いつきさらさ さん プロフィール

  •  
いつきさらささん: わたしをさがしていますか
ハンドル名いつきさらさ さん
ブログタイトルわたしをさがしていますか
ブログURLhttps://sagasiteimasuka-poet.theblog.me/
サイト紹介文いつかの日常から非日常まで|最新作『わたしをさがしていますか』発売中(pocket.jp)
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供409回 / 365日(平均7.8回/週) - 参加 2016/01/18 23:40

いつきさらさ さんのブログ記事

  • あたしの秘密
  • 時が逆流することがたまにあってもちろん誰にも信じてもらえないから黙ってた時が逆襲してくるわけではないのだから自分にそう言い聞かせて泡立つ感情を抑え込んでたあるとき時間も伸び縮みするのだと知ってからそれまでよりちょっとだけほんのちょっとだけ楽になれた [続きを読む]
  • 愛育-2
  • 言いなりになること実はそんなに嫌ではありませんでした今にして思えば考えるそんな些細な行動さえあきらめていたのでしょうとげとげしい感情が去ってしまえば言いなりになっているほうが楽だと気づいてしまった多分そんなところです狡猾がぷくぷく血管に流れ始めたのもきっとその頃からなのですできることなら裏返しになって自分を洗い流してしまいたい彼女はいつもより悲しい顔でそう言いました [続きを読む]
  • 飛行機雲が死ぬ前に
  • 飛行機雲が死ぬ前にふわりと歌った恋のうたきみは笑っていたろうかそれとも黙っていたろうか飛行機雲が死ぬ前にゆるりと歌った恋のうたあなたは泣いていたろうかそれとも叫んでいたろうか飛行機雲が死ぬ前にこそりと歌った恋のうたあたしは旅しているでしょう耳かたむけているでしょう [続きを読む]
  • 再起動
  • スイッチを切り替えましょうスイッチをオフにしましょうスイッチを切り替えましょうスイッチをオンにしましょうそうすればつまらない憎悪もとるにたらない嫉妬もきれいさっぱりでしょ?だからこうするよきみはいたずらっぽく笑って僕の背中のスイッチをカチリとひねった [続きを読む]
  • サンタクロースの存在を
  • サンタクロースの存在を二親から否定されるそれもずいぶんと早いうちからそのことをさびしいとも不条理だとも思わなかったけれどおとなになって12月は特別な存在になった夢見ることも子どもらしくふざけることも許されず人形やぬいぐるみに八つ当たりしたそのことを頭で受け入れ心でイヤイヤをして顔には出さずにいたけれどおとなになって他愛のない冗談に大笑いするようになった遠い昨日に復讐しても何も変わらないのに愛が [続きを読む]
  • 会話
  • 守れる約束しかしないものあなたは言うこともなげに破るから約束なんだってあたしは言う期待もせずに大丈夫?大丈夫でもそれはどっちの意味なんだろうねあなたにとってあたしにとって [続きを読む]
  • 忘却
  • 夜中にどうしても思い出したくなるのですそれは大抵嫌なアイツのことだったり好きなあの子のことだったり自分の愚かさだったり冷蔵庫の残り物だったりいつの間にやら空を見えなくする灰色がかった冬の雲みたいで憎たらしいのにその時だけはなんだか妙に大真面目朝になれば覚えていない夢のように子どもじみた遊びですだから罪深いことすら忘れて笑っていられるのですきっと [続きを読む]
  • わけ
  • 大好きなのに大切なのに独りよがりにわけを探すほんの少し傷ついた表情が見たくて独りよがりにわけを探すぼくだけの人であって欲しくて独りよがりにわけを探す寄り添うわけを探す [続きを読む]
  • あなたは決して
  • あなたは決してわたしに溺れることはなかったふたり寄りそっても秘密をうちあけあってもあなたは決してわたしに溺れることはなかった"愛してる"符号を交換した泡の消えたソーダ水みたいに"愛してる"吐息も嘘になる時を刻まない腕時計みたいに [続きを読む]
  • 究極の口説き文句
  • 究極の口説き文句は好き一緒にいようそんなハードル越えるみたいな言葉も憧れるけどほんとはもっと普段ごとがいいついでだから一緒に行こうか明日持ってきてあげるよ腹減ったからいつものとこに寄ってく?特別感がないぐらいのほうがかえってきゅんってなるなんだかドキドキする [続きを読む]
  • 中くらいの都会
  • 眠たさをこらえて窓をあけると波音が聞こえるここは中くらいの幸せが巣食う中くらいの都会だ泣くのをこらえて耳をすますと羽音が聞こえるここは中くらいの愛が蠢く中くらいの都会だ寒さをこらえて瞳閉じれば足元に猫が寄り添うここは中くらいの空が似合う中くらいの都会だ [続きを読む]
  • 小さな青い星のこと
  • びゅうびゅうと耳元で風が鳴っていますもう何週間もしないうちに氷の粒が混じるほどになるのでその前に岬の毛糸屋さんからお知らせが届きました遠い遠い青く燃えるような小さな小さな星がひときわゆらゆらしています宇宙語を話す猫によると「とてもとても昔の炎」なのですって何があったのかどうしてそうなったのか小さな青い星の運命は星間の噂にもたまにしかのぼらないらしく猫そっくりの店主もそれほど詳しくはないそうで [続きを読む]
  • 笑顔
  • あした今日よりいくつか多く笑顔をポシェットにしのばせておこうそこらじゅうに花が咲くみたいな笑顔をこぼそうクッキーのかけらがハラハラ落ちるような笑顔をポシェットに用意しておこうおやつをかじるふりしてあたり一面に笑顔を散らかそうあなたのためにわたしのために [続きを読む]
  • 毛糸屋さんのこと
  • トーザ・カロットという岬にある毛糸屋さんは猫にそっくりな店主が営んでいますお客は編み物好きの人や空が好きな人雨の日にしか来ない窪みの住人居場所を探している少女店主によく似ているけれど耳慣れない星の言葉を話す者さまざまです毛糸の名前は一風変わったものが多く黄色 赤色 白色そんな名前のものは見あたりません海や川のある街に出かけたり風が強い日になるとああ 毛糸屋さんの近くの森もいつものようにびゅう [続きを読む]
  • 三つ目と幼なじみ
  • その子は嬉しいときにっこりするより喉をゴロゴロ鳴らすのが得意でねえあんまり気持ち良さそうだからうがいするとき真似してみたけどあたしら三つ目には到底難しい満月が雪だるまの形をしていてもびっくりしない三角の耳と長いしっぽがおしゃれなのにそれが悩みだってこっそりうちあけてくれたっけ瞳がまあるくなったり細くなったりそんなことはどこふく風だったが素敵に映ってることほど本人はどうにかしたいと頭を抱えてる [続きを読む]
  • あたしがあたしでいることと
  • あたしがあたしでいることとあなたがあなたでいることとそこに果てしない宇宙があるわけじゃなくそこに果てしない時間が置かれているわけじゃなくあたしがあたしでいることとあなたがあなたでいることとそこに複雑な理由があるわけじゃなくそこに複雑な感情が生まれるわけじゃなくそれでもふたりでいるとこんなに淋しいのはどうしてだろう体温と反比例するように心が冷たくなっていくのはいつからだったろうあなたもそうなの [続きを読む]
  • 子どもの三つ目-2
  • "誰かが言ったから""誰かに言われたから"そんなことは取るに足らないこと一度は耳を傾けてそのあとよくよく心で消化して答えを出せばいい"みんながやってるから""みんなが持ってるから"そんなことは取るに足らないこと見せてもらうもよし試させてもらうもよしそして自分とよくよく相談してごらん今の気持ちと明日の気持ち今の気持ちと来週の気持ち自分とよくよく相談してごらん薄くなったり濃くなったり気持ちの色はどんどん [続きを読む]
  • 荒野
  • 誰かのためなのだこの行為こそがそう思いこんだとき体の中からこぼれる空模様は見返りのないもどかしさや意外なほどの嫉妬心正義の意味は消え去り全てに蓋をする誰かのためなのだこの行為こそがそう信じこんだ時心の中からこぼれる風景はなかなか荒っぽく意外と殺風景愛情の熱は消え去り全てがむき出しになる [続きを読む]
  • 射手座の女でいてくれ
  • 確か明日は誕生日だったのだ想い出がよほどの嘘つきでない限り確か明日が誕生日だったのだ想い出が美しく上書きされたのでなければ確か明日が約束の日だったのだ想い出が記憶と食い違っていたとしてもぼくが勝手に思いこんでるのだとしても [続きを読む]
  • 大事だったのにね
  • 好きなのは君を笑わせることもっと好きなのは君が僕を笑わせようと繰り出す微妙なダジャレそんな素っ頓狂な時間がとんでもなく好きだったはずなのにね大事だったはずなのにね [続きを読む]
  • ぼくの
  • 不安を煮詰めた真っ黒なコーヒーきみはさも美味しそうにくいっと飲み干していつものようににっと笑うんだなんでもないことのようにそれからぼくの背中をどんってやって平気大丈夫ごめんねありがとね大好きよ魔法をかけるんだ世界を見失わないでいられるように [続きを読む]
  • 家族
  • 遠すぎても近すぎても照れくさいのに遠いから近いから勝手に決めつけて遠すぎて近すぎて見えないことだらけなのに遠いから近いから素直になれないのだ [続きを読む]
  • 日曜の夜8時
  • 日曜の夜8時なにもかも払いのけようと無意味に腕をふり回す日曜の夜8時なにもかも消してしまおうと無意味に歩幅を広くとるそうやって街をゆけば居場所のない心地悪さも手放せそうで無意味に口角上げてみる日曜の夜8時なにもかも忘れようと無意味に季節を泳いでく [続きを読む]
  • 愛育
  • 育児書から集めたばかりの言葉をやわらかく浴びせられるのはなんて過酷なのだろう選び抜いたであろう硬質な言霊を温かいうちに手渡されるのはなんと残酷なのだろう衝動にまかせてかけまわれば許しを請うよりまだマシだと頑是なげにこともなげに言ってのけるのだ罪深いほどやさしさにあふれて戸惑い続けながらもあなたから命を注がれふつふつと育っていくのださも愛されているのだと信じ込んでふつふつと育っていくのだ [続きを読む]