Y.E.H さん プロフィール

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Y.E.Hさん: 陸奥と僕のこと
ハンドル名Y.E.H さん
ブログタイトル陸奥と僕のこと
ブログURLhttp://yehmutuboku.blog.fc2.com/
サイト紹介文艦隊これくしょん(艦これ)の艦娘、特に陸奥(むっちゃん)等の設定その他をお借りした二次小説ブログです
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供196回 / 365日(平均3.8回/週) - 参加 2015/03/21 09:35

Y.E.H さんのブログ記事

  • 水上機その9
  •  このところ、仕事の都合で平日にブログ記事をアップするのが難しいので、週末に固めてアップしていこうかと思います。 さて、本題の水上機ですが、今回は隠れた名機とも言うべき零式水上偵察機、通称「零式三座水偵」です。当機は、あの九九艦爆や、傑作水偵瑞雲などを世に送り出した愛知航空機の手になる機体ですが、そもそも正式採用機ではありませんでした。海軍が昭和十二年に発した十二試水上偵察機の試作指示は、愛知と川 [続きを読む]
  • 天安河原
  •  高千穂町岩戸に鎮座する天岩戸神社から、さらに河原に沿って0.5?ほど歩いたところにあるのが、天安河原(あめのやすかわら)です。古事記などに登場する、天照大御神の岩戸隠れに際して、八百万の神々が集まってその対策を話し合った場所として知られるのが、この天安河原ですが、ここでは岩戸川の辺にある仰慕窟(ぎょうぼがいわや)がそうだとされているようです。実際に行って見ますと、窟屋そのものはかなり小さく、所狭 [続きを読む]
  • 今年の火星
  •  数日前に最接近を迎えた火星ですが、我が家の望遠鏡で見ても結構しっかりとした円盤状に見えていて、やはり近いのだなぁと感心しきりです。しかし、目で鮮やかに見てしまうと、どうしても写真に残してみたくなるもので、あいにくデジタル一眼レフなどは所持しておらず、35?フィルム一眼レフは、当然の事ながらフィルムの準備などもしておらず…ということで、ここは一つコンデジにてコリメート撮影なるものにチャレンジしてみ [続きを読む]
  • 夏空のノスタルジア
  •  いい年になる前からだったと思うのですが、夏空の濃い青を見ると、無性にノスタルジアというかサウダージというのか、そんな感情を掻き立てられます。その感情は、どういうわけか秋の切なさでもなければ、冬の物悲しさでも、春の爽やかさでもなく、夏の情景とともに湧き上がってきます。当ブログを開設した目的でもある「陸奥と僕のこと」が、初夏から夏を舞台にしているのも、Y.E.Hが正にそんなイメージを抱いているからな [続きを読む]
  • 台風とフェリー
  •  実は数日前から、車とともに九州に渡っておりました。相当久し振りにフェリーを利用したのですが、思い通りだったこととそうでなかったことが多々あり、昔と今の船便事情の違いを実感してきました。出先において車で移動できる便利さ(もちろん、反対に不便さもありますが)については、今更説明するまでも無く、レンタカー業界などもさかんに宣伝しているわけです。とは言いつつも、出先が余りに辺鄙なところである場合、それは [続きを読む]
  • 月神信仰その12
  •  篠山市小坂に鎮座する明月神社(あかつきじんじゃ)は、月夜見命をを祭神として祀っています。創建は、社伝によると後鳥羽天皇の文治四年(1188年)とのことですが、古くは明月大明神或いは単に明神様と称せられていたとのことです。例によって、なぜ月夜見命を祀るお社がここにあるのかについては、それらしい手がかりはありません。ただ、当社の裏手には、いわゆる「鏡肌」断層面が露出しており、それと結びつけて考える向 [続きを読む]
  • 加賀さんは大きかった
  •  これも少々季節を遡りますが、去る5月に加賀さんが天保山埠頭にやってきた折に、見学に行ってきました。しかし、戦後最大の護衛艦は、やはり伊達ではありませんでした。基準排水量19,500tは、かつての加賀さんよりもかなりスリムで、全長はほぼ同じ、全幅では上回っている…というスペックは理解していましたが、近くで見るそのスケール感は、図抜けたものがありました。たんなるスペックだけなら、加賀さんよりも大きな [続きを読む]
  • 丘のイソヒヨドリ
  •  時間は少し戻るのですが、梅雨に入る前のことです。いつ頃からか正確なことは記憶が無いのですが、このごろ良く耳に心地よいさえずりを聞くなぁと思っていたところ、とある休日の午後に、その美しい声の持ち主を写真におさめることが出来ました。早速その色や鳴き声の特徴をもとに調べてみると、どうやらイソヒヨドリのようです。イソヒヨドリという名前の通り、普通は海の近くにいる鳥らしいのですが、Y.E.Hの自宅は、一番 [続きを読む]
  • 豪雨から明けて
  •  「陸奥と僕のこと改」の集中更新(投稿)を終えて、いささか解放されたような気分に浸っていたところ、突然に大雨が降り出してしまい、先週末から今週はじめにかけてはその対応で大わらわになってしまいました。まぁ、それでもY.E.H的には大した被害があったわけでもないので、今は一安を得たわけですが、とても残念なことに、この雨はいたるところで未曾有の災害を引き起こし、多くの方の命を奪ってしまいました…。実のと [続きを読む]
  • 終章
  •  沈黙の呪縛を打ち破ったのは長門だった。彼女は意識してぐいと背筋を伸ばし、拳を握って涙を拭おうと腕をあげかけたものの、ふとその手を止めるとゆっくり拳を解き、改めてポケットに手を伸ばしてハンカチを取り出し顔を拭う。そして、自らの斜め前方で啼泣する仁に歩み寄ると、突然非情とも思える声を掛ける。「仁よ、お前も男子の端くれならば、もう泣くのはやめろ」これを聞いた仁は、胸中に勃然と怒りが込み上げてくるのを感 [続きを読む]
  • 第十五章・第九節
  •  わずか数ヶ月前のことだというのに、それは、とても遠い日に起こったことの様に感じられる。あの日、彼の前に立った陸奥は、眩い金色の陽光を背にして微笑んでいた。そして今、目の前には再び微笑を湛えた陸奥が佇んでいるが、あの日とは異なり、彼女を縁取る金色の輝きは陸奥自身が発する光であって、しかもそれは、先程より一段と強くなっていた。間もなく、彼女の全身はこの金色の輝きに完全に包まれ、そして、その時こそが永 [続きを読む]
  • 第十五章・第八節
  •  彼女の身体が輝き始めた時、仁はひどく動揺したものの、それ以上に、まるで雷に打たれたかのような衝撃を感じて立ち竦んでいた。口元にだけ微かな笑みを見せる陸奥の瞳の奥からは、あの底知れぬ深い哀しみの色が拭い去られていたからだ。(これが――これが、本当の救いなんだ――、僕が見たかった、救われたむっちゃんなんだ!)その強いカタルシスと高揚感に押し包まれた彼は、取り乱すことすら忘れて茫然としていたが、まるで [続きを読む]
  • 第十五章・第七節
  •  空は一面雲に覆われてはいるものの、雨の気配を湛えてはおらず、絶え間なく頬を撫でていく潮風のお蔭もあり、意外なほど蒸し暑さは感じない。とは言え、もしも晴れ間の出た時に備えて、『おおやしま』の広々とした後甲板には、一部真っ白な天幕も張られていた。(結局、ここまで来てしまったか)引揚げ作業がいよいよ最終段階に差し掛かったとの知らせと共に、海上警備庁の船艇で現場に向かうことになったと知らされたのだが、た [続きを読む]
  • 第十五章・第六節
  •  彼の言った通り、本当に葉月は居なくなっていた。初春らによれば、別れ際の言葉通りに風呂を沸かし始めてくれており、二人には笑顔を見せていたそうだが、それでも何やら忙しげにしていると見る間に、荷物を抱えて二階から下りて来ると、短く暇を告げるなりさっさと出て行ってしまったらしい。陸奥が放り出していってしまったバッグも、ちゃんと初春に預けられており、どんなことがあろうが、後々負い目になるような瑕は残さない [続きを読む]
  • 第十五章・第五節
  •  ぼんやりとした光と影が、次々と陸奥の周囲を通り過ぎていくが、そのどこまでも不確かで頼りない世界を独り当てもなく駆けている自分は、どうしようもなく無意味な存在に思えて仕方無かった。(どうだって良いわ――、何もかもどうだって良い事よ――、あたしは今すぐ消えて無くなる方が良いのよ……)なぜあの時――、全てが始まったその時に、さっさと海底の自分自身のもとに戻らなかったのだろうか。そうしていれば、こんなこ [続きを読む]
  • 第十五章・第四節
  •  胸の中を刻一刻と覆い尽くしていくどす黒い渦に、葉月は必死に抵抗してきた。(こんなこと位で理性を失うなんて、心の弱い奴だけだわ!)ところが、現実には『その位』のことのために、心が押しつぶされそうだった。仁が下した決断は、それこそ彼にとって一世一代のものであり、保護者として、良くやったと誉めてやりたいと思ったのは事実だが、言うまでもなく葉月の本音は別にあった。これだけは、誰にも絶対に知られる訳にはい [続きを読む]
  • 第十五章・第三節
  •  はじめて人間の姿で経験する祭りに、艦娘達はめいめいのやり方ながら、大いにはしゃぎかつ楽しんでいる。「うふふ、赤城ちゃんったら、さっきから食べてばっかりね♪」「ほんとだねぇ、でも、食べてる時の赤城さん、すごくいい顔してるよね」「全く、あれほど食い意地の張った奴だとは、さすがに思いもよらんかったぞ」「それでも、姉さんは食べなさすぎよ?」「――いや、正直に言うとだな、苦しくて何か喰らおうと云う気が起こ [続きを読む]
  • 第十五章・第二節
  •  宿舎前の階段に座った僕の耳に、遠くからざわめきが聞こえてくる。間もなく開門の時間なので、お客さんが集まってきているらしい。(結構、賑やかになりそうだな)この祭りがあること位は以前から知っていたが、残念ながら、ある時とてもネガティブな思い出と直結してしまったために、強制的に頭の中から退去願っていた。祭りに花火と来れば、やっぱり彼女と来たくなるのが人情というものであり、かく言う僕も、あの高二の夏に後 [続きを読む]
  • 第十五章・第一節
  •  盆が近づき、斑駒が忙しそうにしている。訓練隊のあるこの敷地には、陸上・航空の各防衛隊も学校や駐屯地を構えており、これらが合同で納涼祭を毎夏催すらしいのだが、どうやらその際に、自分達が浴衣を着て祭りに参加できるよう奔走しているらしい。そんな費用を、今度はどこから捻り出してくるつもりなのかと思ったものの、斑駒がはぐらかすので仁にそれとなく聞かせてみたところ、なんと隊員達の寄付(現代では『カンパ』とか [続きを読む]
  • 第十四章・第八節
  •  斑駒に、中嶋の行先を尋ねたところ、「今、史料館に行かれてると思いますよ! 多分、お一人で♪」と、意味ありげな笑顔で言われてしまった。(別に、そんなことを期待してるわけじゃないのだけれど)と口に出しはしないものの、敢えて胸の中で独り言ちてみるのは、やはり心の片隅に、秘かにそんなことを期待してしまう自分が見え隠れするからだ。(我ながら困ったものね――、よく人間は、こんな厄介なものを抱え込んで、数十年 [続きを読む]
  • 第十四章・第七節
  •  話し終えたときには、あたり一面夕焼けの赤一色に染まっていた。「ゴメンね、長々と喋っちゃって……」「ううん、いいのよ」その何気ない遣り取りをかわしながら、顔を上げてむっちゃんの方を向いた僕は、息が止まりそうになる。彼女の瞳から零れた涙が、まるで大粒のルビーのように夕焼けの色を映して煌いており、その美しさにハッとさせられただけならともかく、それ以上に、その瞳に満ち溢れていた深い労わりと慈しみとが、僕 [続きを読む]
  • 第十四章・第六節
  •  それから後のことは、僕にとって、何もかも他人事の様なものだった。母さんがいない毎日など、何の意味も無い空っぽの器そのものであり、しばらくの間、僕は嬉しいとか悲しいとか感じることすら無くなっていた。笑うことはもちろん、泣いたり怒ったりすることも無くなり、感情の起伏と言うものをあまり感じなくなる。普通にしていても、何かしらどこかが欠けているような感じにずっと付きまとわれ、以前はとても楽しかったことや [続きを読む]
  • 大山鳴動して…
  •  いや、通勤中に大きな地震にあうのはおそらく初めてだったと思います。しかも、よりにもよって地上十数メートルの高さを移動中に、まともに出会ってしまったものですから、危うくとんでもない目に会うところでした。それにしても、中空に立ち往生したまま閉じ込められるのは、精神衛生上たいへんよろしくない経験だと、しみじみ思います。やはり、人間が樹上から地面に降り立ってから、随分な年月が経過しているのだなぁと、くだ [続きを読む]
  • 第十四章・第五節
  •  その後も、父は特に頻繁に帰って来る様になったわけではなかった。もちろん、幼い僕がはっきりと分かっていた訳ではないが、今思い出してみると、概ね半年に一度くらいの間隔で帰国していたのだろう。記憶している限りでは、少なくとも運動会とお遊戯会に一度ずつ父は姿を見せ、クリスマスプレゼントを持って帰って来て、お正月に旅立っていったこともあったが、それらは全て、僕にとってはこの上もなく楽しい思い出だった。母さ [続きを読む]
  • 第十四章・第四節
  •  物心ついた頃の最初の記憶は、母さんのとても優しげな笑顔だった。とは言え、幼い僕にとっては、毎日のほぼ全てが母さん一色だったのだから、それもまた当たり前のことかもしれない。僕が生まれたのはこの家ではないのだが、まだ赤ん坊の時に、この海を見下ろす丘の上の家に越してきたのだそうだ。そして間もなく、ご近所で同い年の子供がいるという縁で、葉月の家族と仲良くなった。実際、葉月の父さんも母さんもとても感じの良 [続きを読む]