詩と写真 *ミオ* さん プロフィール

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詩と写真 *ミオ*さん: 詩と写真 *ミオ*
ハンドル名詩と写真 *ミオ* さん
ブログタイトル詩と写真 *ミオ*
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/miolemon8
サイト紹介文毎日は砂浜のように。 きらきら光る粒を探して歩く。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供83回 / 365日(平均1.6回/週) - 参加 2014/11/23 11:43

詩と写真 *ミオ* さんのブログ記事

  • もしかして間違いなんてことが
  • 信じていたことはいつのまにか信じていたことで、信じるための根拠がきちんとあるわけでもなかった。こう思ったとき、私は何を信じていた、と思ったのか……。ーもうそのときには、その居間も、あまたのものが、きらきらと輝きながら、燃えるような光を放っていました。とりどりの器物のうえには、それぞれに、絹布やビロードが、ふんわりと掛けられて、さながら、黄金(こがね)いろの、一面に燃えたつ炎を、消し止めようとするか [続きを読む]
  • 落書き
  • 信じていたことはいつのまにか信じていたことで、信じるための根拠がきちんとあるわけでもなかった。こう思ったとき、私は何を信じていた、と思ったのか……。ーもうそのときには、その居間も、あまたのものが、きらきらと輝きながら、燃えるような光を放っていました。とりどりの器物のうえには、それぞれに、絹布やビロードが、ふんわりと掛けられて、さながら、黄金(こがね)いろの、一面に燃えたつ炎を、消し止めようとするか [続きを読む]
  • 嵐の翌朝
  • 土砂降りの雨に裾を濡らしながら傘からしずくを滝のように絞りながらなぜこんな日にとみなが思いながら夜にとある街の角に灯りをつけるマンションのとある部屋へ月との約束を守る蛾のように集まるグラスをまわしてシチューをすすって子どもが泣いたら大人の笑い声遠く流れるクラシックはふいに流れ星のようにこれはなんの曲だっただろう会話のさなかで私を落し物にしたでも嵐のほうはすっかりすっぽり入ってしまったのでかえって抜 [続きを読む]
  • 台風前夜
  • 二等辺三角形の暗がりの中で光の輪が大きくなったり小さくなったりする右手上方から現れたと思うとすぐ下の左のあたりから現れ影を伸ばし縮こませ回転させ雨音は無数のせわしい靴音のようにとっとっとっとっとっと鳴り続けている明日になったら台風が来るので夜になっても雨になっても黒い合羽を着てヘッドランプで足場を飛びまわり叩いたり釘を打ち込んだり働いている大工たち木の匂いも汗の匂いも冷たい湿気に吸い込まれている雨 [続きを読む]
  • 『神さまの話』
  • 通勤電車で本を読んでいると、後ろから「また読んでる」と夫が言う。そうだ、また読んでいた、リルケの『神さまの話』。大学生の頃、好きだった。「どういう詩人が好きなのよ?」と最近、友人に聞かれ「昔はリルケとか、好きだったけど……」と答えると、「リルケに夢中になるのは中学生です」と言われてしまった。そうなの?大学生の頃、『マルテの手記』と『神さまの話』をよく読んだ。確かに。嫌な言い方だけど今風に言えば、「 [続きを読む]
  • ランチタイム
  • 三日が過ぎてそのあいだ日中の最高気温は乱高下した再びぼんやりとした咀嚼会議室でまるくなって食べている昼食猫の集会のように話すことは特になくてただ集まって食べるのが習慣だから蛍光灯の光のもとでなにかかんがえるべきことがあるだろうかひとつひとつの顔がもったいぶって他愛ないテーマを探す探してなどいないという表情で耽らなければならない大事な懸案があるかのようにテーブルの上に渦巻いている時の滞りなど気付きも [続きを読む]
  • ふしあわせなりんご
  • はずした腕時計の重さを左手はまだ感じている剥きかけのりんごまだ早かったううん、遅すぎたゆうべの鼻歌が何の曲だったかまだ考えている壊れたドライヤー髪の毛は濡れたままもう寝てしまおうかな窓を開けて灯りをもらしまだ読んでいる歩きかけた栞文字はとうにはみ出してめがねは目を見失った [続きを読む]
  • 洋梨を多面体にしていく手
  • ステンレスが鈍く冷たい光を放つキッチンで黄緑色のボールからすくいあげる壁をはう蜘蛛のように指を動かし地球のように軸を斜めに傾けて気付けばいつも一周まわしている洋梨はなめらかでいびつ昨夜の夢のようにナイフの刃をあてうすく皮を剥いていく体に傷をつけないよう小さな息をすべりこませて隣室で遠い記憶の人が衣を脱いでいる音を聞いているような気がするそんな話を聞いたような気がするシンクに衣が落ちた月が落ちたいま [続きを読む]
  • 濁り
  • 願ってもいないことを願うことはできないわけでそれなのに願っているような気になっている叶わないと思っている部分はヨーグルトのホエーのように薄く白色がかっている [続きを読む]
  • うたっている
  • 音符が開いていく指が開いていくゆるゆると身体を包むゼリーのような愛によって開いていくかえってさみしさや恐れがどっと入ってくるああわたしはみっともないねじった紙だらけの部屋一枚一枚開いていくとひとつひとつ愚かで真面目な逃避がのたうっているうたっている寂しい町のそこだけ奇妙に明るい無人駅のように [続きを読む]
  • 公園ネコ社長
  • 社長、いい稼業してますな。左うちわってわけですかい。あたしゃね、別に霞食って生きてるわけじゃないんだよ。よそ様に遠慮しながら自分の顔の届く範囲の草食って生きてんのさ。堅実だろ。社長、それ、気持ち良さそうな椅子ですなぁ。ええ?これかい?こりゃあたしのおなかだよ。 [続きを読む]
  • だれも見たことがない
  • その姿をだれも見たことがない。おおきな翼があるという。口を開けば傷口のようだという。あなたは無益なひとだと言う。わたしに、愛が必要なのだとすれば、それはこんな形になるのだろう。だれもいない。カラカラとプラタナスの落ち葉が地面を動いていく。その生命(いのち)はいまや音だけだ。遠い国からやってきて、来歴を耳元でささやく。だからみんな遠い目をする。自分が生まれた場所を見失って。狂うこともある。激しさは誰 [続きを読む]
  • 聞き間違いの神秘
  • ほぼ日では言いまつがいというコーナーがあって、言い間違いというのは確かにかなりおもしろい。言い間違いで精神分析してしまうフロイトみたいな人もいて、興味深い分野?ではある。私は20代の頃、大学時代のサークル仲間と旅行に出掛けて、みんなで話をしていた時に、「たまに」と言うところを間違って「たにま(谷間)」と言ってしまい、谷間といえば地形的なものであるはずだけれど、日常会話としては「胸の」という言葉が自然 [続きを読む]
  • 迷い込む
  • もちろん、アジサイはとっくに枯れていて、山のほうとか涼しいところだって、とうに咲き終わっているだろうに。急に、見つけた。近所で。毎日、毎朝毎晩その前を通っていて、季節を外れたその成長ぶりを目にしていたのだろうに、今日、区の健診に行こうと午後半休して帰ってくる途中、急に見つけた。急に気が付いた。もう秋なのに、アジサイが咲いている。この株の中でもこれだけが咲いている。急に気が付くことってあるんだな。逆 [続きを読む]
  • 夢見の間の世界
  • 互いのおやすみの袖をくぐり抜けて眠ってしまう夜カーテンのからくもころもしずかにみだれていくパラフィンセロファン今日一日の気持ちの彩りを春のように乗せ舟の波が立つすぐそばに眠るひとを遠ざかる浅い余韻のさらさらと白いフリルは長いこと岸辺に打ち寄せるさあ思いふりきり前へ前へ過去が紡ぎだす未来へ昏い海原をめくりめくりゆくさあゆめみよゆめみよ風景の鏡に無数の感情の思い出が宿るたましいの万華鏡へ入っていこう灯 [続きを読む]
  • ある夜、辞書のしりとり
  • 買おう買おうと思っているのだけれど、どれがいいかな、と考えて買えずにいて、もう何年になるだろう。類語辞典はあるのに。国語辞典は紙の本では(とわざわざ言うのも奇妙だ)持っておらず、携帯に大辞林が入っている。紙の辞書だったら、自分が調べようと思う言葉の前後や同じページ上に載っている他の言葉も自然と目に入ってくるから良いのだ、と聞いた。そうだろうな!と思って欲しいと思った。紙の辞書を本のように読む人もい [続きを読む]
  • メロディーライン
  • 窓がどんどん変わっていくビルや喧騒が後ろに流れていく置いてきた人も物も骨になり星になる夜空の川は大らかな優しさにこぼれる乳白色草地は黒い影にたなびくのは音で揺れで伝わるからっぽの胸に歌が聞こえる虫になり鳥になる世界は奏でられている息を吹きこんでいるのは誰 [続きを読む]
  • 緑のライン
  • 毎年恒例の家族旅行に行ったり、『ミレニアム2 火と戯れる女』を読んだりしていたら、ブログがすっかりお留守になってしまった!いけないいけない。『ミレニアム1 ドラゴンタトゥーの女』はしばらく前、確か1年くらい前に読んだのだけれど、私の話を聞いて、読んでみると言った友だちは、電子書籍で購入して『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』まで、とっくに読み終わっているのだけれど、私はいまだに2を読んでいなかった。なぜ [続きを読む]
  • アイスティー
  • まだ眠りに落ちる前だったのに夢の淵のむこうのひとへ話しかけようとしていた薄荷のようにひんやりしたずっとここに座っていたい本も開かずにわたしの代わりにレコードが回り続けてくれるそのように思うことはありそうであまりないいつもせわしなく落ち着かないからいまこのときにすっぽり収まっているときわたしはいまを超えてこの場所を超えてとおくに行けるアイスティーのなかでレモンが踊る日が差し込み色が明るくなるしずくが [続きを読む]
  • 危ないことのために
  • もう夜だし危ない危ないと思う先になにがある命という不思議なもの生きている限り守るため生きている限りその終着点にもう命はないのに目の前にいない限りそのひとは生きているのかもしれない目の前にいない限りそのひとはもういないのかもしれない本当に確かめることができる時は点線状になっていて私自身ですら私を確かめられるのは点の上でしかないあの道の先には夜に際立つ赤い灯台あのひとけのない道の先には空との境目もわか [続きを読む]
  • 花火大会
  • 花火を見送っているひとの瞳に映っているだろうきらきらと流れていく色の粒子闇に溶けていくだろう粒子同じような顔をして並んで静かに脈打っているそれぞれのあきらめや希望やさみしさを流れていくのを見ている今だったりこれからだったり昔だったりする音だったりする何度も打ち上げられる会場から少し離れたところで川べりや橋の上に立っているひとびと立つとそんなに場所を取らないからひとはただ黒い棒のようにただ二本の足で [続きを読む]
  • 単純なひと(が『天地明察』を読むと……3)確率問題
  • 問題:サイコロを3回振って少なくとも1回は5が出る確率をもとめなさい。『天地明察』を読んで算術に目覚め……てはいないけれど、プチ数学フィーバーになっていた私は、職場のリーダーから聞いた高一のお嬢さんの数学問題に取り組み、その過程で、夫からまた別の新しい問題(上記)を出されてしまうのであった。しかし熱しやすく冷めやすい私は、リーダーのお嬢さん問題を解いてしまうと、すっかり気が抜けて、「自分で考えるんだか [続きを読む]
  • ふたりのシーソー
  • ひとつ屋根の下でふたりの気分はシーソー歯磨き粉のチューブの中身をぎゅっと絞り出すいっぽうでベランダでは今朝のふきんがまだ干してある炒め物の油の匂いを拡散じゃなかった雲散霧消すべく窓を開けて風を入れる私は出ていく中身をこぼしながらベランダへ月が出ているよきれいだよねっころがって腕と頭で三角コーナーつくっているあなた目だけちろっと動かしてうん……そうだね……猫目石ななめなの?ごきげんうんちょっと……疲 [続きを読む]
  • 単純なひと(が『天地明察』を読むと……2)確率問題
  • 問題:サイコロを3回振って、出た目をすべて乗じた場合に、偶数が出る確率をもとめなさい。サイコロを3回振って出る目のパターンは全部でこれ。6×6×6=216ではまず奇数が出る確率をもとめてみよう。偶数が一回でも出たら偶数になってしまうのだから、3回振って出る目は全部が奇数でなければならない。ということで奇数が出る確率、というか回数はこう。3×3×3=27(1/2×1/2×1/2=1/8)すると偶数が出る確率は216-27=189(7/8)こ [続きを読む]
  • わたしのどこかへ
  • わたしはわたしを逸らすものを常に求めている。十全にわたしでありたいと願いながら、いつも散漫である。まぎらせるもの、くべられるもの、はどこにでも。この、手のひら。花びらのように、前頭葉と一緒に子宮から、世界へ開かれ、生まれ出た。眩しかった。くしゃみとか。他の生物、無生物の動く気配がわたしのどこかへ届くようにと。じぶんの内なる声は、もっとも聞きたくなかったが、初々しい静けさを愛そうとした。瓶を満たす液 [続きを読む]