛藤と苦悩を描きながら、人について考える物語です。
自由文自殺をした主人公が送られたのは、生と死の境界に存在する「狭間」であった。そこでは生き返るために他人を狩らなければならない。答えの出ない倫理と運命に主人公2人がぶつかり合うのであった。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供23回 / 365日(平均0.4回/週) - 参加 2014/04/23 15:27

Sva(スヴァ) さんのブログ記事

  • 〜2〜 ――廃墟の2人と海辺の××
  • 広報の言葉を聞いてから数日、リエナは何もやる気が起きずに引きこもっていた。お店も開ける気になれず臨時休業にし、広報からの連絡どころかその他の知り合いからの連絡も煩わしく思い、スマホの電源を切ってしまった。ただ、引きこもるにしてもリエナのお店は広報が合鍵を持っているために、思いがけず遭遇する可能性があった。そのため行く場所もなく、彷徨っていたリエナが転がり込んだのは――「で、リエナはいつになったら帰 [続きを読む]
  • 〜1〜 ―ランデブーと××の海―
  • あれから2日経って――ミヤシロたちは狭間の中でも南に存在するリゾート地、ビッグリングを訪れていた。それは、TDの仲間たちが全員全回復し、そろそろ狩りの本業に戻ろうかという時分のことであった。シルプリから会議の招集があったのだ。『皆さんにお知らせですが、しばらくは狩りのお仕事をお休みしようかと思います』『…それは何故だ?』『色々な理由はありますが、まず一つは皆さんが、世間に知られすぎたことです。一部 [続きを読む]
  • 〜35〜 ―良い夢と、××夢―
  • きっともう僕は過去には戻れない現実世界でミヤシロが何を見たのか、ここでは筆を端折ることにする。否、正しく言えば、あえて語るほどの出来事が起きたわけではないということであった。ドラマのように、母親が甲斐甲斐しく横たわるミヤシロを介抱していたわけでもなく、眠るミヤシロに向かって涙を流しながら「ごめんね…」などと謝罪したわけでもない。誰かが見舞いに来て「こいつもいつまで寝てるんだろうな、いい加減起きて俺 [続きを読む]
  • 〜34〜 ―バック トゥ ザ ××―
  • 「一人で大丈夫?ウチも一緒に行った方がいいかなぁ?」「ううん、大丈夫。一人で行ってくるよ」「オレもトリップしてーなー、なーんて思ったりするけど、流石にプライベートの世界には踏み込めねーもんな」「アンタ、アタシのカクテルを麻薬だなんて、度胸あんじゃなァい」「まぁ、異世界(現実世界)旅行するって作用を考えたら、トリップかも?」「シロくん、そろそろxに殴られるからその辺にしておきな…」「では、そろそろ行 [続きを読む]
  • 〜33〜 ―見つめても分からぬなら、目を閉じれば××―
  • ウルフは勘付いていたのだ。自分がライズのことで思い悩んでいることを。否、TDの仲間たちも知っていたはずだった。ミヤシロが少なからず、ライズを具現化するために理由も無く勉強することを拒んでいる訳では無いことを。亀裂が入り、辛うじて形を保っている薄ガラスの電球に、壊れると知りながらも修復するために誰が一番に手を伸ばすのか。それだけの事だった。ウルフはその一番手を自ら進み出た。悪戯にミヤシロを傷付けるた [続きを読む]
  • 〜32〜 ―完璧の崩壊、××は今―
  • 「TD選抜は、TDのメンバーから優秀な人材を選出するために行われたイベントでした。100人のメンバーをいくつかのグループに分け、そのグループ内で狩り合いをするんです。そして、そのグループの中で最後の一人になった人物が、晴れて新生TDの一員として認められるという…凄惨なイベントでした。TDという存在は、強すぎてはいけないですが、弱くては話にならない。ですから、強さを人数で、弱さを個々の実力で、調節し [続きを読む]
  • 〜31〜 ―ウルフの過去と、××との思い出―
  • 白雪と話し終えたミヤシロがTDスペースの廊下を歩いて自室へ向かっていた時のこと。途中、視線の先に白いオオカミの仮面が飛び込んできた。磨き抜かれた大理石にその黒い姿を反射させ、壁にもたれていたのはウルフであった。彼はミヤシロを優しげな瞳で見つめている。「ミヤシロくん、よろしければ少しお話しませんか」ミヤシロが快諾すると、ウルフはTDスペースの屋上にある空中庭園へと彼を連れ出した。ミヤシロも今までに何 [続きを読む]
  • 〜30〜 ―迷いとの決別。××は…―
  • 貴方の代わりに私が貴方を好きになってあげたかったの貴方はどうしたって自分を責めることしかできなかったから広報は急ぎ足で四季夜に戻ったが、そこにリエナの姿は見当たらなかった。勢いよく開けた扉の音にJohnが不思議そうな目を向けているだけだ。小さく舌打ちをして外に出ようと身を翻すと、ちょうど彼の後ろにいた人物とぶつかった。「きゃっ」「おっとと…ごめんねステフ」ステファニーの腕を掴んで転ばないように立た [続きを読む]
  • 〜29〜 ―優しさが傷付ける××―
  • 自分すら好きになれないのに俺を好きになったのは何故?「ステファニー、もう身体は大丈夫か?オレが寝ている間、車椅子だったらしいじゃねーか」「うん、全然平気だよぉ。今はほら、こうやって普通に動けるし」「本当かぁ?また無理してんじゃねーだろうな」「Johnよりも怪我は酷くなかったし、大丈夫だよぉ」「マジか。また辛くなったりしたら、オレにすぐ言うんだぜ?オレがダークサイドに堕ちた暗黒神だからって遠慮すんな [続きを読む]
  • 〜28〜 ―××との逢引に契る―
  • その日の昼下がり、ミヤシロは半壊したゴリクスの病院の、屋上の面影が残る瓦礫の上で佇んでいた。所々焼け焦げた大地が、倒壊したコンクリートの瓦礫の山の間から顔を覗かせている。ミヤシロは埃っぽい風に目を渋らせながら、深い息を吐いた。考え事をしていると、いつの間にか時間が過ぎ去っていることに気付かされる。空を厚く覆う雲は朝の爽やかな乳白色ではなく、すでに昼過ぎの黄味がかった明るい白色に変わっていた。吹いた [続きを読む]
  • 〜27〜 ××の正体はいかに
  • 四季夜の晩もとっぷりと更けた頃、グラスや瓶、食べかけの食事が床に散乱する中で、TDの仲間と古い客人たちはすっかり草臥れて眠りこけていた。月の光こそなけれど、狭間の空を覆う厚い雲は、微かに白い染みのような光を帯びている。小さなオレンジのカウンターランプのみが灯るバーの中で、スヴァは一人目を覚ました。ふと見れば、窓際の席で広報が一人起きているのが分かった。オレンジジュースを小さなグラスに注ぎ、舐めるよ [続きを読む]
  • 〜26〜 ―宴と和解とご褒美の××―
  • こんなにも苦しんで 何度も自分を殺したのに分かったことは「一人じゃない」ってことだけなんだ少し冷たい風が、xの店でオレンジジュースのグラスを傾けるミヤシロの頬を撫でた。ミヤシロは小さく息を吐いて、そして賑やかなバー「四季夜」の様子を眺め見た。一通り広報へのタコ殴り合戦が終わると、一同は仲間の無事とTD結集の宴を催すため、xの店へと連れ立って来ていた。道中、ニュースの報道を見て駆けつけたクライダーも [続きを読む]
  • 〜25〜 記憶編―ひさしぶり、おかえり、そして××―
  • 嫌いって言って最低だって言って俺が君達の希望を潰したのだから早く君達を好きになる前に俺を殺してください「…John」呆然とした様子で立ち尽くす広報に対し、Johnは厳しい表情で唇を噛み締めてその目を見つめていた。「オレは正直お前が思ってるよりも頭にキテるぜ。お前は、今までオレ達が築き上げて来たものを完全にオシャカにしちまったんだからな」特に、仲間に手を出したことは一番許せねーな」Johnの赤い目が [続きを読む]
  • 〜24〜 記憶編 ―2つの××―
  • xは、自分の目の前で橙色の閃光がステファニーの前を過ぎ去るのを見た。Johnの左手が虚しく空を切り、その数メートル離れた安全な場所で広報がステファニーのことを抱き抱えていた。「広報……?」驚きと共に安堵に満たされ、xはついに地面にへたり込んだ。xが深い息を吐いて脱力すると、広報はステファニーをじっと見て、そして優しく地面に横たわらせた。恐らくステファニーも限界だったのだろう。意識を失って眠り込んだ [続きを読む]
  • 〜23〜 記憶編 ―取り戻す××―
  • 人を殺める理由があるとすればそれは罪だと思いたかった人を愛する理由があるとすればそれは運命(さだめ)と思いたかった頭が熱い。思考が焼ける。それでもステファニーはただひたすらに、記憶の中にある旋律を奏で続けていた。一音も、そして一呼吸も間違ってはいけない。もし間違えば、今自分の睫をチリチリと焦がすこの赤い刃が、無残にも自分の頭を貫くだろう。退くこと、それはもはや選択肢に残されてはいなかった。ステファニ [続きを読む]
  • 〜22〜 記憶編 ―途切れた記憶と、血を纏う××―
  • 俺はその紙を読み終わるが否や、自分の部屋を駆け出していた。向かう先は図書館。一目散にリィナの元へと走っていた。その紙は、あの研究者に向けて書かれたであろう軍事機密文書の一部であり、軍から研究者への命令だった。『西暦●●●●年 ×月■日軍属研究者 生物研究第一指揮官 殿被験体2014番の扱いについては、これまで心理的・精神的データの算出を行って来たが十分なデータの採取に成功したため実験を中止とする。 [続きを読む]
  • 〜21〜 記憶編 ―検査と実験と、紙一重の××―
  • 俺は知っていた。研究者の部屋の前には、いつだって必ず屈強なガードマンが2人立ってその荘厳な漆塗りの扉を守っていることを。サングラスをかけ、ヘアーワックスをこれでもかと塗りたくった悪光りする金髪を携えて、何もない空間を睨み付けるようにして、今日もそびえ立つ2人のガードマンはそこにいた。(でも、俺の敵じゃない――)俺は廊下の曲がり角で身なりを整えると、何気ない足取りで彼らに歩み寄った。2人のガードマン [続きを読む]
  • 〜20〜 記憶編 ―リィナの弱音と秘密の××―
  • 俺は、その日から教官の仕事を全て断り、出来る限りメイの傍でボディーガードとしての仕事に徹することにした。俺に訓練を付けてもらうことを心待ちにしてくれていた人たちからは随分引き留められたけれど、俺は何よりも自分の命を救ってくれたメイのために生きたいと考えていた。そして、「検査」という名の何かの秘密を探るために、屋敷の中を色々と嗅ぎまわった。最近のリィナはメイに勉強を教える以外は一人で館の図書館に籠り [続きを読む]
  • 〜19〜 記憶編 ―広報の過去と××の衰弱―
  • 俺は屋敷に置いて貰う代わりに、メイとリィナのボディーガードとして鍛えてもらうことを志願した。厳しい訓練と鍛錬に毎日身体が悲鳴を上げてたね、あの頃は。まだ年端も行かない少年が、早速「殺される恐怖」を埋め込まれるんだよ。まぁ、どうやってかは内緒。で、本能的に埋め込まれた恐怖に抗うために、俺の身体は生きることへの渇望から「人を殺すこと」を覚えた。拳銃や槍、弓、剣、どんな武器でも扱えるように、厳しい教官か [続きを読む]
  • 〜18〜 記憶編 ―広報の過去に在った××な純粋―
  • #include#includemain(){printf("%f",2.0);}▼prompt> gcc a.c▼a.c:2:21: past.Recovery: No such file or directory#include▼approve俺はその後、メイとリィナの屋敷に居候することになった。俺自身行く場所も無かったし、あったとしても分からなかったんだけどね。…とは言っても、必ずしも俺は歓迎されて住まわせて貰った訳じゃなかったんだ。その屋敷で過ごしていた人物は主に3人。メイ、リィナ、そしてメイたちが「ツァン [続きを読む]
  • 〜17〜 記憶編 ―繰り返す××と、広報の過去―
  • ズッキーニのベルから流れ出した旋律は、穏やかながら激しく聴く者の心を溶かした。Johnはステファニーのすぐ傍までその刃を迫らせつつも、あと一歩のところで見えない何かに阻まれるように動きを止めていた。そしてその顔は自分の中の何かと戦うように苦痛に歪み、耐え忍ぶように朱い目がチカチカと瞬いた。xもその旋律を浴び、気持ちが悪いほどの罪悪感と自戒の責、そしてとてつもない安寧と幸福感を感じていた。まさにそれ [続きを読む]
  • 〜16〜 記憶編 ―リカバリーの正体と××―
  • ミヤシロとスヴァは、1階の廊下をひたすら走っていた。目指すは、カップを回した際に地響きの音がした部屋。最初に菊華刀を手に入れた場所だ。ミヤシロは右耳に当てていたスマートフォンを左手に持ち直した。コーヒーカップを回した後から、突然電話が通じるようになったのだ。それはウルフ曰く、ゲームクリアが近い証だという。ミヤシロの走りと共に、懐中電灯の明かりが右に左に揺れ動く。しかし、幽霊を倒す毎に古い屋敷は薄明 [続きを読む]
  • 〜15〜 記憶編 ―××に捧げるレクイエム―
  • xは、その感覚を知っていた。まだxが、Johnという男に微塵も危機感を覚えたことの無い頃の話であった。Johnの中に眠る獣が涎に濡れる牙を剥き出したあの日と、同じ感覚を痛感していた。それは、まさしく白い毛皮を着た怪物。赤く燃え滾る瞳は熱く獰猛に光り、見る物全てを呑み込まんばかりに激しく、そして美しかった。「こいつぁ…やべぇな。Johnのパートナーのリミッター切れか」ゴリクスが舌打ちをする。John [続きを読む]
  • 〜14〜 記憶編 ―ツンデレとツンデレと、××する狂犬―
  • 「お、またやってんぞ、TDのニュース」「最近TDの話題しかやってねーもんな。でもなんつーか、ここまでぐちゃぐちゃにされるとなんか、ちょっと可哀相っつーか…」「は?お前マジか?ルカワも言ってたけどさ、TDなんて殺戮集団じゃん。むしろ今回あれだけ痛めつけられてせいせいしたよ。俺らとやってること変わらないのに自分たちだけ安全な場所で管理人から寵愛を受けちゃってさ。ルカワ様もなかなか粋なことしてくれるぜ」 [続きを読む]
  • 〜13〜 記憶編 ―終焉の××―
  • 「…俺は、確かにあんたから見れば度胸無しでいつまでもぐずぐずあいつらとの生ぬるい日常を貪っているダメ男さ…。でも、あんた間違ってる…間違ってるよ。俺が自分の計画を実行に移さないのは、今はもはや、あんたの言う理由じゃ時代遅れなんだよ…」「…へぇ?」コカゲは薄く目を開けて広報を見る。それは今までの涼しい顔での笑いではなく、少しだけ苛立ちを見せるような微笑みだった。広報にとっては、その事実だけでも何故か [続きを読む]