octpus さん プロフィール

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octpusさん: かかみの歳時記
ハンドル名octpus さん
ブログタイトルかかみの歳時記
ブログURLhttp://octpus11.hatenablog.com/
サイト紹介文岐阜在住 築90年の古民家に起き伏しする媼の俳句日記
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供215回 / 365日(平均4.1回/週) - 参加 2016/02/27 14:04

octpus さんのブログ記事

  • 散紅葉(ちりもみぢ)
  • 「うたかたの日々」  諏訪 哲史著 朝日新聞の名古屋版に長く続いた「スワ氏文集」をまとめたものである。これは第二弾で2012年以降のもの。他に別の新聞などに掲載されたエッセイも含んでいる。 さて、「スワ氏文集」といえば一番愉快なのはコテコテ名古屋弁の婆さんの会話である。読めばいつもあの金さん銀さんを彷彿とさせるのだが、最近はさすがここまで純粋(?)な名古屋弁は河村名古屋市長くらいだなあとしみじみ。こ [続きを読む]
  • 雪ばんば
  •  今日は二十四節気の一つ「小雪」。「寒さが進み、雪が降り始めるころ」というが今年はまさに暦どおり。一昨日の冷え込みで伊吹山も奥美濃の山々もいっぺんに白くなった。昨日は岐阜でも初氷を観測したとテレビのニュース。例年より早い冬の訪れはトシヨリには全くこたえる。日差しがあればともかく日差しもない今日のような日は終日閉じこもっているしかない。 久しぶりにBSシネマの映画を見た。「しあわせの隠れ場所」2009 [続きを読む]
  • 冬の駅
  • 「知らなかったぼくらの戦争」 アーサー・ビナード著 戦後七十年の一昨年、英語にはない「戦後」という意味を考えてみたいとビナードさんが始めたインタビュー。自身のラジオ番組で紹介したものを書籍化した本である。短いインタビューだが様々な戦争体験が語られている。掲載のビナードさんとのツーショットからいくらもたたない内に亡くなっている方が多く、その点でも貴重な最後の証言の数々だ。中でも初めて知ったのは、米軍 [続きを読む]
  • 暮早し
  •  H殿がボランティア先で「ハヤトウリ」と言う野菜を頂いてきた。洋梨に似たずんぐりとした瓜である。薩摩地方で作られるので「ハヤトウリ」というらしい。半分にして皮をむき試食してみる。胡瓜よりは少し堅いが同じような歯ざわりで味はやや青臭い。検索したら漬物やサラダにとあるので、とりあえず浅漬にしてみる。H殿の農園ボランティアではいつも野菜がおまけに付く。出荷できないB級品やら同じボランティア仲間の生産物だっ [続きを読む]
  • 風呂吹き
  •  年の瀬なみの寒気になるというのでH殿と寒さに弱い鉢物を取り込む。株分けなどでだんだん増えて、物置や母家にも取り込みきれないのが困る。軒下に簡単なフレームを作りここにも入れたのだがこれで冬越しができるかどうか怪しい。まだ数鉢は本格的寒さまで待つつもり。 予約本を受け取りに図書館に行き、結局「応仁の乱」は返却。今日は若松英輔さん、諏訪哲史さん、アーサー・ビナードさん、藤沢周平さん。そうそう、帰り際 [続きを読む]
  • 黄葉期
  • 「応仁の乱」  呉座勇一著 ベストセラー本であり、司馬さんや内藤湖南先生が「応仁の乱」は歴史の転換点だと言われるし、これは読むしかないと借りてきたのだが、いやはや複雑で三分の一を残してお手上げ状態である。跡目相続の争いやら権力闘争、利害が複雑に交差して、くっついたり離れたり、弱体化した将軍家は朝令暮改は日常茶飯事、蝙蝠のごとく右往左往。負けたと思ったら復権し、勝ったと思ったら劣勢となる。こうして延 [続きを読む]
  • 隙間風
  • 「歴史の中の邂逅 1 空海〜豊臣秀吉」 司馬 遼太郎著 400ページもある随分と厚い本である。司馬さんの亡くなった後に、おそらく未収録の歴史の関するエッセイを集成したもので、一巻目は古代史から豊織時代までの内容である。司馬さんの語り口が懐かしくて読み始めたのだが、まとまった話ではないので時間がかかってしまった。どうやら司馬さんが好きなのは空海であり義経であり秀吉であったようで、この三人のことになる [続きを読む]
  • お茶の花
  • 姉を訪問と長沢芦雪展 どちらも名古屋市の中心部なので一緒に。姉とは日曜日に電話で話したばかりなのでおおよそはわかっていたが、実際に顔を見て元気だったのでほっとした。認知症も思ったほどは進んでいない。こちらの顔を忘れたなどということはなく、我が家の家族のことも聞いては懐かしがった。ただ父がすでに彼岸の人ということは信じられないようで、いつも元気かと訊ねる。足が覚束なくなっているのだが、「まだ泳いだら [続きを読む]
  • 冬来る
  •  二十四節気の一つ、「立冬」。暦の上では冬である。庭に出たらすでに雪虫が飛んでいた。今年は長雨のせいで秋のいい時期が短かった。 夜は急に冷え込む日も出てきたので鍋料理をと「土鍋」を出す。我が家には大・中・小と三つの土鍋があるが出番の多いのは中の土鍋。ところがこれが一番安い代物。しげしげと見たら、ひびが入っているのに気付いた。これではお払い箱かと思ったが、土鍋には「めどめ」という方法もあると思い、試 [続きを読む]
  • 草紅葉
  •  体調が戻ってきたせいもあって姉のことが気になっていた。陽気のいいうちに一度顔を見に行かねばと甥と連絡をとる。休日でちょうど施設訪問中の甥が電話をしてくれ、ひさしぶりにに姉と話す。普通の会話ができ元気で、いい意味でびっくり。小規模の介護施設に移ってよかったようだ。そのせいか認知症のほうもさほど進行していないようだ。「ご飯が美味しくて若返っちゃた、もう一回恋をしようかしらん。」と言う一方で、「話す人 [続きを読む]
  • 紅葉
  •  好天に誘われて、紅葉でも見に行こうかということになる。目的地は奥美濃の長滝白山神社。我が家からは高速なら小1時間の距離である。長良川に添って北上するほどに紅葉は真っ盛り。全山が真っ赤に見える山があり、一瞬赤土がむき出しなのかと思い違いをしたほどだ。車を止めて、最大限の望遠で撮ってみたのだがやはり安いカメラでは無理。しかたなく長良川の川面を撮り満足する。 さて、長滝白山神社だが、ここは白山信仰 [続きを読む]
  • 鯛焼
  • 「幕末日本探訪記」 ロバート・フォーチュン著 著者は英国人のプラントハンターである。植物採集のために幕末の日本を訪問。だいたいプラントハンターなる仕事が珍しい。こういう役割の人を国家事業として未知の国に派遣するというのもいかにも大英帝国らしい。が、そういう感想はさておきこの英国人の見たかってのこの国の姿はどうであったか。 とにかく気候は世界でも最も爽快の部類に入るし、土地は肥沃で、上等な木材生産の [続きを読む]
  •  二週連続の週末の台風、この辺りは大雨だけですんだ。十月末になっても台風などといって入る間に秋も過ぎていく。終日雨に降り込められたのでワールドシリーズを見ながら縫い物。大分前、縫い合わせておいたパッチワークらしきもののまとめ。作り始めた時はソファーカバーのような大物にするつもりだったが、根気のない身はすっかり面倒になり放り出しておいたもの。繋いでみたが結局中途半端な大きさでどんな利用方法があるのか [続きを読む]
  • 夜長
  •  二日続きの晴れで、気持ちのいいのは人間さまばかりではないらしい。朝早くから小鳥たちが賑やか。ケタケタケタと叩くように騒がしいのはモズ。さかんに縄張り宣言である。キーッと鋭いのはヒヨドリ。他に聞いたことのない声に見上げてみたら初めて見る鳥。十ほど群れてちょこまかとした動き。雀より一回り小さくよく見えない。尾が長いことと白い腹、シジュウカラのように背に黒が見える。その特徴だけを頼りに野鳥図鑑を繰る。 [続きを読む]
  • 赤蜻蛉
  • 「残花亭日暦」 田辺 聖子著 書評で高橋源一郎さんが今、オバアチャンたちが面白いというようなことを言っておられたのを読んで、いつも元気なお聖さんから元気を頂こうと読み始める。ところがこれはご主人のカモカのおっちゃんが亡くなられる前後の日記で笑って読めるようなものではなかった。厳しく重い日々の記録だが、さすがに聖子さん、悲しみの合間にもご主人への情愛深く、時にはユーモアさえ混じえてさすが大阪のオバち [続きを読む]
  • 台風
  • 「家族の昭和」 関川 夏央著 関川さんは「昭和」にこだわり続ける人である。「文芸表現を『歴史』として読みときたいという希望が、かねてからある。そこで今回は、昭和時代を『家族』という切断面で見ることを試みた。」のだそうだ。対象となったのは向田邦子の諸作品・吉野源三郎「きみたちはどう生きるか」・幸田文の「おとうと」や「流れる」・テレビドラマ「金曜日の妻たちへ」などである。 向田作品を読んで、「戦前の中 [続きを読む]
  • 団栗
  • 「どんぐり」 寺田 寅彦著 団栗の写真を撮ったので団栗の句を詠みたいと、いろいろ考えた。いくつか拾って独楽にして大事にしまいこんで虫を沸かしたという体験は、自分にも子供たちにもある。夫は団栗を蒔くと言って敷地の一角にクヌギを生やしてしまった。今や大人の背丈ほどはあり毛虫はつくし当方としてはいただけない。何年か前、北海道大学の構内で拾った普通の二倍ほどもある団栗。虫も出ずに今も机の上にあるのだがこれ [続きを読む]
  • 運動会
  • 「女の民俗誌」 宮本 常一著 この本を称して、解説で谷川健一氏が「かえりみられることなく消えていった無名の女たちの生活誌」だと書いている。まさにそのとおりで、貧しくもたくましく生き抜いてきたわれらの先達の話である。彼女らの苦しい生き方に比べたら今のわれわれはどれだけふやけた生き方をしていることかと、有り難いことだが恥ずかしいこともある。貧しいなかでも夫を思いやり子を慈しんだその心ばえに照らしてのこ [続きを読む]
  • 秋の雨
  •  季節が半月ほどずれているような気がする。例年なら「天高し」の頃だと思うのに連日の雨。小寒いのも相まって気持ちが晴れない。それでも昨日は降り込められたのを逆手に終日縫い物。ひさしぶりに夢中になった。なんて言うことはない「袋物づくり」。材料は昔々H殿が買ってくれたエクセーヌ(人工皮革スエード)のコート。あまり着る出番もなく長い間洋タンスの肥やしになっていたもの。そのまま捨てるにはしのびず袋物に作り直 [続きを読む]
  • 石叩
  •  今朝の新聞である。「俳句不掲載 市に賠償命令」との記事。なんでも9条デモが題材になった俳句が「公民館だより」への掲載を拒否されたのが発端らしい。拒否の理由が「公民館が公平中立の立場であるべき観点から好ましくない」というのだが、問題の俳句がどれほど政治的かといえば何と言うことはないのである。「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という句で、政治的主張というよりは単なる情景描写。当方もよく似た句を詠んだ [続きを読む]
  • 石叩
  •  今朝の新聞である。「俳句負掲載 市に賠償命令」との記事。なんでも9条デモが題材になった俳句が公民館だよりへの掲載を拒否されたのが発端らしい。拒否の理由が「公民館が公平中立の立場であるべき観点から好ましくない」というのだが、問題の俳句がどれほど政治的かといえば何と言うことはないのである。「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という句で、政治的主張というよりは単なる情景描写なのである。それなのにこんなこ [続きを読む]
  • 村芝居
  • 「新釈 遠野物語」 井上ひさし著 その前読んだ「東北ルネッサンス」の中で赤坂さんがこの本に触れて、柳田さんの「遠野物語」とくらべて「語りということを非常に意識されていた」などと書いておられたので、てっきり東北弁の語り本と勘違いしていた。まあ東北弁ではないが、もちろん「語り」である。山腹の洞穴に暮らす犬伏老人が、療養所で働く私の昼休みを使って聞かせてくれた話の数々。山男やら河童、狐憑き、鰻、馬いずれ [続きを読む]
  • 秋澄む
  •  県の博物館で開催中の特別展「壬申の乱ー美濃国・飛騨国の誕生に迫る」に出かける。壬申の乱で大海人皇子側の兵士供給を担ったのは美濃であった。つまり、我が地の古代豪族村国氏や隣の武義郡の豪族牟儀氏(むげつし)が活躍をしたのであるが、この牟儀氏の名前の記された木簡(国宝)の展示が今日までということもあり急いで出かけたわけだ。この木簡のほか、文弥磨呂(この人も大海人皇子側で活躍)の墓誌(国宝)などもあった [続きを読む]
  • 金木犀
  • 「五重塔」 幸田露伴著 いやはや凄い話だった。こういう文体を「求心的文体」というらしいのだが、畳み掛けるような調子に息もつかず一気に読んだ。ことに完成なった塔を揺さぶる大嵐のこれでもかこれでもかという描写、吹きすさぶ暴風雨が目に見え耳に聞こえるごときだった。こういう先人の凄い文章を読むと、当方のような薄っぺらな知識ではただただ驚くしかない。文さんの文章を通しておぼろげながら知っていた露伴先生の姿が [続きを読む]
  • 「にんげん住所録」 高峰 秀子著  二十四節気の「寒露」。露がしみじみと冷たく感じられる頃である。今日は晴れて気温も上がるとの予報だが、このところの朝晩の冷え込みには、一段と秋の深まりを感じさせる。 図書館で何気なく借りてきた一冊。彼女とは世代的に少しズレが有り女優さんという憧れはない。名エッセストだという評判は聞いていたので手にした。確かに小気味のいい啖呵を聞くような文章であった。一世を風靡した [続きを読む]