つむじ風 さん プロフィール

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つむじ風さん: つむじ風
ハンドル名つむじ風 さん
ブログタイトルつむじ風
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/scramblepoint
サイト紹介文世の中のこと、あれこれ。 見たこと、聞いたこと、思ったこと。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供68回 / 365日(平均1.3回/週) - 参加 2014/10/11 09:40

つむじ風 さんのブログ記事

  • 長き雨の烙印
  • 堂場瞬一/中公文庫 2010年11月25日初版。著者の作品は鳴沢 了、高城賢吾、澤村慶司、甲斐明人などをランダムに拾い読んで10冊ほどになる。大方は警察モノ、ここでまた新しく汐灘署が加わる。汐灘は架空の都市(水戸市?)だが、これを背景にした作品をシリーズ「汐灘サーガ」というらしい。この作品の後、汐灘サーガは「断絶」「夜の終焉」と続く。439p32章、庄司智明はどうして警察の強引な捜査、その延長上の冤罪を申し立てる [続きを読む]
  • 殺しの四人
  • ―仕掛人・藤枝梅安(一)―池波正太郎/講談社文庫 新装版2001年4月15日初版、2018年3月22日第31刷。久々のエンタメ時代小説。「藤枝梅安」は著者の三大シリーズの一つで新装版の文庫では(七)まである。「悪い奴は許さない」という痛快さがたまらない。世の中にはいろいろな意味で、あまりに悪い奴が多すぎる。商売絡み、政治絡み、利権絡み、そして詐欺行為、煽り行為、差別行為、現代人にとってその不条理、ストレスは多種 [続きを読む]
  • 有頂天家族
  • 森見登美彦/幻冬舎文庫 2010年8月5日初版、2013年4月1日第5刷。「吾輩は猫である」の「狸」版。417pに及ぶ長編。狸一家の父が亡くなり母と子供4人の家族のどこが「有頂天」なのかと思いきや、291pのクリスマスイブ、蛙になった次兄を除き一家でクラッカーを鳴らしフライドチキンをむさぼるシーンが「有頂天」だったのか。ナベ好きの著者、今回のそれは主人公が狸であるにも関わらず「狸鍋」だった。狸界の統領「偽右衛門」が合 [続きを読む]
  • 夜は短し歩けよ乙女
  • 森見登美彦/角川文庫 2008年12月25日初版、2012年4月15日第23刷。「私」ということで、主人公が彼と彼女の二人。どちらかというと彼が主人公なのだが彼女も負けてはいない。モンモンとする青春の日々を街の喧騒や古本市、学園祭、火鍋、李白風邪を通して切々と描いたものである。ともすれば大正末期、或いは昭和初期の時代背景かと思うようなところもあるが、ものは考えよう、これは著者のテレであろう。 前作では「成就した恋 [続きを読む]
  • 四畳半神話大系
  • 森見登美彦/角川文庫 2008年3月25日初版。2010年4月5日第10刷。前作「太陽の塔」の続編のような、前回書き損ねた分を改めて追加したような、書き足りなかった分を書き尽くすべく書いたような青春煩悩小説。凡そ登場人物は同じで、四つの話しが、同じ時系列で並行して語られる屁理屈な話し。 ガラスのショーケースにマトリョーシカを入れて、それを前後左右(周囲四面)から眺めるような話しで、これを屁理屈と言わず何といえば [続きを読む]
  • 太陽の塔
  • 森見登美彦/新潮文庫 2006年6月1日初版、2008年6月15日13刷。こんな小説在りか、あほらしい。でも確かに笑える。つまりは、水尾さんという女子学生に振られた顛末を書いた私小説。あまり真面目に書くと面白くないので、その頃の学生生活を思い出しながら、ノスタルジックにせつなく苦笑いしながら、少しはバンカラに書いてみたというもの。しかし、その空元気、豪気な言葉とは裏腹に、周囲の期待、自分へのプレッシャー、孤独感 [続きを読む]
  • 億男
  • 川村元気/文春文庫 2018年3月10日初版。著者には初めてお目にかかる。著者名、お題、何ともマンガチックな雰囲気で、とてもマジな話しとは思えなかったが、読んでみると意外にも、為になり、感心し、納得し、反省してしまうというものであった。世界中のカネにまつわる名言、真言、金言を引き合いに出しながらカネの本質に迫る。実用ビジネス本の背景にある哲学的な本質部分を追求する旅であった。 主人公「大倉一男」がその本 [続きを読む]
  • ノルウェイの森
  • 村上春樹/講談社文庫上1991年4月15日初版、1991年10月1日第6刷下1991年4月15日初版、1991年11月18日第7刷 著者には前年五月「色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年」でお目にかかり、最近、「パン屋再襲撃」で再びお目にかかった。この作品で三度目ということになる。 主人公渡辺 徹は37歳、ドイツ・ハンブルク空港にボーイング747で着陸したばかり、機中のBGM「ノルウェイの森」でいきなり17年前のことがフラッシュバック [続きを読む]
  • 横山秀夫/徳間文庫 2005年4月15日初版、2015年6月20日第25刷。著者には「第三の時効」「64」「陰の季節」「動機」などで既にお目にかかっており、安心して読める。D県警本部鑑識課(似顔絵書き)出身の巡査、主人公の平野瑞穂が悪戦苦闘しながら「似顔絵書き」をきっかけに事件に関わるという作品群、一話毎に短編風にまとめられている。・魔女狩り・訣別の春・疑惑のデッサン・共犯者・心の銃口 いずれも主人公の特技「似顔 [続きを読む]
  • のぼうの城
  • 和田 竜/小学館文庫 上・2010年10月11日初版、2012年12月2日第16刷。 下・2010年10月11日初版 これまた著者の作品は初めて読む、フィクションのような時代小説。忍城という城をめぐり、立てこもる受け手と攻める寄せ手の駆け引きが先ず面白い。いかにも戦国時代風だし、情報伝達の不備もそれらしい。時は1590年(天正18年)、絶大な権力を手中にした豊臣秀吉がその力にモノ言わせて関東へ攻め上ってくる場面、関東の覇者北条 [続きを読む]
  • 黄泉がえり
  • 梶尾真治/新潮文庫 2002年12月1日初版、2003年4月30日第15刷。著者の作品は初めて読む。実業はGSチェーン店の経営者、これを兼務して小説書き。後、作家業一本に絞ったらしい。 お題からして、ちょっとホラーなモノかと思って、少なからず心をときめかせ読んでみた。最初はなかなかそれらしいものが出てこない。熊本市の人々の淡々とした日常が続くのだが、そこにひょっこり「お富さん」が。まさしく「死んだはずだよ、お富さん [続きを読む]
  • 優しくって少し ばか
  • 原田宗典/集英社文庫 1990年1月25日初版、1996年12月11日第30刷。著者の作品は初めて読む。この作品は以降の著者の作品群の原型になっているものらしい。以下6編を収録した短編集。・優しくって少し ばか・西洋風林檎ワイン煮・雑司ヶ谷へ・海へ行こう、と男は・ポール・ニザンを残して・テーブルの上の過去 いずれの作品にも、理解できないもの(女性の不可解さ)の不気味さ、生きることの不可解さ、生きていること自体の不気 [続きを読む]
  • ルビイ
  • ―女性秘匿捜査官・原麻希―吉川英梨/宝島社文庫 2013年7月18日初版。 著者の作品は初めて読む。この作品は、一見カルト的犯罪の話しのように始まるが、・体制権力への不信感・本分を忘れた階級闘争への批判・仕事人間の夫婦関係・家族の在り方・犯人の娘と自分の娘を登場させての教育問題、家庭問題 等々何が何だか判らない。 ザックリ、犯罪、テロ行為を画策する極悪危険人物(日浦弘行)、それと心のどこかでつながっている [続きを読む]
  • 特殊清掃会社
  • 竹澤光生/角川文庫 2013年8月25日初版。元は「死体があった部屋から見えること」中岡隆 を大幅加筆修正、再構成、改題、著者名まで変更し、文庫化したものらしい。竹澤を中心に、林、元木、越智、佐藤等メンバーが取り組む特殊清掃の仕事を業務日誌風にまとめたもの。スタートは「汚物部屋」「ゴミ屋敷」から始まったが、本書のテーマはズバリ「孤独死」であると思う。それはマルトクといって、この会社では特殊な清掃を指 [続きを読む]
  • 孤狼の血
  • 柚月裕子/角川文庫 2017年8月25日初版、2018年4月5日第13刷。プロローグで最初から広島弁でガツンと来る。前回「朽ちないサクラ」でお目にかかり、かなり驚いたわけだけれども、今回この作品で更に驚いた。いくら映画「県警対組織暴力」を下敷きにしたとはいえ、いくら「仁義なき戦い」シリーズを見たとはいえ、それだけではとても書けない内容だと思うのだが・・・。 あのあっけらかんとしたパーソナリティのどこにこんな作品 [続きを読む]
  • パン屋再襲撃
  • 村上春樹/文春文庫 1989年4月10日初版、1992年6月25日第7刷。著者の作品は昨年5月に「色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年」を読んで以来になる。今回の「パン屋再襲撃」は作品としては初期の頃のものになるのだろうか。 短編集には違いないが、登場人物に「渡辺 昇」という共通項がある。「渡辺 昇」は同一人物ではなく、ただ名前のみが共通しているという、あまり共通しない共通性がある。終いには行方不明になってしまっ [続きを読む]
  • 義民が駆ける
  • 藤沢周平/講談社文庫 1998年9月15日初版、2006年12月1日第20刷。読み始めるとそのスケールの大きさ、次から次へ出て来る登場人物の多い事、話の筋が見えずに困ってしまうのだが、読み終えてから著者のあとがきでやっと作品のねらいが判る始末であった。 著者は「歴史の真実」について、この作品のあとがきで次のようなことを言っている。「醒めている者もおり、酔っている者もいた。中味は複雑で、奇怪でさえある。このように一 [続きを読む]
  • 朽ちないサクラ
  • 柚月裕子/徳間文庫 2018年3月15日初版、2018/年3月31日第2刷。著者の作品は初めて読む。お題の「朽ちないサクラ」の意味が判るのは最後の最後だった。それまで、どうしてこのお題なのか気にしながら読んでいたのだが、納得した。 この作品の面白いところは、やはり最終段の「朽ちないサクラ」元・警備部第一課出身の富樫隆幸(課長)が、主人公の森口 泉によって攻め立てられ告白(=否定できない)する場面だろう。同時に公安 [続きを読む]
  • 果つる底なき
  • 池井戸 潤/講談社文庫 2001年6月15日初版、2017年10月2日第58刷。著者は三菱東京銀行の法人向け融資担当だったという経歴の持主、「邪悪と正義が果つる底なき魂の深潤で対峙する」銀行の世界をいかんなくリアルに描写する。「形もなく、概念もないもの、あるのはただ醜い思念のみ」と。しかし、「この世の中で生きていくことの醜さ、虚しさが漂流するだけ」のように見えても、そんな中にも光は射すものだ。 良いことにも悪い事 [続きを読む]
  • 怪物
  • 福田和代/集英社文庫 2013年5月25日初版、2014年6月7日第5刷。先に読んだ「やがて、警官は微睡る」もそうだったが、ここの所警察モノを書く女性作家によく当たる。最近の流行りなのだろうか。それも、初めて読む著者の作品ばかり。日本の文芸作品の層の厚さは相当なものだと思う。 作品は、「そんな馬鹿な!」の連続だった。「死の臭いを嗅ぐ老刑事」は、行方不明者を追い続けて、生ごみ処理施設にたどり着く。そこは臨界水を使 [続きを読む]
  • やがて、警官は微睡る
  • 日明 恩/双葉文庫 2016年2月13日初版。最初に「日明 恩」という著者名「タチモリ メグミ」がどうしても読めない。これからこんなキラキラネームの人が増えていくのだろうか。それは本人の性ではないのかもしれないが、・・どうもなじめない。 この作品はシリーズになるようで、第一作目「それでも、警官は薇笑う」、二作目は「そして、警官は奔る」である。今回で三作目ということになるが、前作からすでに9年が経っている。 [続きを読む]
  • 残火
  • 西村 健/講談社文庫 「残火」は「ザンカ」ではなく「ノコリビ」と読みが付いている。この場合「残り火」ではないらしい。著者の作品は初めて読むが、どうも時代小説を読んでいるような気分になってしまう。使われている「セリフ」が古めかしいからか。花田、矢村、久能などの性格付けも何とも古めかしい。それもそのはず、背景場面は昭和の任侠映画がモデルらしい。登場人物が高倉健、菅原文太、原田芳雄であり藤純子なのだ。 [続きを読む]
  • 逃走
  • 薬丸 岳/講談社文庫 2014年7月14日初版。著者の作品は初めて読む。典型的サスペンスだった。いかにもサスペンスらしいサスペンス、これぞサスペンスである。最初の単行本と比べると、文庫本は相当に加筆修正されて様子が異なるようだが、おそらく完成度が高いのだろうと思う。特段のトリックやミステリーという訳ではないが、黙々と真相に近づく緊張感はこの作品ならではの盛り上がり、久々に一気読みしてしまった。 三人の登 [続きを読む]
  • 警視庁から来た男
  • 佐々木 譲/ハルキ文庫 2008年5月18日初版。すっかり定番になった「道警シリーズ」の2番目の作品。最初の作品は「うたう警官(笑う警官)」だが、その経緯はこの作品でも度々紹介されている。それはともかく、この作品の次には4年前に読んだ「警官の紋章」が続く。「捜査の休日」「密売人」「人質」と続いて3年前に読んだ「憂いなき街」へ。この後、久々に新作が出たようだ。 「道警シリーズ」の主な登場人物は佐伯宏一(警 [続きを読む]
  • 雪月夜
  • 馳 星周/角川文庫 2006年10月25日初版、2006年11月30日再販。主人公は内林幸司。子供の頃から世を恨み、その世界からどうしても脱出することが出来なかった。最後には周りの憎しみをすべて引きずり込んで、先の無い老人に狂気の笑い顔を向けながら撃たれて死んでしまうという自滅型ヒーロー。かなり強烈なインパクトがある作品だった。ミステリー&サスペンス的に始まった物語は、遂に派手なバイオレンスアクションに達して終わ [続きを読む]