大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」 さん プロフィール

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大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」さん: 大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」
ハンドル名大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」 さん
ブログタイトル大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/goo1120_1948
サイト紹介文さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です。多くのジャンルをさ
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更新頻度(1年)情報提供124回 / 365日(平均2.4回/週) - 参加 2014/09/26 07:55

大衆文化評論家指田文夫の「さすらい日乗」 さんのブログ記事

  • 晩年の橋本忍作品
  • 100歳で、橋本忍が亡くなられた。戦後の日本映画で多数の優れた作品を書いたことは評価できる。私が好きなのは、岡本喜八が監督した『侍』であり、これは他の『サムライ・ニッポン』に比べて非常に優れた作品になっている。また、同時期の『悪の紋章』も面白い映画だが、どちらでも善玉側が、悪に勝つには、こちらも悪くならなければならないと言っていることは非常に興味深いと思う。ただ、この辺が彼のピークで、後は下り坂だっ [続きを読む]
  • 『再会』
  • 1975年に松竹から公開された斎藤耕一監督作品。斎藤は、元は映画のスチールカメラマンで、ジャズマニアでもあったので、映像と音楽は素晴らしいが、ドラマは弱い。一番成功したのは『約束』と『旅の重さ』だろうか、『津軽じょんがら節』は、私はあまり良いとは思えない。 さて、これは歌手の野口五郎と江波杏子の共演で、池部良が江波の恋人として出てくる。岐阜から江波と弟の野口が横浜にやってくる [続きを読む]
  • 『南海の花束』の飛行場の場所は
  • 日本の航空映画の傑作で阿部豊監督の東宝映画で『南海の花束』がある。これは南方空路を開く航空会社の男たちの苦闘を描く映画で、円谷英二の特撮も見られる。この中で、飛行艇が離着陸する海は、横浜の根岸湾であり、その陸上には格納庫等の施設も少し見える。言うまでもなく、防諜の観点から全体を映していないのだが、そこは根岸の飛行場であったことは間違いない。             ここは、大日本航空の施設で、戦後 [続きを読む]
  • 『ワンダーランド北朝鮮』
  • どのような経緯で、北朝鮮に入り映画化することになったのかは、不明だが、韓国の女性監督がドイツでビザを取得し北朝鮮に入国する。初めは、平壌のスポーツ施設の職員とその家の取材で、普通の人の姿だろう。家は、家具は少ないが普通で、テレビ等があり、意外に豊かだなと思う。だが、農村に行くと凄い。ほとんど前近代の社会なのだが、逆に完全なリサイクル社会で、これの方が良いのではとさえ思えてくる。電気は、太陽光と風力 [続きを読む]
  • 『マイムマイム』はイスラエル民謡
  • 昨日は暑いので、家で録画したテレビ番組を見る。東大での女優菊川怜が、家庭教師を演じるドラマで、市原悦子がさんざやった「家政婦は見た」の若手女優版だなと思う。異常な富豪の家の娘を担当するが、それが少女タレントでもあって、ショーで踊りを見せる。振付家が、深沢敦とは懐かしい。その少女たちが踊る曲が、『マイムマイム』なのだ。        あの運動会のフォークダンスで必ずに踊った曲だが、先日30代くらいの人 [続きを読む]
  • 東映は、山根明会長をスカウトすべきだろう
  • 山根明日本ボクシング連盟会長ほど、東映実録ヤクザ映画の主人公に相応しい役者はいない。              その服装、サングラス、白いマフラーの姿、革張り椅子、不正行為の数々など、まるで昔のヤクザ映画の人物である。ああした人間の姿は、映画の中でのものと思っていたが、本当に実在するとは本当に驚くしかない。東映は、ぜひ役者としてスカウトし、『実録・ボクシングのドン』を作るべきだと私は思うのだ。 [続きを読む]
  • 『要心無用』
  • 喜劇王の一人ハロルド・ロイドの1924年の喜劇。日本では日活で配給されたとのこと。私も、キートン、チャップリンは見たことがあるが、演奏付きできちんと見たのは初めて。ピアノ演奏は柳下美恵さん。筋は、田舎町から都会に出て来て、デパートの洋品売場の担当になったハロルドの奮闘を伝えるもの。これを見ると、小津安二郎に大きな影響を与えていることが分かった。ショットのつなぎ方等はもちろんだが、恋人がロイドのところに [続きを読む]
  • 常田富士男死去、81歳。
  • 俳優の常田富士男が亡くなられたそうだ、81歳。劇団民芸の若手等で作られた劇団青年芸術劇場にいて、ここが潰れた後は、フリーで活躍した。福田善之が中心だった青芸は、大変に人気のあった劇団で、常田や米倉斉加年の他、唐十郎もいて、後に「失神女優」となる王蘭芳もここにいた。佐藤信も研究生でいたはずである。さて、黒澤明の『天国と地獄』とあったが、どこに出ているかと言えば、黄金町の麻薬街でヤクザのリーダーとして歩 [続きを読む]
  • 『私説・内田吐夢伝』 鈴木尚之(岩波現代文庫)
  • 私説と言っているが、他にはないので公的伝記と言って間違いない。そして非常に面白いのは、内田吐夢という人が、矛盾を抱えた興味深い監督だったからである。彼は、サイレント時代にすでに巨匠だったが、この時期で残っているのは少なく、私が見たのは『人生劇場』のほんの一部と『警察官』ぐらいである。戦前で第一の作品は、意外にも小津安二郎原作の『限りなき前進』だろうが、これも完全版はない。そして彼は、敗戦直前に満州 [続きを読む]
  • 東京湾にクジラが出た
  • 東京湾にクジラが出たそうだ。私は、30代の時、北品川に住んでいたが、ここには「鯨塚」があり、江戸時代は東京湾にクジラはよくいたのである。     幕末にペリーが来日してきて開国を迫ったのも、日本周辺で鯨漁をする船への水と薪の補給のためだった。だが、当時の欧米の捕鯨は、鯨肉のためではなく、鯨油の採取のためだった。当時、産業革命で多量の機械油が必要になったが、石油はまだ実用化されていず、多量の機械油がと [続きを読む]
  • 社宅からマンションへ
  • 横浜でも、新築のマンションの建設が盛んで、その多くが元社宅である。私は、某区で福祉課長をしている時、児童手当の受給者に大企業の職員の家族が多いのに気付いたことがある。当時の受給制限の金額を憶えていないが、新日鉄、東芝、石川島等の企業の職員の給与が意外に低いのに驚いた。だが、その分、社宅を低廉な料金で配備し、職員の福利厚生にしていたのだ。近年の会計基準のグローバルスタンダード化で、こうした福利厚生は [続きを読む]
  • 高槻と言えば 『お吟様』
  • 大阪北部地震で、学校の塀が倒れて死者が出て、高槻、高槻と報じられているが、戦国時代は、高山右近の地で、右近と言えば『お吟様』である。今東光の小説は2回映画化されていて、1978年の熊井啓監督の方が評価が高かったようだが、私は1962年の田中絹代監督作品の方を評価している。                   にんじんくらぶなので、主演は有馬稲子で、右近は仲代達矢。お吟の造形について、有馬と田中の確執もあっ [続きを読む]
  • 陸上も海も同じだった 『小倉昌男 祈りと経営』
  • 森健の『小倉昌男 祈りと経営』を読んだ。ヤマト運輸の社長小倉昌男の経営と家族についてで、非常によく書かれている。彼の家族がいろいろと問題があり、そこは他の本には書かれていないそうで、よく調べてあり、ノンフィクション大賞になったのもよくわかる。              だが、私が一番感じたのは、小倉のヤマト運輸が、1960年代以降に陸上運送事業について行った国(運輸省)との争いのことである。それは、私 [続きを読む]
  • 昭南島の小津安二郎
  • 話題の米朝のシンガポール会談だが、予測通り中身には乏しかったようだが、関係ができたことは良いことだと思う。さて、太平洋戦争中に日本はシンガポールを占領し、昭南島と改称した。戦時中に、ここに小津安二郎が来ている。               目的な、戦意高揚映画『遥かなる父母の国』を作るためのシナリオ・ハンティングだったが、結局何も書けずに終わり、彼らは収容所に入れられ、小津は引き上げの人間の一番最 [続きを読む]
  • 鬼ではなく、猿だ
  • 5歳の女児が虐待死し、両親はまるで鬼だとされているが、私は「猿」だと思う。そして、こういう事件が起きるのは、戦後教育が悪い、日教組の性だと来る。だが、明治、大正時代から劇団新派の当たり狂言は、継子虐めだった。松竹映画でも継子虐めはヒット作品だったと言われている。               さらに、歴史的に見ればギリシャ悲劇の戯曲『王女メディア』は、わが子を殺してしまう王女メディアの悲劇である。た [続きを読む]
  • 『リオの情熱』
  • シネマヴェーラで見た1955年の『リオの情熱』は、日本航空がブラジルへの空路を開いたことを記念した新東宝映画だと思う。実際に、主演の安西卿子、木暮三千代、藤田進、大木実は、ブラジルに行ってリオで撮影しており、新東宝としては大作だったろう。 話はよくある、長年別々にいた人間が再会し、貧乏人が富豪だと偽って手紙をやり取りしていたように、「情報の格差」で起きる喜劇で、今 [続きを読む]
  • 補習科があった
  • 昨日は、都立小山台高校の3年の時のクラス会があり、武蔵小山まで行く。会場は小山台会館で、これはもともと学校内に同窓生が寄付したというプー?の用地があった。そこを約20年前、校舎全体を建て替えた時に、東京都所有以外の財産があるのはまずいとのことで、売却し、その金で武蔵小山に同窓生会館を作ったのだ。愛校精神など全くない私には、高校に土地を寄付したなど、信じがたいが、昔の城南地区の人にとっては地元の中学 [続きを読む]
  • 木村元だった
  • BSフジで、1990年の『斜陽の果て』を見た。これは、映画監督の石橋蓮司をめぐり、かつての恋人で女優の小川真由美と、現在の若い恋人の美保純が新作映画で共演する。最後、青森の最果ての駅のシーンで、美保純がホームから転落し進行してきた列車にはねられて死ぬ。事故か殺人かの取り調べになるが、最後フィルムに小川真由美が美穂純を押した瞬間が写っていて小川の殺人が確定する。監督の「カット!」の後もカメラを廻していた [続きを読む]
  • 高齢者になっても
  • 先日、女優の朝丘雪路が亡くなったことが結構大きく報じられた。数年間から認知症だったそうだが、その理由は彼女が生まれついてのお嬢様で、家事等を一切やらない女だったことがあるようだ。自分で家事をしたのは、宝塚歌劇団にいた時のみだったというから凄いが、その代わり彼女は芸事に精出してきたわけだ。その彼女が、70代後半以降の高齢から芸事にも出られなくなれば、することはなくなり、その結果が認知症だったわけだ。ま [続きを読む]
  • 『ヒアアフター』
  • クリントイーストウッドの監督作品。冒頭、南方の島、多分インドネシアだろう、にいたフランス人ジャーナリストのマリーは、津波に飲み込まれ、そこでの臨死体験から霊能力を得る。ロンドンの生活保護家庭の双子の弟マーカスは、買物に出て不良に絡まれて逃げ道路に飛び出して車に撥ねられて死んだ兄を思い出そうとしている。母親は麻薬中毒患者で、ケースワーカーの手によって施設に入れられ、弟は里親家庭に引き取られる。マット [続きを読む]
  • 「内田監督、内田監督」と言うと
  • 日大のアメリカン・フットボールの悪質タックル事件で、「内田監督、内田監督・・・」というと、「内田吐夢監督か」と思ってしまう。 内田吐夢は、戦前から巨匠と言われてきた監督で、戦後に中国から帰国してからも大巨匠として評価されてきた。一般的には中村錦之助主演の『宮本武蔵』が有名だが、『飢餓海峡』は本当に凄い作品だと思う。黒澤明や [続きを読む]
  • 小津安二郎が結婚しなかった理由は・・・
  • 先週の土曜日に行われた全国小津安二郎ネットワーク総会で、佐藤忠男先生の講演が行われた。中で、佐藤先生のご記憶として、「芸術院会員になったパーティの時、小津さんの母親が出て来て、その前では、小津監督も小さくなっていた」 また、「言い方は悪いが、長男の方は、はっきり言って俗物的でした。小津の記念館を作る話が出ると、即座に小津家はいくら出さなければいけないんですか、と言うような人でしたね」まあ、よくわか [続きを読む]
  • 『摩天楼の男』
  • 1960年に公開された日活作品、監督野村孝、主演は二谷英明、清水まゆみ。 地方のダム建設現場で事故が起き、現場責任者が死に、後任で二谷がSLに乗ってやってくる。鳴海三四郎という名で、原作は城戸礼なので、姿三四郎的なキャラクターなのだと思う。そこは、二谷らの三浦建設と、荒川組(草薙幸二郎)が対立していて、二谷の部下は丹波哲郎、さらに、不満分子の神戸瓢助、柳瀬志郎らもい [続きを読む]
  • 『甘い汗』の長屋はどこだろうか
  • 昨日は、小島豊美さんと両角康彦さんが主催する「よろず長屋 まったりトーク」で、神保町のきっさこで、松竹映画について再評価するトークをした。私が、高校、大学の頃、一番好きだったのは日活で、東宝、東映、大映はよく見ていたが、松竹は一番バカにしていた会社だった。だが、映画史を知るようになると松竹は、1920年の松竹キネマ創立時には、非常に新しい考え方を持っていた会社だった。その1は、女優を使うことで、女形は [続きを読む]
  • 『海を渡る波止場の風』
  • 1960年、公開された小林旭の主演作品。脚本は山崎厳と大川久男、監督は山崎徳次郎。この人は早撮りだったそうだが、「事件記者」シリーズなど、当時の2本立ての併映作品を多作した。 中には、赤木圭一郎、芦川いずみ、吉永小百合の『霧笛が俺を呼んでいる』などの傑作もあった。話は、鹿児島で、桜島上空でセスナ機が行方不明になり墜落するが、操縦士の青山恭二は姿を消し [続きを読む]