他日庵主 さん プロフィール

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他日庵主さん: 杉山茂丸研究所
ハンドル名他日庵主 さん
ブログタイトル杉山茂丸研究所
ブログURLhttp://sugiyamakenkyu.blog.fc2.com/
サイト紹介文杉山茂丸に関する文献を紹介するブログ。「夢野久作をめぐる人々」の別働コンテンツ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供18回 / 365日(平均0.3回/週) - 参加 2016/04/23 08:43

他日庵主 さんのブログ記事

  • 支那革命外史
  • 支那革命外史/北一輝著/北大輝発行/1938.11.19(増補第五版)発行 杉山茂丸が孫文の中国革命を支援したという言説は、嫡孫の龍丸が言い始め、おそらく今では杉山の事績のひとつとして当り前に理解されているのではないかと思う。それは杉山=アジア解放運動の担い手というイメージを伴って、彼の実相とは異なる次元で語られているのである。 彼の実相とは異なる次元と筆者が言うのは、杉山が孫文の中国革命を支援したという事 [続きを読む]
  • 伊東巳代治宛杉山茂丸書翰
  • 伊東巳代治宛杉山茂丸書翰/伊東巳代治関係文書に収録/国立国会図書館憲政資料室所蔵 政治家の書翰や日記といった一次史料を読む楽しみは、政治過程の裏面を知ることだけでなく、その書き手の一般には知られていない素顔を垣間見ることができるということも実に大きい。ただし、それを読むのはそう簡単なことではない。原敬日記のように翻刻公刊されているものなら、それを買うなり規模の大きな図書館へ行くなりすれば容易に読む [続きを読む]
  • 一年有半(杉山茂丸関係文献・番外編)
  • 一年有半/中江兆民/岩波文庫『一年有半・続一年有半』(井田進也校注)所収/1995.4.17改版1刷発行 中江兆民の余りにも有名な代表作である。喉頭癌に罹り余命一年半と診断された兆民が書き綴った随想で、漢文崩しの文体に慣れない読者にはハードルが高いかも知れないが、辛辣な世評・人物評に満ちて面白いことこの上ない。既読の方であれば、本書を杉山茂丸の関係文献として採り上げることに違和感をもたれるかも知れぬ。然り、 [続きを読む]
  • 山河ありき:明治の武人宰相桂太郎の人生
  • 山河ありき:明治の武人宰相桂太郎の人生/古川薫/文春文庫/2002.12.10発行 この本の著者である古川薫は一昨日、すなわち2018年5月5日に死去した。 わたしの新聞の読み方はずいぶんいい加減で、紙面をざっと視線で追って、目に止まった記事だけを読む。新聞を隅から隅まで読むというようなことは、生まれてこのかた一度もやったことがない。したがって著名人の訃報などはほとんど気付かないのだが、古川の訃報はたまたま視線に [続きを読む]
  • 何人か首相の適任者なる?
  • 何人か首相の適任者なる?/雑誌『新日本』第1巻第9号/1911.11.1発行 この資料は杉山茂丸の著作年譜にも掲げているが、断簡零墨と称すべきもので、掲載誌『新日本』がおこなったアンケートへの回答である。つまらないといえばつまらないが、杉山茂丸という人物の性格の一端がよく窺えるという意味では面白いものである。 アンケートの質問項目は三点あり、それは(1)現今日本に於て西、桂両卿の外首相に適任なりと認むべきは何人 [続きを読む]
  • 杉山茂丸:西洋文明の「惨毒」克服のための権謀術数
  • 杉山茂丸:西洋文明の「惨毒」克服のための権謀術数/朝倉喬司/朝日新聞社『二十世紀の千人 10 マージナル・ピープル』所収/1995.11発行 この文献は、杉山の『俗戦国策』『百魔』や、夢野久作の『近世快人伝』、杉山龍丸の『杉山茂丸の生涯』などを参照して書かれたものであろう。 いわば、近年の典型的な杉山紹介文のひとつである。典型的というのには理由がある。この文献で杉山の事績として挙げられているのは、伊藤博文 [続きを読む]
  • 安場保和伝
  • 安場保和伝/安場安吉編/藤原書店/2006.4.30発行 安場保和といえば、杉山茂丸が『百魔』の第三章で、頭山満との締盟後のいわば初仕事として、福岡県の知事になるように説得した人物として語られている。曰く、杉山自身が「芝兼房町の金虎館と云ふ宿屋にて面会し、福岡県に知たるべき事を勧めた」のだと。 もちろんこれは杉山一流のホラまじりの話である。勅任官である県知事を、どこの馬の骨とも判らぬような青二才が知事に担 [続きを読む]
  • 杉山茂丸著作年譜追補
  •  私が作成した杉山茂丸の著作年譜は、「杉山茂丸〈百魔〉の書誌と著作年譜」と題して『民ヲ親ニス』4号に発表したが、以来約一年半を経て、新発見の著作や論文発表時の見落し登載漏れなど、併せて20点ほどになったので、以下に追補分を画像で掲げておく。 新たに発見されたものの中では、『黒白』昭和3年8月号と9月号の「義太夫虎の巻」が注目される。註解にも書いたが、この著作で扱われている義太夫の外題は、どちらも『浄瑠 [続きを読む]
  • 日本政治史2:藩閥支配、政党政治
  • 日本政治史2:藩閥支配、政党政治/升味準之輔/東京大学出版会/1988.5.25発行 升味準之輔といえば、「55年体制」ということばである。2010年に世を去った際にも、新聞訃報などで「55年体制」ということばの生みの親として報道されていたと記憶する。私が選挙権を得た頃には、衆院選が中選挙区制の下、地方の選挙区で自民党と社会党が議席を分け合う結果となった場合、ニュースを報じるアナウンサーが「自民3、社会2の55年体 [続きを読む]
  • 副島八十六について:「副島八十六関係文書」整理における中間報告として
  • 副島八十六について/土屋直子/『史友』44号/2012.3.20発行 副島八十六については『真崎甚三郎日記:昭和七・八・九年一月〜昭和十年二月』で少し触れたことがある。明治大正期に日本の南洋進出を唱え、いわゆる南進論の先駆者と見られているが、この人物の研究をしている人がどれほどいるのか、筆者は寡聞にして今回採りあげる論文の著者と、ほかには山崎功という人しか知らない。杉山茂丸を真面目に研究している者も実に数少 [続きを読む]
  • 近世秘譚 偉人奇人
  • 近世秘譚 偉人奇人/小松緑/學而書院/1934.6.20発行 この本の著者小松緑については、既に『明治外交秘話』と『朝鮮併合之裏面』を本ブログで紹介している。これらは著者が外交官として経験してきた外交の裏面を回顧したものであったが、本書は著者による人物月旦が中心になった読み物である。 この本の一章を占めているのが「星亨と杉山茂丸」と題された文章で、大正7年3月に『中外新論』に霊犀通人という筆名で発表された(石瀧 [続きを読む]
  • 筑前山家今昔
  • 筑前山家今昔/近藤義夫/郷土詩史思川叢書編纂所/1959.10.1発行 この資料の著者近藤義夫(思川と号した)は、福岡の郷土史家の先達として夙に知られる。杉山茂丸研究においては、明治10年前後、芦屋から長崎街道の重要な宿駅であった山家に移住してきたころの杉山家の消息を伝える貴重な記録を残した人物であり、その貴重な記録が掲載されているのが本書である。 私家版の小冊子で、全70頁である。別に巻頭にコート紙に印刷された [続きを読む]
  • 大熊淺次郎君追悼録
  • 大熊淺次郎君追悼録/?野孤鹿・編/大熊淺次郎君追悼録編纂所/1952.12.5発行 本文36頁の小冊子である。博多商業会議所の書記長として福岡経済界に重きをなし、退いてのちは筑紫史談会に拠って郷土史家としても名を残した大熊淺次郎の、知友たちによる追悼文集である。 寄稿者には末永節、河内卯兵衛、小田部博美、松永安左エ門といった、杉山茂丸や夢野久作の周辺でも名前が浮かぶ人物が含まれている。 本資料中の松永安左エ門が [続きを読む]
  • 増補改訂 芦屋町誌
  • 増補改訂 芦屋町誌/芦屋町誌編集委員会・編/芦屋町役場/1991.6.1発行 本書は、福岡県遠賀郡芦屋町の「町誌」である。 歴史に特化した「史」ではなく、歴史文化産業風土など自治体の全体像を描いた自治体「誌」は、都道府県の場合、多くは戦前期に刊行されたようだが、市町村レベルでは最近に至るまで刊行されていたところもあり、芦屋町もそのひとつである。ちなみに、筆者が長年月を過ごした大阪府では、「府史」は1970年代 [続きを読む]
  • 単行本未収録「百魔」の再録(その6)
  •  今村栄吉の物語の第6回。今回で完結である。 初出は『黒白』昭和3年8月号であるが、筆者が「杉山茂丸〈百魔〉の書誌と著作年譜」(『民ヲ親ニス』4号。2016)を発表したときは、この資料は未確認であった。今回、友人で古書蒐集家の高橋広氏のご厚意により、この貴重な資料の閲覧複写をお許しいただいた。記して感謝申し上げる。 なお、連載回数が前回掲載分と同じく117回となっているのは筆者の間違いではなく、原資料の通り [続きを読む]
  • 単行本未収録「百魔」の再録(その1)
  •  本ブログも既に70回をこえて杉山茂丸関係の文献を紹介してきたが、主宰者としては少々マンネリ気味であるので、少し目先を変え新しいカテゴリー「杉山茂丸著作」と題して、杉山茂丸の著作そのものを掲載してみることにする。 杉山茂丸の代表的著作『百魔』は『黒白』などの雑誌に発表された著述を単行本として出版したものであるが、単行本に収録されていないものも少なからず存在する。下に掲げたのはそのひとつで、『黒白』昭 [続きを読む]
  • 涙を垂れて伊藤公の霊に捧ぐ
  • 涙を垂れて伊藤公の霊に捧ぐ/本郷作太郎編/台華社/1934.2.11発行 筆者が所蔵しているちょっと稀少な資料の、もうひとつがこれである。こちらの方は、国会図書館サーチでもヒットしないから、所蔵している国公立の図書館は確認できない。ただしCiNiiで大学図書館の横断検索をかけると、九州大学附属図書(檜垣文庫)と拓殖大学図書館には所蔵されているようだ。 この資料を手に入れるのは、ちょっと苦労した記憶がある。確か、 [続きを読む]
  • 旧露国ドミトリー・ホルワット将軍よりの来書
  • 旧露国ドミトリー・ホルワット将軍よりの来書/台華社/1934.11発行 筆者は古本好きではあるが、コレクション行為にはあまり関心を持っていないので、杉山茂丸の著作なども珍しいものはほとんど所蔵していない。多くは図書館で複写したもので、研究という目的においては、それで十分だと思っている。 それでも、図書館の蔵書というのはこちらから無駄を承知でアクセスしてみなければその所在を知ることができないから、図書館蔵 [続きを読む]
  • 萬象録 高橋箒庵日記 巻四
  • 萬象録 高橋箒庵日記 巻四/高橋義雄/思文閣/1988.3.1発行 高橋箒庵については、その茶会記(東都茶会記、大正茶道記、昭和茶道記)を曩に紹介したが、この資料はその高橋が残した日記を翻刻出版したものである。明治45年から大正10年までを全9巻で刊行することが告知されていたが、巻八まで刊行されて、最終巻(大正10年分)がいまだに未刊のままである。巻八の刊行は1991年12月であるから、すでに四半世紀が過ぎてしまった [続きを読む]
  • 素女物語
  • 素女物語/守美雄/蒼林社/1954.9.1発行 杉山茂丸が関係したと言われる女性たちの中で、ただひとり伝記が出ているのが、この竹本素女である。竹本素女は大正期から昭和にかけて、豊竹呂昇と並び称される女流義太夫界の第一人者であった。この本が出たとき、素女は69歳で健在であったから生前の伝記である。内容的には情緒的な記述もあり、よくある類の伝記だと感じるが、杉山茂丸に関する貴重な記述が含まれていて、杉山研究のた [続きを読む]
  • 牧野伸顕日記
  • 牧野伸顕日記/伊藤隆・広瀬順皓編/中央公論社/1990.11.20発行 この資料は、明治〜昭和戦前期に官僚政治家の大物であった牧野伸顕の、大正10年から昭和13年に至る日記を翻刻したものである。期間は長いが、記述のない日や簡潔な事実の記述しかなされていない日も多いので、700ページ余の本書一冊に収められている。 杉山茂丸が登場するのは5ヶ所。巻末に索引が付されているので、手に取れば直ぐに調べられる。 重要なのは大正 [続きを読む]