qq_otenki_s さん プロフィール

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qq_otenki_sさん: 計算気象予報士の「こんなの解けるかーっ!?」
ハンドル名qq_otenki_s さん
ブログタイトル計算気象予報士の「こんなの解けるかーっ!?」
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/qq_otenki_s
サイト紹介文ゆきぐに羽越(主に山形県・新潟県)のお天気学の難題に工学計算で挑み続ける熱き奮闘記
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供33回 / 365日(平均0.6回/週) - 参加 2014/11/06 08:07

qq_otenki_s さんのブログ記事

  • 過去3年の新潟県の冬の傾向
  •  ようやく春を迎え、ホッと一息つくことが出来ております。 このささやかな余裕の間に、過去3年の新潟県内の冬の傾向を調べてみたので、メモ程度に書き記しておきます。 ここでは、上空1500m付近(850hPa面・輪島・09時と21時観測)の気温・風の傾向、および新潟県内の地上における降水量(積算降水量)の分布を調べて、2016,2017,2018年の各年の観測結果と平均的なパターンを比較しました。 なお、この記事では、冬期間を1 [続きを読む]
  • 山形県内の最低気温
  •  山形県米沢市の今朝の最低気温「-15.8℃」を記録しました。 日本海北部に低気圧がある影響で、山形県付近の季節風は西南西寄りに傾いたため、庄内地方など海側中心の降雪となったようです。このような場合、村山地方・東南置賜地方など内陸側では、降雪が少ない代わりに放射冷却が起こりやすくなります。 ただでさえ上空では非常に強すぎる寒気に覆われている上に、放射冷却が重なったことが主な要因ではないかと思います。  [続きを読む]
  • この冬(2017-2018)の3つのキーワード
  • 1.この冬の「寒気が南下しやすい傾向」の要因・・・「ラ・ニーニャ現象」の影響 詳しくは「エル・ニーニョ/ラ・ニーニャ発生時の夏と冬の気候への影響」2.「数年に一度の非常に強い寒気」襲来の要因・・・「負の北極振動」の影響 詳しくは「北極振動とは何ぞや?」3.北陸地方の「平野部」でも大雪になりやすい要因・・・「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」の影響 詳しくは「東北地方の日本海側および北陸地方で特に大 [続きを読む]
  • エル・ニーニョ/ラ・ニーニャ発生時の夏と冬の気候への影響
  •  エル・ニーニョやラ・ニーニャ発生すると、日本付近の夏や冬の気候にも影響を及ぼします。その要因について、簡単に整理してみました。 次の図には、低緯度地方から中緯度地方にかけての「通常の状態」における(平均的な)大気の流れを模式的に描いてみます。 熱帯付近には東西方向の鉛直循環として「ウォーカー循環」、低緯度地方では南北方向に鉛直循環として「ハドレー循環」が存在します。さらに、中緯度地方の上空では、 [続きを読む]
  • 南岸低気圧に伴う関東地方の降雪を考えてみる
  •  普段は日本海側の地域の気象を見ていますが、今回は冬の気象に関連して「関東地方の南岸低気圧」について考えてみたいと思います。 私が思うに、関東地方の降雪を考える上で大切なポイントは4つあります。それは、「上空の気温」「地上付近の気温」「降水現象の発生」そして「低気圧の進路」です。 まずは「上空の気温」です。降水は上空の雲からもたらされますが、雲の中の水分は、多くの場合「氷の粒」の状態になっています [続きを読む]
  • 順圧大気の不安定化とロスビー波
  •  記事「傾圧不安定波のイメージ」では、傾圧不安定波の形成について取り上げました。これは温帯低気圧の発達メカニズムとして重要な理論として知られています。ここで「傾圧」とは、簡単に言えば「等圧面が傾く」性質です。 一方、等圧面が傾かない場合を「順圧」と言います。傾圧大気と順圧大気の詳しい定義は専門書に譲るとして、両者の取り扱いの大きな違いは、現象の構造を「立体的(3次元)に考える」か「平面的(2次元) [続きを読む]
  • ベータ効果のイメージ
  •  昨日の記事「絶対渦度と相対渦度のイメージ」では、「渦度」の話を書きました。ある流れ場の中に羽根車を置いたとき、その羽根車を回転させようとする働きのことを「渦度」と紹介しました。今回はさらに「正の渦度」と「負の渦度」について紹介します。 正の渦度は「反時計回り」の渦度です。右手の4本の指が回転の向き、親指が渦度ベクトルの向きに対応します。 一方、負の渦度は「時計回り」の渦度です。こちらも右手の4本 [続きを読む]
  • 絶対渦度と相対渦度のイメージ
  •  次の図のようなベクトル場を考えてみます。 この流れ場(ベクトル場)の中に、羽根車を置いた場合にどうなるでしょうか・・・。 流れ場(ベクトル場)の流れの中で、羽根車はクルクルと回りながら下流へと流されて行きます。 この時、羽根車を回転させようとする効果を表すパラメータが「渦度」です。渦度は、回転軸上の向きを持つ「ベクトル量」として表されます。 今度は、この羽根車を台の上に乗せ場合について考えてみま [続きを読む]
  • 傾圧不安定波のイメージ
  •  一昨日の記事「温帯低気圧と前線形成のイメージ」では、次の図のような「寒気と暖気のぶつかり合い」からスタートして、温帯低気圧や前線が形成される様子を描きました。 この結果、寒気と暖気の接触面と地上が交わる領域上に、前線や低気圧が形成される構造が描き出されました。そして、その上空では西風が強まって偏西風の強い流れが現れます。これは、昨日の記事「層厚と温度風のイメージ」で触れました。 上空で西風が強化 [続きを読む]
  • 層厚と温度風のイメージ
  •  数年前に「「温度風の関係」のイメージを描く・・・」という記事を書きました。この記事では数式を用いて温度風の関係を考えましたが、ここではイメージを基に考えてみたいと思います。 本来であれば、静力学平衡の関係から層厚の式を導くのが理論的な考え方ですが、ここでは数式を使わずに考えてみます。 いま、一定に質量を持つ「大気(空気)のブロック(塊)」を考えてみます。このブロックは断熱的に膨張・圧縮するものと [続きを読む]
  • 温帯低気圧と前線形成のイメージ
  •  前線は「暖気 vs 寒気」のように異なる2つの気団に伴う流れがぶつかり合う所で形成されます。その前線上に低気圧が発生・発達します。この立体的な構造のイメージを描いてみました。(1) 寒気と暖気が接触することから始まります。  この時の両者の接触面を前線面(前面)と言います。(2) 寒気は下降しながら暖気側へ進む一方、暖気は上昇しながら寒気側に進みます。  この時、寒気は暖気の下に潜り込むため、全体的に盛り下 [続きを読む]
  • JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)による新潟県内の大雪
  •  昨日1月11日は県央から下越地方を中心に降りました。 同日の新潟県内における24時間積算の降水量・降雪量の分布を描画してみました。 また、同じ日の午前9時の風の分布を見ると、2本の収束線が現れています。特に県央地域に向かう収束線が顕著です。北北西の風と西南西の風とがぶつかりあっているのが判ります。 この「収束線(帯)」は、「2つの流れがぶつかり合う」事に伴い、その付近では上昇気流を生じます。この [続きを読む]
  • 南の対流活動と北からの寒気の南下
  •  昨年の11月半ばから、次々と寒波が押し寄せています。ラ・ニーニャ現象の発生に伴って、日本付近には強い寒気が南下しやすい状態となっているようです。日本の遥か南のフィリピン付近の海上の対流活動が平年よりも活発になった影響で、日本付近には強い寒気が南下しやすくなっているようです。 それでは、フィリピン付近の海上の対流活動が活発になると、なぜ日本付近には強い寒気が南下しやすくなるのでしょうか。その辺の事 [続きを読む]
  • ウェザー・クオンツ
  •  年末のこの時期、あちこちから「金払えー!」の便りが届きます。「(電気料金などの)請求書」や「(所属団体の)年会費」という類です。決して、怪しい話ではありません。ただ、この手続きを行うことで「年の瀬」を実感しております。 「お金」に関する話のついでという事で・・・昨年から今年にかけては「金融工学」を勉強してきました。金融工学に対しては、(気候変動などに伴う)経済的なリスクを定量的に評価する手法とし [続きを読む]
  • ヨーロッパの経済情勢を学ぶ
  •  いよいよ降雪予報期間も始まりました。 CATVやコミュニティFMの天気予報や局地気象予測のためのR&D、さらに降雪予報・・・という状況の中、近くの市民公開講座を受講しています。 EUをテーマとする5回構成の講座で、本日は2回目の講義となりました。冷戦の終結や東西ドイツの統一、さらに東欧の旧共産圏国がEUへ加盟するまでの歩みなど、ヨーロッパの激動の歴史を経済的な側面から振り返る内容でした。 ベルリ [続きを読む]
  • (一社)日本気象予報士会の講習会
  •  今日は(一社)日本気象予報士会の講習会を受講してきました。 講習の中では、最近の気象データについての解説もあり、気象庁のスーパーコンピュータの計算結果を基にした、予報のための基礎資料の生成プロセスについても紹介されていました。 特に、ニューラルネットワークやカルマンフィルター(簡単に言えば「AI」の仲間)を用いた技術は興味深いものでした。テキストにあるコラムも示唆に富むものでした。 最近、AIが [続きを読む]
  • 冬季降水量のニューロ・モデル解析
  •  天候デリバティブと並行して独自に研究を進めているのが、ニューラルネットワークを用いた降水域分布の解析です。もともと、情報工学におけるニューラルネットワークでは入力・出力共に「0と1からなる信号」を想定しています。 しかし、気象のパラメータは連続的に変動するため(アナログ)、0か1か(デジタル)で表現する情報とは性格が異なります。このため、入力・出力のパラメータをどのように扱うか、などの課題があり [続きを読む]
  • 台風が近づいて来ています。
  • 台風が近づいて来ています。あまり多くは述べません。ポイントだけ記述します。1.台風に伴う「風が強く荒れ模様となる範囲」が広くなっています。台風の中心がまだ遠くにあっても、風が強まる可能性があります。強風・暴風への注意が必要です。2.台風の北上に伴って、周囲を取り巻く暖かく湿った空気が、秋雨前線に向かって流れ込みます。秋雨前線の近くでは強い雨が降ることがあります。大雨に対する注意が必要です。3.上空 [続きを読む]
  • 金融工学の天候リスクへの応用 〜天候デリバティブ〜
  •  天候デリバティブとは、将来の気象の変化に対して「保険」を掛けることにより、そのリスクをヘッジする手段です。これは、契約時に設定された一定の気象条件が実現した場合(指定された気象要素が閾値を超えたことが観測された場合)に、その観測値(閾値からの差分)に応じた補償金が支払われる「金融商品」です(※厳密には保険商品ではありません)。 契約の際には、利用者は「保険の掛け金」に相当する「プレミアム」を保険 [続きを読む]
  • オプション取引とBlack-Scholesの公式
  •  オプションとは、将来の一定期間に、約束した金額で金融商品(金融資産)を売ったり、買ったりする事ができる「権利」です。 例えば、『株A(時価:110万円)を6か月後に、100万円で購入するオプション(権利)を購入する』 事案を考えてみましょう。この時、株Aのことを「原資産」、6か月後と言う時期のことを「満期」、100万円という価格を「権利行使価格」または「ストライク」と言います。 もし、満期・6か [続きを読む]
  • 金融資産の組合せ・ポートフォリオ
  •  資産運用の際は、様々な金融資産を組み合わせて保有することが多いわけですが、この金融資産の組合せ(構成)を「ポートフォリオ」を言います。ここでは簡単のため、2種類の金融資産AとBの場合を考えてみます。 金融資産AはリターンがμA,リスクはσAであり、金融資産BはリターンがμB,リスクはσBであるとします。この両者のバランスに応じて、ポートフォリオは変わります。いま、リスクσを横軸、リターンμを縦軸にと [続きを読む]
  • 安全資産と危険資産の考え方
  •  現在時点における価値(元金)がS0の試算を年利rで運用する場合、この資産のt年後の価値は、現在の価値に「ert」を乗じることで、S0ertとなります。このような将来時点における価格のことを「フォワード価格」という事があります。 また、将来時点(t年後)の価値が判っている時に、これを現在の価値に換算する場合は、将来の価値に「e-rt」を乗じることで計算することが出来ます。この乗数を「ディスカウント・ファクター」 [続きを読む]