丸尾祐嗣 さん プロフィール

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丸尾祐嗣さん: 丸尾祐嗣 Pianist blog
ハンドル名丸尾祐嗣 さん
ブログタイトル丸尾祐嗣 Pianist blog
ブログURLhttps://s.ameblo.jp/yuji1205pf/
サイト紹介文ピアニストの丸尾祐嗣によるブログです。 音楽、日常の事などを感じたままに綴ります。
自由文趣味:散歩、映画鑑賞、料理、お酒、旅行
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供75回 / 365日(平均1.4回/週) - 参加 2015/01/26 02:01

丸尾祐嗣 さんのブログ記事

  • 現代の楽器
  • 往年の録音、又は30年ほど前の録音などを聴くと、ピアノという楽器の性能や調律法がどんどん変化しているのがわかります。それこそスタインウェイも、昔の方が良い意味で雑味があり、根底には倍音を豊かに膨らませる発想のもとで調律されていたと思います。現代のスタインウェイは、楽器自体や調律も含めあらゆる無駄な要素を削ぎ落とす傾向があり、平均律というものを打ち出して粒が揃う事が良しとされている気がします。そのよ [続きを読む]
  • 音の捉え方
  • 一般的なピアノ奏法と、ロシアのピアノ奏法が違うところは多数あるのですが、今回もその違いについて1つ書きます。まず最初に申し上げますと、単に奏法と言えども弾き方を楽にする事が目的ではありませんので、奏法は音楽に直結するものであることを前置きとします。今回も、その音楽に大きく関連する事についてです。それぞれの時代における作品を弾き分ける際、一般的なピアノ奏法で弾いていた頃は、音の明確さを基本としてい [続きを読む]
  • テクニックの有無を理由にしない
  • 日本では極論と言われてしまうかもしれませんが、本来音楽大学に入る段階のピアニストは、ラフマニノフの協奏曲やリストのソナタといった、ピアニスティックな作品であれ手を痛める事なく弾けるだけの余裕があって然るべきだと思います。たとえ弾けたとしても、音色や内容が伴っていなければならないのは言うまでもなく…。弾いてみて、自分のレパートリーにするかどうかは後で選択すれば良いわけで、つまるところテクニック的な [続きを読む]
  • ナルシスト
  • 一般的に、ナルシストの意味合いとしては「カッコつけ」とか、「気取り屋」といったイメージで捉えられているかと思います。要は、自分の事が人一倍好きだということですね。しかし、単なるカッコつけで終わってしまうナルシストほどカッコ悪いものは無いわけで…。冷静に、客観的に自己分析をする事が、本当に素晴らしいナルシストだと思います。演奏家の一要素として、このナルシズムは必要です。今自分がどんな演奏をしている [続きを読む]
  • 正解の数
  • つくづく思う事ですが、練習において導き出す発見には無限の可能性があります。楽譜に書かれてある事を再現すると、正解は一つしか浮かび上がってきません。しかし、殆どの教育現場ではこれを目指し、楽譜の記号を足枷としてしまっています。これは、ただ再現しているだけで芸術と呼ぶには程遠いのではないでしょうか。この世には様々なピアニストが沢山います。しかし皆演奏スタイルは違います。育ってきた環境や価値観を画一化 [続きを読む]
  • 大阪公演の終演
  • 普段、名古屋で共演させていただいている2人を招いての大阪公演が終演致しました。お客様との距離感を大切に、そして幅広いプログラムや伝え方を考えながら活動していきたいと思います。御来場いただきました皆様、ありがとうございました。 [続きを読む]
  • スケールの大きな演奏
  • 日本人でも、手や身体が大きくて大音量が出せるピアニストがロシア作品を手掛けるのに向いていると言われます。僕も、ネイガウス派のピアニズムを知るまではそう思っていました。しかし手の小さなプレトニョフや、身体もそこまで大きくないソコロフやババヤンを聴いていると、身体の都合など全く関係が無いと言い切れます。(ニコラーエワに至っては手も身体も小さいのに、あれだけの深くて豊かな響きを鳴らしています)殆どの方 [続きを読む]
  • 失われつつあるロマンティックさ
  • 現代の演奏家は、兎にも角にもキッチリとした拍感を最優先に打ち出す演奏スタイルに変貌しているような気がします。例えるなら都会のビルを彷彿とさせるような、デジタル的な演奏ということもできます。(時々自分の意見というよりも、「そう習ったから。メトロノームで練習したから」という悲しい答えが出てくる時もありますが…。)そして聴く側も、ミス無く完璧に弾ける演奏家を賞賛し、派手で速い指さばきに熱狂する人もいま [続きを読む]
  • 即興的な演奏について
  • 突然ですが…僕の自宅は最寄駅からバスで20分ほどかかる場所なのですが、帰りが夜遅くなると別の道を経由して運行するバスに乗らなくてはならず、もう10分ほど帰宅が遅くなります。普段遅いバスに乗ることは稀なのですが、三半規管が敏感な僕はこの時必ず酔ってしまいます。普段の路線では、どんなに携帯を見たり手元で作業をしていても酔わないのですが、よく考えると見知らぬ場所に行く時には大抵車酔いになりやすいですね。そ [続きを読む]
  • ショパンからネイガウス派へ
  • 最近使い始めたタッチについて。ショパンという人物は、本当に敏感な耳と感性を持っていたのだと驚愕してしまうほどです。ネイガウス派の音(もちろん音楽も含めて)は、ショパンの美学に最も基づいていると僕は感じます。究極的には、途切れない音楽というのは横向きに流れている必要があると思います。そういう音楽は即興性を帯びており、演奏者のセンスが一番問われる事にもなります。響きとしては集まった音がもちろん良いの [続きを読む]
  • よく聞かれるご質問(コンクールについて)
  • コンサート会場やSNSを通して、僕にご質問をくださる方がいらっしゃいますが、ピアノ奏法に関する事から音楽解釈に至るまで、様々なお話をお聞きします。その中でも、このご時世だからでしょうか、「何故ロシアの音を持ってコンクールに出場されないのですか?」…というご質問を受けることがあります。確かに、奏法を変えてからは一度もコンクールを受けていません。ロシアのピアニズムがコンクールに通用すると思われる方もい [続きを読む]
  • 全ピアニストの中で少数派の音
  • アンドレイ・ガヴリーロフの演奏で聴ける音は、極めて稀少だと思います。音楽解釈が独特な方向性なのは一目瞭然ですが、この音はなかなか聴けるものではありません。これは生粋のネイガウス派のタッチとは少し違います。一音の緊張感を凝縮し、楽器を鳴らすというよりは空間そのものを響かせるという類のタッチを使っています。グリゴリー・ソコロフやタチアナ・ニコラーエワもこの系統の音だと感じます。 [続きを読む]
  • 正直なところ。。
  • 最近、とあるロシア人の演奏会を聴いた時のことです。そのピアニストの持つ崇高な哲学が反映された素晴らしい演奏でしたし、その場にいた聴衆の殆どの人も非常に感動されていました。しかしながら、僕自身がロシアのピアニズムに変えて様々な音の響きを事細かく知ってくると、そのピアニストの音は倍音が豊か…つまり音の色はあるのですが、色彩の変化までは感じられず、残念ながら少し飽きてしまう瞬間があったのも事実です。。 [続きを読む]
  • ブリジット・エンゲラーの演奏
  • フランスのパリ音楽院を出た後、モスクワでスタニスラフ・ネイガウスに師事したブリジット・エンゲラーの晩年の演奏を聴きました。リストは彼女の得意なレパートリーだったそうですが、愛の夢の後に演奏される「孤独の中の神の祝福」は特に名演だと思います。 [続きを読む]
  • キャリア重視では深まらない
  • よく耳にする事なのですが、出身大学によってその人の能力を判別しようとする声を多く聞きます。「◯◯大学出身だからこんな演奏」僕は、この言葉が大嫌いですね…笑。それもそのはず、音楽に限ったことではないようです。他分野の世界でも、出身大学によって信頼度が変化すると言いますし、もはやこれはキャリア重視の風潮による災いでしかありません。ある一定の判断基準として、「傾向」というものは確かにあるかもしれません [続きを読む]
  • 8/18 真夏のコンサートPR
  • 来月となりました、真夏の情熱コンサートを少し覗いていただきたく、PR動画を掲載させていただきます! https://youtu.be/1diH3Uu6xuI 是非、会場でお会いできますことを楽しみにしております!◆チケットお問い合わせmlkikaku@outlook.jp0727996857 (マスダライフプランニング)yumail.1205pf@gmail.com (丸尾祐嗣) [続きを読む]
  • 宇宙的な話になってくる
  • 人が宇宙の秘密に興味を持つというのは、この地球で生きている限り当たり前の事かもしれません。ところが、忙しい日々を送っているとそんな事に意識が向かなくなる。本当はそっちの方が重要な事なのにも関わらず、人は肉眼で捉えられる目の前の事にしか意識が向かないものです。科学の世界でも、全ての方程式は「美」を追求するためにあると言います。そしてもっと言えば、「愛」というものに結び付くんだとか。愛と聞くだけでな [続きを読む]
  • 「艶」のある音の正体
  • 一般的なピアニズムの音は、今聴くと非常に「リアル」な音に聴こえます。どんなに脱力した腕の重さを落としても、指自体の力で鍵盤の底を捉えてしまうためです。ネイガウス派の視点から見ると、やはり響きが少なく詰まった音に聴こえます。別の言い方をすると、楽器の箱だけが鳴っているという感じで、それを艶のある音だと捉えている人も多いと思います。確かに、それはある種の艶かもしれません。僕も以前は、ポリーニやツィメ [続きを読む]
  • 手はやじろべえ
  • ロシアンピアノ奏法の大きな特徴の一つが、1と5の筋肉が常にやじろべえの如く重心を取り合うということ。これは全ての指に重さを伝える上で、非常に大切です。もはやこれ無しにロシアの奏法は成り立たないと言っても良いほど。1を弾くときも残り4本の支えは常にあり、5を弾く時にも1が5にもたれるかの如く重心を傾ける。持ちつ持たれつの関係が、常に存在します。 [続きを読む]
  • 深く追求するために必要なもの
  • 以前、インドの世界遺産であるエローラ石窟寺院というものをテレビで見た時、雷に打たれたような衝撃を受けました。石窟というのは、自然の岩場を人工的に削って一つの建造物とする、所謂彫刻芸術です。(以下写真を掲載しておきます)この石窟寺院は、インド以外に中国の河南省や山西省にもあり、仏教やヒンドゥー教など複数の宗教思想が混ざって作られたそうです。そしてこの石窟寺院を作るのに、長い物だと約150年という歳月 [続きを読む]
  • 手のせい
  • ショパンやラフマニノフのエチュードを手掛けるとなった時に、殆どの方が必ず口にするのは「手が小さいから…」の一言。確かに、ツェルニーを基礎に学習する事が当たり前の現代にとって、エチュードを楽々と弾けるのは関節の固い人や、生まれつき手の大きい人に限られます。しかし手の大きさに関係なく弾ける奏法があるとしたら、ロシア流のやり方は本当に合理的だと思います。というのも、まず「弾ける」か「弾けない」かという [続きを読む]
  • ◆ジョイントコンサート終演
  • 6/23 岐阜のクララザールで開催されたジョイントコンサートが終演致しました。ご来場下さいました皆様、準備やお手伝い下さったスタッフの皆様、そして今回ご一緒させていただきましたサクソフォンの中山順次氏と石川貴憲氏、誠にありがとうございました!今回演奏させていただいた会場は、これまで演奏してきたホールの中で最も好きなホールと言えるほど素晴らしい経験でした。楽器の状態も素晴らしく、演奏解釈がその都度変わ [続きを読む]
  • ロシア音楽の専門家ではなくて…
  • ここ最近でも、行く先々で「ロシアンピアニズム」というものが「ロシア音楽の専門家」と誤解されてしまっていることがよくあります。確かに僕はロシア音楽が好きですし、これまでも沢山弾いてきましたが、ベートーヴェンやショパンやドビュッシーも好きです。ロシアンピアニズムというのは、元々ショパンとリストにその起源があると言っていいほどの「ピアノ奏法」と「解釈法」です。ロシアで生まれたピアニズムではありません。 [続きを読む]
  • 音の深さ
  • 音の不思議についてはこれまでも色々と考察してきましたが、やはりとことん深い音を追求したいところです。ノンペダルの乾いた音を求めたい時や、弦楽器のピッチカートを表現するような場合でも、たった一音に響きが纏っていなければなりません。それは緊張感が凝縮された音です。ただ音を切る、気持ちや意識で鳴らす次元ではなく、確かな裏付けによるテクニックが必要不可欠になってきます。その一つとして、指の第3関節付近で [続きを読む]