屍

起きた私の寝床の上にたくさんの猫が群がってくるまるで虫達が屍に我も我もと群がるみたいに私はまだ生きているから猫達が群がるだけの話生と死は結局それ程の違いしかな…

呆気（あっけ）ない唄

形あるものは失われ確かなものなど何もない呆気ない呆気ない唄を歌いながら今日も私は生きていく突然の知らせで駆けつけた先には二枚の防火壁黒い木片はまだ煙り呆気ない…

猫 -ねこや-

風の吹く日に台の上背中の金色をなびかせて風の出元を見つめてた私はそれを見つめてた寂しそうな瞳背中合わせに座ってもわずかな体温しか伝わらなかった誰を思っていたん…

可愛いあの猫

可愛いあの猫こに接吻ビズしようとすると避けてくるまるで浮気男プレイボーイみたいなうんざり顏を見せつける可愛いあの猫こに鼻を寄せるとなんでだよみたいなムカつき顔…

霧

霧で煙けぶる朝を窓越しに眺めながら生まれた街をふと思うあまりに幼くほとんど何も覚えてないがそれでも一面に立ちこめる霧一寸先が見えないほどの霧母に無理やり被らさ…

川

途みちに沿って流れればいい形は自在に変えればいいどうせ己の形など何も分かっちゃいないのだから違う違うと逆らったとしてもそこには何の意味もない------詩はで…

八猫八色

臆病な猫がーは戸棚に隠れ呑気な猫しんは腹を出す遊び好きな猫あかしは遊びをせがみ腹ぼての猫つきは丸くなるふわふわの猫ひめ人嫌い猫かず泥棒猫やまんばにあどけない猫…

ブルターニュ

しゃぁぁあの音と手に当たる幽かすかな滴雨戸ヴォレを開ければ明くる朝の霧あ雨めあぁまただ、と笑ってしまう八ヶ月で馴染んだ空---以下のページでは縦書きで読めます…

敵

暑けりゃ かゆい収まりゃ 寒い猫より難儀な敵ピュスとの暮らし---縦書きでも読めます。野良者のサイトhttp://norachat.byethost15.co…

首

首を高く伸ばして一羽の猫がーが何か言いたげにじっとこちらを見ている理解できぬのはあたしが莫迦かそれとも利口すぎるのか手を伸ばせばするりと逃げる陽炎のようなぬく…