みけの物語カフェ ブログ版 さん プロフィール

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みけの物語カフェ ブログ版さん: みけの物語カフェ ブログ版
ハンドル名みけの物語カフェ ブログ版 さん
ブログタイトルみけの物語カフェ ブログ版
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/mikeyomoyama
サイト紹介文いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供360回 / 365日(平均6.9回/週) - 参加 2014/10/11 20:25

みけの物語カフェ ブログ版 さんのブログ記事

  • 0089「代わり者」
  • 「なあ、頼(たの)むよ。俺(おれ)、今日は部活(ぶかつ)に遅(おく)れるわけにいかないんだ」  服部(はっとり)はそう言うと教室(きょうしつ)を飛(と)び出した。その様子(ようす)を見ていた班長(はんちょう)の香里(かおり)が近寄(ちかよ)って来て、 「ねえ、吉井(よしい)君。何で断(ことわ)らないのよ。掃除当番(そうじとうばん)なんだから、服部君にやらせなきゃ」 「いや、あの…、別に僕(ぼく)は…」吉 [続きを読む]
  • 0088「恋電気」
  • 「恵里香(えりか)にもやっと来たわけね」愛子(あいこ)は半(なか)ばからかうように言った。 「そんなんじゃないわ。ただ、あの人とちょっと手が触(ふ)れたとき…」  恵里香はその時のことを思っただけで、胸(むね)が高鳴(たかな)り頬(ほお)を赤らめた。 「ねえ、どんなシチュエーションで手を握(にぎ)ったのよ」  愛子は恵里香の手をとって言った。でも、恵里香はそんなことまったく耳に入ら [続きを読む]
  • 「単純で複雑」
  •  僕(ぼく)の彼女(かのじょ)はとても分かりやすい。思っていることがすぐに顔(かお)に出てしまうのだ。おかげで、いろんな局面(きょくめん)でとても助(たす)かっている。  でも、今日の彼女は…、かなり機嫌(きげん)が悪(わる)そうだ。何かあったのか? まさか、僕のせいじゃないよな…。僕は、昨日の出来事(できごと)を思い出してみた。しかし、彼女の機嫌をそこねるようなことは、何も思い当たらなかった。 [続きを読む]
  • 0087「遺産相続」
  •  古(ふる)ぼけた洋館(ようかん)。建てられた当時(とうじ)はハイカラな住まいだったが、百年近くたった今となっては見る影(かげ)もなかった。広い庭(にわ)も雑草(ざっそう)や木々(きぎ)が生(お)い茂(しげ)り、うっそうとした森と化(か)していた。  その洋館を前にして一組の一家が呆然(ぼうぜん)と立ちつくしていた。中学生の娘(むすめ)が誰(だれ)に言うともなくつぶやいた。「あたしたち、ここに住むの…」 「 [続きを読む]
  • 「無人島」
  •  この島(しま)にたどり着いて、一年が過ぎようとしていた。幸(さいわ)いなことに、ここには水と食料(しょくりょう)になるものがふんだんにあったので、今まで生き延(の)びることができた。住む場所も、こつこつと小さな小屋(こや)を建(た)てた。今では、快適(かいてき)に暮(く)らせるようになっている。  私は、何ものにも縛(しば)られないこの生活(せいかつ)が気に入っていた。これほどの自由(じゆう)を感じたことはな [続きを読む]
  • 0086「風になりたい」
  • 風になりたい あなたから遠く離(はな)れても いつもあなたを見守(みまも)っていたいから あなたが淋(さび)しくて涙(なみだ)するとき 暖(あたた)かな風でそっとあなたの髪(かみ)をなでてあげる どんなに辛(つら)いことがあっても あなたはひとりじゃないんだから 風になりたい あなたと会えなくなっても いつもあなたのそばにいたいから あなたがやるせなくむせぶとき  [続きを読む]
  • 0085「重大事件発生」
  • 「うーん」探偵(たんてい)は首(くび)をひねった。「これは…」  と言ったなり黙(だま)り込(こ)む。そばにいた警部(けいぶ)は心配(しんぱい)そうに、探偵の次の行動(こうどう)を見守(みまも)った。  探偵はいくつもの難事件(なんじけん)を解決(かいけつ)にみちびき、警察(けいさつ)からも一目置(いちもくお)かれていた。その彼をもってしても、今回の事件は先(さき)が見えなかった。何ひとつ、手掛(てが)かりに [続きを読む]
  • 「しずく81〜再会」
  •  柊(ひいらぎ)あずみは、とある深夜喫茶(しんやきっさ)にいた。店内は薄暗い照明(しょうめい)で、ロックが大音響(だいおんきょう)で流れていた。客たちは回りのことなどお構(かま)いなしに、それぞれのお楽しみに夢中(むちゅう)になっている。  あずみのテーブルに男がやって来た。二人は表情(ひょうじょう)を変えることなく言葉(ことば)を交(か)わした。男はあずみの横(よこ)に座ると、大きく息(いき)を吐(は)いて言っ [続きを読む]
  • 0084「魅惑の宴」
  • 「これ、美味(おい)しいね」ステーキをほおばりながら、由香里(ゆかり)は嬉(うれ)しそうに言った。 「そうでしょ」百合恵(ゆりえ)は得意気(とくいげ)に、「この料理(りょうり)で三千円よ。しかも、食べ放題(ほうだい)のバイキング」 「もう、あたし幸(しあわ)せすぎて」由香里の手は止まらなかった。次々(つぎつぎ)と料理を口へ運んでいく。  どこからか、かすかに声が聞こえてきた。でも、二人には聞 [続きを読む]
  • 0083「髪の長い彼女」
  •  僕(ぼく)は髪(かみ)の長い女性が好きだ。それも、黒髪(くろかみ)のストレート。こう、髪をスーッとかき上げる仕草(しぐさ)はたまらない。なぜ女性の好みがかたよってしまったのか。それは、姉(あね)の影響(えいきょう)が大(だい)なのだ。姉は子供の頃(ころ)から髪を短くしていて、よく男の子と間違(まちが)われていた。性格(せいかく)も男勝(おとこまさ)りで、僕はいつも泣(な)かされてばかり。大人(おとな)になった今でも、頭( [続きを読む]
  • 「今どきの」
  •  彼女はどういうわけか冥府(めいふ)の入口(いりぐち)に迷(まよ)い込んでしまった。周(まわ)りを見渡(みわた)すと、もやが立ち込めて何とも不気味(ぶきみ)な気配(けはい)が漂(ただよ)っている。しかし、彼女はそれほど恐(おそ)れてはいなかった。  彼女が小さな橋(はし)のたもとまで来ると、橋の向こう側から誰(だれ)かの足音(あしおと)が聞こえて来た。その音は彼女の方へ近づいて来て、人影(ひとかげ)がはっきりと見え [続きを読む]
  • 0082「まだ早い」
  • 「あかり、風呂(ふろ)入るぞ」泰造(たいぞう)は愛娘(まなむすめ)と過(す)ごすこの時間を、何よりも楽しみにしていた。  いつものあかりだったら喜(よろこ)んで父親に駆(か)け寄って行くのだが、今日はどうも様子(ようす)が違(ちが)う。泰造から隠(かく)れるように、母親の恵理(えり)の後(うし)ろにくっついた。 「どうした? パパ、先(さき)に入っちゃうぞ」 「いいもん」あかりは半分(はんぶん)顔を [続きを読む]
  • 「立ち位置」
  • 「えっ、別(わか)れたの? だって、この間、告白(こくはく)されたばかりじゃない。何で?」 「昨日、初めてデートしたんだけど…。何か、ちょっと違(ちが)うかなって…」 「違うかなって…。あんな、熱烈(ねつれつ)な告白されて、OKしたんでしょ? それなのに…」  もう一人の娘(こ)が口を挟(はさ)んだ。「ちょっと、あたし、聞いてないんですけど。どういうこと?」 「あなた、風邪(か [続きを読む]
  • 0081「好きの条件」
  • 「ねえぇ、最低(さいてい)の男でしょ。何であんなやつ、好きになったのかなぁ」  あすみは親友(しんゆう)の芳恵(よしえ)のマンションに押(お)しかけて、愚痴(ぐち)をこぼした。 「それって、普通(ふつう)のことだと思うけど」芳恵はまたかと思いながら、「そんなことで別れてたら、あんた絶対(ぜったい)結婚(けっこん)できないよ」 「でもぉ、あんなだらしない人だとは思わなかったの」 「あ [続きを読む]
  • 0080「もうひとりの自分6」
  •  会議室(かいぎしつ)に飛(と)び込んだ二人は、一瞬(いっしゅん)凍(こお)りついた。ちょうど企画会議(きかくかいぎ)の真(ま)っ最中(さいちゅう)だったのだ。部屋の中にいた全員(ぜんいん)の視線(しせん)が二人に向けられた。 「あれ…」さおりはひきつった笑顔(えがお)を作り、うわずった声で誤魔化(ごまか)した。「すいません。部屋を間違(まちが)えたみたいです」さおりは吉田(よしだ)の手をつかむと、慌(あわ)てて会議 [続きを読む]
  • 「惹きつける」
  • 「ねえ、やよいの彼を奪(うば)ったってほんとなの?」 「あたし、そんなことしてないわ。ただ、ちょっと声をかけただけよ」 「もう、そんなこと止めてよ。あなたがそういうことするたびに、私の方に苦情(くじょう)がくるんだから。このままじゃ、私、友だちいなくなっちゃうわ」 「どうして? あなた、何もしてないのに…。あたしだって、別に恨(うら)まれることなんか…」 「してるじゃない [続きを読む]
  • 0079「もうひとりの自分5」
  •  次の日のこと。もうひとりの自分の行動(こうどう)は素早(すばや)かった。出社(しゅっしゃ)するなり、後輩(こうはい)の男性社員にメモをはさんだ書類(しょるい)を手渡(てわた)して、「よろしくね」と言って微笑(ほほえ)んだ。もちろん、これはさおりを意(い)のままに操(あやつ)ったもうひとりの自分の仕業(しわざ)なのだが――。 「ねえ、どういうつもりよ」さおりはトイレに駆(か)け込み訴(うった)えた。「昨夜(ゆうべ) [続きを読む]
  • 0078「もうひとりの自分4」
  •  さおりは落ち着かない様子(ようす)で摩天楼(まてんろう)に入って行った。今までこんな華(はな)やかなドレスは着たことがなかったのだ。神谷(かみや)はもう先に来ていて、手を挙(あ)げてさおりを呼(よ)んだ。  二人だけの食事はとても楽しいものだった。神谷は女性の扱(あつか)いがうまくて、話題(わだい)も豊富(ほうふ)で飽(あ)きさせることがなかった。きっと、何人もの女性と付き合ってきたのだろう。  食 [続きを読む]
  • 「ダメ夫」
  • 「へぇ、あのイケメンの旦那(だんな)が…。何か、人は見かけによらないわね」  友だちは、何だか嬉(うれ)しそうだ。こっちは真剣(しんけん)に相談(そうだん)してるのに。私は、 「ほら、私たち新婚(しんこん)だし…。そういうの、私もちょっと楽しんでたけど…。さすがに、これだけ続くと、もう、うっとうしいっていうか――」 「なに贅沢(ぜいたく)なこと言ってるのよ」別の友だちがチクリと言った。 [続きを読む]
  • 0077「もうひとりの自分3」
  •  神谷(かみや)という男は社内(しゃない)きってのイケメンで、女子社員だれもが少しでも近づこうとしのぎを削(けず)っていた。さおりもあこがれていたが、自分とはつり合わないと最初(さいしょ)からあきらめていた。遠くから眺(なが)めているだけで、さおりはそれで充分満足(じゅうぶんまんぞく)していたのだ。  でも、今日はいつものさおりとは違(ちが)っていた。出社(しゅっしゃ)するなり女子社員たちを押(お)しのけて [続きを読む]
  • 「しずく80〜消える」
  •  千鶴(ちづる)は反論(はんろん)することも出来(でき)なかった。紳士(しんし)とともに部屋を出ると、心の中で呟(つぶや)いた。 「ごめんなさい、私にはこれ以上のことは…。許(ゆる)してね」  千鶴が振り返ると、男たちがしずくを取り囲(かこ)んでいた。そこで、部屋の扉(とびら)が閉まった。 「どうしたんだね?」紳士が千鶴に声をかけた。「何も気にすることはない。これも我々(われわれ)の自由(じ [続きを読む]
  • 0076「もうひとりの自分2」
  •  さおりはあの日からずっと、もうひとりの自分に付(つ)きまとわれていた。見られているだけでも落ち着かないのに、休む間(ま)もなくしゃべりかけてくるのだ。でも、さおりはその対処法(たいしょほう)を見つけた。自分の姿(すがた)が鏡(かがみ)やガラスに映(うつ)っているとき、彼女をそこに閉(と)じ込(こ)めることができるのだ。おしゃべりも止(や)めさせることができた。  彼女の姿は他の人には見えないようだ。だから [続きを読む]