尚(創作小説屋) さん プロフィール

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尚(創作小説屋)さん: 創作小説屋
ハンドル名尚(創作小説屋) さん
ブログタイトル創作小説屋
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/shou0530
サイト紹介文中3男子の真面目な青春物語連載中。一応BL。他、高校同級生カップルの28年愛等。完結・読切・色々
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供101回 / 365日(平均1.9回/週) - 参加 2015/06/15 10:23

尚(創作小説屋) さんのブログ記事

  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係26
  • 【哲成視点】 オレの目の前で、今度は、暁生が村上享吾を殴った。「わーーー! なんなんだよーーーー!!」 思わず大声で叫んで、「キョーゴ、大丈夫か?!」と、駆け寄ると、村上享吾はなぜか、オレがものすごく面白いことを言ったかのように、ゲラゲラと笑いだしたのだった……*** その事件が起きる一週間前。 2学期の期末テストを明後日に控えて、クラス中、ピリピリしていた。このテストの後に内申が決定するので、最後 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係25
  • 【享吾視点】 合唱大会が終わって、1ヶ月経った。 村上哲成とは、さらに仲良くなった気がする。家に行ってピアノを弾くのはもちろん、一緒に勉強をしたり、ファミコンをやったりするようにもなった。 でも、松浦暁生の前では、あいかわらず、よそよそしくしている。 はじめのうちはそれにムカついていたけれど、二人の秘密のサインを決めてからは、むしろ優越感に浸れるようになった。(………またあとで、だ) 松浦の隣を歩 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係24
  • 【哲成視点】 たぶん、おそらく、きっと、オレは恋愛とかそういうことに関して、遅れているのだと思う。 クラスの男子が喜んで見ている露出度の高い女の写真を見せられても、気マズイだけだし、男女間の具体的な写真にいたっては、正直「気持ち悪い」と思ってしまう。 なんて、誰にも話したことのない話を、村上享吾に話してしまったのは、今、奴が弾いているピアノの音が、母の音と似ているからかもしれない。「それは、女性を [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係23
  • 【哲成視点】『オレは、仲良しのつもりはない』と、村上享吾に言われて、自分でもビックリするくらい、落ち込んだ。その落ち込みの波は、ジワジワと広がって、昼休みには弁当を食べる気にもなれなくて、机に突っ伏してしまうくらい大きくなった。(仲良しのつもりはないって………) オレは結構仲良しのつもりだったのにな……。 村上享吾はオレの前では笑ったり、弱音を吐いたりしていたし、オレも奴の前では素になれていたし、 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係22
  • 【享吾視点】 松浦暁生を殴ったことにより、自宅謹慎処分となった。 ……ということになっているけれど、正確に言うと、「昨日の今日で学校に出てくると騒ぎになるから」と、担任の国本先生から欠席することを勧められて、金曜日と土曜日を休むことにしただけだ。処分ではないから、内申書には書かれないので安心して、と言われた。「村上君が暴力をふるうなんてよほどのことがあったのよね?」 先生にだけは本当のこと話して? [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係21
  • 【哲成視点】 村上享吾が松浦暁生を殴った件は、あっという間に学校中に知れ渡った。 タイミング悪く、殴った瞬間を学年主任の先生に見られてしまったことと、お喋り女子二人がたまたまその場を通りかかったことは、もう運が悪かったとしか言いようがない。「三角関係のもつれってやつ?」「は?」 翌日の昼休み、西本ななえに大真面目な顔で問われて、意味が分からず「は?」としか言えないでいると、「テツ君のことを、享吾君 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜初詣の願い事
  • 連載分、書き終わりそうもないため、潔く諦めて??「風のゆくえには」シリーズ本編主人公・渋谷慶(小児科医師)と桜井浩介(フリースクール教師)の高校同級生カップルの現在の小話を一つお送りいたします。『風のゆくえには〜初詣の願い事』【浩介視点】 生徒達から時々聞く『合唱コンクール』という行事が、どういう雰囲気のどういうものなのか、イマイチ想像ができない。 と、いうのは、おれの通っていた私立男子中学では『 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係20
  • 【享吾視点】 それは、ほとんど無意識の行動だった。「黙れ!」 自分の怒鳴り声がどこか遠くから聞こえてきたのと同時に、ゴッと手に衝撃が走った。その瞬間、廊下の壁にぶつかった松浦暁生の姿が視界に入ってきて……「うわ! 暁生! 大丈夫か?!」「………っ」 そして、オレには見向きもせずに、松浦に駆け寄った村上哲成の姿を見て、心臓の奥の方が痛くなった。殴った手の痛みよりも、心臓が痛くて痛くて……オレはその場 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係19
  • 【享吾視点】 合唱大会の翌日、村上哲成は遅刻ギリギリに飛び込んできた。いつもはわりと余裕をもってくるのに珍しい。顔色も悪いし元気もないし、具合が悪いんだろうか…… ちょっと心配になったものの、休み時間は移動教室が多くて接することもできず、帰りはホームルーム終了後、村上はすごい勢いで出て行ってしまったため、何も話せなかった。でも、学級委員の仕事を終わらせて、人気のなくなった昇降口にようやく到着したと [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係18
  • 【哲成視点】 合唱大会が無事に終了した。 うちのクラスは、見事に金賞を獲得。そして、村上享吾は伴奏者賞をもらった。 村上享吾の伴奏は「別格」だったと、音楽の先生も大絶賛していた。まるで何人もの人が弾いているかのように、場面場面で音色を変えていて、伴奏として合唱を支えているだけでなく、自らも合唱の一部のように歌っているところもあった……とかなんとか。 何人もの人が弾いているかのよう、というのは、オレ [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係17
  • 【享吾視点】 合唱大会本番。「頼んだぞ」と、隣に並んでいる村上哲成が、オレの左手をギュッと握りしめてきた。見下ろすと、クルクルした瞳と真っ直ぐに視線があった。「本気、だせよ?」「…………」 本気……「………おお」 ギュッと握り返す。その温もりが勇気をくれる。 もう、色々考えるのはやめよう。オレはオレの出来る事をする。今のオレのすべてをかけて。*** 本番前日…… 合唱大会で伴奏をするということは、母 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係16
  • 【享吾視点】 様子がおかしかった村上哲成は、翌朝の合唱大会の朝練にも来ず、遅刻ギリギリで教室に入ってきた。そして、大きなマスクをしていて、「風邪引いた」と、授業中も度々鼻水をかんでいた。それに誤魔化されて、誰も村上の本当の異変には気がついていない。でも、オレは知っている。奴は、昨日の夕方から様子がオカシイ。「今日もピアノの練習に寄ってもいいか?」「………おお」 放課後、コクンと小さく肯いた村上と一 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係15
  • 【哲成視点】 昼休みの合唱練習が終わった直後、「松浦君って彼女できたの?」と、眉を寄せた西本ななえからコソコソっと言われて、「へ?」と素できょとんとしてしまった。松浦君、というのは、オレの幼なじみで親友の松浦暁生のことだ。暁生に彼女ができたなんて聞いたことがない。「できてないけど……なんで?」「昨日、横浜で見かけたんだよねえ……」 西本曰く、昨晩、横浜のボーリング場の近くで、暁生が高校生くらいの派 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係14
  • 【哲成視点】 合唱大会の練習は順調に進んでいる。 うちのクラスはやる気がある奴が多いから、練習が楽しい。何より、村上亨吾の伴奏がものすごく良い。包み込むみたいな深い音。いくつかのクラスをスパイしてきたけれど、こんな音で弾いてる伴奏者は一人もいなかった。 奴のピアノは特別だ。「なあなあ、何か他の曲も弾いてくれよー」 村上亨吾は、自分の家にピアノが無いということで、オレのうちに毎日のように寄ってはピア [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係13ー2
  • 【哲成視点】「ただいまー……」 シンとした家の中に自分の声が響き渡る。もう何年もそうしてきているのに、全然慣れない。 廊下にカバンを放り投げてから、手を洗う。うがいをする。それから、リビングに入って、母の写真に手を合わせる。「ただいま」 写真の中の母は、いつものように優しく微笑んでいるだけだ。『オレ、中3の合唱大会で絶対この曲歌うから! 母ちゃん見に来てよ?』『流浪の民』のカセットテープを繰り返し [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係13ー1
  • 【亨吾視点】 合唱大会という行事は、毎年どのクラスでも多かれ少なかれ揉め事が起こる。 ほとんどのクラスの揉め事の原因は「男子が真面目に練習しない」ということだけれども、うちのクラスはそれには当てはまらなかった。男子はわりとやる気のある奴が多くて問題ないのだ。問題は女子だ。「自由曲を変更したい」と、女子達が言い出した。理由は、今決定している自由曲『流浪の民』には各パートにソロがあるのだけれども、女子 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係12
  • 【哲成視点】 最近、村上享吾の様子がおかしい。なんだか、よそよそしいのだ。 ……あ、いや、別に、以前は仲良くしてた、というわけではない。でも、話しくらいはしていた。でも、今は話しかけても素っ気ないというか……「だから、あいつはそういう奴なんだって」 帰り道、オレの親友・松浦暁生に話すと、肩をすくめてそう言われた。「気分屋なんだよ。本気で相手してると振り回されるだけだぞ?」「えー……」「相手にすんな [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係11
  • 【享吾視点】 夏休みが明けても、『村上享吾が渋谷慶をわざと怪我させた』という噂は根強く残っていた。「出所どこなんだよっ」と、村上哲成は怒ってくれているけれど、本当のことなんか言えるわけがない。 この噂をいまだに広めているのは、おそらく…… 村上の親友・松浦暁生だ。*** 夏休み中の塾の帰り、松浦暁生に呼び止められた。村上哲成は用事があるとかで急いで帰ってしまったため、珍しく、松浦は一人だった。この二 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係10
  • 【享吾視点】 夏休みに入り、塾に通うことになった。駅近くにある総合塾だ。「みんな通ってるんですって」 と言う母に強制的に通うことを決められた。母は『みんな』という言葉に弱い。『みんな』がしていることをするように言う。「一番下のクラスにはならないでね」 とも言われた。この塾は、入塾する際にテストがあり、選抜クラス・普通クラス・基礎クラスの3つに分けられるそうだ。母は『みんな』がいる『普通クラス』に入 [続きを読む]
  • 4444日
  • 本日このブログ、開設 4444日でございます。↓↓↓↑↑↑4000日の時に、「次は4444日ですかね?」とコメントをいただいたのですが、その時は、まだまだ先だな〜〜〜と思っていたのに、もう来た!!気が付いてよかったー!!時が経つのが早すぎて……ホントあっという間ですねえ。長々とお付き合いくださっている方、本当にありがとうございます。新しく目に止めてくださった方、本当にありがとうございます。学生時代 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係9
  • 【哲成視点】 その試合での村上享吾はものすごかった。光のオーラを纏っているようだった。「享吾、いつもと全然違う」と、渋谷も目を丸くしていた。渋谷によると、スピードもまるで違ったらしい。 バスケ部は残念ながら負けてしまったのだけれども、村上享吾の活躍は結構な噂になり、翌日、クラスでも話題になっていた。「実は享吾君って、かっこよくない?」「私は球技大会の時から気がついてたよ!」 なんて女子達がコソコソ [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係8
  • 【哲成視点】「かなりマズイ感じなのよ」と、バスケ部の荻野夏希が教えてくれた。「享吾君、バスケ部女子からだけじゃなくて、1、2年の男子からも無視されてるの」「え、何で」 バスケ部女子は、別名『渋谷慶親衛隊』って言われるくらい、渋谷のファンが多いから、渋谷に怪我させた村上享吾が無視されるのは分かる。でも、下級生男子って……「男子まで?」「うん。バスケ部男子って、実は渋谷君のファン多かったし……それに変 [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係7
  • 【享吾視点】 何が起こったのか、はじめは分からなかった。 気が付いたら、渋谷慶が呻き声をあげながら膝を抱えて倒れていて、「先生呼んでこい!」と、上岡武史が下級生に向かって怒鳴っていて、女子部員の悲鳴が体育館に響き渡っていて…… その後、渋谷は顧問の先生に車で病院に連れていかれ、練習は中止となった。「あれ、ヤバイかもな……」「来週の試合、どうすんだよ」 みんながボソボソと話している声が遠くから聞こえ [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係6
  • 【哲成視点】 球技大会で、オレの参加したバレーボールのチームはベスト4に入った。全校36クラス中のベスト4なんだから相当すごい。「テツ君、練習頑張った甲斐があったね」と、学級委員の西本ななえは手放しで褒めてくれた。確かにオレは練習は頑張ったけど、本番ではたいしてボールに触っていないから、活躍したのかと言われれば「全然」。でも、役割は果たした、らしい。「自分の目の前にきたボールだけは、必ずあげろ。あ [続きを読む]
  • BL小説・風のゆくえには〜2つの円の位置関係5−2
  • 『バレーボールの村上哲成と卓球の井上をチェンジする』と、球技大会の出場選手に関して、石田と林から提案された件は、翌朝、もう一人の学級委員・西本ななえに判断を仰ぐことにした。正直、変な責任をおいたくなかったからだ。 ベテラン学級委員の西本は、オレの話をふんふん肯きながら聞いてくれた後、「享吾君は、チェンジに反対なんだ?」「あ、いや……」 なるべく中立を保って話したつもりなのに、あっさりと内心を見破ら [続きを読む]