武永隆 さん プロフィール

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武永隆さん: 武永隆の脳ブログ
ハンドル名武永隆 さん
ブログタイトル武永隆の脳ブログ
ブログURLhttp://www.brain-world-plus.com/
サイト紹介文脳科学でビジネスライフを快適に… 脳研究者が書く「脳科学 × ビジネス」のお話です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供28回 / 365日(平均0.5回/週) - 参加 2015/06/28 10:41

武永隆 さんのブログ記事

  • 左脳は言語処理、右脳は図形処理がやや得意
  • 右脳左脳ネタ(笑)左脳は論理的な処理をするが、右脳は直感的・感情的な処理をする。日本人は左脳ばかり鍛えて創造力に乏しい。だから、右脳を鍛えましょう。などという、右脳左脳ネタは、もちろん疑似科学です。ただ、右脳と左脳が全く別物ではないにしても、多少の違いがあるとは思います。その違いが小さいからこそ、右脳と左脳の違いがまだ明らかになっていないとも言えます。当初は、例えば、言語に障害のある患者さん [続きを読む]
  • 右脳も左脳も単独で記憶できるし、脳半球間でコピーもできる
  • (復習)脳梁が右脳と左脳をつなぐのでしたね今回の内容をよりご理解いただくため、前回ご紹介したマイヤーズの実験(1956年)を簡単に復習しておきましょう。左右の目から脳半球に情報を送る神経線維が交差する視交叉を前後に切って片目で課題のトレーニングします。この処置により、例えば、左目でトレーニングすれば、左脳にしか情報はいきません。マイヤーズの実験では、視交叉を前後に切って、左目でトレーニングした後 [続きを読む]
  • 脳梁が右脳と左脳をつなぐのはなぜ分かったのか
  • 脳梁の太さに男女差はありません本論に入る前に、脳梁(のうりょう)の男女差についてちょっと書いておこうと思います。右脳と左脳は、脳梁でつながっています。・左脳は論理的に処理し、右脳は感情的に処理する・女性の方が感情的になりやすいのは、右脳と左脳をつなぐ脳梁が太いからなんてことも言われているようです。もちろん、「左脳は論理的に処理し、右脳は感情的に処理する」からして間違いです。さらに、脳梁の太さ [続きを読む]
  • 右目は左脳、左目は右脳、ではありません
  • 意外に多いビジネス書での脳科学情報の誤りビジネス書でも脳科学を参考にしたものが結構ありますね。ただ、誤った記述を目にすることが割とあるので、ときどき手にしてチェックしています。脳科学が正しく使われているかの市場調査というわけです。 先日、ビジネス書を読んでいて、中国の諺らしい「左図右書」が取り上げてられているのを目にしました。左目で図を見て、右目で文を見るとよい、という意味だそうです。で [続きを読む]
  • 右脳も言語機能に必要です
  • 左脳に言語機能があるということはよく知られています。では、右脳が言語の処理を全くできないのでしょうか?実は、右脳にも言語機能はあって、語彙でいうと10歳程度の理解度はあると考えられています。 脳損傷とリハビリ脳梗塞などで脳が損傷されると、手足が麻痺したり、言葉処理ができなくなったりします。症状の出方が違うのは、脳の各領域で担当する機能が違うからで、これを脳の機能局在と言います。脳のどの領域 [続きを読む]
  • パラチオンメチルという毒物について
  • 今朝(2017/2/24)、一瞬でしたが、金正男氏暗殺に使われたのは、パラチオンメチルという毒物だというニュースに流れました。その後、すぐにマレーシア警察の発表として遺体から神経剤VXが検出されたとの報道がありました。なぜ、パラチオンメチルという名前が出て来たのか分かりませんが、どうやら、VXの可能性が高いようです。VXについては、先日ブログ(武永隆の脳ブログ「金正男氏暗殺?に使われたVXガスとは何か」)で [続きを読む]
  • ブローカ野の発見と言語中枢
  • 前々回、右脳と左脳は、例えば運動や感覚の面で同じ機能を持つ脳領域が左右対称に位置しており、左脳が右半身を、右脳が左半身を担当しているという違いしかないケースが多い。そして、そのような左右の分担する必要がない、話をするなどの機能は、右脳と左脳のいずれかが「主」として機能し、もう片方が「従」として機能するのではないか、ということを書きました。今回は、その「話す」機能を担う運動性言語中枢(ブローカ [続きを読む]
  • 金正男氏暗殺?に使われたVXガスとは何か
  • 北朝鮮の金正男氏が暗殺されたとの報道がありました。その殺害に使われたのが VXガス との情報も。(一瞬、ニュースで流れたパラチオンメチルについては、武永隆の脳ブログ「パラチオンメチルという毒物について」をご覧ください)VXガスは、体にどのように作用するのでしょうか?VXガスというのは、サリンに似た毒物で神経系に作用し、サリンの28倍の毒性を持つとされます。サリンと比較しながらみていきましょう。 VXガスと [続きを読む]
  • 右脳と左脳で同じこと違うこと
  • 身体の左右対称性どうやら、右脳と左脳は全く違う働きをすると思っている人が少なくないようです。確かに、違う面もあるにはありますが、同じ面もたくさんあります。脳の前に、身体についてみておきましょう。ヒトの身体はおおよそ左右対称にできていますので、左右に2つあるものが多いですね。腕も2本、脚も2本、目も耳も2個、腎臓や肺も2個。そして、それぞれ基本的には同じ機能を持っています。 脳の左右対称性 [続きを読む]
  • 顧客に見限られないためにも必要な脳科学リテラシー
  • 巷にあふれる右脳左脳ネタはエセ科学  アナタは右脳派?  それとも、左脳派?とかいう右脳左脳ネタをよく見聞きします。右脳派か左脳派かを知るための診断サイトやアプリもあったりしますね。なんでも、右脳と左脳は情報処理のタイプが違うのだそうです。 左脳:論理的な処理や言語の処理 右脳:直感的・創造的・非言語的な処理や感情の処理で、日本の教育では左脳ばかりをトレーニングして創造性が養われないから、右 [続きを読む]
  • 脳全体を知らないと脳科学者とは言えない?
  • 脳科学は神経科学の一部「脳科学」という言葉は、研究者の間ではあまり使われません。日本でも欧米でも、学会で流通している言葉は、「脳科学」ではなく「神経」です。脳の主役はニューロン(神経細胞)ですが、ニューロンは脳だけでなく全身に張り巡らされています。脳におけるニューロンの役割というと、コンピュータみたいな情報処理のイメージが強いかもしれません。そもそも、ニューロンには遠くまで速く情報伝達をする [続きを読む]
  • 研究者は世俗に無関心で情報発信が下手
  • 脳への関心は高いようですが、疑似科学としての「脳科学情報」があふれて、あやしい「脳科学者」が専門家としてもてはやされてしまっています。どうしてこんなことになってしまったのでしょうか?それは、あやしい情報が正されることなく、発信者も増えるなどして、拡大再生産され続けた結果と言えるでしょう。 まともな研究者の本もありますもちろん、まともな研究者が何もしてこなかったわけではありません。忙しい合 [続きを読む]
  • 「脳科学」は日本発の最近の言葉だったりする
  • 「脳研究」は最近登場した言葉前回は、脳科学者は「脳科学」という言葉に慣れていないというお話でした。「脳科学」という言葉は、いつごろ登場したのでしょうか?行政や脳関係の出来事などの流れをざっと振り返ってみましょう。 1987年8月 科学技術会議が「脳・神経系科学技術の基本方策に関する意見」をまとめる。1990年 アメリカの議会が、「脳の10年」を決議し重点研究を開始。1992年6月 小川誠二博士らが fMRI [続きを読む]
  • 脳科学者は「脳科学」という言葉に慣れていない
  • 脳科学者は「脳科学」という言葉を避ける傾向にある意外かもしれませんが、脳や神経の研究者は、自分の専門分野を「脳科学」と言ったり、自身を「脳科学者」と言ったりすることを避ける傾向にあります。何だか不思議ですよね。研究現場にいる私(武永)も同じ業界の人間として、その気持ちがよく分かります。ただ、私(武永)が一般の方に自己紹介するときには、「脳科学者」という肩書きを使うことも割と多いです。それは [続きを読む]
  • 怪しくない脳科学本の選び方
  • 疑似科学に騙されないためのリテラシー疑似科学というのは、科学的にみえるけれども、科学的根拠がないもののこと。脳科学が疑似科学として扱われるときは、科学的根拠がないのに、前頭葉とか、扁桃体とか、海馬とか、ドーパミンとか、アセチルコリンとか、専門用語を無理やり関連付ける手口がよく見られます。基本的な知識がないと、専門用語が出てきただけで「へぇ〜」となってしまうのも、ある程度無理のないこと。騙す方 [続きを読む]
  • 右脳人間とかいうのは疑似科学です!
  • 脳への関心はまだまだ高いようです。でも、疑似科学だらけの単なる脳ブームに終わってほしくないところ。日本人はブームを形成しやすいですが、脳ブームの背後には多面的な脳への関心があるように思います。健康面、娯楽面、教育面の3つの側面から簡単にみてみましょう。 健康面からの脳への関心日本では高齢者人口が急増しており、認知症も他人事ではありません。身近な親族や自分自身に起こりうる危機感から、脳のこ [続きを読む]
  • テキパキできなくても頑張れば大丈夫(多重課題と前頭前野)
  • 背外側前頭前野(DLPFC)とは前頭前野という脳領域のことをお聞きになったことはあるかと思います。脳の表面を大脳皮質といって、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つに分けられます。前頭葉は、その名の通り脳の前側の領域です。 「後頭葉は、視覚に関わる」 「側頭葉は、聴覚に関わる」 「前頭葉は、思考に関わる」とも聞きますよね。どれもウソではありませんが、特に、前頭葉については注意が必要です。例えば、手 [続きを読む]
  • 行動随伴性から考える物忘れ防止法
  • いきなりですが、問題です。地下鉄の忘れ物で第1位は何だと思われますか?  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓答えは、「傘」。まあ、そうだろうなって感じですが、なぜ、忘れてしまうのでしょう?とても重要な理由の一つ。それは、、、地下鉄のホームは、雨が降っていないから。あれ? 今、苦笑いされました?(笑)これ、結構、真面目な話なのです。 トイレから出るときに電気を消し忘れやすいワケ(行動随伴性)例えば [続きを読む]
  • 気を付ける!ではなく行動から対策しましょう
  • あなたは、探し物をよくされますか?探し物はイライラして精神衛生上よくないですし、時間の無駄にもなりますので、できるだけ避けたいところですね。そのような無駄をどうやったらなくせるか、を考えてみましょう。 電車で遭遇したエピソード先日、電車で近くにいた、二十歳前後?の女性二人の会話です。A 「スマホなくなってん」B 「えっ、マジで?」A 「置いたとこ、ちゃんと覚えてたつもりやねんけどな」B 「誰 [続きを読む]
  • ツラい体験の直後は似たような状況を避けるべし
  • つらいことがあったとしても、無理をして頑張っていませんか?少なくともその直後は無理をしない方がよさそうです。特に、頑張り屋さんは気を付けないと。今回は、そんなお話を。 汎化とPTSDヒトの脳には、汎化という機能があります。条件付けされた刺激だけでなく、関連した刺激や条件でも反応や学習効果が起こることです。全くそのものでなくとも共通点を見つけて、関連するものにまで反応するようになるのですね。応 [続きを読む]
  • 覚醒剤はドーパミンをだだ漏れ状態にする
  • 芸能人やスポーツ選手にとどまらず、歌のお兄さんまでもが手を染めた覚醒剤。どうして止められないのでしょうか。覚醒剤は脳で一体どのように作用しているのでしょうか。その辺りを書いてみたいと思います。 快楽とドーパミン快楽を感じているときには脳内でドーパミンが出ている、という話は人口に膾炙しているようです。ときどき間違う方がおられますが、ドーパミンはホルモンではありません。ホルモンは、脳下垂体や [続きを読む]
  • モルヒネは「なりすまし」で作用する
  • 前回、ニューロンの情報伝達をについて、ちょっと書きましたので、もう少し続けてみましょう。武永隆の脳ブログ「コカインは回収口を塞いで異常をもたらす」2016/9/14 脳にはたくさんのニューロンという細胞があり、複雑なネットワークを組んで情報処理します。神経伝達物質が送り手のニューロンから放出されそれが、受け手ニューロンの受容体にくっつくことで情報が伝達され、余った神経伝達物質はすぐさま送り手ニ [続きを読む]
  • コカインは回収口を塞いで異常をもたらす
  • ニューロン同士の情報伝達は神経伝達物質が担う脳の情報処理の主体はニューロン(神経細胞)ですね。870億ものニューロンが、複雑なネットワークを組んで情報処理を実現しています。ニューロンとニューロンのつなぎ目をシナプスと言いますが、ぴったりくっついているのではなく、ちょっと隙間があります。では、どうやって情報を伝えるのか?それは、送り手のニューロンが特殊な分子を放出して、それを受け手のニューロンが [続きを読む]
  • 脳のなかの宗教
  • ヒトは、なぜ宗教や神を作り出したのでしょうか。霊感などの超越的感覚と脳には、どういった関係があるのでしょうか。脳科学の領域で宗教に関連した研究を少しご紹介してみましょう。 vmPFC は信仰心に関わるUCLAのHarrisらは、キリスト教信者15名と、そうでない15名に、宗教的な一文や非宗教的な一文をたくさん読んでもらって、そのときの脳活動の違いを fMRI という装置で調べました。読んでもらった一文は以下のよう [続きを読む]