飛炎魔 さん プロフィール

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飛炎魔さん: 『18禁』飛炎魔のBL小説
ハンドル名飛炎魔 さん
ブログタイトル『18禁』飛炎魔のBL小説
ブログURLhttp://hinoemma.blog.fc2.com/
サイト紹介文自作BL小説。18禁!任侠ハードボイルド。ドS組長受&ドM主人公攻。各章エロあり。長編メイン。
自由文無節操な受組長ほぼ総受け。甘さゼロのハードボイルド任侠小説。お試し読み4P→ http://hinoemma.blog.fc2.com/blog-entry-3.html
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供88回 / 365日(平均1.7回/週) - 参加 2014/08/31 19:01

飛炎魔 さんのブログ記事

  • 第三章『小さな恋のメロディ』15
  • 「…あんたと話してると、俺、頭の中がごちゃごちゃになる…」裕貴は溜息を吐いた。なんかもう本当に良く分からなくなる。自分の気持ちさえもう分からない。感情がジェットコースターに乗ってるみたいに、急降下したり急上昇したり――頭が全然、追いつかない。「なんじゃそりゃ。――まぁ、退屈や、言われるよりええか」そう言うと内藤は、唐突に体を起こして言った。「うつ伏せになってみ」「え? うつ伏せ? こう?」急になん [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』14
  • **********その夜、布団に入ると内藤が言った。「あのお兄ちゃんに見られてもうたかしらね」「え?」すでに半ばのしかかっていた内藤の下で、裕貴はきょとんと見上げた。「沼田組の廊下で…おまえにチュウしてたとこやん」「え、一臣?」驚いて問いかけると、内藤はにやりと笑った。「一臣っちゅうのか、あの兄ちゃん。笈川、言うてたな」「あんなとこでするからだろ…。やめろって言ったじゃん、俺」裕貴が頰を膨らませ [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』13
  • 以前となにも変わらない――それならそれでいい。だってそれは裕貴の自由だ。別に同性愛に偏見もない。裕貴が望むなら、それでいいんだ。それに――と一臣は思った。内藤が、少年たちを使い捨てにすると磯村は危惧していた。けれど内藤もまた特別な想いを寄せているのならば、裕貴のことだけは使い捨てにしたりしないだろう。内藤は極道としては才覚のある男だ。むしろこの男の側で、特別な存在になるのならば、裕貴は安全だ。「じ [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』12
  • 「裕貴、行こか?」話が終わったのか、ソファから立ち上がった内藤がこちらに声をあげた。ソファに座ったままの磯村を残して、内藤はこちらに歩いてきた。「お? おまえ、渡会組で会った裕貴のツレのインテリくんやん。名前、なんやったっけ?」一臣に目を止めて、内藤はにやりと笑った。「笈川(おいかわ)です」一臣は頭を下げて挨拶をした。「笈川――ね…」名前を呼ばれて、一臣の背筋にぞわりと悪寒が走った。磯村が評した内 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』11
  • 「もうひとつ。磯村さんたちの方で手打ちの話を進めてたらしいんだけど、その相手方の調整役が殺されてたらしい」「らしい、ってなんだよ」「どこからも報告があがってないんだよ。でも死んでたのは間違いない」裕貴が訝しげに一臣を見た。「――磯村さんは内藤さんじゃないかって思ってるらしい」「――なんでだよ?」裕貴が少し不機嫌そうに尋ねた。まぁ、今の裕貴にとって、内藤は兄貴分みたいなものだから、仕方がないだろう。 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』10
  • *********その日、一臣がいつものように沼田組の事務所で仕事をしているところに、内藤が裕貴を伴って訪れた。「手打ち?」「ええ。前田さんが間に立ちたいって言わはって…」内藤の言葉に磯村は渋い顔を見せた。「前田さんが?」内藤が頷いた。「まぁ、ほんでも向こうさんは大分、強気でっせ。条件としてはこっちに相当キツイこと言うてきますやろな」一臣はお茶を出してから、遠目に立っていた裕貴の側へ行った。哥兄同 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』9
  • *********内藤の話は、もうすぐ大きなマチガイがあるかもしれないから準備をしておけ、というものだった。ドウグの調達を任されているらしい小宮が、細かい打ち合わせをした後、解散になった。少年たちと別れて内藤と家に戻った裕貴は、そこで昼間、淳子が訪れたことを思い出した。内藤に伝えそびれていた――言った方がいいに決まっている。淳子は内藤の女なんだし――家に戻ると、内藤はいつものように早々に風呂場に消 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』8
  • *********すっかり外が暗くなってから、裕貴はアパートを出て、初めて亮(りょう)たちと会った修理工場の隅のプレハブ小屋に向かった。プレハブにはまだ、お好み焼きを焼くのが特技の小柄な小宮しかいなかった。「裕貴」「あれ? おまえだけ?」「うん。相(あい)ちゃんは来てんで」相ちゃん――射撃が得意な相原(あいはら)だ。しかし狭いプレハブの中には小宮の姿しか見えない。「いねぇじゃん」裕貴の言葉に、小宮 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』7
  • **********内藤に抱かれたあの日から、それは裕貴にとって日常になっていた。もう抵抗も感じなかったし、むしろ積極的に内藤に抱かれたい、と思うようになっていた。「啓介さん」大抵、出掛けるのは夕方を過ぎてからだった。だからそれまでの昼の浅い時間帯、卓袱台の前に座って、煙草をふかしながらぼんやりと競馬新聞を眺めている内藤の腕を引く。「なんやねん」新聞紙の下に潜り込んで、笑いながらこちらを見る内藤の [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』6
  • 磯村はお茶を飲んでから、なにかに思い至ったかのようにふっと笑みを漏らした。「ホンマはヨカタのおまえにこんな話したらアカンのに、俺も喋ってもうてるもんな」隠密裏に進んでいた塚原を通した手打ちの情報を、表向き共有していたのは幹部のみなのだろうが、情報というのは漏れるものだ。今の磯村がいい例だ。その情報を内藤は掴んでいたのかもしれないし――知らなかったのかもしれない。磯村はすっかり疲れ切っているようだっ [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』5
  • ********「塚原さんが殺(ヤ)られた」沼田組の事務所に入ってくるなり磯村(いそむら)は事務机を蹴飛ばして、吐き捨てるように言った。「塚原…さんって?」磯村は疲れが滲んだ顔で、一臣(かずおみ)を見上げた。「――篠田(しのだ)さんの片腕やった男や」そう言うと磯村は大きな溜息を吐いた。「最近、連絡がつかへんなと思ってたんや…それが蓋開けてみたらこれやで」磯村は肩を落として、顔を擦った。「あの人に間 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』4
  • 再び内藤の指がその場所を撫でた。「――…ん…っ」ぞくりと電流が走る。内藤はなにかを指先につけているのか、その感触はぬめぬめとしていた。指先にその入口を撫でさすられるたびに、裕貴の雄は硬度を増していた。裕貴は両手で顔を覆い、その恐怖に耐えた。犯される恐怖なのか――それともこの行為で快感を得ている自身の体への恐怖なのか――自分は――どうなってしまうんだろう――指がゆっくりと体内に侵入してきた。「…っ」 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』3
  • 内藤の手が伸びてきて、下着の上から裕貴の男を探った。「このドスケベ。まだ触ってもいいひんのに、おまえもうこんな大きいしとるやないけ」内藤がくすくすと笑った。「だ、だって…っ」もう、なにをされるのか分かっていたから。内藤だってそのつもりだったくせに、そんなことを言うのだ。上目遣いに睨みつけると、内藤がにやにやと笑いながら、裕貴の下着の中に手を忍ばせてきた。「ほんなら裕貴ちゃんのご期待にしっかり応えな [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』2
  • もう、なにを言ってんだ、俺は――こんなセリフを吐く自分なんて、今まで想像したこともなかった。これまで、どんな女にだってこんなに気を遣ったことなどなかった。シャワーなんて、どうだっていいじゃん――そう言って、嫌がる女を無理矢理、抱いていたくせに――それとまさしく同じセリフを内藤が言った。「シャワーなんてどうでもええやろ」「俺がイヤなの」そう言うと、裕貴は勢いよく立ち上がって、浴室へと飛び込んだ。自分 [続きを読む]
  • 第三章『小さな恋のメロディ』1
  • 次の日、内藤(ないとう)は裕貴(ゆうき)を連れて、あの観覧車のある海傍の公園近くの水族館にやってきた。家族連れやカップルしかいないような場所に一体なんの用があるのか、裕貴は首を傾げた。まさか家族サービス中の篠田側の組員に奇襲を仕掛けようと思っているわけではないだろう。そう尋ねると、内藤はきょとんとした顔で裕貴を見た。「なに言うてんねん。今日、おまえの誕生日やろ?」「誕生日…――」すっかり忘れていた [続きを読む]
  • 関西地方の皆さまへお見舞い申し上げます
  • 6/18、大阪北部地震の一報を拝見致しました。偶然にもこちらのブログでは大阪を舞台とした中編を執筆中です。お笑いが大好きな私にとっては大阪は大好きな街のひとつです。地震の被害に遭われた皆さまにお見舞い申し上げます。まだライフラインの復旧その他、ご不自由なこととは思います。どうぞお体にだけは気をつけてください。とりいそぎ、大阪の皆さまへ愛を込めて飛炎魔06/18/2018 [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 16
  • 「はぁ…はぁ…」乱れた息遣いが治まらない。最後にきゅうっとそれを吸われて、裕貴は脱力した。裕貴の股間から顔をあげた内藤が、口元を拭いながら薄ら笑いを浮かべて、こちらを見下ろしていた。この人――俺のを――飲んだ――?信じられない――我に返って、その羞恥で目の前がくらくらした。「あ…お、俺…」「気持ち良かったやろ?」内藤はふふん、と笑いながら、裕貴の唇に軽く触れた。「…信…じらんねぇ、あんた…」裕貴は [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 15
  • ひとりで焦っている自分が莫迦みたいだ。その時、内藤が裕貴の頰に手を伸ばしてきた。「なんやおまえ、顔真っ紅…――」「あ…――っ」内藤は、いつものように気安く手を伸ばしただけだったのに、裕貴ははっきりと後退さってしまった。なにが正解か分からない――でも、これは絶対に正解じゃない(、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、)――「――どうした、裕貴」ますます顔に紅味がさすのが自分でも分かったが、どうにもできな [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 14
  • *********沼田組に裕貴たちを迎えにきた内藤は、少年たちを食事に連れて行った。盃を受けた筈の兄貴分に対して、その目に反抗と反発を宿していた亮と手塚は、内藤を前にしてすっかりリラックスしているようだった。自分たちの哥兄である磯村の説教を、まるで親に告げ口する子どものように内藤に愚痴っていた。内藤もそんなふたりを、自分の兄貴をそんなに悪く言ってはいけない、と窘めてはいたが、その口調は優しいものだ [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 13
  • 「ヤクザなんぞになってまうようなガキの家庭環境なんて皆、似たようなもんや。どいつもどっか寂しいんや。そういうガキをあいつは手なずける。誰でも、必要とされたいとか、頼りにされたいとかあるやんか。あいつはそういうガキの気持ちにつけ入るんや。おまえはできる、頼りにしてんで、ってな」これまでどこに行っても役立たずとつまはじきにされてきたガキにはてきめん(、 、 、 、)だ、と磯村は言った。「亮も手塚もあいつ [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 12
  • ********裕貴たちが沼田組の事務所を去ったあと、横尾は他の幹部組員たちと隣室の小部屋に籠もってしまった。ちょっと休憩などと言っていたが、実際はなにか話があったのだろう。小部屋の方で主に仕事をしていた一臣はそこに戻ることもできず、仕方なく、親分のお茶の後片付けを始めた。その横で沼田組の組員のひとりが舌打ちをした。「…けっ、ハーレムかっちゅうんじゃ、けったくその悪い」組員は、内藤と裕貴たちの出て [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 11
  • 「これなぁ、おまえんとこの沖賀親分の仲介でわざわざ三崎(みさき)まで行って刺れてもろてんで」三崎は横浜からほど近い三浦半島にある漁港の街だ。魚がうまく自然も豊かで、観光地としてもなかなか人気があるが、郊外は閑静な住宅地が拡がっている。横浜を拠点とする裕貴には馴染みのある土地だった。三崎の彫豊――裕貴もヤクザ志願の不良少年らしく、刺青に対する憧れを持っていたが、小さなタトゥなどは刺れたくなかった。ど [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 10
  • 「――おまえら、誰が親(、)なのか、忘れてんのとちゃうやろなっ」突然、怒声が聞こえて、裕貴と一臣は驚いて声の方を振り返った。見れば、亮と手塚が、先ほど裕貴たちを部屋に招き入れた兄貴に怒鳴りつけられているところだった。「すみません」亮は殊勝に頭を下げていたが、顔には反抗的な色が浮かんでいる。ヤンチャな手塚に至っては、不貞腐れた表情のまま、詫びを口にする気もない様子だ。「あのふたりは?」一臣が、仏頂面 [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 10
  • 「――おまえら、誰が親(、)なのか、忘れてんのとちゃうやろなっ」突然、怒声が聞こえて、裕貴と一臣は驚いて声の方を振り返った。見れば、亮と手塚が、先ほど裕貴たちを部屋に招き入れた兄貴に怒鳴りつけられているところだった。「すみません」亮は殊勝に頭を下げていたが、顔には反抗的な色が浮かんでいる。ヤンチャな手塚に至っては、不貞腐れた表情のまま、詫びを口にする気もない様子だ。「あのふたりは?」一臣が、仏頂面 [続きを読む]
  • 第二章『暗くなるまで待って』 9
  • ********次の日、昼過ぎから内藤はひとりで出掛けてしまった。暇を持て余した裕貴は、仲間の亮に連絡を入れた。「おう。俺ら、これから兄貴んとこ行くねん。おまえも来るか?」ふたりは兄貴分から、定期的に報告と顔見せをしに来いと言われているらしい。「俺らの兄貴、うるさいねん」亮が苦笑いを漏らすと、手塚が口を尖らせた。「ちゃうわ。兄貴、内藤さんが気にいらんだけやん。内藤さんが手柄立てまくってるからよぉ」 [続きを読む]