mask555 さん プロフィール

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mask555さん: Fish On The Boat
ハンドル名mask555 さん
ブログタイトルFish On The Boat
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/mask555
サイト紹介文本や映画のレビューや、いろいろな考え事の切れ端を記事にしています。
自由文本や映画のレビュー中心。「生きやすい世の中へ」をメインテーマとして、いろいろな考察、考え事を不定期記事しています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供89回 / 365日(平均1.7回/週) - 参加 2014/07/08 01:40

mask555 さんのブログ記事

  • 『人とミルクの1万年』
  • 読書。『人とミルクの1万年』 平田昌弘を読んだ。ハズレの無い岩波ジュニア新書からです。ひとはいつ人間以外の動物のミルクを飲食に利用するようになったのでしょう。考古学的な証拠から推測すると、1万年近く前から、になるそうです。そして、搾乳(乳しぼり)はどこで始まったのか。それは、西アジアのシリアあたりが有力だそうです。と、まあ、そういった起源を明らかにしつつ、乳文化について、その種類や系統を説明して、 [続きを読む]
  • 『きみの家へ、遊びにいくよ。』 後編
  •  早く楽しみな朝を迎えたいからもう寝てしまおうと布団に入ったのだが、リョウスケはやはりというべきか、なかなか寝付けない。 モトヤ君が明日うちへ来ることのインパクトは、遠足や運動会の前夜のように気持ちも身体もふつふつと興奮させるくらいだった。血液が、酸素や栄養素といっしょに興奮まで体中にばらまき続けていた。 最後に時計を見たのは午前二時過ぎで、それからほどなくして、ようやくリョウスケは眠りに落ちた。 [続きを読む]
  • 『きみの家へ、遊びにいくよ。』 前編
  • 「ありがとうございました」 運転手さんに挨拶をして、リョウスケはただひとり、?スクールバス?とみんなが呼んでいるワゴン車から降りた。紅葉が深まる山間の、彼の家のある地区が終点だ。もとは化成工場の敷地だった空き地を、バスはぐるりと弧を描き、砂利をザザザッとタイヤで掻きならしながら、きらきらした夕明りの中、引き返していった。 今日も放課後は図書室に長居した。六時間目の授業が終わると、クラスメイトの多く [続きを読む]
  • 小説発表の告知その二
  • 明日から、今年の冬に書いた短編の二作目を公開します。題名は、『きみの家へ、遊びにいくよ。』。子どもが主人公の小説で、前回の『ヒドゥン一九九四』の半分くらいの分量になっています。よって、前後編、二日間でのアップとなります。ぜひ読んでみてください。今回、アップするにあたって、このブログ記事に編集するのにさらーっと、ほんとうにさらーっと読みましたが、ぼくとしては去年のものよりもうまく書けている気がしまし [続きを読む]
  • 『螢・納屋を焼く・その他の短編』
  • 読書。『螢・納屋を焼く・その他の短編』 村上春樹を読んだ。ひさしぶりに、村上春樹さんの小説を読みました。文章も発想も、攻めてるな、という印象が強かった。まだデビューから数年しかたっていないころの短編集です。「螢」は『ノルウェイの森』の原型にもなっている短編で、読んでみると、なんとなく懐かしさを感じました。そしておもしろかったし、その攻めた具合についてばかりが気になって読んでしまいましたが、それも小 [続きを読む]
  • 『ヒドゥン一九九四』 最終話
  •  明けたその日の午後、一通の手紙が届いた。差出人は折田みさおとあったが、きっと大道みさおのことだと直観した。住所は夕張市ではなく札幌市だった。林が僕の電話番号を入手したのに続いて、今度は大道が僕の住所を知ったのか。実家に問いあわせた以外に考えられないから、今になって父の対応が軟化し始めて漏れ出ているのだろう。本来なら、そんな最近の父の対応に苛立って文句を言いに電話をかけるのだが、ただ今回に関してだ [続きを読む]
  • 『ヒドゥン一九九四』 第二話
  •  帰宅してすぐさまなんとなしにテレビをつけ、予約炊飯で炊きたてのごはんを軽く食べてから、床にごろりと寝そべる。朝のワイドショーに、特に興味を惹かれるトピックはなかった。とあるトピックを解説する出演者の得意げな早口に気だるさを感じる。テレビを消して、カーテンをしっかりと引き眠る準備をする。 編集部からはまだ何の連絡もなかった。ここをちょっと直そうというメールもない。そのままでオーケーが出てすでに掲載 [続きを読む]
  • 『ヒドゥン一九九四』 第一話
  •  僕は、足取り軽やかな人混みの流れの中にいる。九段下駅へと歩いていた。もう二、三分すると二番出口に着くところだ。 今夜の暗闇には不思議と親密さを感じる。いつもなら嘘寒さを感じさせるくせに。きっと彼女たちのライブがよかったからなのだろう。暗闇の表情にもいろいろあるものだな、コートのポケットに両手をつっこみながら歩いていると、その暗闇が吐きだしている冴えた空気が、紅潮した頬にぴりりと吸いついてくるのに [続きを読む]
  • 小説発表の告知
  • 一月に書いたぼくの小説、つまり『オール讀物』に応募して落選したものですが、それを三回にわけたものを、30日から3日間連続でアップします。タイトルは『ヒドゥン一九九四』です。そして、一週間後くらいに、もうひとつの応募作品『きみの家へ、遊びに行くよ。』を二日間使ってアップする予定です。どうぞ、お楽しみに。いちおう、楽しめる短編ではあるのですけれども、このくらいのレベルだと新人賞審査では、歯牙にもかけて [続きを読む]
  • 『小さないじわるを消すだけで』
  • 読書。『小さないじわるを消すだけで』 ダライ・ラマ14世 よしもとばななを読んだ。2013年11月24日に行われた、チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世と、作家のよしもとばななさんの対談講演を書籍化したものです。小さないじわるを消していくという小さな一歩から習慣、そして意識を変えていくことで、世の中の生きにくさはすこしずつ解消されていくのではないか、とよしもとばななさんは語ります。小さないじわるとは、自 [続きを読む]
  • 『消費者行動の知識』
  • 読書。『消費者行動の知識』 青木幸弘を読んだ。消費者行動論の概説書です。消費者は、どう考えて買うのか。なにがその源泉にあり、なにに影響を受け、なにを買うのか。そういったことを、社会学、心理学、経済学、情報処理論などなどを駆使して解き明かそうとする学問領域です。消費者行動論の歴史も含めて、ざーっと、一応のかたちで紹介する内容ですが、それでも、興味を惹く章や節にあふれています。ノードだとかチャンクだと [続きを読む]
  • 『プレーンソング』
  • 読書。『プレーンソング』 保坂和志を読んだ。猫と競馬となんでもないような日常の話。物語としては成り立たなそうでいて、でも、きちんと読み物になっていました。興味深いのは、とくに、発言と発言のあいだ、つまり会話をつなげる当人同士で「無意識に察する」ところ、言いかえれば本来なら表立ったところでは「無」にあたる隠れた部分を、因数分解して明らかにして表記するとでもいうような書き方でしょうかね。おだやかにぼん [続きを読む]
  • 『現役営業マンが明かす 不動産屋のぶっちゃけ話』
  • 読書。『現役営業マンが明かす 不動産屋のぶっちゃけ話』 関田タカシを読んだ。不動産の仲介業者で営業をやっている著者による、業界のアレコレ話でした。ライターが書いているのかな?と思えるような文章で、内容も「これ、本当かな?」というようなものが多いですが、「まあ、エンタメだ」と思いながら楽しめる内容です。いちばん気になったのは、いわゆる「事故物件」についてでした。つまり、そこで死んだひとがいる、自殺し [続きを読む]
  • 『仕事。』
  • 読書。『仕事。』 川村元気を読んだ。12人の骨太な“巨匠”たちとの対談集でした。どの巨匠も、ざっくばらんに素直に語ってくれていますが、それこそ川村元気さんが相手だったからなのだろう。12人の巨匠とは、山田洋次、沢木耕太郎、杉本博司、倉本聰、秋元康、宮崎駿、糸井重里、篠山紀信、谷川俊太郎、鈴木敏夫、横尾忠則、坂本龍一。それぞれの話に通低するものがあり、それは仕事というもの、もしくは人生というものをどうプ [続きを読む]
  • 『赤毛のアン』
  • 読書。『赤毛のアン』 モンゴメリ 中村佐喜子 訳を読んだ。老兄妹がじぶんたちのために孤児の男の子を引き取る手はずだったが、やってきた子は女の子。妹が「役に立たない」といやがるも、よくわからないながらもその女の子を気にいった兄のマシュウが「わしらがあの子の役に立つかもしれないよ」というところから始まっていく。アニメ化されていたり、名作として認識している作品ではありましたが、「子供向けにすぎるのではな [続きを読む]
  • 孤独の扱い。
  • 孤独とはなんなんだろう。孤独は、寂しくて辛くて涙が出るものだ、なんてあまり孤独になれていない若いひとのイメージとしてあると思うのです。たしかに、そういう局面はあるけれど、孤独を前提にして、孤独を丸のみにして生きてみると、「そういうものなんだよな」と生活するから、特段に気をとられなくなります。気をとられても、耐性がつくように思います。甘えを否定するわけじゃないんですが、孤独と対峙できないひとというの [続きを読む]
  • 『感情労働シンドローム』
  • 読書。『感情労働シンドローム』 岸本裕紀子を読んだ。あまりおすすめできる本ではないかなあ。珍しく、批判的な内容の感想文になります。気持ちの管理や抑制に重点を置いた精神労働を感情労働と言うそうです。たとえば、キャビンアテンダントの仕事ぶりを思い起こしてみる。高圧的で不遜な態度の客にも、他の客と同じように笑顔で、きちんとした言葉遣いで、また他の客にするよりも細やかに相手の感情を読んで対応する。そういう [続きを読む]
  • 『雪男は向こうからやって来た』
  • 読書。『雪男は向こうからやって来た』 角幡唯介を読んだ。冒険型ノンフィクションライターである著者の雪男探索記です。雪男、と聴くと、オカルトな分野のUMA(未確認生物)を思い起こすひとは多と思います。巨漢で白い毛で黒い顔で牙が生えて、ウワーっと両手を振り上げてこっちに襲いかからんとするイメージはないですか。ヒマラヤなど多くの山を制覇したなだたる登山家たちが、実は雪男を見ていたり遭遇したり、足跡を発見し [続きを読む]
  • 『賭博者』
  • 読書。『賭博者』 ドストエフスキー 訳 原卓也を読んだ。ギャンブルの描写が、ギャンブルを知っているからこそ書けるというものでした。主人公が後半に大勝負するところも含めて、ギャンブルにはいろいろな面があり、いろいろな局面をつくり、いろいろと作用することがよく描かれていると思った。そして、その魔性についても。このギャンブルの描写はちょうど良い距離感なんでしょうね。もっと深く、微に入り細を穿って描けそう [続きを読む]
  • 『高山一実写真集 恋かもしれない』
  • 読書。『高山一実写真集 恋かもしれない』 高山一実 撮影:佐藤裕之を眺めた。乃木坂46・高山一実ちゃんの写真集。グループ結成当初、そのキャラクターとトークのおもしろさで白石麻衣ちゃんと人気を二分したという高山一実ちゃん。乃木坂のなかでも、バラドル的な立位置寄りな感じがしますよね。個人活動でバラエティ番組にもよく出演されているようです。それで、メンバー想いのところがあったり、本を愛し、『ダ・ヴィンチ』 [続きを読む]
  • 『生物から生命へ』
  • 読書。『生物から生命へ』 有田隆也を読んだ。生きているモノとしての生物観から、生きているコトとしての生命観へ…。そのためには、共進化という見方がカギになります。そうやって見ていくことで解き明かされる多くのことがあり、獲得できる多くの視点があることがわかります。複雑系と呼ばれる科学分野に属する学問・研究のようです。たとえば、こういうおもしろい実験があります。囚人のジレンマをベースにしたプログラムをコ [続きを読む]
  • 『どうせなら、楽しく生きよう』
  • 読書。『どうせなら、楽しく生きよう』 渡辺由佳里を読んだ。翻訳家、渡辺由佳里さんのエッセイです。他人の期待に沿う生き方をしないようにすることが、楽しく生きることの大事な姿勢のひとつとされている。また、常識をふりかざされても、幸せに生きられない、とも。ぼくが考える自律性と他律性、他律性は幸福感をもたらさないことと重なります。わかりやすく、言葉に気をつけていて、おしつけず、読者をまよわせず、端的にやわ [続きを読む]
  • 『向日葵の咲かない夏』
  • 読書。『向日葵の咲かない夏』 道尾秀介を読んだ。ファンタジー・ミステリー小説かと思って200ページくらい読んでみると、だんだんそれだけではないことがわかってきて、最後には、サイコ・ホラーめいた小説に色が変わっていました。ファンタジ、ミステリー、エロス、サイコ、ホラーなどのジャンルを縦断し、それらをグラデーションのように扱いひとつの作品として仕上げている印象です。文章や設定がちょっと雑じゃないかなと [続きを読む]
  • 自律性と幸福感。
  • 努力が必ずしも報われるものではなくても、やるだけやることは大事なんですよね。それも、一生すべてにおいて、いろいろとやるだけやるのは大事だと思います。なんらかの理由があるなどして努力できないひとでも、毎日善く生きることがなによりも素晴らしいことだったりする。やるだけやるっていったって、ずっと苦しめというわけじゃないです。それよりか、楽しんでやったらいいんじゃないのかな。大変さの中に楽しさが潜んでいる [続きを読む]