小浜逸郎・ことばの闘い さん プロフィール

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小浜逸郎・ことばの闘いさん: 小浜逸郎・ことばの闘い
ハンドル名小浜逸郎・ことばの闘い さん
ブログタイトル小浜逸郎・ことばの闘い
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo
サイト紹介文評論家をやっています。ジャンルは、思想・哲学・文学などが主ですが、時に応じて政治・社会・教育・音楽な
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供60回 / 365日(平均1.2回/週) - 参加 2015/06/10 12:13

小浜逸郎・ことばの闘い さんのブログ記事

  • 言葉の虚構性と実体化作用
  • http://amzn.asia/1Hzw5lL先ごろ、『日本語は哲学する言語である』(徳間書店)という本を書きましたので、その中で考えたことの一部を少し変奏して書いてみようと思います。言葉はふつう、コミュニケーションの手段と考えられています。しかしこのコミュニケーションというやつ、じつに厄介です。私たちは、意思伝達がうまくいかず、見解が対立してちっとも折り合えない事態にしばしば出くわしますね。それどころか、こちらの言う [続きを読む]
  • 万葉の森を訪ねる(その3)
  • それでは残った三名の選歌を紹介します。Dさん(六十代・男性): ・あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る(20)          額田王 ・紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑにわれ恋ひめやも(21)        天武天皇 ・東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ(48)            柿本人麻呂 ・磐代の浜松が枝を引き結びまさきくあらばまた還り見む(141)         有 [続きを読む]
  • 万葉の森を訪ねる(その2)
  • さてそれでは、各メンバーがどんな歌を選んだかをここに掲げましょう。万葉集鑑賞の参考にしていただければ幸いです。Aさん(三十代・男性):(彼は巻十一以降に限定して選歌しています。) ・淡海の海沈く白玉知らずして恋ひせしよりは今こそ益れ(2445)      柿本人麻呂歌集 ・燈の影にかがよふうつせみの妹が笑まひし面影に見ゆ(2642)       作者未詳 ・八釣川水底絶えず行く水の続ぎてそ恋ふるこの年頃を [続きを読む]
  • 万葉の森を訪ねる(その1)
  • 今からちょうど一年前、大岡信編訳『小倉百人一首』をテキストにして、「私が選んだ十首」を
    発表して語り合う会というのを催しました。その模様と、筆者の選歌および感想は、以下のUR
    Lでご覧いただけます。https://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo/e/888a79da294ef49422b0607b733ce51dhttps://blog.goo.ne.jp/kohama
    itsuo/e/eb13abafd9fe29dd02ad0aebcddef440https://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo/e/888a79da294ef49422b0607b733ce51 [続きを読む]
  • 冷房装置代ケチって亡国へ
  • 今から三年前の2015年8月27日、安倍首相は、遠藤利明五輪相が新国立競技場の整備計画について説明したところ、「冷暖房はなくてもいいんじゃないか」と指摘しました。https://www.sankei.com/politics/news/150828/plt1508280044-n1.html「2651億円→1640億→1595億円→1550億円。(中略)首相自ら新計画の発表前日となる27日、冷暖房設備のカットを指示するなど土壇場まで調整を続けた結果、旧計画から1101 [続きを読む]
  • 角栄の政治家魂を復権させよう
  • 西日本を襲った豪雨は広域にわたって大被害を及ぼしました。不幸にして亡くられた方たちに心よりお悔やみを申し上げるとともに、被災者の方たちが一刻も早く立ち直ってくださることをお祈りいたします。今回の災害では、これまでにも増して、インフラの未整備や経年劣化したインフラのメンテナンスを怠ってきた行政の怠慢が露呈しました。長年の間、緊縮財政に固執してきた財務省による人災の面が色濃く出たと思います。ところで、 [続きを読む]
  • 『万引き家族』を見て(その2)
  • あらすじを続けます。翔太は施設に入れられ、そこから学校に通うことに。ゆりは両親の下へ。母親は相変わらずゆりに冷たく、化粧中にゆりが頬を触ってしまうと、「痛ッ!」と言って「ごめんなさいは!」と強く繰り返します。ゆりは答えません。頬の傷は明らかに夫の仕業です。その後すぐ母親は「お洋服買ってあげようか」と懐柔にかかりますが、ゆりは首を横に振ります。施設から一日外出してきた翔太は、アパート住まいをしている [続きを読む]
  • 『万引き家族』を見て(その1)
  • 数日前、カンヌ国際映画祭で栄誉あるパルムドールを獲得した是枝裕和監督の『万引き家族』を見てきました。じつに緻密に組み立てられた傑作です。ミステリー仕立てにもなっているので、そういう楽しみかたもあり。是枝監督の映画は、これまで『歩いても歩いても』と『そして父になる』の二本しか見たことがありませんでしたが、三作見た限りでは、本作が群を抜いていると思います。というか、彼が追求してきたテーマ――「不全を抱 [続きを読む]
  • 安倍政権20の愚策(その3)
  • (17)外国人土地取得にかかわる無規制中国が日本の土地を爆買いしています。すでに北海道や
    沖縄を中心に、全国土の2%が中国人の所有になっています。https://www.recordchina.co.jp/b190071-s0-c20-d003
    5.html2%というと静岡県全県にほぼ匹敵します。http://www.sankei.com/world/news/170225/wor1702250023-n1.htmlhttp:
    //blog.goo.ne.jp/sakurasakuya7/e/884073e66a98c0319f25170316a099a9古くは2005年、国交省主催の講演会で [続きを読む]
  • 安倍政権20の愚策(その2)
  • (11)農協法改革2015年8月、政府は農業分野に外国資本の参入も可能となる農協法改革を行いました。例によって調子いいことを謳っていましたが、この改革の趣旨を露骨に示せば、①農家保護団体「全中」を解体し、個別農家、単位農協をバラバラに市場に向き合わせる。②農業委員会の委員を首長専任制とし、農業以外の大企業もそこに参加させる。③農協の要件を緩和し、株式保有者の利益、外資の参入に資するように「自由化」する。 [続きを読む]
  • 安倍政権20の愚策(その1)
  • 首都圏ではまだ梅雨が明けていないのに、真夏日が続いていますね。外を歩いていると、照り付ける太陽で体はほてり、頭はぼーっとなりそうです。皆さんも熱中症にはぜひお気を付けください。さてこのあたりで頭の整理のために、安倍政権がいかに拙い政策を打ってきたかを、その不作為も含めて列挙し、端的に批判することにしましょう。これを筆者なりに数え上げてみたところ、何と20項目にも及びました。これではかえって頭を冷やす [続きを読む]
  • オノマトペアの謎
  • みなさんは、オノマトペアに興味を持ったことはありませんか。ワイワイとかガタガタとかウキウキとかいったあれですね。今度出版する『日本語は哲学する言語である』(徳間書店・7月刊)という本の中で、これについてちょっと考えてみたのです。本では、それほど掘り下げることができなかったのですが、ゲラ校正がすんでからも気にかかっていたので、もう少し掘り下げてみました。日本語が豊富なオノマトペアを抱えていることは、 [続きを読む]
  • 所有者不明の土地対策は、爆買いを誘発する
  • 所有者不明の土地は全国で410万ha、これは九州全域を超える面積です。2040年には北海道本島に匹敵する720万haに及ぶと推計されています。政府は、管理できない土地の所有権を所有者が放棄できる制度の検討に入りました。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31241990R00C18A6MM0000/一方、参院本会議では、所有者不明の土地を公共目的に限って使える特別措置法を可決しました。防災や都市計画の妨げになるというのが理由です。こ [続きを読む]
  • 今こそ英語教育の大転換を
  • 日本人の英語能力が他のアジア諸国に比べて極めて劣っている事実は、しばしば問題になります。しかしそのこと自体を恥じる必要はありません。アジア諸国はずっと欧米諸国の植民地でしたから、公の場面で現地語を使うことが許されず、欧米語(特に英語)の使用を強制されたのです。また、そもそも日本語は、その文法構造が欧米語とまったく異なっています。ドイツ人やフランス人が英語を習得するのとは、その難易度の差に雲泥の相違 [続きを読む]
  • 西洋的言語観からの脱却を
  •  以下は、7月に刊行予定の拙著『日本語は哲学する言語である』(徳間書店)の「あとがき」として書いた文章に若干の訂正を加えたものです。つい先ごろ、庭に名前のわからないきれいな花が二種類咲いているので、どうしてもその名を知りたくなって、「Green Snap」というアプリに助けを求めました。花の写真を取って送ると、コンピュータか人間が、「何々かも」という形で答えを送り返してくれるのです。コンピュータの方は見当は [続きを読む]
  • 「骨太の方針」をどう評価するか
  • 報道によりますと、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31045710Y8A520C1000000/政府が6月中旬に閣議決定する「骨太の方針」の原案が5月28日、明らかになりました。その要点をまとめます。(1)消費税は、予定通り2019年10月に10%に値上げする(2)19年度と20年度予算で、税率引き上げによる需要変動の平準化に万全を期す(3)PB黒字化達成を25年度に先送りする(4)21年度時点での中間検証では、いずれも対GDP比で、   [続きを読む]
  • 自殺幇助はどこまで許されるか(その3)
  •  明らかな犯罪行為と美しい幇助との間に無限のヴァリエーションがあると言いましたが、意図的な自殺とは別に、現代では、病院における末期患者の安楽死の問題が大きくクローズアップされています。 苦痛の耐えがたい末期患者などに医師が毒物を注射して行う積極的安楽死は、本人の意思(または意思が確認できない場合は近親者の同意)にもとづくので、一種の自殺幇助です。もちろんそこには、厳しい条件が付けられます。 これが [続きを読む]
  • 自殺幇助はどこまで許されるか(その2)
  •  さて法と道徳とはもちろん同じではありません。違法性を問われなくても、道徳的には許されないことはたくさんあります。法はそれを管理・運用する機関が取り上げた場合のみ有効性を発揮するので、法を取り締まる機関が見逃せば罪に問われることはありません。道徳の方が生活の全局面にその力を及ぼすので、法よりもずっと広い範囲をフォローします。しかしその分だけ、何が道徳的で何が道徳に悖るのか、その境界があいまいです。 [続きを読む]
  • 自殺幇助はどこまで許されるか(その1)
  • 以下の文章は、「月刊Voice」2018年6月号に寄稿した記事を、タイトルを変えて転載したものです。3回に分けて掲載します。 思想家・西部邁氏が二〇一八年一月二一日、東京都大田区の多摩川で自裁されました。発見当時、西部氏は土手の樹木にロープで体を結びつけていましたが、手が不自由で単独作業は不可能とみられていたことから、捜査関係者は、当初から事件性を疑っていました。 四月五日、西部氏と親交があり深く彼の思想を [続きを読む]
  • 「非行」としての保守――西部邁氏追悼
  • 以下の文章は、藤井聡氏が主宰する雑誌『表現者クライテリオン』(2018年5月号)の「西部邁 永訣の歌」に寄稿した文章に微細な修正を施した上で、転載したものです。ちなみに原稿執筆の時点では、西部氏の自裁を幇助した容疑で二名の人が逮捕された報道はなされていませんでしたが、報道事実の後でも、この文章には何ら変更の必要がないと考えていることをおことわりしておきます。 思想というものを、一人の人間の血肉から引き [続きを読む]
  • 高度大衆社会における統治の理想
  • 前回このブログに、「誰が実権を握り、日本を亡国に導いているか」という記事を投稿し、多くの方の支持をいただきました。またこれとほぼ同じ記事を三橋貴明氏主宰の「新」経世済民新聞にも投稿し、ここでもかなり好評でした。これらの支持をお寄せくださった方に感謝いたします。しかし中には、「右顧左眄していて、何を言いたいのかよくわからない」といった意味のコメントもありました。こうしたコメントを寄せる人々には、失礼 [続きを読む]
  • お知らせ一部修正とお詫び
  • 前回のお知らせで、拙著『福沢諭吉 しなやかな日本精神』の発売を予告いたしましたが、内容の一部に変更が生じましたので、改めてお知らせいたします。定価が864円+税となっておりますが、これは、アマゾンに掲載されている価格です。現時点(2018年5月8日)では、アマゾンに予約お申し込みをしていただければ、この価格で購入できます。しかし、正式な価格は960円+税です。この食い違いは、版元とアマゾンとの間での手違いによる [続きを読む]
  • お知らせ
  • 5月17日(木)拙著『福沢諭吉 しなやかな日本精神』(PHP新書)が発売になります。日本の独立のために何をなすべきか。攘夷思想とも欧米崇拝とも一線を画した福沢の「しなやかで強靭な日本精神」に肉迫する刮目の書。定価864円+税アマゾンで予約受付中!https://www.amazon.co.jp/%E7%A6%8F%E6%BE%A4%E8%AB%AD%E5%90%89-%E3%81%97%E3%81%AA%E3%82%84%E3%81%8B%E3%81%AA%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B2%BE%E7%A5%9E-PHP%E6%96%B0%E6%9 [続きを読む]
  • 誰が実権を握り、日本を亡国に導いているか
  • GWたけなわですが、やはり大切なので、堅苦しい話題を。財務省の不祥事が続く中、与党の中からは解散総選挙の声も出ています。森山国対委員長が4月25日、「内閣不信任決議案が出されれば、衆院解散も一つの選択肢」と述べましたが、二階幹事長はこれを否定しました。これはたぶん合意の上の役割分担でしょう。解散されては困る野党へのちょっとした脅し。万一総選挙ともなれば、国民の政治参加の機会というわけで、マスメディア [続きを読む]
  • 道徳過剰社会の弊害
  • 大学のゼミで、筆者自身が2006年に書いた短いエッセイ(『子ども問題』ポット出版所収)を配布して、その感想文を書いてもらいました。書き手が筆者であることは最後まで伏せておきました。以下にその全文を転載します。 私は自宅近くのバス停に近づいた。バス停の後ろにベンチがあり、四年生くらいの可愛い小学生の男の子がひとり座っている。私が彼のとなりに腰掛けると、彼はちらと私のほうを気にする素振りを見せた。 ほ [続きを読む]