後藤ゆり さん プロフィール

  •  
後藤ゆりさん: BLやさい室
ハンドル名後藤ゆり さん
ブログタイトルBLやさい室
ブログURLhttp://gotoyuri.blog.fc2.com/
サイト紹介文ハピエン完結編多数。(連載中) 憧れの人気ミュージシャンに一目惚れされたら・・・
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供148回 / 365日(平均2.8回/週) - 参加 2015/03/11 16:01

後藤ゆり さんのブログ記事

  • (SS) ENDER/秋桜
  • 仕事帰り、必ず立ち寄る店がある。通い始めて、もう三ヶ月。商店街の真ん中、赤提灯の居酒屋。 亡くなった父親の後を継ぐため脱サラしたという三十代半ばの大将と、学生のアルバイトが一人。大将の名前には、『カズ』 がつく。 本人から聞いた訳ではない。 先代からの常連客が、彼を『カズちゃん』 と呼ぶから、知っているだけ。 脱サラのことも、客の会話から知った話だ。「いらっしゃいませ! いつものでいいですか?」爽や [続きを読む]
  • IGNITER (61) 結
  • 12月30日、”THE NANAO” 町田店の、年内営業最終日。 例年、最終日は、スタッフ一同、放心状態になる。 「明日から休み」 という喜びより、忘年会シーズンの12月を乗り切った疲弊と安堵で気抜けしてしまうのだ。 が、今年は、一同・・・特に女性スタッフの表情が異常に明るい。 理由は、今夜の予約リストの中にあった。ディナーのラストオーダーぎりぎりの21時からフルコースの予約、普通なら歓迎すべからざ [続きを読む]
  • IGNITER (60) 精華
  • シュウセイは、夏休みを利用して青森県五所川原市の実家に帰省していた。”THE NANAO” の従業員の夏休みは、ゴールデン・ウィーク同様に交代制で、下っ端のシュウセイにお鉢が回って来たのは9月に入ってから。 未だ35度を下らない日が続く東京と違って、津軽は涼しく、夜ともなれば毛布が恋しいくらいだ。シュウセイが帰省したのは約三ヶ月ぶりだったが、その間に、実家の匂いが変わっていた。 姉夫婦が、出産を機 [続きを読む]
  • IGNITER (59) キラメキ⑤
  • 長い、唇に触れるだけのキスの後、カヅキは、シュウセイの腰に両腕を回して首筋に顔を埋めた。 彼の甘い匂いを思い切り吸い込んで、はぁ・・・っと、満足げに息を吐き、「あぁ、やっと、『愛してる』って、言って貰えた。」嬉しそうに言った。「そんなの・・・オレもです。 カヅキさんも、言ってくれたことなかったから。」「嘘、オレ、言ったでしょ。」「ないですよ。 『恋人になればいい』 とか、『彦星とずっといたい』 とか [続きを読む]
  • IGNITER (58) キラメキ④
  • 「カヅキさんが好きです・・・っ。」シュウセイの告白に、カヅキは震えた。あぁ、もう、”運命” でもそうでなくても、どうでもいい。不安気に自分を見つめるシュウセイを、愛しいと思う。カヅキは、シュウセイの丸まった細い肩を抱いた。「愛してる。」シュウセイの耳に、カヅキの声。『愛してる。』 カヅキさんが、オレを?カヅキを見ると、彼は、目を細めて微笑んでいた。この、胸の奥から湧き上がる高揚を、熱を、何と言葉にし [続きを読む]
  • IGNITER (57) キラメキ③
  • 『しばらく会えない』 って・・・何で? 仕事が忙しくなるから? オレに飽きたから? 海外でレコーディング? オレに飽きたから? パパラッチに狙われてるとか? オレに・・・・・・。 シュウセイの口から出たのは、「分かりました。」 という言葉だけだった。カヅキは、ふぅぅっと細く息を吐いてから、言った。「『何で?』 とか、訊いてくれないの?」カヅキさん、そんな意地悪言わないでよ・・・こっちは、訊きたいの我 [続きを読む]
  • IGNITER (56) キラメキ②
  • 「シュウセイもシャワー浴びたら? ライブで汗かいたでしょ。」シュウセイは、カヅキに促されるままバスルームに入った。 備え付けのボディソープを掌にとって全身を撫で、股間と尻は、特に丁寧に洗った。 服を着て出るかどうか迷って、結局、カヅキと同じように腰にタオルを巻くだけにした。ソファーから立ち上がってシュウセイを迎えたカヅキは、ベージュ色の薄手のガウンを広げてシュウセイの肩に掛けた。「風邪ひかないよう [続きを読む]
  • IGNITER (55) キラメキ①
  • 終演後、シュウセイは、会場から東京駅に向かう人の群れの中にいた。 −miu−って、やっぱ凄い・・・と、感動を噛みしめながら。八王子では前から二列目、横浜で十列目の席で、つい、大好きなakiばかり凝視してしまったが、今夜は二階席、相変わらずaki中心の視界だったが、距離がある分、自然とステージ全体が目に入った。 曲とパフォーマンスと映像と照明と・・・アルバムという音だけでは未完だった ”IGNITE [続きを読む]
  • IGNITER (54) 悶々②
  • ”−miu− TOUR IGNITER” のファイナルは、7月21日(土)22日(日)、東京国際フォーラムAホールでの2DAYS。土曜日、昼過ぎに会場入りした−miu−メンバーは、各々に、軽い食事を摂ったり、楽器をいじったりしていた。「あーきっ!」楽屋のパイプ椅子に腰掛けベースのチェックをしていたakiの隣に、刹那が座った。 刹那の目は、人を揶揄おうとするとき特有の、蒲鉾のような形をしていた。「今 [続きを読む]
  • IGNITER (53) 悶々①
  • シュウセイの誕生日から二週間。毎週、金曜日は店仕舞いが遅くなりがちだが、今夜は特に、結婚披露宴の二次会の団体が入っていたためにかなり遅くなった。 料理を出し終えていた調理スタッフは早めに切り上げることが出来たが、ホールはそうはいかない。 後片付けをしている途中で終電の時間が近付き、「女性スタッフと電車組は上がれ。」 という店長の指示の後に残ったのは、主任の矢崎と、シュウセイとウッチーだけだった。や [続きを読む]
  • IGNITER (52) 牽制②
  • カヅキは、30分程で店を出た。閉店後、店内の片付けをしながらのスタッフたちの話題は、もちろん ”−miu−のaki” についてだった。「akiはいったい、何しに来たんでしょうねぇ。」 ウッチーがぽつりと言った。シュウセイはドキリと、テーブルクロスを畳む手を止めた。「飯を食いに来たんだろ。」 矢崎がぶっきら棒に答えた。「でも、前菜にグラスワイン2杯だけでしたよね。」「少食なんだろ。」「この店にお目当ての [続きを読む]
  • IGNITER (51) 牽制①
  • ”THE NANAO” 町田店のディナータイム、ラストオーダーの10分前、彼は現れた。「いらっしゃいませ、秋吉様。」フロントにいた矢崎が、akiに微笑んでみせた。 営業スマイルには自信があった。「一人なんだけど、いいかな?」「はい。 お待ちくださいませ、ただ今、彼を呼んでまいりますので。」「あぁ、気を遣わなくていいよ、彼とは、此処じゃなくても一緒にいられるからね。」矢崎は極上の笑顔で応えつつ、『此 [続きを読む]
  • IGNITER (50) 氷解
  • 結局、二人がホテルを出たのは昼近くになってからであった。夜4回して、朝2回して・・・。(寝起きの中出しセックスの後、バスルームで、「責任もって洗ってあげる。」 とカヅキが執拗にシュウセイのアナルを弄り、そのままセックスにもつれ込んだ。) カヅキは大変満足していたが、GTRの助手席でぐったりとしているシュウセイを見て、流石にやり過ぎたかと、少しだけ後悔した。「お腹空いたでしょ、何処かでランチしようか [続きを読む]
  • IGNITER (49) 延長 R18
  • 枕元で鳴る電話の音に、二人はほぼ同時に目を覚ました。ラブホの窓は光を遮る木製の扉で閉じられていたが、それでも、隙間から、白い陽光が室内を爽やかに照らしていた。電話に出るでなく、啄むように顔じゅうにキスを降らせてくるカヅキに、シュウセイがくすぐったそうに笑う。まるで、夢に囚われているように幸せだ・・・が、電話は止まない。「はい・・・あぁ、延長で。」カヅキは、受話器に向かって不機嫌そうに言った後、満面 [続きを読む]
  • IGNITER (48) 逢瀬⑦R18
  • 当のシュウセイに自分が出したモノの正体は分からなかったが、噴射したときの強烈な快感と、その余韻の深さに、戸惑い、怯えた。「どうしよ・・・オレ、変・・・っ。」腕を交差し顔を覆い、鼻を啜った。カヅキは勿論、そんなシュウセイが可愛くて堪らなくて、己がペニスをますます滾らせた。シュウセイの体に被さって、硬化したペニスの先をシュウセイのアナルに圧し宛てながら、彼の首筋から鎖骨へとキスを落とす。「何が 『変』 [続きを読む]
  • IGNITER (47) 逢瀬⑥R18
  • ホテルの部屋に入った途端、性急に事は進んだ。狭い玄関でのキス。 口腔を貪り合いながら靴を脱ぎ、ベッドへと歩を進めながら上衣を剥がし合い、下は自ら脱いで、ベッドに倒れ込んだときにはもう、互いに全裸だった。あぁ・・・甘い、シュウセイの匂いがする。カヅキは、全身でシュウセイの体をベッドに押さえつけ、息継ぎも儘ならないようなキスを続けながら、腰を回し、猛ったペニス同士を腹の間で擦り合せた。「んっ、ん・・・ [続きを読む]
  • IGNITER (46) 逢瀬⑤
  • カヅキの手がジーンズのボタンに掛かって、ハッと、我に返ったシュウセイ。 カヅキの重い体の下から、どうにか逃れようともがく。「どうしたの? そんなに腰振って・・・。」カヅキがシュウセイの股間を握った。「ひぁっ。」「ココが、辛い?」はい・・・って、そうじゃなくて! 確かに、硬いジーンズの中で勃っちゃって辛いけれどもっ!「そ、外は駄目ですっ。」「・・・中出し希望?」ちっがぁ―うっ!!「屋外、って意味です [続きを読む]
  • IGNITER (45) 逢瀬④
  • 暗闇に二人きり、空には満天の星。 草の上に寝転んで、肩を抱かれ、「彦星とずっと一緒にいたい・・・って、言ったろ?」 なんて言われたら、次はキス・・・って、思うじゃん?シュウセイは、痛いくらいの緊張に震えながら瞼を閉じて待ったが、akiに動く気配はない。薄目を開けて隣のakiを伺うと、彼は、天上を向いてうっとりと星に魅入っていた。 その横顔が綺麗で、シュウセイも、再び空を見上げた。 が、もう、aki [続きを読む]
  • IGNITER (44) 逢瀬③
  • 真っ暗だけれど、今いる場所が、整備された公園の一部だと認識できた。 山の谷間に造られた公園らしく、眼下は広く開けている。そして天上には、星、星、星・・・!煌々と白く咆哮する星々の光に、圧倒される。カヅキが、短く刈られた草の斜面に寝転がったので、シュウセイもそうした。こうして空を見上げると、まるで、宇宙空間に漂っているかのよう。シュウセイは、カヅキの腕が自分の肩を包んだことに気付かぬほど、夜空に魅入 [続きを読む]
  • IGNITER (43) 逢瀬②
  • カヅキは、国道16号を八王子方面に向かってGTRを走らせた。 ”−miu−のaki” が、助手席のシュウセイに話し掛ける。「今日のライブ、どうだった? 確かシュウセイ君は、6月の八王子にも来てくれてたんだよね?」「はい、なんか、八王子よりパワーアップしてて、楽しかったですっ。 ライブを重ねながら、メンバーとファンが一緒になって ”IGNITER” の世界を掘り下げてってる感じがして、感動しました。  [続きを読む]
  • IGNITER (42) 逢瀬①
  • 「お帰り、シュウセイ君。」・・・これは、夢の続きだ。その証拠に、akiは、ステージと同じ衣装で微笑んでいる。 akiが、2500人の中からオレを見つけてくれて、オレに会いに来てくれて・・・そういう、オレの妄想に決まってる。シュウセイは呆けて、無表情で目の前のakiを見上げた。akiは、自分を見て固まっているシュウセイを前に、肩を落とした。 彼を困らせることは本意ではない。 けれど・・・。「akiさ [続きを読む]
  • IGNITER (41) 七夕⑤
  • 神奈川県民ホールを出ると、山下公園脇の銀杏並木に沿って、みなとみらい線日本大通り駅に向かう人の群れが緩やかに流れていた。 急ぎ足の者はいない。 誰もが、”夢から覚めたくないが仕方なく” 帰路についているという風だ。シュウセイも、群れに逆らうことなくゆっくりと歩いた。『彦星とずっと一緒にいたいな。』耳から離れない、akiの声。 あの時akiは、真っ直ぐにオレを見ていた・・・気がした。「まさか・・・ね [続きを読む]
  • IGNITER (40) 七夕④
  • 照明が落ちていたステージが再びパっと明るくなった途端、ホールに響いていた七夕の歌は止み、代わりに、わぁぁっ!と声が上がった。 ステージ上、楽器隊はそれぞれの楽器を手に準備する。 刹那は中央で、観客席に向かって微笑んだ。「素敵な ”七夕の歌” でした。 ありがとう。」悲鳴に似た、歓声。「えぇ・・・今日は七夕、ですね。」滅多にMCをしない刹那が喋り出したので、客席がざわついた。「彦星と織姫に倣って、僕達 [続きを読む]
  • IGNITER (39) 七夕③
  • いざ、神奈川県民ホール1階席10列目。しかも右寄り、akiの立ち位置の真ん前だ。シュウセイは、膝の上でギュッと両手を握りながら、ステージがはじまるのを待っていた。 ホールの照明が落ちたのを合図に、観客が一斉に立ち上がった。 拍手と、歓声。 メンバーの名を叫ぶ声は、彼らの登壇により一層激しくなった。音が鳴り、−miu− の世界がはじまった。たった十数メートル先、光の中にakiがいる。今日も、眩暈がす [続きを読む]
  • IGNITER (38) 七夕②
  • 「特別な夜だから。」 と、矢崎が頼んだスパークリングワインのボトル。ワインが注がれたグラスを見つめ、嬉しそうに、泣きそうに、シュウセイが切ない笑みを浮かべた。グラスの底から沸々と駆け上っては、水面で、一瞬で弾けて消える気泡。 すべては、一瞬の夢のよう。「明日・・・行くのか?」矢崎が言った。7月7日、シュウセイは数ヶ月前から、休暇を申し出ていた。 ”誕生日だから” ではない、”−miu−のライブがある [続きを読む]