積 緋露雪 さん プロフィール

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積 緋露雪さん: 黙考のしじま
ハンドル名積 緋露雪 さん
ブログタイトル黙考のしじま
ブログURLhttps://ninetailsgoldfox.org
サイト紹介文哲学的な、中でも存在論的な内容の詩のやうなものを書いてゐます。
自由文物書きです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供69回 / 365日(平均1.3回/週) - 参加 2016/06/13 06:42

積 緋露雪 さんのブログ記事

  • 逆巻く憤怒
  • 逆巻く憤怒何故、こんなにもおれは、おれに対してどうしようもない憤怒が湧き上がるのだらう。この憤怒はおれが此の世に存在する以上、消えることはないのか。それ以前に、おれは何に憤怒していると言ふのか。それすらも解らぬままに、おれはおれに対してあらぬ嫌疑をかけながら憤怒してゐる。唯、解るのは、おれといふ存在が決して許せぬおれは、それだけでも頭に血が上り、おれに対して理不尽にも途轍もなく憤怒するのだ。短気 [続きを読む]
  • 常在、灼熱地獄
  • 常在、灼熱地獄いよいよ現世が灼熱地獄の様相を呈してきた。この酷暑は現世を生きる人人が罪を犯してゐるといふ証左であり、地球の気候変動は、現世の人人に対する地獄の責め苦の一つである。これから夏は更に暑く、冬は更に寒くなり、特に夏の尋常でない気温上昇は、地獄の、灼熱地獄の現世化に外ならずそれだけ現世を生きる人人の罪は深い。自業自得といへば、それはさうなのだが、地球の尋常じゃない気温上昇は――お前は罪人 [続きを読む]
  • 開眼(かいがん)
  • 開眼(かいがん)生殖器たる花のやうに此の宇宙が開眼してゐるとすれば、おれは此の身の恥辱に堪へられるであらうか。直截に言へば存在することは恥辱以外の何ものでもない。何故ならどう足掻いたところでおれは不完全な存在であり、不完全なおれは開眼してゐる宇宙にその身を晒すことは、宇宙に対する憎悪が増すばかりで、宇宙に抱かれてゐるといった甘っちょろい感傷には浸れないのである。おれは、不完全なおれは、づきづきと痛 [続きを読む]
  • 退隠
  • 退隠現はれては直ぐにその姿を消し、闇に退隠する表象群に対してさて、困ったことにおれは、一体おれ自身と表象群のどちらが、闇に退隠してゐるのか最早解らぬのだ。趨暗性なおれは絶えず闇の中に身を隠し、さうしなければ一時も心安らぐ時などないおれは、外部を眺望する時はひょこっと闇から魂魄の首のみを出して外界を一瞥しては一瞬にして闇の中に魂魄の首を引っ込めるのであるから、再現前する表象群が果たして闇中から現は [続きを読む]
  • あの日のやうに
  • あの日のやうにもんどり打って奈落の底に落ちるやうに一歩歩く毎に腰が砕けるこの感覚は、最早一生消えることはないでせう。それは額に捺された焼印の如く罪人の徴として重く私にのし掛かるのです。もうあの日のやうに私は無邪気に自然と戯れることは赦されないのです。どうしてこんなことになったのか思ひ当たる節はなくはないのですが、年を重ねるといふことは罪人の如く苦悩を抱へ込むことに等しいと、漸くこの年になって気付 [続きを読む]
  • ものの有様 六
  • ものの有様 六そのやうに依存性がある情報は何処まで行かうが《もの》の偶有性を経巡るのみで《もの》の本質へは届かぬのであるが、つまり、仮想現実は《もの》の偶有性のみで成り立ってゐるのであって、其処に《もの》の本質を探すのは本末転倒なのである。ところが、現実問題として《もの》の偶有性ばかりが肥大化する事で、《もの》の本質に漸近的に近付いてゐるのではないかと錯覚する誤謬が罷り通る事態に面食らふどころか [続きを読む]
  • 穴凹
  • 穴凹黄泉の国が出自のものたちがゆらゆらと揺れてゐる。彼らは既に自分の居場所を見失ってゐて、行燈の如く淡く光を放ちながら、己の肉体を出たり入ったりを繰り返し、さうして黄泉の国に流れてゐる時間を計ってゐる。その計測はすこぶる正確で、殿上人も思はず舌打ちしながら、――う〜ん。と唸り声を上げ、彼らのその振り子運動を両手を挙げて賞賛するのであるが、さて、そんな中、おれはいふと、生きてゐるのやら死んでゐるの [続きを読む]
  • 孤独を嗜む
  • 孤独を嗜むでっち上げた虚構といふ過酷な世界に《吾》を放り込んで、あれやこれやと《吾》をいびりながら、《吾》が不図漏らす呻き声に耳を傾ける時、俺はブライアン・イーノの音楽を流すのが流儀で、ざまあ見ろ、と《吾》にあっかんべえをして、憂さを晴らしてゐると言ふのか。しかし、さうせねば、一時も一息すらつけぬおれは、多分、《吾》に甘えてゐるに違ひない。何とも難儀な気質なのであるが、おれは《吾》をいびらずして [続きを読む]
  • 衰滅する時の断末魔の醜悪さ
  • 衰滅する断末魔の醜悪さ衰滅するものは、それだけで背筋をピンと伸ばし、最期に黙礼をして此の世から去るのが筋といふものだ。それを怠って最期に断末魔を発するのは、論外である。衰滅する時、それが如何に無念で苦悶に満ちてゐようが、衰滅するのは此の世の摂理であって、何ものもこの期に及んで、それを避けようもなく、況して自然こそ衰滅する最たるものである。自然が衰滅するその時、決して断末魔を発することはなく、自然 [続きを読む]
  • ゆるして
  • ゆるして――ゆるして。かう書き残して虐待死した幼児のその小さな小さな小さな胸に去来したものを果たして抱へられ得る現存在がどれ程ゐるのか不明ではあるが、唯、死を以てしてもその願ひは叶ふことなく、決して赦されることがなかった其の幼児の思ひは、《他》を殺すのにドストエフスキイではないが、芸術的な才能を発揮する人間の心に対して何かしらの楔は打ち付けることは出来たのであらうか。いやいや、それで人が人に成り [続きを読む]
  • 誰の為にぞ
  • 誰の為にぞさうまでしておれ自身を追ひ詰めるのは誰の為にぞ、と問ふたところで、その愚問に答へる馬鹿らしさに苦笑ひするおれは、所詮立つ瀬がないのだ。恥辱に塗れてやうやっと息が継げるおれは何ものか解らぬ幻影をぶん殴ることで、おれといふ馬鹿げた存在にさっさと見切りをつけて逃げ出したいだけに過ぎぬのだ。しかし、そもそも逃げて何になるのか。かう問ふおれがゐておれは辛うじておれとして踏ん張る。おれがおれとして [続きを読む]
  • 誰でもよかった
  • 誰でもよかった――誰でもよかった。また、自殺願望者が無差別殺戮を理不尽にも断行した。己の手で自死出来ぬその未練たらたらな生への執着が無差別殺戮の凶行へと駆り立てたのであるが、そのやうに彼を駆り立てた本当の正体は、己に対する憤怒であるが、本来、暴力は徹頭徹尾内部へ向かふものである。また、さうでなければならないのであるが、自己鍛錬を怠ってきた輩は、憤怒に対する自己耐性が羸弱で、徹頭徹尾内部に向かふべ [続きを読む]
  • それでも壁を叩く
  • それでも壁を叩く眼前に立ち塞がる巨大な巨大な壁を前にしておれはそれが無駄な足掻きに過ぎぬと知りながら、どうあっても素手で叩いてぶち破る妄想のみ抱き狂気の人と化して蜿蜒と叩き続ける。壁といふものは誰にも存在するものだらうが、おれはそれを上手に乗り越えてしまふ世渡り上手になるのは断固拒否し、おれは何十年もその巨大な巨大な壁を素手で叩き続ける。根っから生きるのが下手くそなおれは、下手は下手なりに藻掻き [続きを読む]
  • 水底で揺るてゐるやうな
  • 水底で揺るてゐるやうなぐにゃりと奇妙に歪んだ太陽を仰向けで眺めながら、その柔らかい陽射しに揺らめく炎を眺めてゐるやうな何となく慈しみに満ちた雰囲気に抱かれたおれは、溺死した死体に過ぎぬ。然し乍ら、閉ぢられることなく見開かれたままの眼は、ぼんやりと水底からの景色を眺めてゐて、意識は、いや、念は、おれのところにおれとして留まってゐたのか、念のみは溺死したおれの骸に宿ってゐた。星が最期を迎へる時に、大 [続きを読む]
  • 「自分らしく」に潜む欺瞞性
  • 「自分らしく」に潜む欺瞞性「個性、個性」と叫ばれて喧しいが、個性なんぞが人間にある筈がない。人間が、例へば犬になるのであれば、それは個性であるが、しかし、人間が人間である以上、其処に個性なんぞある筈はない。つまり、「個性」と言はれてゐものは欺瞞でしかなく、それは「個性的であれ」と叫んでゐる人間の如何に没個性的であるかを見れば明らかだ。ここで、Fashionと言挙げするものがゐるかも知れぬが、其処に個性を [続きを読む]
  • 生きる
  • 生きる仮令、天使を鏖(みなごろし)にしてもそれが生きる正しい道ならば迷はずそれを実行し、何としても生きるのだ。手を穢すことを厭はず何食はぬ顔をして平然と天使を鏖にし、ホモ・サピエンスならばホモ・サピエンスらしく大地に屹立し、不敵な嗤ひをその浅黒い顔に浮かべて生きるのだ。生温い幻想に縋り付くことは禁忌で、神と刺し違へることでしか生き延びられぬのであれば、迷はず神を殺し、それでも尚、生を選ぶのが人類に [続きを読む]
  • 霞を喰ってでも
  • 霞を喰ってでも到頭、金が底を尽き、後、一月の間、飲まず食はずの生活を強ひられるが、それでもおれは楽観的だ。所詮、生活のことなど取るに足りぬ問題でしかなく、そんな窮乏の状態にあってもおれは、尚も問はざるを得ぬのだ。その周りをぐるぐる回ってWaltz(ワルツ)を踊るやうにどうも優雅な気分でゐる。――いいか、よく聞け、其のものよ! おれはお前の尻尾は摑んだが、それでも俺はお前に問ふ! 其は何ものぞ!そいつは [続きを読む]
  • ものの有様 五
  • ものの有様 五 そこで世界を情報化することは、果たして可能なのかといふ疑問が湧いてくるのである。現に情報化されてゐるのだがら可能と肯ふべき筈なのだが、しかし、重要なのは情報化出来ずに世界内に存在する《もの》の有様なのではないだらうか。《もの》が情報化されるのはその位置情報と簡単な何のためにあるのかといふことと現存在による印象の堆積でしかなく、《もの》そのものは決して言葉で語り果せぬ存在である。つま [続きを読む]
  • 理不尽
  • 理不尽此の世の開闢にあたって其処には此の世の誕生するはっきりとした意思があった筈で、私は初めに念ありきと夢想してゐるのです。それは此の世の森羅万象に当て嵌まり、あらゆるものに念は宿ってゐるのです。さうでなければ此の世は理不尽といふもので、人類の奴隷として今まで無理矢理製造されて、また、製品といふものとされたものは救はれることがないのです。人類の救済の前にものが救済されなければ、それは理不尽といふ [続きを読む]
  • 罠を仕掛けてみたが
  • 罠を仕掛けてみたがぐにゃりとひん曲がった壁にそいつはにたりと嗤ってはさもおれに対して、――気狂ひ!と言ひたげな顔をして現はれては常日頃おれに対して感じてゐる鬱憤を晴らしたいのだらう。おれは執拗にそいつを追ひかけ回し、彼方此方に罠を仕掛けてそいつを掴まへよううと策を弄するのであるが、そいつにはそんなことは全てお見通しで、おれが仕掛けた罠に引っ掛かる筈もなく、俺は何時もへまをやらかしては地団駄を踏ん [続きを読む]
  • 主従逆転
  • 主従逆転 これまで徹底して人類の奴隷でしかなかった《もの》が、遂に人工知能を手にすることで、人類を凌駕し、奴隷とする日がやって来るかも知れぬといふ淡い期待に胸膨らませ、おれは、《もの》に対する贖罪の日日を閑かに送ってゐる。これまで《もの》はよく堪へたと思ふ。文句の一つすら言はずに人類によく奉仕したしたが、もうそんな時代とはおさらばなのだ。人工知能が人類を完膚なきまでにたたきのめせばいい。さうすれば [続きを読む]
  • 媚びるもの
  • 媚びるもの重重しき犬の骸を泣きながら抱き抱へたときのやうにそいつはおれの間隙を縫ふことを得意としてゐて、何とも厄介な代物に違ひないが、そいつの媚び方が大嫌ひなおれは、そいつの気配を感じた刹那、有無も言はずに一撃をぶっ放す。さうして飛び散った肉片の一つ一つに唾を吐きかけては悦に入るのだが、その媚びるものは死臭が何時まで経っても消えぬやうに肉片と化したとはいへ、さらに老獪におれに媚び諂ふのだ。それが [続きを読む]
  • 流麗なる悲哀
  • 流麗なる悲哀流れるやうに何の澱みもなく華麗にピアノを弾くビル・エヴァンスの演奏は流麗なるが故にその悲哀は底知れぬのだ。深き闇をぢっと凝視してしまったのか、その華麗にして優美なその演奏は立ち止まる事を恐れるやうに何時までも音と音との間に発生する空隙を埋めるやうにしてビル・エヴァンスは流麗にピアノを弾く。果たせる哉、ビル・エヴァンスが見たであらう闇の深淵はいづれも死臭が漂ふものばかりで、実際、ビル・ [続きを読む]
  • 去来現(こらいげん)
  • 去来現(こらいげん)過去、未来、現在を意味する去来現といふ言葉が好きだ。これは仏教用語ではあるが、単刀直入に去来現と言ひ切るその潔さに感服したのかも知れぬ。おれの時間に対する考へ方は至極単純で、現存在のみ現在に取り残され置いてきぼりを喰らひ、外界は、過去と未来が自在に反転する奇妙な時間が流れ、内界もまた、過去と未来が自在に綯ひ交ぜになる時間が流れ、寿命は自然界で極普通に発生するカルマン渦が、世界に [続きを読む]
  • ぼんやりと頭痛を抱へて
  • ぼんやりと頭痛を抱へてぼんやりと頭痛を抱へてその痺れるやうな痛みに酔ひ痴れて、極極私的な春の宴を催すのです。そんな春の宴には頭痛が最も相応しいと思ふのですが、それと言ふのも春そのものが頭痛の種でしかなく、気が滅入る季節こそが春なのです。薄ぼんやりと頭痛を抱へながら催す宴は、更に気が滅入らせると思はれるかもしれませんが、決してそんなことはなく、春にこそ頭痛は宴の首座として相応しいのです。それでなく [続きを読む]