Utaro さん プロフィール

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Utaroさん: Utaro Notes
ハンドル名Utaro さん
ブログタイトルUtaro Notes
ブログURLhttp://utaronotes.blogspot.jp/
サイト紹介文Utaroの文芸ブログ。書籍、音楽、映画、その他諸々、雑多なエッセイを不定期に投稿します。
自由文ヴォーカリストUtaroのホームページはhttp://www.dodidn.com/index.html
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供53回 / 365日(平均1.0回/週) - 参加 2014/06/03 06:04

Utaro さんのブログ記事

  • 豊かな快楽とアートの深淵―マドンナの『SEX』
  • 【これが正真正銘、マドンナの『SEX』】 前回に引き続き、1992年に出版されたマドンナ(Madonna)のフォトブック『SEX』についての回想及び論考。このフォトブックの外観については、先の伴田良輔氏のエッセイ「スクラッチ感覚」の中のキャプションが的確。《アルミ製リング綴じのカバーにSEXという文字を型押し。さらにこれが銀色の袋に入っている。CD(シングル)付。Madonna, Steven Maisel/『SEX』/Verlag Warner Books,Inc. [続きを読む]
  • 伴田良輔の「スクラッチ感覚」
  • 【伴田良輔著『奇妙な本棚』より「スクラッチ感覚」】 個人的な創作上の都合で、私は、90年代に自身が嗜好共有した《サブ・カルチャー》のたぐいを洗いざらい回想していきたいという目的があって、文学に限らずアートの分野における影響という視点で、一つのアート作品=フォトブックを思い出すに至った。マドンナ(Madonna)の『SEX』である。これはアートのフォトブックであり、本という形態そのものがブック・アートにもなって [続きを読む]
  • 世界の縁側―幻のNetsound
  • 【月刊誌『Sound & Recording Magazine』のコラム「世界の縁側」(1996年)】 CubaseもLogicもPerformerもOPCODEのVisionも、当然ながらPro Tools IIIも所有していなかった20代の頃の私。音楽とレコーディングに関連して、当たり前のように貪り読んでいた本が、リットーミュージックの月刊誌『Sound & Recording Magazine』。当時その雑誌で連載されていた、コンピュータ関連のインターフェース&ソフトウェアの記事を、ほとんど [続きを読む]
  • バシェの音響彫刻を聴く
  • 【バシェの音響彫刻を動画で鑑賞】 1970年の大阪万博への憧憬は、尽きることがない。昨年私は、茨城県取手市の東京藝術大学ファクトリーラボが大阪万博の鉄鋼館におけるフランソワ・バシェ(François Baschet)製作の「音響彫刻」を修復・公開することを目的としたクラウドファンディングに出資し、その後、修復製作の資料や完成した勝原フォーンの演奏動画(出資者限定のフル・ヴァージョン)を観ることができ、その「音響彫刻 [続きを読む]
  • ラジオと音楽―小林克也の名調子
  • 【朝日新聞のコラムより。小林克也氏のラジオ番組について】 アレサ・フランクリンが先日亡くなった。哀しみで心が痛む次の瞬間に、私はおもむろに背筋を伸ばして、彼女の生まれ故郷のメンフィスの方角に向かって深々と日本式のお辞儀をした。そういえば昔、アレサを初めて知ったのはラジオであった。小さなラジオのスピーカーから高らかに、彼女の猫のようなシャウトが聴こえてきた初体験は忘れられない。いま再び、アレサの歌声 [続きを読む]
  • 現在進行形のエイプリルフール
  • 【映画『幸せはパリで』のカトリーヌ・ドヌーヴとジャック・レモン】 恋とか愛とかの瑣末で、私自身の内と外で実際に起きていることや起こりつつあることを、露骨にあれやこれやと書くのは控えたい。しかし、とりあえずそのことは脇に置いておくことにして、何より、その恋とか愛とかで露出した《粘膜》の炎症を、さしあたって治癒すべく、意識的に聴き返したバート・バカラックの音楽とその映画について書いておきたい。 私はこ [続きを読む]
  • 硬派な短篇小説と『洋酒天国』
  • 【壽屋PR誌『洋酒天国』第55号】 このところ好んで開高健氏のルポルタージュやらエッセイに読み耽っている。大阪時代の話が、めっぽうギトギトしている感じがして、読んでいるこちらも思わず汗を掻く。そのせいか、大人向けの渇いた感じの読み物の、ヨーテンが恋しくなる。ヨーテンとは、『洋酒天国』のことである。毎晩ウイスキーのオン・ザ・ロックでトリスやらニッカを飲んでいる。夏は冷たいビールじゃないんですか、と訊かれ [続きを読む]
  • 映画『スペースキャンプ』のこと
  • 【映画『スペースキャンプ』のビデオ版】 “少年時代の心を思い起こそう”というのが、ここ最近の私の座右の銘だ。自分が何を見て感動し、何に憧れたのか――。 我がホームページ[Dodidn*]の「今月のMessage」は、毎月衣替えしているコラムなのだけれど、今月7月は「『スペースキャンプ』を観た夏」を掲載した。1986年公開のアメリカ映画『スペースキャンプ』を、あの頃中学2年生だった私は、映画館で存分に観た。大いに感動し [続きを読む]
  • 千代田の学校―吹き込んだ風の追憶
  • 【上野の千代田工科芸術専門学校の跡地。かつてここに学生通用口があった】 梅雨が明けた先月末。その日は猛暑で暑苦しく、歩くのが億劫であったけれど、日差しの強い昼下がり、東京台東区下谷1丁目にかつて所在した、私の母校の千代田工科芸術専門学校の跡地を久しぶりに訪れた――。 私は、たびたび散歩してその跡地を訪れる。数年に一度の頻度でそこを歩き、90年代の在りし日の学校の姿を思い浮かべる。思い浮かべているのは [続きを読む]
  • 引き出しの中に眠っていた剣道クラブの写真
  • 【所属していた剣道クラブで大会に訪れた際の記念写真】 “1982年10月11日”は月曜日であった。その古い写真には、撮影した日付が刻印されていた。コンピュータに入力すれば、今は簡単に過去の日付の曜日を割り出してくれる。とどのつまり、前日の10月10日体育の日が日曜日なので、翌日が振替休日であったということである。――その日、つまり36年前の10月11日月曜日。場所は思い出せない。もしかすると茨城県内の、境町の高校か [続きを読む]
  • 嘘っぱちの世界の共犯者である僕たち―perrotの『雲をたぐって天まで飛ばそう。』
  •  先週の21日、花まる学習会王子小劇場にてperrotの演劇公演『雲をたぐって天まで飛ばそう。』(作・演出はいわもとよしゆき)を観劇。perrotの公演は昨年3月の『今日は砂糖の雨が降るから』以来約1年ぶりであり、前回の公演を私は当ブログ「perrot第4回公演の過剰でとてもおいしい演劇」で書いた。それも併せて今回の稿を読んでいただけるとありがたい。§【perrot『雲をたぐって天まで飛ばそう。』】 昨年の公演『今日は砂糖の [続きを読む]
  • パリと若者の夢―ベルトルッチの『ドリーマーズ』
  • 【ベルトルッチ監督の映画『ドリーマーズ』】 一つの映画を語る時、溢れんばかりに「映像」と「言語」と「音」の記憶が明滅し、際限がなく収まりがつかない、ということがしばしばある。思考から思索へ、思索はさらに別の思索へと裾野を広げ、その「映像」と「言語」と「音」の世界を駆け巡った挙げ句、グラスの底に沈殿した奇妙な液体の何たるかについて、思索への旅はとどまることを知らない。 映画とは、そういうものである。 [続きを読む]
  • 薩摩治郎八と藤田嗣治の『洋酒天国』
  • 【『洋酒天国』第10号の表紙】 ご無沙汰いたしておりました。ヨーテンこと『洋酒天国』の話題です…。振り返ると前回は、今年の1月末の「八十頁世界一周の『洋酒天国』」。パリか、ニューヨークか――で閉じていた。あれから半年、せっせとなんとか不足分(未入手号)を何冊か入手して増やすことができたので、これからまた逐一、ヨーテンを紹介していきたいと思う。 壽屋(現サントリー)PR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)第10号 [続きを読む]
  • 科学万博のダイエー館―13歳への未来
  • 【当時人気があったとは言えないダイエー館】 近頃、様々な思いに駆られる。何故か、記憶の薄い中学校時代の思い出を、必死に思い起こそうとしている。この試みの本質は、いったい何なのだろうか。ドストエフスキーの『地下室の手記』を読んでいたら、“水晶宮”という言葉がちらりと出てきた。“水晶宮”とは、1851年のロンドン万博で英国の建築家ジョセフ・パクストンが設計した鉄とガラスでできた大建造物のこと。要するに小説 [続きを読む]
  • 愛するカメラ遍歴―ライカのコンデジ
  • 【庭の片隅をライカでテスト撮影】 普段写真を撮るという実務レベルにおいて、RICOHからSONYのコンデジ(コンパクト・デジタルカメラ)に替え、ツァイスのレンズいいでしょ、と書いてみたのは、去年の春(当ブログ「愛するカメラとは何か」)のこと。それから1年――。何の不自由もなく、外歩きの散歩カメラとして、SONYのDSC-RX100M4(レンズはツァイスのバリオ・ゾナー)で満喫していたのであるが、今年の春、偶然手にしたある [続きを読む]
  • レトロスペクティヴ―私立探偵・濱マイク
  • 【映画『遙かな時代の階段を』のDVD】 もしこの映画を小学生の頃に観ていたとしたら、〈僕も私立探偵になりたいなー〉と本気で思ったに違いない。…な、わけねーだろ!と通りすがりの人にツッコミを入れていただきたいのであるが、林海象監督の1994年の作品、永瀬正敏主演の私立探偵・濱マイクシリーズ第2弾の映画『遙かな時代の階段を』(製作はフォーライフレコード、映像探偵社)をつい最近観た。何故最近この映画を観たのかに [続きを読む]
  • 人間と人間以外のもの―『蓮沼執太: 〜 ing』
  • 【銀座の資生堂ギャラリーにて】 東京・銀座の資生堂ギャラリーにて、先週、蓮沼執太の展覧会(インスタレーション)『蓮沼執太: 〜 ing』を体感してきた。私が資生堂ギャラリーに訪れたのは約2年ぶりで、前回は『Frida is 石内都展』(当ブログ「石内都―Infinity∞」参照)、と言いたいところなのだけれど、その時は資生堂ビルの前まで来て突発の所要のために引き返したため、中へ入った前回は――厳密に言うと、トノ・スタ [続きを読む]
  • 京都へ―二条城と天龍寺の庫裏〈二〉
  • 【二条城の二の丸御殿のあたり】 前回〈一〉からの続き。 今にも雨が降り出しそうな曇り空だった4月17日の午後。二条城。観覧の順路に従って、私は二の丸庭園から東橋を渡って本丸櫓門をくぐり、本丸庭園を鑑賞した。この庭園の風雅なよすがは、中学校時代の修学旅行で訪れた記憶を呼び覚ますものと思われたが、当時もまたこの庭園を眺め、そぞろ、目に飛び込んできた緑の美しさを思う以外に、この先の進路であるとか、そういっ [続きを読む]
  • 京都へ―二条城と天龍寺の庫裏〈一〉
  • 【二条城の外堀。東南隅櫓】 鳩居堂の話の次は、二条城である。二条城へは、地下鉄東西線の烏丸御池駅から一つ目の駅、二条城前駅で降りた。慶長8年(1603年)に徳川家康が築城。264年後の慶応3年(1867年)には、江戸幕府15代将軍の慶喜がここの二の丸御殿で大政奉還を表明し、歴史の舞台に躍り出る。明治以後は皇室の別邸として二条離宮となり、昭和40年には清流園が造成される。ユネスコの世界遺産に登録されたのは、1994年の [続きを読む]
  • 京都へ―8年ぶりの鳩居堂
  • 【旅の目的の半分は京都鳩居堂本店を訪れること】 4月17日、京都の街をぶらり散策した。お目当ては、鳩居堂本店と二条城を訪れること。日中のあいにくの曇り空から夕刻には雨が降り出したこの日、別段、私の心には、それを憂う気持ちはなかった。天候などどうでもいい。お天道様の気儘さには逆らわない。すべて受け入れる。雨もよかろう。風情がある。こうして唯々、8年ぶりに京都に“帰ってきた”という思いが、感極まる何よりの [続きを読む]
  • 靴下とパンツと甚平と『初夏の沐浴』
  • 【夏用の靴下と甚平羽織】 他愛ない一連の夢想から、無意識なる肉体の歓喜によって、音楽の断片が生まれることがある。ありふれた日常の中から、ぽつりと生まれ出た瞬間の、忽然とした所作の子宮的邂逅――。 それはまだ冷え荒んでいた冬の2月のこと。私はある日の夜、自宅で入浴をしながら、何気に《初夏》の季節を夢想してみたのである。それは肉体の耐えざる反抗でもあった。あまりにも寒い日々の連続であったから、肉体にと [続きを読む]
  • ミックステープってなんじゃらほい?
  • 【ドキュメンタリー映画『ミックステープ』】 音楽の嗜好がメジャーJ-POP一辺倒、という人にはまったく訳が分からないであろう、ヒップホップ業界の“複雑怪奇”なミュージック・シーンとプロダクトにまつわる話。90年代のサブカルだとか、ブートレグに興味をそそられる人なら、いくつかキーワードを並べるだけでああその話ね…と分かってしまう、という音楽の話。なんと言っても、カセットテープとラジカセの全盛時代を知らなけ [続きを読む]
  • 梅と鮑照と漢詩のこと
  • 【コラム「いきもの徒然草」より】 昨年亡くなった父が生前、ほっぽらざるを得なかったことの一つに、畑仕事がある。畑と言っても家庭菜園のために農家から借りていた畑で、今月になってようやく、土に埋まったままになっていたダイコンやらネギやらを農家の方に掘っていただき、借りていた畑の後片付けが一段落した。 WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン)の会報誌『地球のこと』春号のコラム「いきもの徒然草 [続きを読む]
  • 果てとチーク演劇公演『ヤギの身代わり』
  • 【果てとチーク『ヤギの身代わり』フライヤー】 新宿は大好きな街だった――。中学生の頃は事ある毎に駅周辺を訪れていた。思い出すのは、大きな仮設テントで劇団四季の『キャッツ』を観たこと、賑やかな歌舞伎町の映画館でスピルバーグの映画に夢中になったこと。それから、初めてロックバンドのライヴを観に行ったのも新宿。気分が落ち着くところは、紀伊國屋書店の演劇コーナーと、サブナードの地下街。駅に連なるルミネと小田 [続きを読む]