閑人 さん プロフィール

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閑人さん: 閑人の絵日記
ハンドル名閑人 さん
ブログタイトル閑人の絵日記
ブログURLhttp://saitotomonaga.blogspot.jp/
サイト紹介文1. パステル画や水彩画などの自作品紹介 2. 絵画、映画、デザインなどに関する論評
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供136回 / 365日(平均2.6回/週) - 参加 2015/08/14 16:49

閑人 さんのブログ記事

  • 映画「デトロイト」
  • Movie "Detroit"アメリカでは毎年 300 人くらいの黒人が白人警官に射殺されているという。武器も持っていないのにいきなりパーンとやるのだが、起訴されてもほとんどが無罪になるそうだ。警察や裁判所を白人が牛耳っているからだが、その不公正の実態が「ミシシッピー・バーニング」という映画で暴かれていた。この「デトロイト」でもそんなアメリカの真実を 1967 年に実際にあった事件をもとにドキュメンタリー風に生々しく描い [続きを読む]
  • プラド美術館展
  • Exhibition "Velazquez, Prado"「ベラスケスと絵画の栄光」というサブタイトルどおり、7点のベラスケスなどスペイン美術が中心だが、他にもルーベンスやブリューゲルなど同美術館所蔵の重量級作品をたくさん見ることができる。(国立西洋美術館、〜5 / 27 )ベラスケスは、宮廷画家なのに雇い主の王様の肖像画をあまり偉そうに描かず、ありのままの人間として描いた。今回来ていたフェリペ4世の絵もカジュアルな服装で、特別に [続きを読む]
  • ブリューゲルの絵の「カーリング」
  • Curling in Brueghel都美術館で開催中の「ブリューゲル展」。雪景色が有名なブリューゲルだが、今回はこの絵が出ていた。寒そうだが日差しは柔らかい空気感が伝わってくる。凍った川で遊んでいる人たちの楽しそうな光景が描かれているが、やっている遊びはカーリングだといわれている。大きく拡大して見るとたしかに今と同じ形のハンドルのついたストーンが3つ見える。青シャツが投げたストーンを赤シャツと黒シャツが見守ってい [続きを読む]
  • 「世界をまどわせた地図」
  • " The Phantom Atlas "話題の本ということで読んだが面白い。探検航海をした冒険者たちが、新しい島や海や陸地を発見したと言って、いかにも詳細な地図を作ったが、多くは功名心や金儲けのための嘘の地図だった。北米大陸を横切って大西洋と太平洋をつなぐ海峡があるとか、オーストラリアのど真ん中に巨大な内陸海がある、などといった気宇壮大な地図がたくさん収録されている。日本の地図も出てくる。17 世紀のオランダの探検家が [続きを読む]
  • 映画「メトロポリス」のデジタル復元版
  • Movie "Metropolis"古典的名作「メトロポリス」は、1927 年( 90 年前)の映画なのにテーマも表現もいまだに古くなっていない。ボケボケだった画質を鮮明な映像にしたデジタル復元版を見つけたので改めて観てみたが、見えなかったたくさんのディテールを見ることができた。未来の機械文明社会を描いた史上初の SF 映画で、人工知能やロボットも出てきて今の時代を予言している。労働者が機械の部品として使われているディストピア [続きを読む]
  • プロダクション・デザイナーの仕事
  • Production Designer映画の「プロダクション・デザイナー」は、ビジュアルに関わるデザインを総合的に行う重要な役割。エンドロールで監督と並ぶくらいに「Production designer : 〜」が大きくクレジットされている。観客が映画に没入できるように、その作品世界を創造する。成功すれば、観客が映像化された作品を見たとき、それが「現実」であるかのようなリアリティを感じる。(「映画美術から学ぶ「世界」のつくり方」より) [続きを読む]
  • 「ルドン 秘密の花園」展
  • Exhibition "Flore D'Odilon Redon"ルドンは前半生は「黒い絵」と言われる象徴主義絵画を描いていたが、後半はパステルによる花の絵を描いた。落差の大きいこの両面を見られる企画展。キャッチコピーの「夢の中へ、花の中へ」はそのことを意味しているのだと思う。黒い絵の象徴主義時代は木炭による白黒で不安な夢の世界を描いた一つ目小僧が有名だがその作品が多数見れる。解説によれば、ルドンは肉食植物の研究をしていた植物学 [続きを読む]
  • 台湾映画「日曜日の散歩者」
  • Taiwan movie " Le Moulin "ミニシアターで「日曜日の散歩者 わすれられた台湾詩人たち」という台湾映画を観た。日本統治下の台湾で、シュールリアリズム文学を目指したた詩人たちのグループ「風車詩社」の活動を描いたドキュメンタリー映画。台湾映画の名作には「非情城市」「セデック・バレ」「KANO」など日本と関わりのある作品が多いが、これも文学を通して見た日台関係史でもあり参考になる。台湾人なのに日本語で書かなけ [続きを読む]
  • 映画「摩天楼」と原作者アイン・ランド
  • Old movie "The Fountainhead"「摩天楼」は戦後まもなくの 1949 年の古い作品で、建築が題材という珍しい映画。原作は「水源」という小説で、アイデアが泉のように湧いてくる主人公の建築家を意味している。ベタなメロドラマを絡ませた駄作なのだが、ある政治的メッセージが込められている一種のプロパガンダ映画でもある。それが今だに影響力を持っていると言われる。当時のニューヨークは高層ビルの建築ラッシュで、建築家たち [続きを読む]
  • 映画「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」
  • Movie " Gauguin Voyage de Tahiti "文明社会を捨ててタヒチに渡ったゴーギャンは絵のモデルになる女性と出会う。その野生の美しさがゴーギャンにインスピレーションを与えるミューズとなり、名作が生まれていく。本国へ作品を送るが売れたという知らせは来ない。生活に困って、土産物用の木彫を作って商売しようとしたり、肉体労働をしたりして日銭を稼ぐ毎日。やがて失意のうちにタヒチを去る。作品が現在のような名声を得るの [続きを読む]
  • 風景 オホーツク海の夜明け
  • "The Sea of Okhotsk, Dawn" Soft pastel on Canson paper真冬の北海道、オホーツク海に面した紋別で一泊したとき、見事な夜明けを見ることができた。太陽が水平線の上に顔を出す直前、家々はまだ夜だが屋根の雪がかすかに明るくなり始める。夜と朝が切り替わるこの微妙な瞬間は、ほんの2〜3分の間だけ。( パステル、ミ・タント紙、8号 ) [続きを読む]
  • ブリューゲル展
  • Brueghel Exhibition去年の「バベルの塔」展と「ベルギー奇想の系譜」展で来たブリューゲルは怪物に人間が食われているなどの奇想絵画が主だったが、今回は庶民の日常を描いたものなど平和な絵が多い。右は農村の婚礼の光景で、人々が踊りまくっている。後ろの方では酒をラッパ飲みしていたり、どさくさに紛れて何かしている男女がいたり、といった楽しい絵。赤い色がリズミカルに使われている。ブリューゲルで特に有名なのが雪景 [続きを読む]
  • 森の朝を描いた(国際パステル展)
  • Pastel painting "Morning River" (International Pastel Artists Invitational Exhibition )森に朝日が昇り、川の水面に反射して太陽が2つある。夏の北海道ニセコで早朝に散歩をしていたとき出会った風景を描いた。「2017 国際パステル画家招待展」(@台北)に出品した作品。展覧会図録(アメリカ人作家による表紙の静物画が見事) [続きを読む]
  • 怖い絵展に無かった怖い絵(その4)
  • Fear in Painting絵とはいわば夢を描くものだから、いい夢の絵もあれば悪い夢の絵もある。もっぱら悪夢のほうを描いた代表の3人。ロドルフ・ブレダンの「善きソマリア人」。一見わかりにくいが拡大して見ると、ラクダの首と人間の首が肉食植物に食われて、その毒液で溶けているという恐ろしい絵。ブレダンはひたすら森の中を歩きまわり、細かい葉に至るまで細密なリアリズムで描写したという。その体験が草の陰で増殖する異様な生 [続きを読む]
  • 「ルドルフ2世の驚異の世界」展
  • Exhibition " The Empire of Imagination and Science of Rudolf II "神聖ローマ帝国の全盛期、ルドルフ2世の庇護のもとで芸術と科学が大発展したが、王の集めた絵画や文物のコレクションを見られる面白い展覧会。アルチンボルドの絵もあるが、この時代、帝国は世界進出していたので、珍しい動植物が入ってきたことがその絵の背景にあったこともわかる。キリスト教の布教も世界中でやったヨーロッパ拡大の時代で、日本に来た宣教 [続きを読む]
  • 怖い絵展に無かった怖い絵(その3)
  • Fear in Painting (Part 3)3つの時代の3つの怖い顔。ルドンは花を描いた優しいパステル画が有名だが初めは正反対で、ムンクと同様に、内面の不安な感情を描いていた。夢の中のフロイト的潜在意識を描くのは 19 世紀末の象徴主義絵画の流れだった。ドイツの画家エミール・ノルデは美しい風景画を描いていたが、ナチス政権になると戦争や虐殺に対する恐怖の感情を描いた。そのため徹底的に弾圧され、描くことを禁止された。ギーガ [続きを読む]
  • 怖い絵展に無かった怖い絵(その2)
  • Fear in Painting (Part 2)「聖アントニウスの誘惑」は聖人が悪魔と闘うという繰り返し描かれた宗教画の定番テーマだが、怖い絵の宝庫だ。無数の不気味な怪物が人間に食いついている。マックス・エルンストの「聖アントニウスの誘惑」で、怖さ No.1 だろう。 20 世紀のエルンストの表現は超リアルで、エイリアン映画も顔負けだ。拡大して見ると怖さが倍増する。16 世紀ドイツの宗教画家グリューネヴァルトの「聖アントニウスの誘 [続きを読む]
  • ゴールディングの小説「後継者たち」
  • William Golding " The Inheritors "カズオ・イシグロがノーベル賞を受賞したので、同じくイギリス人作家で 1984 年のノーベル文学賞受賞者ウィリアム・ゴールディングを思い出した。「後継者たち」という面白い作品がある。「後継者」とは数万年前にネアンデルタール人の後にそれに代わった人類ホモサピエンスのこと。両者の勢力がいれ替わっていく様子を架空の村の物語として描いている。人類が今の文明を作ってきた原点の物語 [続きを読む]
  • ピサロの模写
  • Copied a picture by Pissarroピサロの絵を模写した。といってもたしか 25 年くらい前の、印象派が大好きだった頃のもの。のどかな田舎道をよく描いたピサロの絵が特に好きだった。一点透視の構図が多く、ずっと先までその道を歩いて行きたい気分にさせられる。この絵はたぶん冬なのだろう、低い太陽の日差しが右側の家と道路に当たっている。澄んだ空気感が気持ちいい。印象派が発見した " Warm light , Cool shadow " が効果を [続きを読む]