サルトリサスケ さん プロフィール

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サルトリサスケさん: 季節の彩り
ハンドル名サルトリサスケ さん
ブログタイトル季節の彩り
ブログURLhttp://yaplog.jp/123kisaragi/
サイト紹介文季節折々の彩りに時折恋心を交えた詩を書いています。あなたの心を癒す作品に出会うかもしれませんよ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供71回 / 365日(平均1.4回/週) - 参加 2016/03/24 16:01

サルトリサスケ さんのブログ記事

  • 青春まっしぐら
  •  三十九、そんなある日、「佐伯君だったの」小学四年生の時同じクラスだった安永佳代子で、俺の初恋の相手である。結婚しているので崎川佳代子になっていた。「まさかこの会社に佳代子さんがおるとは思わんやったばい」「すごく優秀な新入社員が入ってくるというので、どんな人なのかと思っていたのよ。そしたらなんと佐伯君だった。ほんとビックリしたわよ」「こっちこそ驚いたばい、ばってん、何処で優秀な新入社員になったっち [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •     三十八、 今日は大和屋の入社式である。本社で、百名程の新入社員が、緊張した面持ちで社長の訓示を聞いている。とても初々しい光景である。入社式が終わると一週間の研修が始まる。六人のグループごとに.テーマが与えられる。グループごとにテーマについて話をまとめたものをパネル形式で発表しなければならない。発表の時には活発な質疑応答が繰り広げられた。熱気にあふれた新鮮な一週間だった。俺の勤務地は福岡だっ [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •    三十七、 大学生活最後の春を迎え、原口と二人で二泊三日の卒業旅行をすることになった。二人で相談した結果。俺の車で岡山県倉敷市に行くことになった。岡山まで二〇〇キロ弱の距離なので、片道八時間あればいいだろうと安易に考えていたが、途中渋滞に巻き込まれて倉敷まで十二時間かかってしまった。白壁土蔵のなまこ壁に、軒を連ねる格子窓の町屋などの倉敷美観地区を観光しただけで日が暮れてしまった。車に戻ろうと歩 [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   三十六、三年の単位を無事クリアできて春休みを迎えた。二月に入っても一向に寒さが和らぐことはなかった。相変わらず夜になると、田辺や勝山、それに正治などが集まってくる。今日はこの三人でいる時に柳田が来たので四人でラーメンを食べに行った。「田辺は相変わらず豚足ば食うっちゃな」「当たり前たい、これはうまかけん、癖になるったい」「それはお前だけたい」「そうそうお前だけたい」勝山が口をはさむ。「柳田はここ [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •    三十五冬休みになり、また花丸デパートの包装センターでアルバイトをすることになった。包装センターでは、雪が配送車にうっすらと積もり、北風が倉庫のドアをけたたましく叩いていた。俺はまたお勝手用品のデリバリ担当となった。アルバイト初日に綾杉がいきなり「お前は今日からアルバイトのリーダーを命ずる。しっかり頼むぞ」こちらの意思など全くお構いなしである。「どげなことばすればよかとですか」「簡単に言えば俺 [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   三十四、俺は待ち合わせ場所のエポに五分前に着いた。店内はやや暗く黒の色調でまとめられていた。芳醇な珈琲の香りが、俺の鼻に心地よい刺激を与えてくれた。中へ入ると真紀が手を振っている。「おはよう。早う来とったっちゃね」「おはよう。私も今来たばかりよ」「ここまでバスで来たと」「大牟田線に乗って来たのよ」「どんくらい時間がかかると」「家から大橋駅まで徒歩で十分、電車に乗って天神まで十分だよ」「結構早う [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •     三十三夏休みが終わり、九月になっても真夏のような暑さが続いていた。容赦なく照りつける太陽に、シャツの中で汗が飛沫を上げている。俺は労働法の授業を受けるべく足を進めていた。「佐伯―」斜め前から原口が手を振りながらやって来た。「原口、久しぶりやな。最近見かけんやったけど、なんばしよったとや」「実は矢吹さんと旅行にいっとったったい」「どこいったとや」「宮崎たい」「お前の事やけん、いやらしかことば [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •     三十二、夏休みは花丸デパートでアルバイトをすることにした。繁忙期なので配送センターでの仕事である。アルバイトはそれぞれの課ごとに振り分けられる。俺はお勝手用品の課だった。同じ倉庫の中に食器課、紳士靴下課が入っている。その課には担当社員が一名責任者として配属されている。お勝手用品は綾杉、食器は岩田、紳士靴下は窯元である。綾杉は身長一六○センチと小柄で顔も目も細く、すれた遊び人風である。岩田は [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   三十一、今年の梅雨はあまり雨が降らなかった。そのせいか夏の強い日差しが早いうちからアスファルトを焼き付けていた。蝉のけたたましい鳴き声も、いつもより早くから聞こえていた。そんな朝、大学でバスを降りて一時間目の教室に向かっていると、勝山に出くわした。「お前も一時間目の授業があるとや」「民事訴訟法があるったい」「珍しく真面目に授業ば受けよったい」「今年単位ば落としたら卒業出来んごとなるけんね。とこ [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •     三十、たまに大学まで愛車のサニークーペに乗っていく。家から大学まで一時間以上かかるので、大学に着いた時にはラジエーターの水はほぼ空になっている。ラジエーターが腐食していて水が漏れるのだ。だから空の一升瓶を持っていって、帰りに水を補充しなければならない。年式が古いので、このラジエーターは販売されていない。だからこの方法しかないのだ。授業が終わり駐車場に向かっていると、田代真紀が手を振っている [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •     二十八、 十一月に入り、コンパのセッティングに駈けずり回った。今回は学生料金が設定されている小料理屋を見つけることが出来た。日程も田代の都合に合わせることができた。前回はテーブル席だったが、今回は畳の部屋である。「佐伯君、都合付けてくれてありがとう」「みんなの都合を聞いてコンパにセッティングした日が、たまたま田代さんの都合のいい日に重なっただけたい」原口と矢吹がジョッキを合わせながら「畳に [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   二十八、 十一月に入り、コンパのセッティングに駈けずり回った。今回は学生料金が設定されている小料理屋を見つけることが出来た。日程も田代の都合に合わせることができた。前回はテーブル席だったが、今回は畳の部屋である。「佐伯君、都合付けてくれてありがとう」「みんなの都合を聞いてコンパにセッティングした日が、たまたま田代さんの都合のいい日に重なっただけたい」原口と矢吹がジョッキを合わせながら「畳に座っ [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •     二十七、夏休みが終わっても俺は魂が抜けた状態のままだった。そんな俺に原口が声をかけてきた。「佐伯、大丈夫や」「全然大丈夫じゃなかばい」「かなり重症のごたーね。やっぱ失恋したとや」「そうたい。失恋てこげんきつかとは知らんやったばい」「丸山さんも今のお前には声もかけられんし、近づくこともできんと言いよったばい」「そうやろうね」「クラスのもんもみんなお前のことば心配しよったばい」「俺も何とか立ち [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   二十六、 夏休みになりまたガソリンスタンドのアルバイトに行くことになった。バイトの行き帰りの車の中では、重苦しいため息が車内の空気を深い海の底に沈めていく。この状況を打破しようと俺は仕事に没頭することにした。「いらっしゃいませ」「佐伯君、洗車頼むよ」「ワックスばかけますか」「そうだな、かけといて」「わかりました。暫く事務所で待っとってください」「いらっしゃいませ」「おう、相変わらず元気だな」「 [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   二十五、 しとしとと降る雨に、紫陽花は憂いに満ち、艶やかな光を放っていた。降りやまぬ雨に嘆息し、粘着質の汗が背中にシャツを糊付け始めていた。そんなある日、山崎恵子から一通の手紙が届いた。 佐伯君、突然の手紙で驚かれたことと思います。私は佐伯君と同じクラスになった小学五年生の時にあなたの事が好きになりました。それ以来ずっと、その気持ちを温めてきました。でもその気持ちが抑えきれなくなり、この度あな [続きを読む]
  • 旅立ちの日
  • 旅立ちの日””鉛色に覆われた空から綿雪がふわりと舞い降りる美容室で髪を整えお気に入りお着物に着替え会場へ向かう親にしてみれば成長した我が子は嬉しくもあり寂しくもあるそして子離れを迎えるときでもある子にしてみれば大人の世界に夢と希望を抱きまた親離れを決意するときでもある雪の中を着物の裾を気にかけ歩いていく後姿生まれてからこの日までのことが走馬灯のように繰り返される親元を離れ成人という名の旅立ちの日が [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   二十四、正治は相変わらず俺の家に出入りしていた。俺にとっては迷惑なのだが。「俺は今添乗員のバイトばしようとばってん、大分の民芸館に旗を持ってお客さんの先導ばしよたったい。階段を上って入り口に入ろうとしたら、思い切り鼻をガラス戸に打ち付けて転んでしもうたとよ」「何でそげな事になるとや」「ガラス戸が綺麗に磨かれとったけん、開いとうと思うて、進んでしもうたったい」「いい笑いもんになってよかったたい」 [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •    二十三、 三限目が終わって、大学構内を歩いていると挙動不審な行動をとっている奴がいた。よく見ると勝山だ。「お前、なんばしようとや」「お前こそなんばしようとや」「俺は次の授業迄時間があるけん、時間潰しばしよったい」「俺も同じたい」「学食で珈琲でも飲もうか」「俺、金持たんばい」相変わらずの人の財布を当てにする奴だ。「奢っちゃーたい」「そんならはよ行こう」学食の珈琲は五十円である。勝山にはこれ位で [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •     二十二、正治は他に友達がいないのか、相変わらず俺の家に出入りしていた。わざわざ自分が降りる電車の駅の三つ手前の和白駅で降りて俺の家にくるのだ。こいつがくるのは迷惑以外の何物でもないのだが。「健治、彼女ば連れて来たけん」「こんにちはー」こいつの彼女だったらきっとおかめ顔だろうと思い、ふと見上げると、ものすごく可愛い女の子が目に入った。スタイルもいい。ウソだろう、こいつにこんな彼女が出来るわけ [続きを読む]
  • 白い花水仙
  • ”白い花水仙”霞んだ空に朝の光が降り注ぐ闇のベールがはがされていく鏡を見ながら髪をとき乾いた唇に淡い口紅を塗るあなたを振り向かせるために咲く白い花水仙冷え切った空に太陽が僅かに火をともす草原は白黄色に彩られるあなたの好む着物を選び鏡の前で袖を通すあなたに愛されるために咲く白い花水仙暮れなずむ空におぼろげな青白い月が上る寂しげにながむる十六夜湯に浸り身体を寄与め湯上りに香りをつけるあなたに捧げるため [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   二十一、後期の授業が始まった。午前の授業が終わり学食に向かう。今日は少し金があるので焼きそばの大盛りだ。焼きそばは百二十円で大盛りが百五十円である。この大盛りを食べれば満腹感を味わえるのだ。バイト代が入ると薬学部の学食まで出向きC定食を食べる。三百五十円とかなり高いが、ハンバーグ、魚のフライ、ポテトサラダ、それにコーンシチューとライスがつく。俺にとっては月に一度の贅沢だ。午後の授業は民法だった [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •  二十、 お盆に入り、高校時代の友人の熊田から電話が入った。「夏休みで帰省しとうけん、飲みに行こうや」「よかたい、何処に飲みに行くとや」「山岡大学近くのスナックでよかや」「わかった、後でスナックの名前と電話番号ば教えちゃってん」「おう、後で連絡するけん」熊田が連絡してきたスナックの場所は、俺の家からかなり遠かった。熊田がどうしても会いたいというので付き合うことにした。教えられたのは、カウンター席が [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   十八、 学食に向かう途中、ポケットの中を探ると僅かな金しかない。腹六分も食べられないと肩を落としていると、目の目に勝山がいる。以前田辺の友達だった奴だ。「勝山、まさかこの大学に入学しとーとは思わんやったばい」「俺もお前にこげん所で会うとは思わんやったばい。ところでお前、金ば幾ら持っとーとや」「五十円たい。「しけとー」「そんならお前は幾ら持っとーとや」「三十円たい」「お前、人のこと言えんたい」「 [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  •   十七、俺は車の免許を取る為にバイトをする必要があった。いいタイミングで高校の時友人だった山川から電話が入った。「健治、俺は西急ホテルのビヤガーデンでバイトしようとばってん、お前もしてみらんね」「丁度バイトば探しよったったい。何時から行けばよかと」「明日から来ちゃってん」「そんなら明日行くけん」バイト先は西急ホテルのビヤガーデンだった。このホテルは福岡の歓楽街中洲から天神に向かって橋を渡ったとこ [続きを読む]
  • 青春まっしぐら
  • 開けましておめでとうございますこの一念が皆様のよき年になりますよう願っています。綿仕事ですが、12がつに行われts文芸社のコンテストに入院中でしたが応募しました。このコンテストでは1名が無料で出版m.39名が有料出版ですが全国の書店で展開されます。私が前回出版した「雑草」も9月と12月それぞれ1か月間110店舗の書店に並びました、今回もこの39名に選ばれましたが、本が出版されるまでに7か月かかりますので、私の残さ [続きを読む]