自然の中に さん プロフィール

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自然の中にさん: 自然の中に
ハンドル名自然の中に さん
ブログタイトル自然の中に
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/yomeinashi
サイト紹介文旅と山とスケッチ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供61回 / 365日(平均1.2回/週) - 参加 2015/06/08 00:09

自然の中に さんのブログ記事

  • 花の名
  • 鷲羽岳が、膨大な夢のようにそびえていた。高山植物が、競うように咲いている。花たちの名は、遠い記憶から消えた。深い谷を越えて、ここまで登って来た。黒部川のみなもとは岩の間から染み出る一滴(ヒトシズク)だった。  [続きを読む]
  • ※ 仙骨がビールを飲む
  • 文化的な集まりがあった。菖蒲苑で花菖蒲を描くスケッチ会である。 会合の後の反省会に、とある喫茶店に入った。まだ日は高かったが、一杯やることになった。もっとも、このグループの文化人はご婦人方を含めてのんべえが多い。 粛々と一杯目の生ビールが胃袋におさまり、二杯目のが来た。ジョッキがそれぞれのテーブルに廻される。からのグラスを回収するため、テーブルの上で各人の手が乱舞している。と、なにを間違ったか、俺 [続きを読む]
  • ※ ボケの兆候見つけたり
  • 毎年紫陽花の季節が来ると、「今年も半分が過ぎたか」と心の中で回想する。ところが、今年は声に出してつぶやいたらしい・・・誰に言うでもなく、「あ〜あ、今年も半分過ぎてしまったか」とひとりごとを言ったらしい。それを聞いた女房が曰く「ボケが近づくとよくひとりごとを言うそうよ」と。そんなこと女房に言われたくはない。しかし、思い当たることが多々ある。最近、新聞や本を読むときはメガネをはずした方が読みやすい。し [続きを読む]
  • ※ ランプの暖かみ
  • ランプというものは独特の暖かみと、なんとなく物悲しさと同時になつかしさが感じられる。ランプの生活経験はないが、裸電球はある。それとどこか通じているようで、胸が絞めつけられる思いになる。かつて、苗場山への山旅の途中、秘湯の赤湯温泉に泊まった。明治30年の創業で、車では入れない深山である。電気がない、テレビもない、携帯も通じない、あるのは清流沿いの露天風呂とランプと、降るような星空だ。 [続きを読む]
  • ※ あのヒタヒタという足音は?
  •         さきほどNHKの超常現象のテレビを見ていて思い出したことがある。あれはもうだいぶ前のこと……6月、単独で白馬山荘から杓子岳、白馬鑓ヶ岳を経由して、鑓温泉へ下りてきた。温泉でひと風呂あびての休憩、あと3時間も下れば猿倉。灌木で見通しのきかない曲がりくねった山道を、黙々と歩く。人の気配さえなく、ガスがゆっくりと流れる中を、1時間も歩いただろうか……後ろから足音が聞こえる。「おお、やっと人に会 [続きを読む]
  • ※大蛇と樹木の世紀の決闘
  • 絡み合って何十年になるのだろうか?この決闘の結末を見届けることは、私にはできない。そのころすでに他界している。先日、奥秩父の破風山に登った。皆野駅から歩くこと4時間近く・・・地図による歩行時間からは相当に遅れている。皆野アルプスと言われるだけあって、急登が続く。それにしてもここであえぐようでは、みんな歳をとったものだ。 [続きを読む]
  • ※カヌーから眺めるマングローブ・奄美大島
  •  わが胸は〜舟に揺れて〜夢見るよ〜・・・と、ハミングしたくなるような気分だ。パドルを休めて、岸辺を見る。マングローブの木々が、水中に根を出して力強く伸びている。カヌーはゆっくりと川下へ流されている。引き潮だ。 あいにくの曇天だけど、その分、しっとりとした落ち着きがある。と、突然、首筋にポタリと雨の滴を感じた。川面に無数の輪が広がる。雨もまた楽しからずや・・・だ。 先日、初めて奄美大島を訪ねた。 北 [続きを読む]
  • ※羽田空港・展望デッキにて。
  • 川崎の工場群が、春霞でぼやけて見える。旅客機がひっきりなしに着陸している。海の方から下降し、後輪が着地した瞬間、タイヤから煙が出る。黒いゴムタイヤが、硬いコンクリートに衝撃したそのすごさ。前輪が地面に着くと、急激に減速を始める。途端に、あたりに響くひときわ大きな爆音、逆噴射だ。それから、ゆっくりとターミナルへ移動する。ここで、乗客にとってひとつの旅が終わったのか、それともこれから始まりか?羽田空港 [続きを読む]
  • ※ゆきずりの女たち 
  • あゝ けふもゆきずりの女たちみしらぬ女たち ことばもかはさず まためぐりあう日もないその女たちうき雲のやうに彩られてこころに消えぬ女たち    (金子光晴 詩) この詩を読んだとき、さすがは詩人と感心した。なにげない思いを即座に詩にしてしまうその才能は、凡人には持ち合わせていない。しかし、凡人だってその想いは持っている。ただ、すれ違った女性への追憶ではなく、たそがれ人生のはかない思い出にすぎないが [続きを読む]
  • ※ 犬のソクタイホ(即逮捕ではなく側対歩)
  •  穏やかな春に誘われて、桜並木を散歩している時だった。向こうから小型犬を連れたきれいな夫人がやって来た。婦人の方には興味がない。(今では)気を引いたのは犬の方である。その犬は、わが家でも飼っていたことのあるヨークシャテリアだった。5年ほど前に死んでしまったが、思わず心の中で昔の名前を呼んだ。その犬は私と目線を合わせ物言いたそうにしていたが、リードで引っ張られヨチヨチと去って行った。  その歩き方を [続きを読む]
  • ※長瀞アルプス・宝登山
  • 春の陽光を車窓一杯に受けて、荒川沿いに電車は走る。秩父の山は、もうすぐ春の芽吹きで萌え出すであろう。 野上駅で下車。ハクモクレンが青空高くその白さを誇っている。梅満開の万福寺を左に曲がると、長瀞アルプスの登山口だ。杉林の中の落ち葉を踏みしめて、一歩一歩登ると背中に汗を感じた。木漏れ日がまぶしい。 途中、3歳か4歳くらいの女の子を連れて若い夫婦が登っていた。幼児はひもでつながれ、ヨチヨチ歩いている。 [続きを読む]
  • ※海外旅行で「日本人」と自覚するとき
  • ベンチに座って、スケッチをしている時だった。日本語で話しかけてきた中国人のおじさんがいた。「私が日本人だとよくわかりましたね」と尋ねると、「そりゃすぐわかるよ。去年まで日本で仕事していたです」「日本人と中国人とはどこがちがいますか」「日本語で言うのは、少し難しいです。やっぱし日本人のほうが、落ち着いていて、gentlemanです」「ずいぶんお世辞が上手ですね」と言うと、大笑いしていた。なるほど、中国人のほ [続きを読む]
  • ※ オランダの風車
  •  オランダ・ザーン地方は、アムステルダムの北方15kmにある。ザーン川に沿って、風車がならんでいる。昔は、1000棟以上もの風車が群立していたとの事。今は保存地区として観光的に残されていた。この地方の特徴である緑の壁に白い窓枠の民家が、絵本の中の絵のようにたたずんでいる。ザーン川を渡る大きな橋は、開閉式である。船が通る時は、油圧の力なんだろうか重い道路面をほぼ垂直に跳ねあげていた。山はない。牧場が地平線の [続きを読む]
  • ※ 夢から覚めない老人・井の頭公園にて
  • 先日、井の頭公園に行った時のことであった。かいぼり中だったため、水はほとんどなくヘドロが底面を覆っていた。 年配の人が、真剣なまなざしでヘドロの中を眺めていた。まるで、失った何かを探しているように。「なにか落としたのですか?」と尋ねてみた。その人は、目を細め遠くを眺めるように顔を上げて、答えた。「ええ、昔、この井の頭公園で無くしたものがあるのです」「ほう? それで、いつ、何を無くしたのですか」「学 [続きを読む]
  • ※世界遺産・白川郷
  • 白川郷の北の端に、小高い丘がある。その昔、荻町城があったとのこと。その丘から、合掌造りの集落が一望できる。その眺望は、まさに一大パノラマだ。右方には庄川が蛇行している。メイン通りの白川街道が、山の麓に消えている。民家と民家をつなぐ小路、田んぼのあぜ道・・・・遠いふるさとを想った。 [続きを読む]
  • ※ 雪の白川郷
  • バスを降りて、吊り橋(であい橋)を渡る。対岸の合掌造りの家並みもすっかり雪で覆われている。根雪の上に積もった雪は、ひと吹きの風で粉になって舞い上がった。雪を乗せた樹木の枝は重そうにたわんでいる。私は目的の撮影場所に急いだ。雪のない季節にも来ているので、道はすぐわかる。大通り(白川街道)に出たら、右方向に行くのだ。歩いて10分弱か・・・そこに3棟の合掌造りが、さも写真を撮ってくれと言わんばかりに並ん [続きを読む]
  • ※ 眼の手術
  •  大黒様の帽子のようなものを耳までかぶせられ、マスクをかけて、おもむろに手術室に入った。床屋さんの椅子のようなものがあるが、まわりには機械とかいろいろな器具があり、電気処刑イスのような気がしないでもない。ここまできたら、眼科医にまかせるしかないか・・・とあきらめて、電気イスに座った。 仰向けに寝かされると、穴の開いた布が右眼にあてがわれ、どうも接着剤がついているのか、眼が再び閉じないように皮膚を四 [続きを読む]
  • ※ 熟年離婚
  •  先日、10年ぶりに古い山の友と会って、久しぶりに一杯飲んだ。話の途中、「奥さんは元気か?」と尋ねると、「イヤー、別れたよ」と言う。驚いたけど、その兆候はあったのを思い出した。 彼(A)と二人で穂高・槍に行ったとき、天候が悪くなったので下山日が一日遅れた。当時は携帯もなく、一日二日帰りが遅くなっても気にしない主義だった。帰宅してから妻が「Aさんのご夫婦、なにかあるの?」と言う。どうしてかと尋ねると、予 [続きを読む]
  • ※中原中也  ポロリ、ポロリと死んでゆく
  • ポロリ、ポロリと死んでゆく。みんな別れてしまうのだ。呼んだって、帰らない。なにしろ、此の世とあの世だから叶わない。    中原中也 詩<中原中也:1907〜1937(30歳没)詩人、開業医の長男として生。短い生涯のうち、弟や自分の長男を亡くし、精神的打撃の後、結核性脳膜炎で急逝。>先日、5歳年上の親しい従兄弟が亡くなった。 あれは高校生の頃だったか、結婚したばかりのいとこ夫婦の新宅を訪ねた。新婚の祝いを兼 [続きを読む]
  • ※ 雪の降る日、北国を想う
  •  雪の降る日は、心が揺さぶられる。霞んで見えない空から、次から次へと落ちてくる雪片、その色は灰色の無数の点だ。樹木や建物の陰に入ると、純白の綿となって左へ右へと舞うように落ちてくる。 しかし、雪国の人にとっては、雪の降る日は心が砕かれる日かもしれない。何メートルもの雪が積もり、交通は遮断され、雪下ろしで屋根から落下して亡くなる人さえいる。過酷な自然現象の中にいる人たちの苦労は、雪の少ない地方の人に [続きを読む]
  • ※ 大雪の朝、すべって転んだ。
  • 1月22日午後、関東にも寒気団がやってきた。雪は絶え間なく降り続き、電車も止まる大雪となった。 わが家のカーポートは、片側だけの2本足で立っている。屋根の上の白い断面がみるみるうちに厚くなっていく。朝まで耐えてくれるだろうか・・・もしつぶれたら火災保険で何とかなると聞いていたが、車がへこんだらどうなるのだろう?まあ、なるようにしかならないと、考えるのはあきらめた。 朝になった。青空が全天を覆ってい [続きを読む]
  • ※二度とない人生だから
  • 坂村真民(詩人)終焉の地=砥部町在住の友人から、真民の詩が送られてきた。真民の詩は、人を勇気づけ、安らぎを与える。http://earth-words.org/archives/13304「二度とない人生だから 一輪の花にも 無限の愛を そそいでゆこう一羽の鳥の声にも 無心の耳を かたむけてゆこう二度とない人生だからつゆくさのつゆにもめぐりあいのふしぎと思い足をとどめて みつめてゆこう」          坂村真民 詩 [続きを読む]
  • ※春は近いぞ(メジロと邂逅)
  •   冬の晴れた日は空気が澄んで、身が引き締まる思いがする。古利根川沿いの小路を歩く。上空にも風はないのか、高い空に白い雲が2〜3片、じっとして動かない。陽射しが桜の木の枝を透かして、草の小路に縞模様を描いている。 ふと、小鳥のさえずりを耳にした。立ち止まり、その方向を見つめると、民家の庭にひとつがいのメジロがいた。 春はまだ遠いが、それでも「初春」には間違いない。「初春」と書いた賀状が、古い友から送 [続きを読む]
  • ※思い残しのない人生(ソバの食べ方)
  • 江戸っ子のソバの食べ方についての小咄を、南新二(1835〜1895.戯作者、小説家)が書いている。「ソバはざるに限る。箸の先につっかけて、さらさらとたぐり、ソバの先に、ほんの一寸か二寸、ツユをつけてつるつるとたぐりこむ。そうしなければ、ソバの香りがわからねえ。ソバは香りを味わうんだ。ツユの中でザブザブかき回して食ったら、ソバが泣くよ」といつも言っていたソバ好きの男が病気になった。明日まではもつまいというの [続きを読む]