wabi さん プロフィール

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wabiさん: 〜しっぽを持った天使〜
ハンドル名wabi さん
ブログタイトル〜しっぽを持った天使〜
ブログURLhttp://straycatstory.blog.fc2.com/
サイト紹介文明日をも知れぬ身の野良猫たちの哀切物語
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供27回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2015/05/19 22:58

wabi さんのブログ記事

  • ロンリーキャット (後編 2)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆前にも述べたが、シンゲンは2014年春に突然このエリアに姿をあらわし、そのまま居着いてしまった。そのためこの強面猫の出自や年齢は、いっさい分かっていない。分かっているのは、耳カットと去勢手術のあとがあることくらい。これらの事実から、シンゲンはどこかでひとの世話を受けていた 『地域猫』 だと推測されている。だがどういういきさつがあってその地を離れ、どうい [続きを読む]
  • ロンリーキャット (後編 1)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆私はほかの海岸猫の姿を求めてエリア内を捜索する。しかし過去に出現頻度の高かった場所を重点的に調べていったけれど、文字どおり “猫の子一匹” いなかった。たくさんの海岸猫がいたころなら、こちらが捜すまでもなく彼らのほうから姿を現してくれたのだが、今ではエリアをたずねても誰にも会えないことすらある。私は彼らを捜すのをあきらめて元の駐車場へもどることにした。 [続きを読む]
  • ロンリーキャット (中編)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆この日は古参のシロベエや、2016年夏からこのエリアに居着いた黒猫の姿がどこにも見あたらない。ここでの地歩をまだ固めていないと思われる新参の黒猫が気兼ねして離れたところこにいるのはわからないではないが、駐車場を縄張りにしているシロベエの姿が見えないのはいささか奇妙だ。外で暮らす野良猫の身には何が起こるかまったく予測ができない。だからいつも顔を見せる海 [続きを読む]
  • ロンリーキャット (前編)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆里親募集の告知ページに記載しておきながら、『シシマルエリア』のアメショ柄のキジ白をしばらく登場させていない。その理由としては、シシマルエリアへ赴く機会が減ったうえに、訪れても彼が姿を見せてくれなかったり、姿を見せてもすぐにどこかへ隠れてしまったりで、まともに撮影できなかったからだ。そこで、キジ白を家族として迎えたいという申し出が1日でも早く寄せられる [続きを読む]
  • 死線上の猫 (後編)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆野良猫の主な死因を以下に挙げておく。◯ 怪我や交通事故◯ ニンゲンによる虐待◯ 野生動物などの外敵による攻撃◯ 暑さや寒さ◯ 栄養不良による抵抗力や免疫力の低下◯ 猫エイズや猫白血病などの疾病家猫なら怪我をしたり罹患したりしても治療を受けられる。が、野良猫はそうはいかない。世話をするひとがいたとしても、まず体調の変化に気づくのが遅れるし、十分な治療を受けさ [続きを読む]
  • 死線上の猫 (中編)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆海岸猫が暮らす防砂林は国道に隣接している。けれどよほどのことがない限り、海岸猫たちは国道に近づかない。彼らは大きな音を嫌うし、自動車のおそろしさを本能的に知っているのだろう。だからキジ白がなぜ引き寄せられるように国道へ近づくのか、私はどうしても得心がいかない。私は地面に寝転がったキジ白をしばらく撫でたあと、ふたたび抱きかかえて、さっきよりさらに遠くへ [続きを読む]
  • 死線上の猫 (前編)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆リンエリアからの帰途、私はにわかに信じがたい光景を目にする。いつもなら海岸沿いの道から帰るのだが、この日はとくだんの理由もなく防砂林をはさんだ反対側の国道をつかって家路についた。日没がせまる国道、その脇のせまい歩道を私は西へむかって自転車のペダルを漕いでいた。歩道の端に転がっている “その白っぽいもの” は、ずいぶん前から私の視界に入っていたはず。だけ [続きを読む]
  • 灰シロ猫後日譚 (後編 2)
  • ブログランキングに参加していますにほんブログ村☆地面からテルがいるところまでは3メートル半ほどの高さがある。リンから逃れるためにしゃにむに登ったとはいえ、ずいぶんと上まで登ったものだ。垂直に立っている防砂ネットを膂力だけで登ったリンだから、その気になればテルがいるところまで苦もなく登っていけるはず。だがそうしないところをみると、やはり今回も本気でテルを追いかけた訳ではないようだ。リンがテルに対して [続きを読む]
  • 灰シロ猫後日譚 (後編 1)
  • Ranking site ☆生後2、3ヵ月のときに家族と引き離されて、海岸へ捨てられたテル。猫の生後2、3ヵ月といえば、ニンゲンの年齢に換算すると母親の愛情をもっとも欲する3歳から5歳にあたる。それがそのまま仔猫の場合にあてはまるかどうかは分からないけれど、不安と寂しさで心許ない思いをしていることは間違いないだろう。そしていきなりこんな境遇におとしいれられたテルが同じエリアに住むリンに思慕を寄せるのは、リンの [続きを読む]
  • 灰シロ猫後日譚 (中編)
  • Ranking site ☆猫の特性のうちで我々ニンゲンがもっとも驚嘆しなおかつ羨望するのは、おそらく彼らが気分転換をいとも簡単に成しとげる点ではないだろうか。たとえば嫌な目にあったりプライドを傷つけられたりしたとき、ニンゲンは、とくに私をふくむ凡庸なニンゲンはそのことにいつまでも拘泥して屈託を胸中にかかえこむが、猫はそんな愚をけっしておかさない。以前の記事でも紹介したように、彼らはストレスを感じたとき、『転 [続きを読む]
  • 灰シロ猫後日譚 (前編)
  • Ranking site ☆仄聞したところによると、その灰シロ柄の猫はある日突然リンエリアに出現したという。生後2、3ヵ月の仔猫だったことから、自分の意思で海岸へ来ることはまず考えられないので、ニンゲンの手によって遺棄された『捨て猫』だとほぼ断定された。リンとサキと同じエサ場を共有するようになった灰シロ猫は、ふたりに排斥こそされなかったものの仲間としてはなかなか受け入れてもらえなかった。そうした状況にいた灰シ [続きを読む]
  • 午後の巡回 (後編 2)
  • Ranking site ☆私のわきを足速にすり抜けていったのだから、てっきりリンはサキのあとを追っていき、ふたたび母娘で行動を共にするのだろう、と私は思っていた。ところが‥‥。リンはサキを追いかけるのを途中でやめて松の根元に座りこむと、その場から動かなくなった。いっぽうのサキは、ずっと前方からリンの様子をうかがっている。おそらくサキとしては母が自分を追ってくると期待して、待っているのだろう。しばらくそうして [続きを読む]
  • 午後の巡回 (後編 1)
  • Ranking site  ☆リンとサキの母娘のあとにつづいて防砂林の奥へ進んでいくと、まずサキを発見した。踏み分け道から離れた樹上にいたとはいえ、あやうく見逃すところだった。なんとなればサキは木登りが苦手、という印象をもっていた私にとって木のうえというのはまったくの盲点だったからだ。しかし考えてみれば、私がサキは木登りが苦手と思いこんだのは、彼女が1歳にも満たない幼い時期であり、今は成猫になっているのだから [続きを読む]
  • 午後の巡回 (中編)
  • Ranking site  ☆リンエリアをはさんで東西数百メートルにほかのエサ場は存在していない。数年前まではいくつかのエサ場があったのだが、前回の記事で述べたように海岸猫がいなくなり、それらのエサ場は自然消滅した。「海岸猫(野良猫)の減少」、この文言を表面的にとらえれば本来なら喜ばしいことなのだが、気にかかるのはその減り方で、海岸猫の場合は保護されたり死亡が確認された子はほんのわずかで、大半がなんの前触れも [続きを読む]
  • 午後の巡回 (前編)
  • Ranking site  ☆その原因を訊いても明確な答えは誰からも返ってこないし、私自身にも分からないのだが、ここ数年のあいだに海岸猫の数は激減している。私の顔見知りの猫たちの数も少なくなり、そうなると訪れるエリアもおのずと限られてくる。自宅から近いということもあり、そんなエリアのなかで訪問頻度がもっとも高いのは『リンエリア』だ。この日も私がエリアをたずねると、リンとサキの母娘が揃って迎えてくれた。サキはま [続きを読む]
  • シシマルエリアの変事 (後編)
  • Ranking site  ☆シンゲンは駐車場を出ると、道路をゆっくりと横切っていく。向かっている先にはこのエリアのエサ場がある。おそらくシンゲンはそこへ行くつもりなのだろう。このエリアの給餌は週末には朝夕の2回だが、平日は朝だけだと聞いている。だから猫たちが空腹をうったえないために、エサ場には常にキャットフードを置いてある。私が予測したとおり、シンゲンは真っすぐにエサ場へ行くと、餌の入った食器に鼻先を突っこ [続きを読む]
  • シシマルエリアの変事 (中編)
  • Ranking site  ☆猫は単独で行動し、たとえ同じエサ場で暮らす仲間とも基本的に群れることはなく、言うところのヒエラルキーは存在しない。だから猿山のボスのような、集団を支配する絶対的な個体もまた存在しない。ただ猫は習性として強い縄張り意識を持ち、その領域にほかの猫が侵入してくると排除しようとする。一般的にオス猫は縄張り意識が強く、その範囲はメス猫の3〜5倍にもおよぶといわれている。また去勢されていない [続きを読む]
  • シシマルエリアの変事 (前編)
  • Ranking site  ☆何人かの関係者に訊いたところ、前回紹介したテルは2015年11月に生後2〜3ヵ月の状態で、ある日いきなり海岸にあらわれたという。ということはつまり、その年の初秋に生まれたのだ。そして、ここにも2015年初秋生まれの幼い猫がいる。いや、室外機の下に置かれたエサを一心不乱に食べている黒猫のことではない。この黒猫も2016年の夏にとつぜん海岸に姿を見せたが、そのときにはすでに成猫だった [続きを読む]
  • パフォーマンス (後編 2)
  • Ranking site  ☆リンとしては、そもそもテルを追走するつもりなどなかったのだろう。たぶん自身の体内にある野生の本能から「動くものを捕まえろ」と司令されたリンは、DNAにプログラミングされた行動にしたがっただけだと思われる。なんとなれば、獲物を捕獲するという “狩猟本能” に猫はあらがうことができないからだ。たとえそれが同じエリアで暮らす海岸猫だとしても‥‥。やがてリンとテルは、防砂ネットと防砂柵には [続きを読む]
  • パフォーマンス (後編 1)
  • Ranking site  ☆以前、高所作業に従事している人と話す機会があり、とても興味深いことをおしえられた。そのときその人は、とあるコーヒーメーカーの倉庫を建設している現場で、屋上からつり下げられたゴンドラにのって外壁に金属パネルを貼る仕事をうけおっていた。建設中のその倉庫は高さが60メートルもあり、さらに山の中腹に建っているので風が吹いてゴンドラがよくゆれると、その人は言う。そこで私は素朴な質問をしてみ [続きを読む]
  • パフォーマンス (中編)
  • ☆昼間に気温の低い海面から気温の高い陸地にむかって吹きつける風を『海風』という。遮るもののない海面を渡ってくる海風は、その威力を減ずることなく海岸に到達する。それゆえ海風の風力は想像以上に強く、ときとして風上にむかって歩けないほどの風速になる。さらに海風は砂浜の砂を舞いあげては、『飛砂(ひさ)』として内陸へ飛散させてしまう。その飛砂によって農地や家屋が埋没する被害をふせぐために、『防砂林』や『防砂 [続きを読む]
  • パフォーマンス (前編)
  • ☆しきりとグルーミングする、適当な部材があれば取りあえず爪を研ぐ、狹いところがあるともぐり込む、高い場所に好んで登るなど、猫には様々な習い性がある。それらの習性は数万年をかけて彼らの遺伝子に書き込まれたもので、猫と接するうちにその行動原理が徐々に理解できるようになる。しかし、猫は我々の想像を超えた不可解な行動をとることがある。今回はそんな猫の不思議な行動のいくつかを紹介しよう。薄雲が広がる夕刻の海 [続きを読む]
  • 思慕 (後編 2)
  • ☆強固なカラス対策をしないと、防砂林の中にあるエサ場に置き餌はできない。そして防砂林という場所においては、奸智に長けたカラスを完全に排除することは不可能にちかい。カラスは霊長類に匹敵するほど知能の高い動物として知られているが、家族間や仲間間での情報伝達能力にも長けていることが分かっている。(私も薄々気づいていた)つまり彼らは我々ニンゲンと同じように情報の共有と拡散を行っている数少ない生き物なのだ。 [続きを読む]
  • 思慕 (後編 1)
  • ☆捨て猫の灰シロ猫はリンを執拗につけまわし、挙げ句のはてには逃げるリンを猛追する始末だ。ただ、もしかしたら灰シロ猫はリンの姿に生き別れた母の面影を重ねているのかもしれない、と私には感じられた。そしてその追走劇が収まったのを機に、私は海岸猫たちに食事を与えることにしたのだが‥‥。*食べ盛りのサキと灰シロ猫はやはり食欲旺盛で、脇目もふらず一心不乱に猫缶をほお張っている。とくに灰シロ猫の食べっぷりは凄ま [続きを読む]
  • 思慕 (中編)
  • ☆飼い主の手により防砂林に遺棄された灰シロ猫は寂しさのためか、エリア最年長のリンにまとわりつく。しかしそんな灰シロ猫にリンはまったく取りあわず、一貫してつれない態度で接している。リンの態度が我慢できなくなったのか、灰シロ猫はいきなり飛びかかるという少々荒っぽい手段に出た。そして私の目の前でふたりの身体がもつれあう。*急いで防砂ネットの反対側へまわりこんでみたら、憮然とした顔で防砂林から出てくるリン [続きを読む]