戸松有葉 さん プロフィール

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戸松有葉さん: ショートショート1001作を目指す旅
ハンドル名戸松有葉 さん
ブログタイトルショートショート1001作を目指す旅
ブログURLhttp://tomatuariha.hatenablog.com/
サイト紹介文ショートショート掲載ブログ。ジャンルは、コメディを中心に、SF、ホラー、ほのぼの日常、なんでもあり。
自由文大手小説投稿サイト「小説家になろう」で1001作突破も果たし、無駄に有名だったようです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供79回 / 365日(平均1.5回/週) - 参加 2015/03/01 13:54

戸松有葉 さんのブログ記事

  • 1020 ヒトナビ
  •  ――今晩の献立は何にしようかしら。 そう思うだけで、ヒトナビは指示をくれる。迷いを口にしなくていいし手動操作も一切必要ない。人を導くナビゲーター製品、それがヒトナビだ。 昔の人は些細なことでも迷い、時間を無駄にしていた、ストレスも抱えていた。現代人では考えられないことだ、とても耐えられそうにない。 ヒトナビの普及率は百%近かった。 ヒトナビに頼る人々を避けて、山奥や無人島に住むような変人でさえも [続きを読む]
  • 1018 方向音痴は迷わない
  •  方向音痴は、道に迷わない――。 いきなり逆説的なことを述べたが、順を追って説明していけば、納得してもらえるだろう。あるいは納得してくれないかもしれないが、紛れもない事実なのだ。私自身が方向音痴であり、その極意を得ているからこそ言える、事実。 極意などと大仰な言葉が飛び出したが、まずは、よくある勘違いから正していく。 方向音痴だと自称をして、他人からも思われている人でも、方向音痴の性質を持っていな [続きを読む]
  • 1012 妹とデート(140文字小説)
  •  休日、小学五年生の妹がせがむので、やむなく外連れていってやることに。 家を出ると早速、妹はこんなことをのたまった。「兄妹でも、男女で出かけてるから、これデートだよね?」「違う!」 端的につっこみ。 それがいけなかった。「えっ! あたしお兄ちゃんの妹じゃなかったの?」(了)小五妹SS集その1作者: 戸松有葉発売日: 2015/02/21メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る [続きを読む]
  • 1008 魔物は生きている
  •  青年は、すこし変わった冒険者でした。 冒険者というのは、冒険をする人のことですが、それを仕事にしている場合、ギルドというところからいろいろなお願い事を紹介してもらい、こなすことでお金をもらう人のことをいいます。 例えば、薬の材料になる草を取って来て欲しいというお願い。例えば、人を襲う魔物がいるから退治して欲しいというお願い。例えば、謎の遺跡を調べて欲しいというお願い。 冒険者に求められる仕事は [続きを読む]
  • 1007 おやつ代に上限はあるがお弁当代に上限はない
  •  その小学四年生女児は、遠足が嫌だった。 遠足が遠足たるゆえん、ちょっと遠出をすることは嫌ではない。また、教室の授業より運動が好き派でもあった。しかし遠足とは、それだけの行事ではない。 目的地に着いた後、遠足という悪魔は、本領を発揮する――。 引率教師のひとり、女児の担任は、声を張り上げる。「それじゃ、今から自由行動にします。くれぐれも、公園の外には出ない、体調が悪くなったらすぐ先生に言う、わかり [続きを読む]
  • 1006 男を落とすには胃袋を掴め
  • 「母上」 高校生の娘は言った。「……何? 生まれてこのかたそんな呼ばれ方したことも、そんな真剣な眼差しも初めてなんだけど、あんた自殺でもすんの?」「決死の覚悟という意味では合ってる」「なるほど、全然わからない。で、用は何?」 娘は現在難題を抱えていた。その突破口が母にあると踏んだのだった。 違和感を抱いたのは小学校の終わり頃。母は、どう見ても父とは釣り合わない。 父は容姿や振る舞いがイケメン、学歴 [続きを読む]
  • 1001 財布代わりの男なら……
  •  憤まんやる方ない――。 博士は若い頃から、あることに憤りを感じていた。 男女、特にカップルが会計する際、男が女の分も払う風潮だ。カップルが特にそうではあるが、そんな関係ですらないのに男が払うものという空気もある。 もはや男は女の財布代わり。 あまりに意味不明だ。博士が男だからか、余計にこの慣習を由々しき事態だと捉えていた。 許せないのは、そうした慣習そのものではない。単なる慣習であるならば、多 [続きを読む]
  • 1000 叩けば増える財布
  •  男の目の前には、魔法の財布が置かれている。 昨晩酔って判断力が弱っていたとはいえ、妙な物を買ってしまったものだ。売りつけてきた老人曰く、「強く叩けば中のお金が増える」らしいのだが……。「買ったものは仕方ない。試してみるか」 一万円札を一枚だけ入れた状態にしてから、左手で財布を持ち、右手で思い切り叩く。 中を確認してみると……、「増えている」 二枚の紙幣があった。 だがその二枚の紙幣は、「五千円札 [続きを読む]
  • 997 財布を奪う能力ッ!
  •  日常が壊れたあの日から、少年は学校からの帰宅さえすんなりさせてもらえない。 今も人気のない路上で、敵の刺客が道を塞いでいた。「噂は聞いているよ。君は凄い異能を得たそうだね。組織の刺客も次々返り討ちにあったらしくて、僕へ仕事が回ってきたってわけさ」 言われているように、少年は凄い異能を得ている。が、実は今まで一度も敵に使ったことはなかった。返り討ちにしたという表現は、合っているといえば合っているが [続きを読む]
  • 1001作目前、作品番号などについて
  • ◯1001作目前 本ブログを始める前に、小説投稿サイトで1100ほど投稿し、そこから削って700ほどにしてから、本ブログの作数カウントが始まりました。1001作に再度挑戦という格好です。この記事の時点で、1001作目は目前となっています。◯1001を突破したら? 目標作数を突破しても、削りたい実質ボツ作は多くあります。かといって、以前のように整理する作業はとてつもなく面倒且つ意義がありません。です [続きを読む]
  • 992 病気の少年と野球選手
  •  プロ野球の頂点を争うシリーズは、史上初の同県球団対決となっていた。だがそんな盛り上がりとは別の意味で、闘志を燃やす男がいる。 高畑はこのシリーズで、本塁打を放たねばならない。 病に伏せ、手術を控えている、少年との約束のために――。* 高畑は高校・大学とスラッガーとして活躍し、常に注目を集める選手だった。しかしプロは甘くない。通用しないではないが、華々しい活躍などできなくなった。それでも逸材には違 [続きを読む]
  • 990 妹と霊の帰省
  •  小五の妹は率直に疑問をぶつけてきた。「お兄ちゃん、どうしてお盆になったら霊が帰ってくるの?」 先祖の霊が帰ってくるというのは、日本特有の考えだ。寺に墓があって坊さんがお経読んでいても、仏教そのものとは関係ない。そういうことは知っているが、どうしてなのかは俺も知らなかった。 妹は自分なりに考えたようで、「線香を炙りたいとか?」「依存性ねえよ」 先祖はみんなヤク中か。というか坊さんもみんなヤク中か。 [続きを読む]
  • 987 日本語学校の教え
  •  その国のある日本語学校では、言語だけではなく、日本の文化・風習も徹底して教えていた。生徒らの目的が、日本で仕事をすることだからだ。この日本語学校出身者は日本で活躍しており、学校の評判も高い。 日本には様々な国から優秀な人間が訪れている。しかし彼らが必ずしも成功するわけではない。ある経済大国の者たちは、自国の考えのほうが優れているからと日本を見下していた結果、成果を上げることが出来なかった。その者 [続きを読む]
  • 妹とタコ焼き(140文字小説)
  •  小五の妹が血相変えて駆け込んできた。タコ焼きのパック片手に。「お兄ちゃん大変だよ! タコ焼きなのに、タコは茹でダコだよね。焼いてない。消費者庁連絡してくる!」 本気で連絡しそうなので応じよう。「自分で言ったじゃないか。茹でダコと。タコ焼いてたらタコ焼きじゃなく焼きダコだ」(了)和平フレイズ たこ焼器 16穴 元祖ヤキヤキ屋台 アルミ鋳物 YR-4259出版社/メーカー: 和平フレイズメディア: ホーム&キッチン [続きを読む]
  • 985 黒板の神様と物怪
  •  あらゆるものに神は宿る。いわゆる八百万の神だ。その学校のその教室に備え付けられた黒板にも、神は宿っていた。 そしてもうひとつ、あらゆるものに宿る存在があった。物怪である。黒板の物怪も、黒板が生まれた時から存在している。 神と物怪。性質に違いはあれども共通しているのは、「宿主」が必要という点である。 例えば黒板が処分され、人々が元の黒板を黒板だと認識できなくなったら、神も物怪も消滅してしまう。  [続きを読む]
  • 984 相合傘の片方
  •  朝、彼が五年の自分の教室へ入ると、それはすぐ目に付いた。 黒板の右端、日付・日直の傍に、落書きがされている。 しかし、様々な観点から妙だ。瞬時に彼は思考を巡らせた。 彼が教室に入った時点で、クラスメイトは数名教室にいた。おそらくこの落書きにも気付いているだろう。クラスの男女比は半々だが、現在居るのは彼を除けば全員女子だ。昨日の時点では落書きなどなかったことから、書いた犯人がこの女子たちの誰かで [続きを読む]
  • 983 黒板が消えた日
  •  その日、世界中から黒板が消失した。 初めは、ひとつの教室で悪質な悪戯、窃盗・器物破損事件が起こったと捉えられたのだが、黒板は全教室から失われており、更には他校でも失われており、学校に限らず黒板のあった場所では同じ現象が起きていて、しかも世界規模ということまで発覚するに至り、世界中がパニックに陥った。 怪奇現象・心霊現象の類、あるいは神の裁き、そうとしか思えないほどありえない黒板一斉消失事件。 し [続きを読む]
  • 982 なし(140文字小説)
  •  その男は、待望の第一子が産まれ、育児休暇も取った。しかし――。「お、落としそう、代わって!」「俺がオムツ換えるのは衛生上悪いんじゃないか」「風呂? 危なくて無理だって!」 ビビり過ぎて、何もしていない。 我慢の限界に達した妻は、こう罵倒するしかなかった。「意気地なし!」(了)はじめてママ&パパの育児―0~3才赤ちゃんとの暮らし 気がかりがスッキリ! (主婦の友実用No.1シリーズ)作者: 五十嵐隆,主婦の友 [続きを読む]
  • 981 捨て猫に餌をやる不良がいい奴に見える心理
  •  現実的ではない上、昨今は野良猫を放置しない自治体も多いことから、その光景を見かけることはないだろう。だが演出としてはよく知られている。実際に見かけなくとも、知識は持っているのではないだろうか。 ダンボールに入れられた捨て猫に、餌をやったり、雨傘をさしてやったりする、不良生徒。 不良なのに、優しい一面を知って、好感を持つというものだ。 しかもその好感は強いものであり、例えば普段から優しい少年少女が [続きを読む]
  • 980 異世界転生したのににゃんだよ!
  •  吾輩は猫である。パロディではない。 いやこの冒頭な時点でパロディか。……まあどっちでもいい。とにかく、くそったれな状況だ。あのポンコツ女神め。* 無能と怠惰を絵に描いたような就活生の俺は、人手不足で誰でもいいから来てくれと泣きつく企業が多い中でも就職先が決まらず、「トラックに轢かれたら異世界行けないかな」などと現実逃避していた。 そんな事故は起こらなかったが、突然死という形で死に、異世界転生の機 [続きを読む]
  • 979 猫の特性を宿す能力ッ!
  •  日常が壊れたあの日から、少年は学校からの帰宅さえすんなりさせてもらえない。 今も人気のない路上で、敵の刺客が道を塞いでいた。 刺客の見た目は、背の低い中年だ。少年からすれば、普通に喧嘩すれば勝てそうである。しかし敵も少年と同様能力者、体格など何のあてにもならない。「くくく、お前、なかなかの能力を手にしたそうじゃないか。だが上には上がいるってことを教えてやるよ」 警戒を強める少年にやってきたのは… [続きを読む]
  • 978 遠泳が得意だから星の海も渡れる
  • 「俺は遠泳が得意だから、星の海だって渡れる!」 大学の友人が力強く言った。「君のバカさ加減には同情を禁じ得ないけど、そんな話を僕に聞かせてどうしたいんだい」「俺は文系だからな、理系のお前なら知恵を貸してくれるだろうと思って」 確かに彼は文系で僕は理系だ。でも僕は、星の海を渡る方法など、全人類と共通で知りはしない。さらに言えばSF好きということもない。 彼のバカさ加減には同情を禁じ得ないけど、彼だ [続きを読む]
  • 977 自称ぼっちと海水浴
  •  コミュニケーション障碍もなければ、特別人間嫌いでもない。彼女はぼっちの道を選んだだけである。 選んだというと、「本当は友達が欲しいのに出来なかったから強がっている」と思われるかもしれない。しかしそれは誤解だ。だいたい半分くらいは誤解だ。 彼女は、高校に上がって少し過ぎた辺りから、ダウナー系少女になった。同級生らには、これまでそうでもなかったのに、アクティブになった者もいる。思春期特有の情緒不安定 [続きを読む]
  • 976 海の向こう
  •  彼は、海を初めて見た。 便宜上「彼」としているが、性別はないため、雄であるわけではない。ただ、彼を知るヒトは、しばしば「彼」と呼んではいたので、彼自身もそれを受け入れている感覚だ。 海の存在自体は知識としてインプットされている。しかし見るのは初めてであるし、海を目の当たりにしてどうすればいいかという行動も定められてはいない。「海ノ向こうハどうなっているのカ」 行ってみたいと思った。何故そう思った [続きを読む]