リネ さん プロフィール

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リネさん: ちった図書室 〜Cittagazze〜
ハンドル名リネ さん
ブログタイトルちった図書室 〜Cittagazze〜
ブログURLhttp://cittagazze.blog60.fc2.com/
サイト紹介文あらすじ紹介よりも感じたことを大切に書いています。SF・ファンタジー・ミステリ好き。時々コラムも。
自由文手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという意気込みだけは凄い図書室!
あらすじ紹介よりも感じたことを大切に書いています。
本に関するコラムや豆本制作も。
SF・ファンタジー・ミステリなど、少し不思議な本が好き。
200件以上の記事がお待ちしております!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供32回 / 365日(平均0.6回/週) - 参加 2015/09/08 23:40

リネ さんのブログ記事

  • 『壜の中の手記』
  • “不思議”には、ジャングルがよく似合う。湿気を含んだ空気。惑わせるような草花や果実の香り。同時に、遠い海から流れ着いたボトル・メッセージを読むような感覚もある。本書は、いわば“瓶詰めの”12編。「豚の島の女王」「黄金の河」「ねじくれた骨」「凍れる美女」「骨のない人間」「壜の中の手記」「ブライトンの怪物」「破滅の種子」「壁のない部屋で」「時計収集家の王」「狂える花」「死こそわが同志」歪んだ愛と不実な [続きを読む]
  • 『レックス・ムンディ』
  • う〜ん、惜しいっ!厚みが足りない!いや、本の厚みじゃなくて登場人物の造形が。主人公だけでももう少し厚みを持たせてくれたら、もっと迫力があったと思う。トリビアが楽しくて読み進めるけれど、登場人物の行動理念が薄っぺらいので緊迫しても「お、おう」で終わってしまう。本書のキイワードは「夏至」だ。太陽のパワーが一番強い日。太古の昔から再生の象徴として崇拝されてきた日。そして、世界中に散らばるかに見える古代遺 [続きを読む]
  • 『ミスター・マーダー』
  • クーンツは登場人物を日常から叩き落とす。無情に、無残に。今回はその無情さに言葉を失う。『ウィスパーズ』 とも少し違う。Mr.Murderそれは一体誰なのか。「何」なのか。ゆっくりと明らかになっていく「怪物」の正体。しかし、明らかになっても主人公一家に降りかかった災厄がどうにかなるわけではない。読み進むうち、読者はイマジネーションのなかで、更に恐ろしい事態を考えるようになる。次はどう来る?こうなってしまったら [続きを読む]
  • 『悪魔の辞典』
  • ハイボールを飲みながら読むと楽しい。ビールではちと弱い。日本酒は少し違う気がする。なんだか「おつまみ」的な一冊なのだ。塩っ辛いミックスナッツ。辞典のなかから少し引用しようかと思ったけれど、やめた。選べなかった。美味しいナッツのなかから一つ二つなんて勿体ない。私のお皿からじゃなくて、直接食べて欲しい。好きな時に、好きなだけ。冒頭でハイボールが合うと書いたけれど、ラム酒もいいかもしれない。カクテルなら [続きを読む]
  • 『バビロンの架空園』
  • 植物に纏わるエッセイを集めたアンソロジー。まずは 「フローラ逍遥」 と題された25の花に寄せる心の散歩だ。プリニウスの『博物誌』からの引用も多く面白い。まず自分で読むことはないであろう本だから、お得感もある。琥珀については「ポプラや鳥の涙がメタモルフォーシス(変身)したもの」なんて素敵!鉱石みたいで、植物で、化石。虫入り琥珀はタイムカプセルみたいだし、古代ギリシャでは「太陽の石」だった。改めて琥珀の [続きを読む]
  • 『アメリカ銃の謎』 (創元推理文庫 新訳版)
  • 容疑者、二万人以上。なんて書くと、なんだか映画の煽りみたい。CMでガシャガシャガシャみたいな音と共に、ちょっと渋い声で聞こえてきそう。でも、当然二万人以上なんてあるはずないわけで。だって「登場人物・全員容疑者」とかいうキャッチコピーには「当たり前だろ」とツッコミたくなる。いきなり知らないオジサンが出て来て「仕方がなかったんだ!」とか喚き始めたら推理モノが根底からひっくり返る。閑話休題。今回はロデオ一 [続きを読む]
  • 『いつもポケットにショパン』
  • 魅力的な登場人物。光るようなピアノの音色。麻子が通う音楽高校の生き生きとした描写。人間として、表現者としての成長の過程。その全てに魅了されているうちに、一気に読了!麻子の幼馴染の「きしんちゃん」こと季晋(としくに)君が、もうキュンキュンさせてくれるのである。私はあまり少女マンガで「ムネキュン」ってのがないのだが、きしんちゃんにはやられたっ!麻子ときしんちゃんがデートしてることろ、もっと見たいよー! [続きを読む]
  • 『奇譚を売る店』
  • ――また買ってしまった。主人公の同じつぶやきから始まる短編集。つぶやくのは古書店を出たあたり。なんともいえない、ため息と共に……。主人公が“買ってしまった”のは以下の6冊。古書店らしいのは本ではなく、パンフレットや資料集も含まれるところだ。『帝都脳病院入院案内』『這い寄る影』『こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻』『青髭城殺人事件 映画化関係綴』『時の劇場・前後篇』『奇譚を売る店』古本の面白いところは [続きを読む]
  • 『日の名残り』
  • 「まあ、ミスター・スティーブンス。あなたは執事としては老練でも、心はティーンエイジャーですのね!」心を浮き立たせながら旅する“品格”ある紳士に、こう声を掛けたくなった。尊敬する主人に仕えたダーリントンホールでの年月。ダーリントン卿のもと、国内外への会議に、歴史に携わったという自負。その裏方である役割と同時に受け止めた父の死。ミス・ケントンとの「ココア会議」。ミスター・スティーブンスは、そんな日々の [続きを読む]
  • 『黒猫館の殺人 <新装改訂版>』
  • ああっ、やられた!!机をバンバン叩きたくなった。そりゃ違和感には気づきますよ。でもね。……そうか〜!そうきたか〜〜!!前作 『時計館の殺人』 とはまた違った意味でダイナミック。毎回様々なオマージュを散りばめながら楽しませてくれるのも嬉しい。加えて、本書では法月綸太郎氏の解説も読みごたえがあって面白かった。ミステリファンはご一読を! [続きを読む]
  • 『オランダ靴の謎』 (創元推理文庫 新訳版)
  • 作者が>で宣言している通り、論理的思考を怠らない読者なら『オランダ靴の謎』の犯人を当てることができる。(誰にも犯人を当てられない探偵小説は、ゲーム本来の定義からして、フェアプレイの名に値しない)。(略)だが、犯人を当てられることは、作者の知的敗北を意味しない。むしろその逆で、本書は犯人を当てた読者ほど、いっそうクイーンの力量に感服させられるような作品になっている。                  [続きを読む]
  • 『火刑法廷』
  • デスパード家の当主が寝室で急死した。そこで目撃されたのは、古風な衣装を身に纏った女性。しかし、その女性は壁を通り抜けて消えてしまう……。主人公には、もうひとつ気がかりがあった。かつて火刑に処された毒殺魔、ブランヴィリエ侯爵夫人。スティーヴンズの妻はその毒殺魔にそっくりだったのだ。結婚前のマリー・ドブレーという名も、猫のブレスレットも同じ。そして現在アメリカで暮らす夫婦が出会った土地が、フランス…… [続きを読む]
  • 不思議、召しませ。 〜サン・ジョルディの日2018
  • 今年の サン・ジョルディの日 は、少し(S)不思議(F)な物語を。藤子・F・不二雄 『SF異色短編集』&『少年SF短編集』少し不思議って、どのくらい不思議なんでしょう。それはきっと転生して勇者になってチート化するとか、人外の美少女が降ってきてモテまくるとか、そういうことじゃなくて。たぶん、ちょっとした生活の隙間に忍び込んでくるもの。例えば、ポストにこんなハガキが届いていませんでしたか?PCやスマホのメールボ [続きを読む]
  • 『木曜日にはココアを』
  • 「そんなの大丈夫よ」「よくあることよ」「たいしたことじゃないわよ」そんなふうに言われても、本人にとっては極めて重要で大変なことで、泣きたくなったりする。「きまじめな卵焼き」 がまさにそれで、私にはとても身近に思えた。がむしゃらに過ごしても、ぼーっとしながら過ごしても、同じだけ流れる時間。そんな日常を過ごす人々のちょっとずつの関わりが、ちょっとだけの出来事が重なっていく12章の物語。リレーのように描 [続きを読む]
  • 『一八八八 切り裂きジャック』
  • 地獄より。ある女から切り取った腎臓の半分を送る。お前のためにとっておいたのだ。残り半分はフライにして食べた。美味かった。もうすこし待ってさえくれれば、これを切り取った血塗れのナイフも送る。出来るものなら捕まえてみろ。上記は実際に複数存在する 「切り裂きジャックからの手紙」 の一部からの抜粋である。1888年、悪名高い「切り裂きジャック」が5人の女性を殺害した。今でいう劇場型犯罪として世間を震撼させ、 [続きを読む]
  • 『時計館の殺人 <新装改訂版>』
  • 正確なもの、とはなんだろう。確実なもの、とはなんだろう。空間?数?時間?それを計るものが「時計」なのだろうか。ミヒャエル・エンデの 『モモ』 にこんなセリフがある。「時計というのはね、人間ひとりひとりの胸の中にあるものを、きわめて不完全ながらもまねて象ったものなのだ。(略)そして、もしその心が時間を感じとらないようなときには、その時間はないも同じだ。」心と時間。今回の事件はこの二つが鍵となる。館を“ [続きを読む]
  • 『ギリシア神話を知っていますか』
  • これぞ「神話」。人間が変わらず持ち続けている本能や精神が、ギリシャ神話にはある。以前、劇団四季で上演された「アンドロマック」を観た。自由劇場が出来てすぐだったから、もうずいぶん前の事だ。亡きヘクトルを想い続けるアンドロマック。気高い寡婦に恋するピュロス。婚約者に裏切られたヘルミオネ。恋する女の為に殺人を犯すオレステス。本書では 「嘆きのアンドロマケ」 で触れられている。片道の苦しい恋に抗えない理由を [続きを読む]
  • 『リバーズ・エッジ』
  • 「あたし達 仲よしだったけど 何もルミちんのこと 知らなかったね」よくあるセリフだけれど、これに尽きるのではないかと思った。何を知っていれば「知ったこと」になるのだろう。友達にだって、自分にだって、言いたくないことはある。本人だって「知らなかった」ことは沢山あるのだろうと思う。そして、ある日突然、気が付いたりするのかもしれない。読了後、何故か『蛇にピアス』(金原ひとみ著) を思い出した。ずいぶん前 [続きを読む]
  • 『私のギリシャ神話』
  • 阿刀田氏のギリシャ神話愛溢れるエッセイ。私もギリシャ神話好きの一人なので、本棚から出しては繰り返し読んでいる本の一冊だ。紹介されているのは18の物語。・プロメテウス---火を教えた神・ゼウス--------ジュピターは博愛主義?・アルクメネ-----ヘラクレスの母・アプロディテ---愛と美の女神・ヘレネ--------もっとも美しい女・ハデス--------ギリシャの閻魔さま・アポロン-------月桂樹は恋の名残り・ペルセウス-----夜空 [続きを読む]
  • 『新トロイア物語』
  • ウェルギリウスの叙事詩『アイネイアス』を現代日本人の目線で書いたらどうなるか……、という意欲作。あくまでも現実的にパリスとヘレンの駆け落ちやトロイの木馬が描かれる。それが実に生き生きとしていて面白い。とはいえ、神々とは切っても切り離せない時代の話。ギリシャ神話は最低限、頭に入れておいた方がいいだろう。(オススメは同著者の『私のギリシャ神話』と『ギリシア神話を知っていますか』の二冊)物語の主人公は、 [続きを読む]
  • 『蝋人形館の殺人』
  • 舞台はパリ。怪しげな店が密集する裏路地には「悪魔・メフィストフェレス」が現れる。悪魔の正体は、あろうことかパリ警察の顔、アンリ・バンコラン予審判事だ。彼が現れると、裏路地は緊迫した空気に包まれる。その服装によって店主や客は対応を考えなくてはならない。バンコランが普段のスーツならば、非番にふらりと寄っただけの話だ。ところが、タキシード姿になると、何やら追ってはいるが当面は泳がせているしるしだ。だが、 [続きを読む]
  • 『世界の合言葉は森』
  • ル=グウィンを読むには勇気が必要だ。私が敬愛してやまない作家。強烈な「愛」を描く作家。真正面から向かう覚悟がなくては、読むことが出来ない。同じ「暴力」というテーマを扱いながら相反する2編。「世界の合言葉は森」これは「男の話」だ。暴力には、暴力を。舞台は惑星ニュー・タヒチ。「木」が何より貴重となった地球へ、伐採しては輸出している。ゴールドラッシュならぬツリーラッシュというわけだ。しかし、豊かな森には [続きを読む]
  • 『人形館の殺人 <新装改訂版>』
  • これ、いいんだろうか……。上記が読了直後の感想だった。いや、でも、これは……味わい深い!!読み返すとあちこちに散りばめられたメタファーや思わせぶりな表現。それが「ここも」「あっ!ここも」と、宝探しのごとくザックザックと発見できるのだ。読書中に感じていた「違和感」。これこそが鍵なのだ。だがしかし!それで良いのだ。そのまま読んじゃえばいいの。作者の手のひらの上で踊らされていればいいの。それこそ至福。「 [続きを読む]
  • 『デカルトの密室』
  • 以前読んだ時とは、ずいぶん受け取り方が違っていて我ながら驚いた。まだまだ未来の話、として受け取っていたからかもしれない。なるほど、初読から6年が経った。「私」は6年先の未来に来たのだ。これは「知能(インテリジェンス)」についての物語だ。知能とは何だろう?作者から投げかけられた問いは同じなのに、どうして「私の視点」は変わったのか。「私」だけじゃない。社会も変わった。AIについてのニュースが毎日流れる。 [続きを読む]
  • 2017年 今年の一冊!!
  • 今年もあと数日。皆様はいかがお過ごしでしょうか。私は年明けの準備が出来ておらず、てんてこ舞いです。「てんてこ舞い」の「てんてこ」って、よく分からないけれど言い得て妙って感じがします。今年は「よく読書したなぁ〜〜!」という一年でした。レビューはまだなのですが、読み応えのある本をモリモリ読みました。ミステリを本格的に解禁した年でもありました。今までの積み重ねが少し出せたかな、と思います。では!今年も少 [続きを読む]