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浩洋子の四季 https://knowinglykunchangtan.hateblo.jp/

聖教新聞のわが友に贈る・名字の言を紹介します。 公明新聞の北斗七星・公明党の活動を紹介します。

毎日、当季の名句・秀句を季語解説します。 聖教新聞のわが友に贈る・名字の言を紹介します。 公明新聞の北斗七星・公明党の活動を紹介します。

和井浩洋子
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2015/11/20

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  • 浅蜊/今日の俳句 ≪第2474号≫

    ≪2017年(平成29年)4月17日(月)≫(旧暦3/21) 浅蜊汁殻ふれ合ふもひとりの餉 永方裕子 浅蜊掘る人が動けば鷺動く 金久美智子 浅蜊掻く男の黙に近寄れず 柴田雪路 夕日だるし浅蜊を量る音こぼれ 松村蒼石 浅蜊売るこゑの一旦遠のきし 伊藤白潮 ※ 浅蜊・浅蜊汁・浅蜊売・浅蜊舟 淡水の多少混じった塩分のやや少ない海岸の砂泥に棲む蛤よりも小型の卵型の二枚貝。味は蛤よりも劣る。全国的に稚貝の放養による養殖が行われている。潮干狩りの格好の獲物で、蛤や馬刀貝やよりもはるかにたくさん獲れる。 【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 二十 法悟空 内田健一郎 画 (6048) 三台の撮影台を使って写真撮影が行われたが、長野研修道場は長蛇の列が途切れることはなかった。飯山、長野、上田から、穂高、松本から、塩尻、諏訪から、飯田、伊那から、続々と同志は集って来た。 山本伸一は、記念撮影が終わるたび、皆に声をかけ、語り合い、何十人、何百人もの人と握手を交わした。 記念撮影も終盤に入った時、日焼けした精悍な顔の青年が、感極まった声で語った。 「先生! ありがとうございます! 私たち男子部は、断じて戦い、勝って、先生にお応えしていきます」 伸一は、にっこり微笑むと、力を込めて語り始めた。 「そうだ。師匠が表に出て動けないならば、…

  • 蛤/今日の俳句 ≪第2473号≫

    ≪2017年(平成29年)4月16日(日)≫(旧暦3/20) 雀蛤と化して食はれけるかも 櫂未知子 蛤の鍋を囲みてクラス会 赤池貴のえ 蛤や腹話術師にやや翳り 田中亜美 守るもの何も持たねど蛤です しおやきみこ 蛤に衣を着せる人形師 小林朱夏 ※ 蛤・はまぐり ほとんど全国のいたるところに分布し、深さ一・二メートルぐらいの淡水の混じった砂浜の海岸に好んで棲む。殻は卵状三角形で、大型のものは長さ八・五センチ(約2寸8分)に達するが、味は大きなものほど落ちる。産卵期は五月から十月、旬は春である。殻の表面は平滑で美しい。飯に炊き込んだり、蛤鍋・焼蛤にして賞味する。伊勢湾桑名の蛤は名産として知られ、関…

  • 烏貝/今日の俳句 ≪第2472号≫

    ≪2017年(平成29年)4月15日(土)≫(旧暦3/19) 烏貝日の没る方を巷としぬ 加倉井秋を 埋木と共に掘られぬ烏貝 高田蝶衣 世の隅の闇に舌出す烏貝 北 光星 烏貝殻をひらきて真珠色 米田花壺 くはへゐる藁一とすぢや烏貝 黒米松青子 ※ 烏貝 わが国でとれる淡水産二枚貝としては大きい。三〇センチ(約1尺)に達するものもある。楕円形で外面は烏色、それでこの名がある。多少潮の影響を受ける潟、たとえば霞ヶ浦のような湖水の泥の深いところに多く棲息するが、内陸の湖沼にもいる。肉は食用となる。母貝から淡水真珠がとれ、貝殻は各種の器具に応用される。春、四・五月と秋、八・九月が産卵期。 【新訂「現代俳…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十九 法悟空 内田健一郎 画 (6047) 長野研修道場には、三台の撮影台が設置されていた。 午後一時前、山本伸一は、「さあ、戦いの開始だ!」と峯子に言うと、ポロシャツ姿で皆の待っている研修道場の前庭に飛び出していった。 「お待ちしていました。ようこそおいでくださいました。二十一世紀への新しい出発をしましょう!」 参加者から歓声があがった。額に深い皺が刻まれた老婦人が、目を潤ませて語った。 「先生! 新聞でも先生のお姿を拝見できないものですから、心配で、心配で、寂しくて、ずーっと祈ってきました。でも、お元気なので安心しました。嬉しいです」 伸一は、この老婦人を抱きかかえるようにして、励ま…

  • 蜆(しじみ)/今日の俳句 ≪第2471号≫

    ≪2017年(平成29年)4月14日(金)≫(旧暦3/18) 工場の塀ぎは濡らし蜆売り 沢木欣一 蜆汁もっとも淋しき硯あり オオヒロノリコ 子館に迫る河口の蜆かな 倉本マキ 世のつねの浮き沈みとや蜆汁 鈴木真砂女 蜆取雨又風に又雨に 長谷川零余子 ※ 蜆貝・真蜆・紫蜆・蜆取・蜆舟・蜆掻・蜆売 シジミガイ科の二枚貝。汽水域に棲む大和蜆と淡水に棲む真蜆・瀬田蜆が主な種類である。大きさは三~四センチで、殻表はいずれも黒色。島根県宍道湖の大和蜆は有名。また瀬田蜆は琵琶湖の特産。蜆汁にして食べるのが、最も一般的。→土用蜆(夏) 【「(合本)俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】 彡……☆★☆*……☆★…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十八 法悟空 内田健一郎 画 (6046) 蔵林家では、主の龍臣と妻の芳乃の孫たち十人が、琴やハーモニカ、横笛の演奏、合唱などで、山本伸一たちを歓迎した。 子どもから孫へと信心が受け継がれ、すくすくと育っている未来っ子の姿が微笑ましかった。仏法が、地域へ、社会へと広まり、そして子どもたちへ、未来へと継承されていってこそ、広宣流布の流れが創られていく。 やがて雨も小降りになった。伸一は、蔵林龍臣と腕を組みながら庭を散策した。少し、はにかみながら、「ありがたい。人生の最高の思い出です」と繰り返す蔵林に言った。 「お父さんの人生は大勝利です。子どもさんも、お孫さんも、皆、立派に育っている。しか…

  • 田螺(たにし)/今日の俳句 ≪第2470号≫

    ≪2017年(平成29年)4月13日(木)≫(旧暦3/17) ゆく春の田螺ほろりと沈みけり 小島 健 民宿の椀の重さよ田螺汁 小路紫狹 蓋とぢし田螺の暗さはかられず 加藤かけい 白凰の塔の真下の田螺かな 宮岡計次 人の裏見ゆる田螺を煮て居れば 長谷川秋子 ※ 田螺・田螺鳴く・田螺取 タニシ科の淡水産巻貝の総称。殻は卵形で蝸牛を少し大きくしたような形をしている。空は黒色。冬の間は池や田の泥中に生息しているが春になると、いわゆる田螺の道を作りながら水田などの泥の表面を這う姿が見かけられる。 【「(合本)俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十七 法悟空 内田健一郎 画 (6045) 蔵林龍臣は七十一歳であり、五人の子どもたちも、広宣流布の庭で活躍していた。この日も、アメリカに永住している四男以外は元気に集い、孫も含め、賑やかに山本伸一と峯子を迎えてくれた。 蔵林は、伸一を床の間の前に案内した。 「こちらにどうぞ!」 「それはいけません。人生の大先輩である蔵林さんが、お座りになってください」 一瞬、蔵林は、メガネの奥の目に困惑の色を浮かべた。しかし、伸一の強い勧めに、床の間を背にして座った。 部屋にある衝立の書も見事であった。黒光りした柱や意匠を凝らした欄間が、風格を感じさせた。 伸一が、家の歴史について尋ねると、「実は、わ…

  • 蜷(にな)/今日の俳句 ≪第2469号≫

    ≪2017年(平成29年)4月12日(水)≫(旧暦3/16) オカリナや幾度も蜷の潜り出て 中山純子 蜷の道逍遥稔典姓氏論 三神あすか 乱数表たどれば蜷の軌道かな 宮嵜 亀 田の神をお連れ申して蜷田螺 ふけとしこ 蜷の道晩年が来る日暮来る 安達実生子 ※ 蜷(にな) 正しい名はカワニナ。最も普通に淡水産巻貝の一種。長さ三センチ(約1寸)位で、形は細長く、殻皮は黄褐色または赤褐色をおび、全国いたるところの川・溝・池沼・水田等に棲んでいる。春になると、底の泥土に筋をつけながら這っているのが見られる。これを蜷の道という。食用にもなるが、肺臓ジストマの中間宿主として知られているので危険。カワニナの約二…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十六 法悟空 内田健一郎 画 (6044) 山本伸一は、石塚勝夫に言った。 「お父さん、お母さんを、生涯、大切にするんですよ。父母の恩に報いることから、人間の道は始まります。報恩の心を忘れない人が、真の仏法者なんです」 さらに、個人会館を提供してくれていることへの感謝を伝えながら、日ごろ、心すべき点についても語っていった。 「ともかく近隣に迷惑をかけないよう、会合の中心者ともよく連携し、駐車、駐輪、話し声など、細かく気を配っていくことが大事です。大変でしょうが、周囲のお宅には足しげくあいさつに伺い、『何かあったら、すぐにおっしゃってください』と、意思の疎通を図っていくことが大切です。 近…

  • 鰈(かれい)/今日の俳句 ≪第2468号≫

    ≪2017年(平成29年)4月11日(火)≫(旧暦3/15) 若狭には仏多くて蒸鰈 森 澄雄 深川や茜さしたる蒸鰈 小川千賀 ならべ干す鰈の上に置き手紙 吉屋信子 ありなしの目で雲呼べる干鰈 丸山昭子 身を透ける風が吹くなり干鰈 布川武男 ※ 鰈・蒸鰈・干鰈 北海道や北陸沿岸で多くとれるヒラメ科の魚で、マガレイ・アブラガレイ・ムシガレイ・マツカワ・ホシガレイ・スナガレイ・ヤナギムシガレイその他がある。これらはすべてヒラメ類で動物名にヒラメというのはない。味の優れたものと劣ったものとがあり、上等品は刺身にして賞味するが、下等品は蒲鉾や竹輪の材料となる。→蒸鰈(生活) 【新訂「現代俳句歳時記/石田…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十五 法悟空 内田健一郎 画 (6043) 昼前から降りだした雨は、次第に雨脚が強くなっていた。 山本伸一は、佐久市の功労者宅を訪問するため、長野研修道場を出発した。 雨のなか、翌日の記念撮影のために、青年たちが県道沿いの空き地で草刈りをしていた。 伸一は、同行していた幹部に言った。 「皆が風邪をひかないように、作業が終わったら、研修道場の風呂を使えるようにしてください。泥も汗も流して温まってもらおう」 大事な“創価の宝”の青年たちである。泥まみれになって作業をしてもらっているだけでも申し訳ないのに、そのうえ風邪などひかせては絶対にならないとの強い思いがあった。 研修道場を発って五十分ほ…

  • 魚島/今日の俳句 ≪第2467号≫

    ≪2017年(平成29年)4月10日(月)≫(旧暦3/14)※新聞休刊日 魚島や雨ふりさうな葉のゆらぎ 対中いずみ 魚島をとほくに母の母らしく 大石雄鬼 鞆ノ津の魚島時の吹流し 和田照海 魚島や素足向け合ふ舟の上 堀 葦男 魚島の舟待つ犬は尾を立てて 辻田克巳 ※ 魚島 四ー五月になると鯛や鰆(さわら)などが瀬戸内海に入り込み、海面にあたかも島のようになってひしめきあう。この時期を「魚島時」といい「魚島」はそれを略した形で、豊漁をさすこともある。瀬戸内海地方の方言。燧灘(ひうちなだ)に浮かぶ魚島は鯛漁で有名で、ここの漁が語源ともいわれる。→桜鯛 【「(合本)俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転…

  • 春の日/今日の俳句 ≪第2466号≫

    ≪2017年(平成29年)4月9日(日)≫(旧暦3/13) 白波と春日漂ふ荒れ岬 桂 信子 春の日の南中にあり千曲川 米島艸一路 春の日のぽとりと落つる湖のくに 岸田稚魚 母通る枯草色の春日中 飯田龍太 大いなる春日の翼垂れてあり 鈴木花蓑 ※ 春の日・春日・春日(しゅんじつ)・春日影 春の一日と、春の日光と二つの意味がある。前者は、のどかな春の一日であり、後者は、暖かい春の日差しである。 【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡 ※☆*わが友に贈る*☆※ 創価の「負けじ魂」は 人類の希望の哲学だ。…

  • 春の夜/今日の俳句 ≪第2465号≫

    ≪2017年(平成29年)4月8日(土)≫(旧暦3/12) 枝すでに後悔のいろ春の夜に 中田 剛 並べ売る数珠も春夜の街の栄 西村公鳳 吾子あらず妻が春夜の冷えをいふ 川島彷徨子 春の夜のはたてにまはる燈台あり 篠原 梵 春の夜は指のとげさへうづくもの 林原耒井 ※ 春の夜・夜半(やわ)の春・春夜(しゅんや) 春の日が暮れて間もないころを春の宵といい、それが更けると春の夜となるのである。夜半の春といっても意義はほぼ同じであるが、感じからいうと、単に春の夜というよりも一層更けわたった夜中の気持がするようである。 【「現代俳句歳時記(春)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】 彡……☆★☆*……

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十四 法悟空 内田健一郎 画 (6042) 山本伸一は、入会三十二周年となる八月二十四日を、長野研修道場で迎えた。新しい決意で出発を誓い、真剣に勤行した。 昼過ぎには、青年たちと自転車で周辺を回った。戸田城聖が最後の夏を過ごした地を巡ることで、在りし日の恩師を偲びたかったのである。 伸一が研修道場に帰って来ると、ちょうど教育部(後の教育本部)の青年教育者の代表が、研修会に参加するため、バスで到着したところであった。 メンバーは、バスの中で、「山本先生が研修道場に滞在中です」と聞かされ、喜びが弾けた。皆、研修道場の玄関前に並び、満面の笑みで伸一を迎えた。 「皆さん、ありがとう! お会いでき…

  • 春の宵/今日の俳句 ≪第2464号≫

    ≪2017年(平成29年)4月7日(金)≫(旧暦3/11) 音もなく夢魔に添い寝の春の宵 わたなべじゅんこ 心うらぶれて春宵の人を看る 日野草城 春の宵腰の坐りし酒徳利 鈴木真砂女 飼犬につながれて居る春の宵 しおやきみこ 春の宵かもめホテルへ二歩三歩 津田このみ ※ 春の宵・春宵・宵の春 春の夜と同じだが、春宵といえば、明るく華やいだ心持がある。中国の詩の中に「春宵一刻値千金」からうまれた季語。 【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡 ※☆*わが友に贈る*☆※ いかなる戦いもまず 「絶対にやり抜…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十三 法悟空 内田健一郎 画 (6041) 山本伸一の心からの願いは、皆が強盛に信心を貫き、幸福になることだけであった。 退転・反逆者や宗門僧は、創価の師弟を分断しようと、伸一が会合で指導したり、「聖教新聞」に登場したりできないように陰で画策を進めてきた。その逼塞した状況のなかで、暗い空気がつくられていた。 伸一は、大きな会合への出席を制約されれば、家庭訪問、個人指導に奔走した。話をするなというのであれば、和歌や俳句を詠み、ピアノを弾いて激励した。 何ものも、広宣流布への不屈の魂を抑え込むことなどできない。 長野研修道場に集っていた人たちに、伸一は提案した。 「もし、よろしければ、二十六…

  • 春の暮/今日の俳句 ≪第2463号≫

    ≪2017年(平成29年)4月6日(木)≫(旧暦3/10) 地に添うて鶏の一日春の暮 桂信子 憤死の塚 屠腹の塚の 春の暮 伊丹三樹彦 あはれとは生きの験の春の暮 野見山朱鳥 さみしくて桃子と遊ぶ春の夕 村山故郷 揺れ椅子の揺れやまぬ間の春の暮 細見綾子 ※ 春の暮 春の夕べである。秋の暮と違って、夕暮れの光が明るく空気に甘く、万象が生き生きと輝き、道行く人の顔も溌剌と美しい。→暮の春(晩春) 【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡 ※☆*わが友に贈る*☆※ 頑張れフレッシュマン!ー新社会人ー 「…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十二 法悟空 内田健一郎 画 (6040) 田森寅夫は、歯を食いしばりながら信心を続けていくと、学校に給食のパンを卸せるようになり、また、外国人客も増えていった。さらに、大手の洋菓子店へも卸すことになり、彼の店は、軽井沢を代表する老舗のベーカリーとして評判になっていった。 彼は、商売で実証を示すだけでなく、町の発展にも力を尽くし、地域の人びとのために献身した。そうした姿に、学会への誤解や偏見は氷解し、多くの人たちが理解者となったのである。 山本伸一は、長野研修道場で田森夫妻と話し合うなかで、翌日、田森の店の二階にある喫茶室で、地域のメンバーの代表を招いて懇談会を開くことにしたのである。 …

  • 春昼/今日の俳句 ≪第2462号≫

    ≪2017年(平成29年)4月5日(水)≫(旧暦3/9) 春昼の匙おちてよき音たつる 桂 信子 春昼や鍋に手のあり耳のあり 土肥あき子 春昼のすぐに鳴りやむオルゴール 木下夕爾 天地音なし春昼に点滴す 野見山朱鳥 春昼の絵皿より蝶出でて舞へ 朝倉和江 ※ 春昼(三春)・春の昼・春のひる間。 春暁や春宵、また春夜などには日本人独特の季感の味わいが込められているが、春昼は眠気を誘うのんびりとした長閑な時間。午前中の一仕事を終えたときに味わうような駘蕩(たいとう)たるひとときを意味している。 【「現代俳句歳時記(春)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十一 法悟空 内田健一郎 画 (6039) 二十一日夜の懇談の折、山本伸一は、軽井沢支部の初代支部長・婦人部長を務めた田森寅夫と妻のタミとも語り合った。 寅夫は、一流ホテルで修業を積んだパン職人で、心臓病で苦しんでいたタミが信心し、元気になっていく姿を目の当たりにして、一九五五年(昭和三十年)に子どもたちと一緒に入会した。念願であった店舗を購入できたことなどから、信心への確信を強くし、歓喜を胸に弘教に励んでいった。 しかし、周囲には、学会に偏見をいだき、彼が信心することを快く思わぬ人たちが多くいた。客足も遠のいていった。 頭を抱え込む田森たちに、学会の先輩は、確信をもって訴え、指導した。…

  • 遅日/今日の俳句 ≪第2461号≫

    ≪2017年(平成29年)4月4日(火)≫(旧暦3/8) 暮れおそき草木の影をふみにけり 五十崎古郷 軽雷のあとの遅日をもてあます 水原秋櫻子 縄とびの端もたさるる遅日かな 橋 閒石 遅き日を焼け残るたび松の風 原子公平 生簀籠波間に浮ける遅日かな 鈴木真砂女 ※ 遅日・暮遅し・遅し日 《春日遅々として暮れかねる》というところからきているが、日永と同義でも、遅日という語感からは、夕暮れ近い時刻を思わせる。 【「現代俳句歳時記(春)/角川春樹編」(角川春樹事務所)より転載】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡 ※☆*わが友に贈る*☆※ 煩悩即菩提の信心だ。 悩みがあ…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 十 法悟空 内田健一郎 画 (6038) 残暑の東京を発って二時間半、夜霧に包まれた軽井沢は肌寒かった。 山本伸一が長野研修道場に到着すると、地元の幹部や役員など、数人が出迎えた。会長を辞任したあと、「聖教新聞」などの機関紙誌で、彼の行動が報じられることは、ほとんどなかったためか、皆、笑顔ではあったが、どことなく不安な表情をしていた。 伸一は、同志のそんな気持ちを吹き飛ばすように、力強い声で言った。 「私は元気だよ! さあ、出発だ!」 師弟の天地に、師子吼が響き渡った。 彼は、長野県長の斉田高志と握手を交わしながら語っていった。斉田は、三十七歳の青年県長であった。 「私は、名誉会長になっ…

  • 日永/今日の俳句 ≪第2460号≫

    ≪2017年(平成29年)4月3日(月)≫(旧暦3/7) 永き日の暮るる方へと草の道 甲田鐘一路 懸垂の数競ふ子の日永かな いしだゆか 汐木より潮の香のたつ日永かな 児玉輝代 右巻きのソフトクリーム日永かな 柿沼盟子 巣造りの下手な番に日永かな 簗田たかゑ ※ 日永・永き日 春の一日をいうのであるが、春分以後は漸く昼がながくなり、次第次第に暖かさを催してくる。四季の中で昼の最もながいのは夏だけれども、春は日の最も短い冬をうけて俄かに昼の永い感じをうけるから、そこで春の一日一日を永き日と呼ぶのである。春分の頃から昼と夜の時間が同じになり、それ以後は漸次、昼間の時間が夜間よりも永くなる。例えば、東…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 九 法悟空 内田健一郎 画 (6037) 山本伸一は戸田城聖から軽井沢に招かれ、戸田の小説『人間革命』の感動を語りながら、深く心に期すことがあった。 ――戸田の『人間革命』は、彼の分身ともいうべき「巌さん」が、獄中で、生涯を広宣流布に生き抜く決意をしたところで終わる。 一九四五年(昭和二十年)七月三日、戸田は、獄死した師の牧口常三郎の遺志を受け継ぎ、生きて獄門を出る。その後、戸田が現実に何を成し遂げ、いかにして日本の広宣流布の基盤を築き上げたか――伸一は、それを書き残さなければ、師の偉業を宣揚することも、牧口と戸田を貫く創価の師弟の精神を後世に伝えることもできないと思った。 そして伸一は…

  • 四月/今日の俳句 ≪第2458号≫

    ≪2017年(平成29年)4月1日(土)≫(旧暦3/5) 四月何を見てもつまらぬ燕の巣を仰ぐ 加倉井秋を 四月白樺の雨に燕の巣がにほふ 飯田龍太 四月モニュメント好きな市民と子雀と 後藤比奈夫 山葵田の水音しげき四月かな 渡辺水巴 水底のほっと明るき四月かな 戸田明子 ※ 百花乱れ咲き、百鳥おしげなく囀るといった春たけなわの月である。人々は思い冬服をぬいで、山に海に野に遊ぶ。しかし、曇りの多い月で、強風が吹き、また、雨が毎日ふりつづけるようなこともある。→四月尽 【「俳句歳時記(春)・飯田蛇笏編/平凡社」より転載】 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡 ※☆*わが友…

  • 小説「新・人間革命」雌伏

    雌伏 八 法悟空 内田健一郎 画 (6036) 戸田城聖の小説『人間革命』では、主人公「巌さん」の人間革命の軌跡を主軸に、広宣流布に一人立った、師である「牧田城三郎」(牧口常三郎の仮名)の死身弘法の実践が描かれていく。 戸田は、一九五四年(昭和二十九年)の十一月、初代会長・牧口常三郎の十一回忌法要で、獄中にあって大恩ある牧口の死を知った日のことに触れ、こう語った。 「あれほど悲しいことは、私の一生涯になかった。そのとき、私は『よし、いまにみよ! 先生が正しいか、正しくないか、証明してやる。もし自分が別名を使ったなら、巌窟王の名を使って、なにか大仕事をして、先生にお返ししよう』と決心した」 「巌…

  • 八重桜/今日の俳句 ≪第2457号≫

    ≪2017年(平成29年)3月31日(金)≫(旧暦3/4) 沈みつつふくらむ夕陽八重櫻 野口香葉 海神に日輪淡し八重ざくら 斎藤梅子 八重桜逢ふ魔が刻を歩みけり 柴田白葉女 夜がくれば夜の冷えおくる八重桜 能村登四郎 ゆるやかに四肢緩みゆく八重桜 西田もとつぐ ※ 八重桜・牡丹桜・里桜 栽培品種であるサトザクラのこと。牡丹の艶麗に通うのでボタンサクラともいう。新葉は多少赤褐色を帯び、芒(のげ)状の鋸歯がある。四月中旬以降、葉に先立ち、あるいは葉と同時に開花し、花は八重咲き大型で、垂れ下がる。淡紅色で濃淡があり、白色に近いものから、黄色みをおびた緑色のものまであって、美麗である。ほとんどが実を結…

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