寂々兵 さん プロフィール

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寂々兵さん: Cinema Youth(旧遁世書院)
ハンドル名寂々兵 さん
ブログタイトルCinema Youth(旧遁世書院)
ブログURLhttp://natsukusa919.blog19.fc2.com/
サイト紹介文旧作の発掘・紹介に特化した映画ブログ。サブジャンルごとのデータベース化を構想中。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供38回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2014/06/28 19:22

寂々兵 さんのブログ記事

  • 自主映画作家・共田成明氏の不穏な中短編2作の紹介
  • 何だか大仰なタイトルだが別に新進気鋭の自主映画作家を発掘したから見てくれ!といった類の記事ではなく、共田氏はリアルで映画を語れる数少ない友人の一人で、そんな彼が自主映画を製作してネット上に公開したということなので、このたび広報部長を任された。 * * *共田氏との出会いは某映画祭でのスタッフ会議に遡る。自分と年代が近いであろう彼に映画の話を振ってみると「ビクトル・エリセとかが好きだね」(かなりうろ覚 [続きを読む]
  • 弛緩した不穏と『暗殺のオペラ』 97点
  • 暗殺のオペラ(ベルナルド・ベルトルッチ/1970伊)オペラ『リゴレット』の最中に暗殺された反ファシスト闘士である父の死の真相を探るべく田舎町タラを訪れた息子と村人の対峙。妨害をしつつも「ここでは皆が友人だ」と笑うかつての闘士たち、父と息子を混同する不可解な愛人、といった具合に不気味で表層的な(時間が30年前で止まっているような)人間たちのオンパレードでありながら、常に弛緩しきっている演出が更なる不穏を生 [続きを読む]
  • ムーディーな浄土と『夜行列車』 77点
  • 夜行列車(イェジー・カヴァレロヴィチ/1959ポーランド)夜行列車を舞台にした一夜の群像劇……ということだが話の中心は偶然同室となった男と女のメロドラマに偏り切らない物憂げなやり取り。なのでグランドホテル形式を期待した俺はちょっと眠くなったのだが、中盤以降は元カノを追いかけてきた男が走る列車の窓の外からヌッと現れたり、紛れ込んだ殺人犯を追いかける動的な場面もあって意外と楽しめる。コメディ・リリーフ的ポ [続きを読む]
  • 交錯と邂逅、落下『デ・ジャ・ヴュ』 92点
  • デ・ジャ・ヴュ(ダニエル・シュミット/1987仏スイス)革命家ゲオルグ・イェナチュ暗殺の謎に魅入られたジャーナリストが歴史と交錯する。山田正紀の『ミステリ・オペラ』でも似たような感覚に陥ったのだが、別々の何かがあらゆる境界を超えて邂逅する話は全部泣ける。それをワンカットでやってしまうのだから只者ではない。レナート・ベルタの不穏な映像の濁流に半ば昇天。ベルトルッチの『暗殺のオペラ』にはさすがに敵わないか [続きを読む]
  • 『刑務所の中』の浄土 78点
  • 刑務所の中(崔洋一/2002日)いい年した中年俳優たちが年末年始のおせち料理が待ち遠しい、あいつの乳首小さいから見てみろよ、大杉漣のちんこの先にティッシュが付いてるぜみたいな話をダラダラやってるだけの映画なんだが、実家の安心感みたいな魔力を内包し、山崎努の達観した語りに神々しさすら覚える傑作。その達観ぶりとは裏腹に、あの年齢で醤油かけご飯の美味さに気付いたり、シャバに出たら封筒貼りの内職で食っていこう [続きを読む]
  • A trois on y va!『彼らについて』 94点
  • 彼らについて(ジェローム・ボネル/2014仏)カップルの両方と浮気をしている女……という三角関係の話で、縁があって仕事で鑑賞したんだが、これにはたまげた!女って怖いねえ、と言いたくなるような紋切型の愛憎劇、ドロドロ、嫉妬、悶着、一切なし。いわゆるLGBT映画という括りになると思うが、変に説教めいたセリフを演者が言ったりすることなく、ただただ本人たちが楽しんでいるところや、バレるかどうかというスリルをコミカ [続きを読む]
  • 生首奇譚『殺人蝶を追う女』 81点
  • 殺人蝶を追う女(キム・ギヨン/1978韓)自殺願望のある大学生がピクニックで蝶を追いかけていたら見知らぬ女に毒入りジュースを飲まされて死にかけ、何度殺しても復活する押し売り老人は「意志が大事じゃ!」と喚いて灰になり、鍾乳洞で拾った骸骨はいきなり美女へと生まれ変わって「肝臓をよこせ」と迫ってくるもんだから自動生成の米菓子が舞う中でセックスする…というこの変な映画は『下女』のキム・ギヨンの傑作で、現在の尺 [続きを読む]
  • 堕ちていく『ビリディアナ』 74点
  • ビリディアナ(ルイス・ブニュエル/西)敬虔な修道女が女たらし、ホームレス、障害者、キチガイなどに絡まれていくうちにみるみる堕ちていく映画。ブニュエルだし堅苦しい宗教映画かな?と思って臨むと泡を噴く。映画史に残る地獄の饗宴。ビリディアナ  HDマスター [DVD]posted with カエレバシルビア・ピナル IVC,Ltd.(VC)(D) 2015-08-31 Amazonで探す楽天市場で探す [続きを読む]
  • 動きまくる『NOVO/ノボ』 78点
  • NOVO/ノボ(ジャン=ピエール・リモザン/2002仏)アンナ・ムグラリスの全身から漂う高貴なセックス・アピール、唐突にスカートをたくし上げる仕草、ただただ満点。「静」の映像と音の中をNOVOが動きまくる。猥雑な記憶に囚われたすべての人間が観るべきフレンチロマンスの圧倒的傑作。『メメント』の100倍好き。NOVO ノボ [DVD]posted with カエレバエドゥアルド・リノエガ 日活 2003-11-21 Amazonで探す楽天市場で探す [続きを読む]
  • 労働者は偉いンだ!『暴力団再武装』 79点
  • 暴力団再武装(佐藤純彌/1971日)工業都市における地元の弱小やくざVSやくざを潰しにかかる警察VS都市開発に参入してきたやくざ(ハト派)VS都市開発に参入してきたやくざ(タカ派)VS日雇労働者。これだけのオッサン達が混み合っている中、どの立場の人たちが争っているのかが一目で分かる筋の組み立て方、さすが東大出の監督だけある。そしてハト派(鶴田浩二)とタカ派(丹波哲郎)の掛け合いが面白い。鶴田浩二が「切った張っ [続きを読む]
  • 泡沫候補の笑い泣き『立候補』 84点
  • 立候補(藤岡利充/2013日本)これはとんでもない映画。マック赤坂のPR動画だろうと舐めてかかったらえらい目にあった。とにかくマックの狂人っぷりが強烈で、他の候補者の街頭演説に拡声器で罵声を飛ばすわ、学校の前で選挙活動をしていたら文句を言ってきた女子高生を法と正論で叩きのめすわ、清々しいほどの自己中っぷり。中盤以降に息子が登場してくるんだが、この息子ってのが昔は父親のことをさっぱり理解できなかったが、最 [続きを読む]
  • あんた誰だっけ?『不連続殺人事件』 73点
  • 不連続殺人事件(曽根中生/1977日)坂口安吾がミステリ・マニアというのはよく知られている話。原作はそんな彼が生涯残した数少ない長編推理小説の一つなのだが、冒頭20ページで30人近くの名前が立て続けに出てくる。その系譜は映画にも受け継がれ、映画・ポルノ・特撮・舞台・声優界・音楽界などから怪優が次々と現れてはバッタバッタと死んでいく。不要なキャラが多いだの、トリックが破綻しているだの、そんな事はこの差別用語 [続きを読む]
  • カリーナ・ラウに殺されたい『好奇心は猫を殺す』 78点
  • 好奇心は猫を殺す(チャン・イーバイ/2006中)地方都市の高級マンションで発生した奇怪なイタズラが殺人事件に発展していく話。『恐怖分子』みたいなことやりたかったのかなあと若干俯瞰的に見てしまうのは否めないが、これはこれで面白い。表向きはただの昼ドラっぽいが、中国富裕層の裏側を抉り出すような演出や構図が見事で、住民が抱えている不倫やら性癖やらの秘密が事件と並行して次々炙り出されていくのが非常に楽しい。気 [続きを読む]
  • 渾身の『不運』 78点
  • 不運(アンジェイ・ムンク/1960波)とことん不運なオッサンの自叙伝。不運というよりは欲望に忠実すぎたがために引き起こされた必然の不幸で、故に絶妙な悲喜劇と化している。ハチャメチャに面白いが、中盤以降のサイレント喜劇的な動きがちょっとくどいような気も(序盤、少年時代の回想は最高!)。しかし戦争をこんな風に茶化して撮れるのは、岡本喜八しかりルビッチしかり戦争を心から憎んでいる人間だけだなあ。不運 [DVD]pos [続きを読む]
  • 語感が良い『湯殿山麓呪い村』 68点
  • 湯殿山麓呪い村(池田敏春/1984日)角川による金田一エッセンスの田舎ホラーだが、探偵役(永島敏行)がキチガイすぎて、浮気はするわ、浮気相手の父親に金の無心するわ、恫喝するわでぶっ飛んでいる。オマケにろくな推理もしていないのに、犯人当てだけはしっかりやるなどデタラメすぎて笑う。ラストの唐突すぎる展開はまるでATG。仙道敦子だけがこの映画の癒しであった。仙道敦子ペロペロ。湯殿山麓呪い村 角川映画 THE BEST [DV [続きを読む]
  • 人体のデタラメ『探偵物語』 70点
  • 探偵物語(三池崇史/2007日)中山一也、真木蔵人、阿藤快、渡辺裕之とリアルにヤバそうなやつがじゃんじゃん出てくる猟奇殺人物。特に中山一也の、人生において絶対に関わりたくない人感。こんなに無茶苦茶な経歴を持つ男を使わない邦画界に未来はない。ナチュラルに放尿する菊池亜希子、スーツ姿ではしゃぐ井上晴美に眼福。ミステリのプロットはシンプルで、他の部分でカルトを狙い過ぎてる感は否めないが、ラストは『悶絶!!どん [続きを読む]
  • 抑えきれていない野心『セントルイス銀行強盗』 63点
  • セントルイス銀行強盗(チャールズ・グッゲンハイム/1959米)マックイーンのノワール。渋々悪の道に進んでしまうひ弱な青年という設定なのだが、「ここからのし上がってやるぞおお」という煌々とした野心をまったく抑えきれてなくて笑う。そして私情で敵対視していたマックイーンの立場が悪くなってからの、ジェームズ・デュカスの小物臭さ溢れる悪人顔!最高オブ最高。セントルイス銀行強盗 [DVD] FRT-229posted with カエレバス [続きを読む]