日々の便り さん プロフィール

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日々の便りさん: 日々の便り
ハンドル名日々の便り さん
ブログタイトル日々の便り
ブログURLhttps://blog.goo.ne.jp/hansyoodll84
サイト紹介文男女を問わず中高年者で、暇つぶしに、居住地の四季の移り変わりや、趣味等を語りあえたら・・と。
自由文老若男女を問わず、人夫々に出逢いの縁が絆の始まりとなり、可愛く幼い”蒼い”恋・情熱的な”青い恋”・円熟した”緑の”恋を辿って、人生観を形成してゆくものと思慮する
そんな我が人生を回顧しながら、つれずれなるままに、出合った人々の懐かしい想い出を私小説風にブログに記してみた
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供89回 / 365日(平均1.7回/週) - 参加 2015/11/08 05:26

日々の便り さんのブログ記事

  • 山と河にて (31)
  • ハプニングに富んだ結婚式が終わり、皆が休憩室で休んでいるうちに、式場が披露宴の会場に変わると、珠子は化粧直しをして、薄緑色のスーツに衣替えして、昭二と連れ立って各席をニコヤカニ笑顔を振りまきながら挨拶廻りしていた。 健ちゃんは、隣席に座った永井君の手を堅く握り、感激した面持ちで 「やっぱり、君は頭がずば抜けていいわ、感心したよ」  「それにしても、随分、手の込んだ脚本と演出で、今日の演技はアカデ [続きを読む]
  • 山と河にて (30)
  • 永井君が、宣誓に答えることなく沈黙を続けていたので、牧師は優しく諭す様に 「永井さんには、私の言葉が聞こえましたか?」と聞くと、彼は「ハイ」と、か細い声で素直に返事したので、牧師は親切に、再度「貴方は、新婦を生命のかぎり愛し・・」と、繰り返して告げると、彼は暫し間を置いて、参列者にも明瞭に判る様に、はっきりとした言葉で 「僕は、誓うことができません!」と、自信たっぷりな口調で、牧師の顔を見て答え [続きを読む]
  • 山と河にて (29)
  •  錦秋の9月25日は結婚式にふさわしく、東京にしては珍しく空が透き通る様に晴れあがっていた。  それに爽やかな微風も吹いて残暑をいくらかでも凌ぎ易いものにしてくれた。 珠子は、朝早く起きて狭いながらも芝生のある庭に出て、日頃、心を癒してくれた百日紅やツツジ等の木々に、お別れとお礼の言葉を心の中で呟やいていたが、何気なしに庭の隅に目を移すと、大助が幼いころ多摩川の土手から採ってきて生垣に植えられてい [続きを読む]
  • 山と河にて (28)
  •  二人姉弟である大助の姉、城珠子は、老人介護施設に勤めてから2年目となり、最初は戸惑った仕事の運びも、入所者の心情を少しでも理解仕様と日々努力したことが実を結び始めてきて、悩みと障害を抱えるお年寄りの人達とのコミュニケーションも、どうやら上手くとれるようになり、職場でも人気が出てきて、それにつれ仕事にも幾分心に余裕を持って臨める様になった。 そんな珠子の周辺では、永井君との結婚話が秘かに進んでいた [続きを読む]
  • 山と河にて (27)
  •  大助は、奈緒から美代子のことについて聞かれたとき、彼女の胸の中を慮って正直に答えてよいかどうか迷って、返事を躊躇していたので、二人の間に少し沈黙の重苦しい時が流れたが、この際、ある程度のことは正直に話しておいた方が彼女の心の霧が晴れるんでないかと思い 『 美代子は、家庭内の複雑な事情で、母親のキャサリンの故郷であるイギリスに行ってしまったよ。 春、別れる時、お互いに、美代子は見知らぬ土地での生活 [続きを読む]
  • 山と河にて (26)
  •  皆が黙々として、前を行く組に従い歩いているうちに、雲の切れ間から下界の緑が眺められる様になり、やがて暑い日ざしが照り映え、下からソヨソヨと吹き上げる生温かい微風は、風雨に濡れた身体や衣服を乾きやすくしてくれた。 マリーは、ちゃっかりと六助に負ぶさっていたが、健ちゃんが大声で 「もう直ぐ休憩小屋に辿りつくので、そこで服を乾わかし、休んで行こう」と声をかけて、疲労気味の皆を励ました。  山の中腹にあ [続きを読む]
  • 山と河にて (25)
  •  登るときには天候もよく、それほど苦にならなかった頂上への最後の急勾配の断崖も、下山するときには霧を含んだ風も吹いて岩石がぬれて滑りやすく、皆が、崖に吸い付くように足元に神経を集中して、緊張のあまり背筋に冷や汗を流しながら、一歩一歩足元を確認しながら降りた。 大助は崖を降りる途中、眼前の奈緒の豊かに丸味を帯びた尻を見て、彼女も立派な大人なんだわと妙に触りたい衝動にかられながら、やっとの思いで登り口 [続きを読む]
  • 山と河にて (24)
  •  健ちゃんは、皆が崖淵の方に景色を見に行った後、残ってもらった永井君と草わらに対面して座り 「今度から、町内会や商店会に積極的に参加してくれるとのことだが、君は頭も良いと言うことだし、人当たりも如才なく柔らかくて、会員の親睦と商店街の発展に頑張ってくれ」 「町内会は任意団体で法律的な裏付けがなく、纏めるのに苦労もあるが、君なら性格的にも適任だと期待しているよ」と言ったあと 「聞くところによれば、珠 [続きを読む]
  • 山と河にて (23)
  •  皆が、お喋りしながら賑やかな昼食を終えると、マリーは六助をせきたてて仲良く手を繋いで池のほうに駆けていったが、健ちゃんは 「お〜ぃ! 池に近ずくなよっ!」「はまったら、底なしの無限地獄だからなぁ〜」と声をかけると、六助は振り返って 「脅かすなよぅ〜」と真顔で返事をし、興味深そうに覗いているマリーの手を引っぱって、水溜りの周辺から離して崖の方に駆けていった。 皆が、健ちゃんの言葉にビックリしている [続きを読む]
  • 山と河にて (22)
  •  冷えた微風が漂う暗夜の午前3時。 珠子達女性群は目覚まし時計で起きると、外の井戸端で洗面したあと、各人は昨夜健ちゃんから指示された通りに、宿のお女将さんのお握り造りの手伝いを終えると、部屋に戻って日焼け止めの薄化粧をしたあと薄手の長袖ブラウスにジャケットを着てジーパンを履いて装い、珠子の勧めで首に予め用意してきた色とりどりのタオルを巻き、揃って入り口前に出ると、すでに、男性群は支度を整え彼女達を [続きを読む]
  • 山と河にて (21)
  •  鬱陶しかった梅雨も明け、初夏の訪れらしく風薫り空もカラット晴れた土曜日の昼下がり。  この時期、親睦と健康志向を兼ねた、町内青年会有志による毎年恒例の登山には絶好の日和となった。 肉店を経営する健太(愛称健ちゃん)の店先に集合していた大助達一同の前に、永井君が会社の大型ジープを運転してやって来たので、健ちゃんの指示で助手席に遠慮する珠子が乗せられ、皆は、ゆとりのある後部座席に乗り込んだ。 誰に言 [続きを読む]
  • 山と河にて (20)
  •  奈緒は、健ちゃんをカウンターに呼び寄せたが周囲のお客さんが気になり、落ち着いて話が出来なく、二人だけで部屋に入ることに少し躊躇したが、思案の末、奥の居間に健太を案内した。  健ちゃんも、彼女の部屋に入るのは初めてで彼女の誘いに一瞬躊躇ったが、奈緒の顔つきから難しい内緒話かと察し、オンザロックを手にして部屋の丸テーブルの前に座ると、奈緒は「真面目に話を聞いてネ」と念を押すと、彼は「少し酔ってはいる [続きを読む]
  • 山と河にて (19)
  •  珠子は、ベットの端に座らせられた瞬間、真新しい白い敷布を見て反射的に、このベットの上で自分と同様に見知らぬ女性達が感情を無視されて、彼の一方的で単純な性的欲望の対象として弄ばれているのかと直感的に思い浮かべ、嫌悪感から彼の話も耳にはいらなかった。 珠子は取り立てて話す気にもなれず、早く立ち去りたいと思っていると、彼の母親がコーヒーカップをのせたお盆を運んできて、彼女の顔を見るると、安堵感から和 [続きを読む]
  • 山と河にて (18)
  •  大助は、美代子と別れて帰宅した夜、彼女の身辺に起きた複雑な事情を思案して、彼女の行く末を心配するあまり、精神的な疲労と寂寞感から、家族に詳しい内容も説明せずに自室に引きこもり床に入ったが、思考が整理出来ず寝付かれないままに真剣に考えた。 それは、経済的に未熟な自分では、今は、彼女を幸せな生活に導けないが、彼女が自分を信じて献身的に尽くしてくれる愛情と、老医師であるお爺さんの自分に寄せる期待に背か [続きを読む]
  • 山と河にて (17)
  •  大助は、帰京の車中、窓外に広がる越後平野の田園風景と、残雪をいただいて晴天に映える青い山脈を眺めながら、美代子が用意してくれた海苔巻き寿司をほおばり、彼女と過ごした休日の出来事を色々と思い出して感慨にふけっていた。 彼女は、朝、自分が気ずかぬうちに起きて朝食と昼の海苔巻きを用意してくれ、なんとなく心に漂った不安をユーモアな語り口で不安をかき消してくれ、長い別れの寂しさを億尾にも出さず、あくまでも [続きを読む]
  • 山と河にて (16)
  •  大助は、隣室の広い座敷にある豪華な仏壇の前で、お爺さんが朝の勤行である読経の際に鐘を打つ音で目を覚ましたが、隣に寝ていたと思っていた美代子がおらず、枕もとの水を一口飲んで、そのまま、再び腕枕をして仰向けになり、桜の小枝を巧みに張り巡らした天井を見つめているうちに、昨夜のことを想い出し、その余韻の残った頭に、もしやと一抹の不安がよぎった。 お爺さんの読経が終わると、美代子が薄青色のカーデガンと黒の [続きを読む]
  • 山と河にて (15)
  • 大助は、浴槽から上がり脱衣場に行くと美代子も後について上がってきたが、長湯したうえに戯れた興奮で、汗が拭いても拭いても湧き出る様に皮膚を濡らし、美代子が見かねて自分のバスタオルで背中を拭いてくれたが、その時、大鏡に彼女の裸体が映っているのがチラット見えたので、大助は本能をそそわれて、彼女を抱きしめて可愛い桜色の乳首にキスをしたところ、彼女はビックリして「イヤッ! ヤメテェ〜」と叫び声をあげ、慌て [続きを読む]
  • 山と河にて (14)
  •  大助は川辺に立って、遠くに霞む残雪に映える飯豊山脈の峰々を、種々な想い出を浮かべながら眺望し、そのあと小石を何度か河に投げては眼前をゆったりと流れる河を凝視し感慨深げに  「この河で、無邪気に水泳をしていたとき、美代ちゃんと初めて知りあったが、あれから4年過ぎたのか・・。時の流れは振り返ると早く感じるもんだなぁ〜」  「あの時。君が河底の石に躓き足を滑らせて、僕に咄嗟に抱きついたが、その時の、君 [続きを読む]
  • 山と河にて (13) 
  •  山の懐に囲まれた街では、春の夕暮れは陽が峰々の端に沈むのが早くても、晴れた日は空が明るく、時の過ぎ行くのを感じさせない。 大助と美代子は、大川に架かる赤く塗装された橋の袂に差し掛かると、彼女の案内で堤防の階段を手を繋いで降りて行き、河川敷に作られた広い公園のお花畑に着いた。 町内の老人倶楽部の有志が丹精こめて手入れしているお花畑は、中央の芝生を囲むように、真紅のサルビヤ・黄色nマリンゴールド等色 [続きを読む]
  • 山と河にて (12)
  •  大助の挨拶を聞いて、老医師は彼の沈着冷静な態度と返事に少し驚き、顔の前で手を振りながら困惑した顔つきで 「大助君、誤解しないでくれ給え」 「ワシは、君と美代子の交際に水を差す気持ちは毛頭ないが、君に対し、我が家の内情を隠し通すのもワシの気性に反し、純真な君の将来にとって参考になればと思って、恥を忍んで話したまでで、君には一切責任は無いので気にしないでくれ」と、慌ててシドロモドロに答えた。 美代子 [続きを読む]
  • 山と河にて (11)
  •  老医師は苦渋の思いで大助に対し家庭内の話しをした日の夜。 京都から帰る途中で夫の正雄を新潟に残して一人で帰宅したキャサリンに対し、昨日、家庭内の事情をある程度大助に説明したことを話したところ、キャサリンから予想もしないことを告白された。 キャサリンが、今迄に見せたこともない悲しい顔で語るには  『 昨年夏頃から、日々の暮らしの中で、なにかにつけ、夫の正雄の態度が冷たく感じる様になり、はしたない話 [続きを読む]
  • 山と河にて (10)
  •  大助と、お爺さんが談笑していたとき、大きな笑い声に誘われる様に、賄いの小母さんが 「先程、寅太君が山から採ったばかりだが、大助君に食べさせてくれと言って、ヤマウドを持って来てくれたわ」と、胡麻和えした葉と素切りしたウドを皿に乗せて味噌と一緒に運んで来た。  お爺さんは、それを見て、益々、上機嫌になり顔をくしゃくしゃにして、彼に 「これは、山菜の王者だ!。 天然ものは香りが強いが凄く旨いんだよ」と [続きを読む]
  • 山と河にて (9)
  •  大助は、風呂場から逃げるようにして居間に戻ると、お爺さんは新聞を見ていたが、彼の顔を見るや 「おやっ!早かったね」「また、美代が悪ふざけでもしたのかね」と苦笑して言ったので、彼は額の汗を拭きながら 「いやぁ〜、突然、美代ちゃんが飛び込んできたので、僕、魂消てしまったよ」と返事をして、浴場での出来事を正直に話そうとすると、美代子が浴衣姿で冷えたジュースを持ってきて、彼の話を途中から聞き、彼を睨めつ [続きを読む]
  • 山と河にて (8)
  •  大助は、散歩から帰って居間で一休みしていると、眼光は鋭いが小太りで丸顔の、如何にも人の良さそうな好々爺の老医師であるお爺さんが、浴衣姿で風呂から上がって来て、大助を見るや 「あぁ〜、お帰り。先に入ったが、丁度いい湯加減なので、君も汗を流して来なさい」と、風呂を勧めてくれたので、彼は遠慮なく素直に返事をして浴場に向かい、脱衣場で着衣を脱ぎかけていたところ、廊下に足音が聞こえたので、慌てて風呂場に飛 [続きを読む]
  • 山と河にて (7)
  •  美代子は、長い髪をターバンで束ね、胸元にフリルのついた白い長袖のワイシャツに長めの黒いスカート姿で、紫色のソックスと白い運動靴を履いて、玄関先で、大助が出てくるのを、もどかしそうに自転車の脇に立って待っていた。 大助が、スーツを脱ぎ、白いワイシャツと黒のズボン姿で彼女が用意してくれた運動靴を履いて外に出ると、彼女は新しい自転車を彼に渡たし 「これ、大ちゃんが乗るために、朝、大急ぎで寅太君に頼んで [続きを読む]