閑人 さん プロフィール

  •  
閑人さん: 閑人の絵日記
ハンドル名閑人 さん
ブログタイトル閑人の絵日記
ブログURLhttp://saitotomonaga.blogspot.jp/
サイト紹介文1. パステル画や水彩画などの自作品紹介 2. 絵画、映画、デザインなどに関する論評
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供114回 / 365日(平均2.2回/週) - 参加 2015/08/14 16:49

閑人 さんのブログ記事

  • 横浜「赤レンガ倉庫」の観察
  • Yokohama Red Brick Warehouse赤レンガ倉庫は明治末にできた古典的な建築だが、エレベータ、消火栓、避雷針など当時としては最新の設備が備わっていた。日本初の避雷針だが「アールヌーボー」スタイルの優雅な装飾付きなのが明治っぽい。そっけない鉄製の外廊下がいかにも倉庫らしいが、それでもこんな装飾がついている。控えめだが伝統的建築の様式を踏襲している。屋根のひさし状の縁取り(コーニス)と、歯形の装飾(デンティル [続きを読む]
  • 横浜「汽車道」の鉄橋
  • Old bridge made in USAいまの「汽車道」はプロムナードになっているが、昔は横浜駅と港を結ぶ臨港線の一部だったそうだ。いつも何気なくとおっていた鉄橋だがよく見るとこんな銘板が付いている。「American Bridge Company」という会社のアメリカ製だ。「1907」とあるから110 年前の明治 40 年になる。トラス鉄橋はまだ難しい技術だったのだろうか? [続きを読む]
  • 廃屋の風景
  • Pastel painting "Deserted"北海道であちこち廃屋探しをしていたとき、釧路で見つけた廃屋。牧場の牧舎だったらしい建物だが壊れ具合がいい。いちど描いたモチーフの再チャレンジ。(パステル、30 号、グループ展出品予定)"Deserted" Hard pastel, Primed with pumice on board, 92cm × 65cm [続きを読む]
  • 映画「セザンヌと過ごした時間」
  • Movie "Cezanne et Moi"近代絵画の父とされているセザンヌだが、それは死後になってのことで、生きているうちに世に認められることなく不遇の一生を終えた。その生涯の友人だった作家ゾラの眼を通してセザンヌの苦闘を描いている。南フランスの景色が美しい。エンドロールで「サント・ヴィクトワール山」の連作が次々にフルスクリーンで映し出されるのには感動させられる。(渋谷 BUNKAMURA、ル・シネマ、9/2〜) [続きを読む]
  • 「 RED ヒトラーのデザイン」
  • " RED, Hitler's Design "「RED」という面白い本が出た。(著者:松田行正)ナチスもの映画で必ず出てくるハーケンクロイツの垂れ幕を見ると内心ではかっこいいデザインだといつも思う。ヒトラーは絵画や建築の好みが時代錯誤的でバウハウスも弾圧した。それなのになぜこれはモダンなデザインなのか、とつねづね思っていたのだが、この本でドンピシャリ同じことを言ってくれている。そしてそのわけを豊富な資料をもとに読み解い [続きを読む]
  • 建築家のドローイング
  • "100 Years of Architectural Drawing"「死ぬまでに見たい名建築家のドローイング 300」という本をたまたま図書館で見つけたが結構面白い。100 年前から現在までの様々な時代・建築家の絵を見ることができる。シドニーのオペラハウスのコンペで 200 点以上の中から選ばれたデンマークの無名の建築家のスケッチはごく簡単なものだったことは有名な話し。この本では具体化に進んだ段階のスケッチが載っているがやはり簡単な絵だ。し [続きを読む]
  • アーチの美しい建築 横浜指路教会
  • Yokohama Shiloh Church明治生まれのプロテスタントの教会。オリジナルはレンガ造りだったそうだが関東大震災で崩れて、大正 15 年にこの形に建て直されたという。ゴシック様式の建物で、各所に尖頭アーチのテーマが使われている。正面玄関上部は尖頭アーチが何層も重ねられて奥行きを作っている。ゴシック教会の代表といえばパリのノートルダム大聖堂だが、それとほぼ同じ重厚な造りだ。礼拝堂は祭壇や装飾がなく、十字架さえもな [続きを読む]
  • 横浜 馬車道の「牛馬飲水」
  • Bashamichi Street, Yokohama牛馬が陸上交通の手段だった明治時代に「牛馬飲水」という設備があった。牛馬用のガソリンスタンドだ。名前どおり明治初期すでに馬車が多かった「馬車道」に今もひとつ残っている。また、馬車交通のために道路の整備もされて、馬車道はガス灯や街路樹などの発祥の地だった。ガス灯は当時のロンドンをそのまま模したものだそうだ。ということで馬車道では、標識、ベンチ、敷石などあちこちで馬がシンボ [続きを読む]
  • 映画「少女ファニーと運命の旅」
  • Movie "La Voyage de Fanny"毎年8月になると戦争映画がたくさん来る。しかし戦後何十年もたったからだろうか、もうドンパチだらけの単純な戦争ヒーローものは少なくなった。(「ハクソーリッジ」あたりはその名残か) 今回は「少女ファニーと運命の旅」と「ヒトラーへの 285 枚の葉書」を観たがどちらも力作だった。「少女ファニー〜」を観て、戦争の犠牲になった子供たちを題材にした戦争映画を思い出してリストアップしてみ [続きを読む]
  • 古典建築 in 横濱「盾飾り」
  • Classical architecture in Yokohama横浜には明治から戦前期にかけて建てられた古典様式の建築が残っている。普段通りすぎているそんな建物を改めてディテールだけに注目しながら歩いてみた。なかでも玄関の上に設置された装飾レリーフ「盾飾り」が面白い。建物のシンボルあるいは守護神のようなものらしい。BunkaArt 1929  (旧第一銀行横浜支店)堂々としたローマ風建築。ふくろうモチーフの盾飾りがとても美しい。横浜第二合 [続きを読む]
  • 絵の中のインテリア(5)「片隅」
  • Interior in paintings (5) "Corner"アンドリュー・ワイエスが親しかった隣家の家族が亡くなった後にその家で描いた。掃除道具は使っていたままの姿だし、色のはげたドアについた犬の引っ掻き傷もそのまま。ワイエスは、その人たちがまだそこに生きているかのように感じながら描いたという。家の片隅のありふれた物の中に人の生活の痕跡を見つけて描いた絵にやさしいまなざしを感じる。暴風雨になった時、玄関に濡れたコートが掛 [続きを読む]
  • 絵の中のインテリア(4)「洗面所」
  • Interior in paintings (4) "Bathroom"スペインのアントニオ・ロペスは超リアリズム画家として有名だが、家庭内の洗面所、トイレ、台所など普通あまり画題としては取り上げられない場所をクローズアップで描き、ものの実在感に迫っている。旧式できれいとは言えないこの洗面所の絵は生活感がにじみ出ている。下のトイレも同じく、さびや汚れのリアルな表現がすごい。冷蔵庫は「新しい冷蔵庫」というタイトル通り買ったばかりの新 [続きを読む]
  • 絵の中のインテリア(3)「ドア」
  • Interior in paintings (3) "Door"ドアが閉まっていれば中に人がいるし、開いていればいないはず。この家はすべてのドアが開いたままで、家具も無く、空き家のように見える。しかしよく見るとドアのかげに闇に溶け込むように黒服の女性が立っている・・・いるべき部屋に人がいない空虚感と、そこにいるはずのない人がいる不安感、を感じさせる空間をドアを使って表現している。デンマークの象徴主義の画家ウィルへルム・ハンマー [続きを読む]
  • 絵の中のインテリア(2)「窓」
  • Interior in paintings (2) "Window"もう昼間だが起きたばかりの女性が窓の外をぼんやりとながめている。夜が長い生活なのだろう。エドワード・ホッパーは大都会ニューヨークに住む人たちの孤独感をテーマに描いた。自分にとっては都会が「かかわりのない外」だという感情が「窓」で表現されている。ホッパーには逆に窓から家の中をのぞき見している絵も多い。映画「裏窓」だ。この場合も、光景の手前に「窓」を描くことで、それ [続きを読む]
  • 絵の中のインテリア(1)「椅子」
  • Interior in paintings (1) "Chair"椅子が描かれている絵をいくつかピックアップして、大まかに年代順に並べてみた。これを椅子そのものでなく座っている人間の姿勢に注目して見ると面白い。きちんとした姿勢で座っていたのが時代とともにだんだん自由な姿勢になっていく。日本的に言えば正座だったのがだんだん膝をくずしていくような。椅子の形が規定しているあるべき座り方から逸脱していく。現代画家バルテュスの絵でその極致 [続きを読む]
  • レオナルド・ダ・ヴィンチ展
  • Exhibition " Reonaldo Da Vinci "ダ・ヴィンチの「手稿」のスケッチにもとづく再現模型の展覧会。今までも何回かあったが、今回は夏休みの子供向け企画なので、歯車、ベアリング、ピストンといった単純な機械要素的なものが多い。初めて見るものもあった。例えば「自動回転肉焼き器」というピザ窯のような装置。熱せられた上昇気流でファンを回し、その運動を歯車とチェーンで串に伝えて肉を回転させながら焼くというもの。ピタ [続きを読む]
  • 松本竣介の「Y市の橋」
  • Shunsuke Matsumoto " Bridge of Y City "松本竣介は横浜在住だったので、「Y市の橋」の Y は横浜のこと。モチーフになった橋が横浜駅のすぐ前にある「月見橋」で、今は高速道路やビルに囲まれてきゅうくつな光景になっている。「横浜の土木遺産」にこう書いてある。「土木史的にはとりたてていうほどの橋ではないが、松本竣介の「Y市の橋」の画題になったことで文化史的価値が高い」「Y市の橋」にはバリエーションがいくつかある [続きを読む]
  • 映画タイトル
  • Movie titleいいタイトルは見ただけで映画が頭に浮かぶ。あるサイトが選んだタイトルのベスト10 。こちらで→ https://www.newbluefx.com/blog/top-10-iconic-movie-fonts/オリジナル書体でなく、既成のフォントを使ったタイトルの例を紹介したサイト。Bodoni, Helvetica, Futura, などおなじみのベーシックなフォントが多くて参考になる。こちらで→ https://www.linotype.com/7903/current-movie-fonts.html「The movie tit [続きを読む]
  • 「ベルギー 奇想の系譜」展(その3)
  • Exhibition " Fantastic Art in Belgium " # 3宗教画のイメージが強いルーベンスがこの展覧会で奇想の画家の一人として扱われているのが意外だった。ルーベンスといえば「フランダースの犬」のネロ少年と愛犬パトラッシュが最後にアントワープ大聖堂にたどり着いてやっと見ることのできたのがルーベンスの祭壇画だった。(ちなみにこれの精巧なレプリカが徳島県の大塚国際美術館にあり、一見の価値がある)キュレーターの解説に [続きを読む]
  • 「ベルギー 奇想の系譜」展(その2)
  • Exhibition " Fantastic Art in Belgium " #2運河沿いにレンガ造りの工場のような建物があるが、窓ガラスは割れていて廃墟になっている。暗くひっそりとして人間の存在を感じない。ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンクというベルギー象徴主義の画家の幻想的な作品。同じくベルギー象徴主義でさらに有名なのが、今回は来ていなかったがクノップフの「見捨てられた町」という作品。ベルギーの普通の家だが、家を描いているのではなく [続きを読む]
  • 「ベルギー 奇想の系譜」展
  • Exhibition " Fantastic Art in Belgium "ベルギー幻想絵画の歴史をたどる展覧会で中身が濃い。 500 年のへだたりがあるヒエロニムス・ボスとルネ・マグリットの二人は 一見無関係に見えるが、それが繋がっていることを、タイトル通り「系譜」として見せてくれる。たくさんあるなか個人的な好みでひとつだけあげると、デルヴォーの「海は近い」という作品。ギリシャ風の女性やローマ風の建築が、電柱やガス灯などと混じって描か [続きを読む]
  • ソール・バス の 映画タイトル
  • Saul Bass's Movie Titleソール・バスの映画タイトルを動画で見られるサイトを見つけた。「北北西に進路をとれ」「サイコ」「ウエストサイド物語」など 45 作が見られる。ほとんどが 50 年くらい前だから、モーション・グラフィックスもタイトル・ロゴも完全アナログデザインだが、いまだに新鮮でおしゃれで魅力的だ。こちらで → http://www.artofthetitle.com/designer/saul-bass/titles/(左)「7年目の浮気」(右)「ウエス [続きを読む]
  • 「レオナルド × ミケランジェロ」展
  • Exhibition "Leonardo da Vinci e Michelangelo"二大巨匠の素描の展覧会。イタリア語で「素描」を「ディゼーニョ」(disegno)と言うそうだ。同じ語源ながら別々の意味に分化してしまった「デッサン」と「デザイン」の両方の意味を含む言葉らしい。二人とも大きな工房の親方で、たくさんの弟子を使って作品を作っている。親方の素描をもとに弟子が原寸の下絵を描いたりすることも多かったようだ。素描は、親方が示す「構想」や「 [続きを読む]