ohtamasakazu さん プロフィール

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ohtamasakazuさん: 江戸期版本を読む
ハンドル名ohtamasakazu さん
ブログタイトル江戸期版本を読む
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/ohta_masakazu_p
サイト紹介文江戸時代に出版された版本を翻読、現代語訳します。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供112回 / 365日(平均2.1回/週) - 参加 2016/04/18 23:59

ohtamasakazu さんのブログ記事

  • その十二 胴乱の幸助、京都に(サゲ)
  • 【翻字】お話替ツて薪屋(わりきや)の老爺(おやぢ)は宅(うち)へ帰りまして、握り飯の弁当を拵へて支度をいたし、三十石に乗りました、夢の間(ま)に早(は)や伏見へチヤンと着きました、老爺(おやぢ)船から上るをり彼方此方(あちらこちら)で尋ねて居ります老爺「オイ一寸(ちよつ)とお尋ね申します〇「ヘエ何でやすへ老爺「京都は柳の馬場(ばゞ)押小路(おしこうぢ)、虎石町(ちやう)の西側で、主人(あるじ)は帯 [続きを読む]
  • その十一 胴乱の幸助、稽古屋の師匠から帯屋について聞き取る
  • 【翻字】老爺「好(よ)し、併(しか)し住所(ところ)を聞かしてお呉れ師匠「此処(こゝ)に硯も白紙(かみ)もおます、私(わた)し云ひますよツて、貴(あん)郎(た)書きなされ老爺「貸してお呉れ、何所(どこ)やへ師匠「京都は柳の馬場(ばゞ)押小路(おしこうぢ)、虎石町(ちやう)の西側で、主人(あるじ)は帯屋長右衛門老爺「好(よ)し、こり養子息子やナ師匠「左様ですね老爺「デ、この長右衛門てエなア幾才(いく [続きを読む]
  • その十 胴乱の幸助、浄瑠璃を実話と思い込み、京都に仲裁に行くことに
  • 【翻字】老爺「然(さ)うかへ、併(しか)し其(その)京都の帯屋たら云ふ宅(うち)は大層(ゑらう)悶着(もめ)るのか師匠「アゝ化体(けツたい)な仁(ひと)ぢやなア……ヘエ悶着(もめ)ますのです老爺「ムーその悶着(もめ)の一ト通り話しをして、乃公(おり)ア悪くはせぬよツて、一体如何(どう)云ふ悶着(もめ)やい師匠「アゝ尚(ま)だ彼様(あん)な事云うて居(ゐ)る、化体(けツたい)やナ花木「ナアもうしお師 [続きを読む]
  • その九 喧嘩と勘違いし稽古屋に暴れ込む胴乱の幸助
  • 【翻字】 甲「可(い)い浄瑠璃でかすナ、モシこの帯屋は大体が婆(ばゞ)が悪い奴です、それゆゑ養子息子も嫁も大低(たいてい)ぢやアおまへんわい 乙「左様左様、帯屋の婆(ばゞ)か八百屋の婆(ばゞ)かと云ふ位(くら)ゐです、元来(もともと)婆(ばゞ)が悪いのですト口々に話しをして婆(ばゞ)が悪い婆(ばゞ)が悪いと云うて居(ゐ)る、宅裡(うちら)では、親ぢやわやい、エーエ胴慾ぢやわいなア、と語(や)ツて居 [続きを読む]
  • その八 浄瑠璃の稽古屋 「帯屋」の稽古
  • 【翻字】スルと此処(こゝ)に二間半間口位(ぐら)ゐな意気イな構造(つくり)の一(ひ)ト構へ、浄瑠璃のお師匠さんの宅(うち)と見えまして、連中が二三人寄ツて稽古して居ります師匠「花木(くわぼく)さん、喜清(きせい)さん、凹凸(だくぼく)さん恰(まる)でお医者さんの百味箪笥見た様(やう)な名です師匠「一ツ温習(さら)ひませうか花木「ヘエ長い事休んで居ましたので、それに風邪を感冒(ひい)て些(すこ)し音 [続きを読む]
  • その七 幸助、喧嘩を探して町をうろつく
  • 【翻字】此処で薪屋(わりきや)の老爺(おやぢ)は余程慢気が萌(さ)して参り老爺「ナア乃公(おれ)は格外(よつぽど)好(い)い顔役になツてるわイ、町内の血気熾(ざか)りの若(わけ)い奴が大道(だいどう)の中央(まんなか)で掴み合ひの喧嘩してるのに、乃公(おれ)が顔を出したら苦情言はず彼(あ)ア遣ツて仲好うして呉れるわイ、ムーこりやア乃公(おれ)は格外(よツぽど)好(い)い顔やわイ、最(も)う些(すこ [続きを読む]
  • その六 幸助、料理屋で二人を仲直りさせる
  • 【翻字】老爺「サア仲直りの作法の盃もあるけれども、汝等(きさまら)ア友達同士でそんな六ケ敷(し)い事は要らんワ、源兵衛汝(きさま)ア年(と)齢(し)が長(い)ツてるナ、一杯飲んで若い方ゑ献(や)れエ源兵「大きに何時(いつ)とても御厄介に成りまして、御馳走様でござります……アー美(い)い酒だ、デ、この盃如何(どう)致しませう老爺「若い奴に遣れ源兵「マア喜八、老爺(おやぢ)さん彼様(あない)に云うて呉 [続きを読む]
  • その五 幸助、二人を連れて料理屋二階に上る
  • 【翻字】喜八「その最初はナ、人間ちウものは上見たら際限(はうづ)がないと云ツて……老爺「夫(そ)りや何(な)んぢやい一体、汝等(わいら)吐(ぬか)す言(こと)は分からん、マアマア可(よ)いわい、乃公(おれ)が這入ツたら悪うはせぬマア出て来い喜八「ヘエ大きに御馳走さんでござります老爺「ハゝゝゑらい汝(われ)ア気が早いナ、何も馳走するとも何(な)んとも云うてりやせぬが喜八「ハア老爺(おやぢ)さんスキ( [続きを読む]
  • その五 幸助、仲裁に入る
  • 【翻字】サア下駄屋の戸外(かど)に佇(たツ)てた薪屋(わりきや)の老爺(おやぢ)幸助です、喧嘩と聞いたら可(よ)う放棄(ほツと)きません、直様(すぐさま)駈け付けて参りまして老爺「マア待てエー源兵「イヤお出でた老爺「何がお出でたンや、見ろへ汝等(きさま)ア友達同士して大道の中央(まんなか)で、何て事をするのぢや、マア待てエ、乃公(おれ)の顔知ツてるやらう源兵「ヘエ貴郎(あんた)を目的(めど)に老爺 [続きを読む]
  • その四 偽物の喧嘩が本当の喧嘩に
  • 【翻字】喜八「ムゝ突当らうか源兵「早う突当りんかいナ喜八「こりやアーい源兵「アーツ……勢ひの可(よ)い突当り様(やう)やナ、コウ気を注(つ)けろい箆棒奴(べらんめえ)、何で突当りやアがるんだ……オイ何となと云ひんかいナ、ゲラゲラ笑はんと、勘弁為(し)いとか何(な)んとか……喜八「ツゝゝゝ、ナニ介意(だん)ない源兵「便(たより)ない言ひ様(やう)ぢやナ、早く何ぢやとか彼(か)ぢやとか……人に突当りや [続きを読む]
  • その三 偽物の喧嘩の演出を喜八にする源兵衛
  • 【翻字】源兵「好し、お前ナ家なら十四五軒向ふから一寸(ちよい)と拳骨拵へて肩の処へ突張ツて、最初(のツけ)に私(わし)へドーンと行当たり喜八「ムゝ然(さ)うすると如何(どう)なるね源兵「スルと乃公(おれ)がナ、コウ気を注(つ)けやアがれ箆棒奴(べらんめえ)、何(な)故(ぜ)突当りやアがるんだへ、頓痴気野郎めー……と斯(か)う云ふワ喜八「フンフン……江戸ツ子やぜお前、お前大阪者やないか源兵「サア大阪 [続きを読む]
  • その二 胴乱の幸助を騙して酒にありつこうと喜八に提案する源兵衛
  • 【翻字】源兵「彼(あ)の対方(むかふ)の下駄屋の戸外(かど)に屑糸織(くずをり)の丹前着て、大きい胴乱提げて居る老爺(おやぢ)さん知ツてるか喜八「彼(あれ)アお前町内の薪屋(わりきや)の老爺(おやぢ)さんやが源兵「さうや、彼(あ)の人に飲まして貰はう喜八「ムー飲まして呉れるかへ源兵「サアそれに就(つい)てチヨイと段取があるんだ、あの老爺(おやぢ)さんはナ、途方もない喧嘩が好きや、喧嘩と云ツたら如何 [続きを読む]
  • その一 行楽に行く人々を眺めて嘆く喜八、宥める源兵衛
  • 【翻字】胴乱の幸助            笑福亭福松口演            丸山平次郎速記エー一席申上げます、この春先と申すものは工合の好い時候(しゆん)でござります、池の水もホンノリ温(ぬく)うなる、観音様さへ襟の端(はし)をばゾロゾロウワウワ致さうと云ふ、暑うもなく寒うもなく、実に宅(うち)に籠居(じツと)は為(し)て居(ゐ)られません、皆ブラブラとお出まし遊ばす〇「喜八(きはツ)さんマア [続きを読む]
  • 速記の花 百年目 目次
  • 速記の花 百年目目次百年目 1 番頭、二人の丁稚を叱る百年目 2 番頭、二人の手代を叱る百年目 3 番頭、手代と丁稚を叱り、店を出る百年目 4 番頭、迎えの幇間を叱る百年目 5 番頭、船を東堀に回させ、一足遅れて現れる百年目 6 船は桜宮へ 船中の情景百年目 7 派手に酔い遊ぶ番頭を見てしまう主人百年目 8 番頭、主人に訳の分からぬ挨拶 主人の応答百年目 9 番頭、店へ戻り、腹痛と言って二階に上がる百年目  [続きを読む]
  • 百年目 14 サゲ
  • 【翻字】次兵「アゝ有り難う存じます能(よ)う心得ます」と云うて番頭其処(そこ)を起(た)たうとすると 旦那「アゝ鳥渡(ちよつと)番頭どん、鳥(ちよ)渡(つと)お待ち 次兵「ヘエ何(なに)か未(ま)だ御用事がござりまするか 旦那「ハイモウ一言(ひとこと)お尋ね申したい事が有る 次兵「ハイ如何(どの)様な事でござります 旦那「併(しか)し昨日(きのふ)は甚(えら)い御愉快 次兵「ヘゝゝドゝ何(ど)う致 [続きを読む]
  • 百年目 13 主人、番頭に旦那の語源を語る
  • 【翻字】旦那「イヤ差したる事でもないが藪から棒見た様な事をお尋ね申すぢや、一戸家(けんや)の主人(あるじ)をば旦那旦那と云ふのは何様(どう)云ふ事を以(もつ)て申すものかお前聞いてお在(いで)かへ 次兵「ヘエ一向に存じませんで……… 旦那「知ツてお在(いで)じやないかヤツ私(わたくし)も知らんのぢやが或(ある)人に一寸(ちよいと)聞きましたら、其(その)お仁(ひと)とても落語家(はなしか)につり( [続きを読む]
  • 百年目 12 翌朝、主人、番頭を呼ぶ
  • 【翻字】中(うち)に早(はや)夜が明け放れ隣家でも表をばガラガラり送り戸を開(あ)ける音が致しますシヤアシヤアシヤアと戸外(かど)を掃く音水打つ音がしてござります、旦那はお目覚めになりましたから、御手水(てうづ)をば御使ひ遊ばして、日天(にンてん)様へお礼をして朝飯(あさはん)もチヤーツと召し喫(あが)り、例(いつも)の如くお座蒲団の上にチンと座ツてお火鉢を前に引き寄せて煙草をば召し喫(あが)りな [続きを読む]
  • 百年目 11 主人帰る 番頭、終夜懊悩する
  • 【翻字】彼是(かれこれ)する中(うち)に日もズンブリと暮れて参りました、処へ旦那は玄(げん)伯老(ぱくらう)を伴(つ)れてお帰りに成りました 玄伯「ヘエ旦那様お帰りでござります」丁稚(こども)は表戸(おもて)を開(あ)けまして「ヘエお帰りお帰りお帰り 老人「アー玄伯老(げんぱくらう)や今日(こんにち)は能(よ)う附合(つきあ)うて下さツた 玄伯「有難う存じます、思ひ掛けない花のお接伴(しやうばん) [続きを読む]
  • 百年目 10 番頭、二階の自室で懊悩する
  • 【翻字】其辺(そこ)は番頭丈(だ)けにチヤーンと室(しつ)を設けて居(を)りますから、一室(ひとま)には洗ひ杉の火鉢に火を沢山拵(こさ)へてござりまして、白湯(さゆ)もチンチンと沸いて居(を)りますから、煎茶の道具を取り寄せて一煎(せん)入れて飲みましたが、中々胸へは通り兼ぬる様な事、併(しか)し番頭職丈(だけ)に小袖箪笥に革盤(かばん)の一個(ひとつ)も片方(かたへ)に置き、床(とこ)には懸物の [続きを読む]
  • 百年目 9 番頭、店へ戻り、腹痛と言って二階に上がる
  • 【翻字】船へ乗りまして青(あを)しい顔をして 次兵「アーアこりや失敗(しま)うたわい」と思ふ心配から逆上して又真(ま)ツ赤(か)い色(け)になりました、七面鳥程顔の色を変へまして早う船を下げて呉れエと云ふので船を下流(しも)に下げましたが平生(いつも)の都合の好(よ)い処の浜へふねを着けますると、芸妓(げいこ)舞子皆々が「お近(ち)日(か)い中(うち)にー」と云ふ声を後(うしろ)にして、番頭は船か [続きを読む]
  • 百年目 8 番頭、主人に訳の分からぬ挨拶 主人の応答
  • 【翻字】此方(こなた)は番頭の次兵衛(じへゑ)益々声を揚げて 次兵「アゝヨイトヨイト己(おの)が姿を花と見て、庭に咲いたり咲かアせたり………」如何(どう)も此(この)酒酔ひの癖として、道で出会ひますと片方(かたかた)が避(よ)けて右へ寄らうとすると右の方に途切(はつと)をします、左に寄らうとすると左の方に途切(はつと)をします、大手(おほて)を広げて 次兵「ヤア遣(や)らん遣(や)らん」と申します [続きを読む]
  • 百年目 7 派手に酔い遊ぶ番頭を見てしまう主人
  • 【翻字】番頭次兵衛(じへゑ)はドロドロに熟酔(ゑう)て居(を)りまするから暫(しば)らく土堤(つゝみ)をば酔醒(ゑひざま)しにお歩(ある)行(き)なすツたら如何(どう)ぢやと云ふので、素(もと)より番頭は華美(はで)な事が好きですから、友染(いうぜん)の襦袢鹿子(かのこ)の襦袢取交(とりま)ぜ四五枚も重(かさね)着(ぎ)をして、舞子さんの燦(きらめ)く金の扇をば額(ひたへ)に翳(かざ)し、鹿子(か [続きを読む]
  • 百年目 6 船は桜宮へ 船中の情景
  • 【翻字】芸妓「次(つぎ)さん遅かツたやおまへんか、待たるゝより待つ身になるなと真(ほんま)にモウ退屈でした 次兵「而(さ)うやらう、早う来る積(つも)りやツたけれど、此(こ)の男が乃公(おれ)所(とこ)の戸外(かど)をマア何遍か彼方(あつち)へ行(いつ)たり此(こつ)方(ち)へ来たり空手(てぶら)でも通る事か八百屋の荷を担(かた)げたり小便桶(たご)を担(かた)げたり、土台気がさして出るにも出られ [続きを読む]
  • 百年目 5 番頭、船を東堀に回させ、一足遅れて現れる
  • 【翻字】男「此(こ)の向(むか)ふの石屋の浜へ………… 次兵「アゝ石六の浜か又甚(えら)い所(とこ)へ繋(つ)けたなア 男「ヘエ何(ど)う云ふものでござります 次兵「彼(あ)の上には御親類が有る、若(も)しか御親類方(がた)の眼にでも着いて見イ、大変な騒動ぢや、ダからお前一(ひ)ト足先(さ)きへ行ツて、東堀の住友さんの浜の能(よ)い足場の有る所(ところ)へ船を繋(つ)けて待ツてゝお呉れ、私(わし) [続きを読む]
  • 百年目 4 番頭、迎えの幇間を叱る
  • 【翻字】番頭は白鼠のやうでございますが、至ツて大の泥溝(どぶ)鼠でございます、店(うち)では此(この)番頭を次兵衛と申しまするがお茶屋へ遊びに参りますると、お茶屋では番頭さんとも次兵衛さんとも申しません、只次(つぎ)さん次(つぎ)さんと云ふのが通名(とほりな)と成ツてございます、家(うち)をば出て四五間(けん)参りますると路次(ろじ)から一人(にん)飛んで出ましたは男芸者所謂(いはゆる)幇間(たい [続きを読む]