灰谷/南山 さん プロフィール

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灰谷/南山さん: The Allium <創作BL小説ブログ>
ハンドル名灰谷/南山 さん
ブログタイトルThe Allium <創作BL小説ブログ>
ブログURLhttp://thealliumbl.blog.fc2.com/
サイト紹介文男女交際禁止の軽音サークルを舞台にした、群像劇BL小説を書いてます。(※一部18禁)
自由文俺様天然先輩×目つきの悪い後輩の話をメインに、幼馴染、年下攻め、高校生受け、兄弟(近親相姦)等、色々書いています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供68回 / 365日(平均1.3回/週) - 参加 2016/05/21 12:42

灰谷/南山 さんのブログ記事

  • tears [9]
  • 『シーサー可愛いですね』そう送り返した翌日、『返事がねーから気に入らないのかと思った』と、電話をかけてきたヘイゴが言った。沖縄が暑かったこと、仕事だから海に入れなかったこと、もう東京に帰って来ていること、そんな話をした最後に、『雨露祭頑張れよ』と言って、電話を切った。雨露祭は、翌日だった。雨の朝。日の出前から集まった部長たちは、総出で正門前の足場に看板を取り付けていた。「もっと右!」「いや行き過ぎ [続きを読む]
  • Chris takes care of him
  • ←前作『Headlight』へ図書館の前のベンチでナオを待つ間、クリスはレッグレイズとリバースプッシュアップを3セットずつ終えた。ゴールデンウィークを過ぎて気温が上がり、外でトレーニングをするとTシャツが汗まみれになる。その場で着替え、汗拭きシートを済ませる。そんなことを気にするようになったのは、先日ナオに「汗臭いのは、ちょっと」と苦笑いされてからだ。図書館から出てくるナオの姿が見えて、クリスは駆け寄る。重 [続きを読む]
  • fragile [5]
  • 翌日はとても授業を聞ける状態ではなかった。隆太は一限の授業の途中で保健室にいき、午前中はずっとガサガサの白いシーツの中で丸くなっていた。身体は火照ってだるく疲れているし思考もままならないのに、眠りはやってこない。神経が高ぶって、こめかみがキリキリした。だがさすがにずっと起きてはいられなかったようで、隆太は昼休みのチャイムで目を覚ました。過剰にノリのききすぎたシーツから出てカーテンを開ける。年配の養 [続きを読む]
  • presentiment
  • ←前作『Flower』へ「タカヤ、パンフレットのゲラ刷り持ってる?」カフェのテラス席に居ると、部長のセイジがそう言って近付いて来た。前の二人が、セイジに椅子を譲るように立ち上がる。「あ、いいよいいよ。直ぐに済むから」セイジは二人にそう言ったが、上田と花咲は首を振る。「ちょうど、3限目始まるところだったんで」そう言ったのは花咲だが、ギターケースを持ち上げたのは上田だった。「じゃ、部室置いとくからな」「うん [続きを読む]
  • Snake [6]
  • 「あ…アユっ待って!」暗い公園の中を、蛇川は小さな背中を追って走る。前にも、こんなことがあった気がする。何とか追いついて、腕を掴むと、彼は泣いていて。今日も。振り向いたアユムの目には、涙が溜まっていた。「な…泣かないで…」荒い息と共に出て来たのは、そんな陳腐な言葉だけだった。首を振るアユムの周りで、涙が散る。「ごめんなさい…」震える肩を抱き寄せると、アユムは素直に、蛇川の胸の中に収まった。サーーー [続きを読む]
  • Let's sing this love song [5]
  • 「あー寝みぃー。昨日眠れなかったんだよなぁ〜」「うわっ眠れなかったアピール!」机に突っ伏したセイジに、同じバンドのゲンタが突っ込む。雨露祭が近いという事で、部室にはいつもより多くの部員が集まっていた。「俺も、うっかりオナニーを深追いして、三時間しか寝てない」その中には、少々キャラが妙なソウイチの姿もあった。「オナニーを深追いってどういうこと!?いや、やっぱ聞きたくないから話すな!」大声で言ったセイ [続きを読む]
  • promising [下]
  • スタジオの順番は午後からの2コマで、文化祭を想定した練習に集中できるはずの日だった。アレンジを詰めて、細かい修正をして。と想定していたのだが途中で邪魔が入る。ノックされていたのだろうが、聞こえなかったようでドアが開いてから演奏をやめた。「すいません、サルさん。ちょっと揉めてます」遠慮がちに顔を出したのは、山本だ。連れていかれたのは食堂。その日の昼はカレーだったので、まだカレーのいい匂いが漂っていた [続きを読む]
  • shining on [5]
  • ヒロオミの部屋のある駅に降り立つと、雨が降っていた。天気予報では確かに、夜には雨が降ると言っていたのを思い出す。駅ナカのコンビニに立ち寄り、傘を買う。傘だけを選んでレジを済ませたケイスケが、健の方にやってきた。「なんか買うの?」ケイスケも立ち止まる。「あー、ほら、色々。その…ゴムとか」健が言うと、一瞬間を開けた後、ケイスケは片頬をあげた。「ある。オミの部屋に」健はそれを聞いてやはり同じように固まっ [続きを読む]
  • In the river [下]
  • 新緑が揺れる爽やかな空の下、恭也は憂鬱な気持ちで構内を歩いていた。目的の校舎の前で足を止めると、丁度相手が出て来るところだった。「イツキ」声をかけると、眩しそうに奥二重の目を細める。「あれ?珍しい」散々追いかけ回しておいて、こちらから行けばこれだ。恭也はパーカーのポケットに手を突っ込んで、相手が駆け寄って来るのを待った。「どうしたんですか?」赤いチェックのシャツが、柔らかな風に揺れる。黒い髪の毛は [続きを読む]
  • Dug out [5]
  • 卒業式が終わり、同級生達とサークル棟に向かった。明希哉と同じように進学を選んだ1人と「また来週からここにくるんだよなー」「実感わかないね」そんなことを言い合う。大学院の研究棟は学部と同じ敷地内にある。ただ、研究棟はその建物内にカフェや食堂があり、その中だけで完結しているのでテラスに行くこともあまりなくなるだろう。サークル棟の前には熊代がいて、卒業生達を建物の中に誘導していた。未だに『在校生』の熊代 [続きを読む]
  • sweet&pain [下]
  • 気がつくと試合は終わっていて、わさわさと立ち上がる客に吊られ、恭也も立ち上がった。「まじでテンション上がったわー」「えー。遠くて全然顔見えなかったんだけどー」「顔じゃなくて野球見ろよ」琢也の友人達は軽口を叩きながら、階段を上がって行く。後ろをついて行く内に、出口に向かう向かう群れに巻き込まれ、兄の姿は見えなくなった。周りより頭一つ分大きな恭也は、出口に集まるたくさんの頭を遠くに見ながら、のんびりと [続きを読む]
  • stray cat [下]
  • 最寄り駅ではなく、あえてyellowfalconのある商店街の近くの地下鉄まできた。自分はどこに住んでるんだっけ。時々わからなくなることがある。自分は何者で、何をする人なのか。仕事はとりあえず、自分にそれを与えてくれる。自分が何をすべきなのかを。猿渡にノセられたら、それさえもなくなってしまうではないか?週が明けてしばらくは、何事もなかったように過ごした。木曜日になって二宮からメッセージが入る。『週末、来ます? [続きを読む]
  • Oh amigo!
  • ←前作『drift』へ昼時が過ぎた食堂は空いていて、小さくかかるクラシックの音が微かに聞こえた。恭也は、手に持ったスマートフォンの画面に視線を落とす。前の席で、ガリッと音がした。顔を上げると、上田はソフトクリームのコーンを口に突っ込んで、くちばしのように天に向けている。それもまた、バリバリという音で一瞬の内に無くなった。「なに見てんだよ」顔を戻した第一声が、それだ。「別に」恭也はまた、視線を手元のスマ [続きを読む]
  • shadow [6]
  • ダイチがタケルの手を取って軟膏を塗っている。優しい手付きに、タケルがうっとりするように目を閉じた。時折染みるようで、ピクリと肩が揺れ、顔が歪む。「明日、病院いこ」包帯を巻き終えたダイチは、タケルの両頬に手を添える。タケルはチラっと圭介を見た。圭介は目をそらす。「帰るわ」部屋の中が暖かかったせいか、外は凄く寒く感じる。ダウンの前のボタンを締めながら歩いていると、ドアの閉まる音が住宅街に響いた。ペタペ [続きを読む]
  • drift [6]
  • super seedの5月のライブが新入生ライブの二週間後に決まり、恭也の毎日は更に忙しくなった。「お前、いつも忙しそうだな。単位落とすなよ」珍しく授業の終わりに呼び止められ、教授にそんなことを言われた。一、二年と真面目に受けていたのに、今年に入ってから寝ていることが多くなったのを、気付かれていたのだろう。恭也は頭を下げて、教室を出た。忙しいを理由に色んな誘いを断り続けて、気付けばもうGWは目前だ。恭也は、部 [続きを読む]
  • seventh heaven [5]
  • 店の前で電話をかけてきたタケルを、もぎりに声をかけて入れてやった。「す、すいません」戸惑いつつ中に入ってきたタケルはニット帽を外して額の汗を拭う。黒のダッフルコートも脱いでいる。走ってきて、暑くなったのだろう。曲が始まり、2人の会話は聞こえなくなる。タケルの手をひいて、ハルトがバッグヤードに案内する。ステージは1番盛り上がってる時間で、しばし彼らのことは忘れて撮影に専念した。演者達が帰った後でバッグ [続きを読む]
  • marbles
  • ←前作『Footsteps of the death』へ15時過ぎに店に向かうと、ウッド調の扉にはclosedの札が掛かっていた。構わずに扉を押すと、上部に付いた鐘がカラン…と音を立てた。「すいません。ランチは終了しました」皿を片付けていた男がこちらを向き、相手が慶人だと知って破顔する。「久し振りじゃないですか」そう言った永井に、慶人は微笑み返した。「仕事、忙しかったんですか?」去年の秋にバイトから副店長に昇格した永井は、洗っ [続きを読む]
  • scatter [15]
  • 「フラワーシャワーだぁ!?結婚式かよっ」一番奥の席にふんぞり返った熊代が、不満げに叫ぶ。狭い会議室で逆側の壁に当たり跳ね返った大声は、船を漕いでいた生物部の新部長を起こした。「一昨年のパイ投げで事務からクレーム来て、去年は平和に風船なんて飛ばしたけど、今年はもうちょっと弾けていいんじゃねーの?」熊代は机に身を乗り出すと、新部長と新副部長たちを見回す。ここは事務棟の三階にある会議室で、今日は新部室と [続きを読む]
  • Headlight [6]
  • 文化祭の後から、ナオとは連絡を取っていなかった。どうせ無視されるだろうと思っていたし、試合に集中したかったし。そうしているうちに、大会は終わり、1ヶ月後には年末ライブ、という時期だ。去年の年末ライブを思い出せばまだ出会ったばかりで、この一年は随分と濃厚な時間を過ごしたのだという気がする。学校にいく用事はほとんどなく、指導教員に卒論の手直しをして貰うくらいだ。U商事には年明けから練習に参加するように言 [続きを読む]
  • genius
  • ←『dancing on the…』へ「お疲れ様でーす」大きな声で挨拶をして出て行く選手たちと入れ違うようにして、平悟は体育館の中に入る。居残りをしていた選手たちもあらかた出て行き、コーチやトレーナーが隅の方で話をしていた。平悟はモップを手に取ると、汗で濡れた床に滑らせる。途中に転がっているボールを掴むと、中央に置かれたボールカゴに投げれ入れて行った。平悟はいま、バスケットボールの若い世代の代表合宿に、アシスタ [続きを読む]
  • brusing tackle
  • 行彦と渡の話はここから→『fumble』バイト終わりでスマホを確認する。数件メッセージが入っていた。武藤が近くの喫茶店にいる、というのと、合宿中の行彦からも。店を出るとあまりの寒さに身を縮めた。何気なく見た天気予報で、合宿先である長野では吹雪いているところもあると言っていた。喫茶店に向かいながら行彦のメッセージを開くと、電話しろと一言。電話をする前に喫茶店についてしまったので、スマホをポケットにしまう。 [続きを読む]
  • Beautiful day [6]
  • 「大智くん、今月はほんとありがとう!」永井はギュっと大智の手を掴む。「こちらこそです…」バイトを辞めてしまっていたので、合宿の資金が足りなくなるところだったし、結果的には大智にもいい話だった。「乾杯するか」隼人がカウンターにグラスを置いた。永井と同様にそれを持ち上げ、3人でグラスを合わせる。甘い炭酸が疲れた身体に心地よかった。はじめは苦手だったはずの隼人にも慣れて、むしろイエコンは居心地がよくなっ [続きを読む]
  • Substitution [5]
  • 全部の公演が終わった後でもう一度部室を覗きにきた。機材は乱雑に詰め込んだまんまになっている。副部長の仕切りで打ち上げが始まっているはずだったが、部室のドアが開き、ワタルが入ってきた。「やっぱり無いみたいだなー」足元の機材やガラクタを見回して、ワタルが言う。普段は廊下に置かれている荷物も、搬入出のために部室の中に入れてあった。ワタルはドアの横の壁に寄りかかる。衣装ケースや機材に躓きながら、行彦の方が [続きを読む]
  • Feinting [5]
  • 行彦は出番が終わって、次の指示を出してからフロアに出た。時々インカムに入る声で状況がなんとなくわかる。特別問題はなさそうだったので、2組目が終わった後も楽屋に戻らずにいたら、トシオが声をかけてきた。ピカピカの革靴に、スーツ姿で。ネクタイはさすがに少し緩めている。反対の隅の方にいたらしい。「今回の仕切り、ユキがやってんだって?」「そうなんすよ。今年の部長は面倒なこと押し付けてくるんで」「出来るからや [続きを読む]
  • Retreat [3]
  • 渡は目を覚まして、目を擦る。自分の部屋と違い、片付いたワンルーム。座り心地のいいロッキングチェアと、小さなパソコンディスク。壁には少し大きめな風景画。キッチンから、トシオの姿が戻ってきてベッドのそばにロッキングチェアを寄せて座った。膝を抱え缶を開ける。「飲む?」渡は首を振る。オレンジ色の小さな灯りだけがついていた。その灯りを背にして座るトシオの表情は、見えない。身体を起こして毛布で肩を包む。「送っ [続きを読む]