紫木蓮 さん プロフィール

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紫木蓮さん: 月に秋草
ハンドル名紫木蓮 さん
ブログタイトル月に秋草
ブログURLhttp://moonautumn.blog.fc2.com/
サイト紹介文花より男子の二次小説。類が大好きです。類や総優CPの幸せ、ほんわかするお話を書いてます♪
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供134回 / 365日(平均2.6回/週) - 参加 2016/07/03 15:31

紫木蓮 さんのブログ記事

  • a love so brand new 16
  • お風呂を上がり、もこもこの肌触りのいい温かいパジャマに着替えると部屋に戻る。ドライヤーで髪を渇かしながら、今日総二郎に復習っておくように言われた英熟語をチェックする。明日は最後の国立大学の試験だ。短かった髪はすこし長くなり、温風に毛先がふわりと舞い不意に総二郎を思い出した。『髪、長くなったね。よく似合うよ』と総二郎は髪を撫でた。そして綺麗な指が優紀の色の薄い髪を一房摘んだ。総二郎にしてはどうという [続きを読む]
  • a love so brand new 15
  • 若い次期家元、それもとびきり発展家の総二郎の運転手をしていると思いがけず驚くことも多い。だからといって表情に出すことはない。カフェから現れた総二郎の隣にはどこにでもいる普通の少女だった。総二郎の遊び相手は美女ぞろいだが、来る者拒まずという根っからのフェミニストでもあるので普通の女の子のこともある。けれど彼女たちと今そこにいる少女とはすこし違った。どの女性も総二郎に一夜の相手に選ばれたことで得意げな [続きを読む]
  • a love so brand new 14
  • 優紀は長文英語を読み解き設問に迷いなく答えることができている。それはすべて正答で専属の家庭教師としては出来の良い生徒に得意な気分になり、総二郎は御代わりのアイスコーヒーとアイスティを注文した。つくしとの諍いの後も、総二郎と優紀の付き合いは穏やかに続いている。けれどあの諍いが優紀を傷つけたのは明らかだった。優紀の口からつくしの名前が出ることがなくなり、淋し気な様子は見せないがそれが余計に不憫に感じて [続きを読む]
  • a love so brand new 13
  • 総二郎は黙ったまま隣の優紀を見ていた。総二郎の手を取ることをあれほど逡巡していたのに、優紀ははっきりと『好き』だと言葉にしている。どこか信じられない想いだった。付き合いたくないと言っていたのを無理やり選ばせたと総二郎は引け目を感じ、手を取ってくれてもなお優紀の気持ちを掴みあぐね触れることすらできないでいた。握ってくれた手を離したくない。離されたくない。優紀から求めてくれるまで待つと決めていた。「あ [続きを読む]
  • a love so brand new 12
  • 優紀が数学の参考書とにらめっこしているのを総二郎は飽きもせず眺めていた。優紀が受験生ということもあり和菓子屋のバイトを休み予備校に通うと聞き、総二郎は家庭教師に名乗りあげた。付き合いはじめてもきちんと躾けられた普通の高校生の優紀がそう易々と遊び歩けるはずもなくデートの機会は週に一度がいいところで、そのうえ総二郎も大学より仕事のせいで多忙を極め、これではデートの時間を見つけることもできないと家庭教師 [続きを読む]
  • a love so brand new 11
  • 「西門さん、もうこれきりにしてください」俯いていた優紀は顔を上げ総二郎をまっすぐ見つめている。総二郎は胸の内で大きくため息をついた。「それはできない」「わ、わたし、西門さんとお付き合いできません」優紀の言葉ははっきりしているのに、伏し目がちで手は小さな拳を作っている。総二郎は抱きしめたい衝動に駆られながらもぐっと我慢をして余裕あるように装う。優紀の前で格好の悪いところはこれ以上見せたくない。総二郎 [続きを読む]
  • a love so brand new 10
  • 「天気もいいし、桜も咲いているのにバイトかー・・・・・えーと・・・あのね、優紀」団子を並べている優紀につくしが声をかけた。なんだか元気のないつくしはガラスケースに肘をつき外を眺めている。春休みの週末、つくしの気持ちも分からないわけではない。桜並木にほど近いこの和菓子屋も忙しいが、いまは開店直後で客はまだいない。「なに、つくし?」優紀は団子を並べ終えてガラスケースを閉め大きな空箱を両手で抱えた。うー [続きを読む]
  • a love so brand new 9
  • 玄関に入る直前ちょっと離れた先の総二郎を振り返る。総二郎はただの外灯の下でもキラキラとしてかっこいい。優紀が頭を下げると総二郎は綺麗な笑みを浮かべ手を振る。それはあまりに完璧にかっこよくて、優紀は胸の前で小さく手を振り返し家の中に逃げ込むので精一杯だった。優紀は急いで「ただいま」と居間の両親に声をかけてから階段を上がり自分の部屋に駆け込むと電気も点けず聞こえるはずもないのに足音を忍ばせてカーテンか [続きを読む]
  • a love so brand new 8
  • 「あっ、また!」「・・・・・・・・」アルバイトをしている和菓子屋の裏口からつくしが現れた。ひらひらと手を振る総二郎を見るとつくしは呆れ顔でため息をつき後から出て来た優紀を振り返った。総二郎に気がついた優紀は眉尻を下げ困り顔をしている。そんな顔をさせたい訳じゃないんだけど、と思いつつ優紀に微笑みかけた。「おつかれさん。優紀ちゃん、送ってくよ」「西門さん、送ってくれなくてもふたりで帰るから大丈夫だよ」 [続きを読む]
  • a love so brand new 7
  • 総二郎は優紀を邸内の奥深い茶室で待たせておいて、自分も手早く着物に着替えるとすぐさま取って返した。優紀がこんなに着物の似合うとは思いもよらなかった。茶を点てることに集中していても優紀の着物姿が目の端をかすめる。総二郎は淡い桜色の着物に紅色の帯を合わせさせたのは失敗だったかなと思う。少女ぽいのにほっそりとした項からは女性らしさが感じれるけれど、紅色が優紀の幼さを強調させてしまいアンバランスな危うさを [続きを読む]
  • a love so brand new 6
  • どくっと鼓動が大きく打った。女性の着物姿など見飽きるほど見ている。モデルや女優、芸者や舞妓など玄人の女など綺麗な女も数多見ている。両手にあまる数の女たち数えきれない付き合いを繰り返している。それでも女にこころを動かされたことはなかった。それなのに普通の女の子の着物姿にこころが沸き立った。総二郎は意を決して優紀と逢うために高校に出向いた。門前で待っていると女の子たちに囲まれてしまい、こんな場面を見せ [続きを読む]
  • a love so brand new 5
  • 優紀は居心地の悪い思いをしながら広々としたレザーシートで小さくなって、そっと隣の総二郎の様子を窺った。総二郎は窓のほうに顔を向け、その表情を知ることが出来ない。本当に稽古をしてくれるの?話しってなに?本当に自分に会いに来たの?と優紀は浮かび上がる疑問の数々に頭を悩ませる。車はいつの間にか繁華街を走っていたがゆっくりとスピードを落とし止まった。「邸に行く前にちょっと寄って行こう」先に車を下りた総二郎 [続きを読む]
  • a love so brand new 4
  • 「ま、待ってたって・・・わ、わ、わたし?」優紀は驚きのあまり頭が混乱していた。最高の思い出をもらった総二郎ともう一度顔を会わせるにはまだ恥ずかしすぎるし、なぜ優紀を待っていたのかもわからない。優紀は混乱と恥ずかしさで必死で右手を引っ張っていた。けれど、優紀の手は柔らかく握られたままびくともしない。大きな総二郎の左手にしっかりと握られていて、その手を外そうとすればするほど右手を握りこまれた。「そう。 [続きを読む]
  • a love so brand new 3
  • 西門さんの恋が終わった。そして、わたしの恋も終わった。西門さんと過ごした翌日わたしはつくしと一緒に和菓子屋でバイトしながら、いつもと同じ放課後を過ごしていた。「昨日はほんとにありがとう。いろいろ心配かけてごめんね」つくしはわたしを心配して朝方まで道明寺さんとカフェで付き合ってくれた。大変なことをしてしまった後悔と失恋はやっぱり辛くて、お腹いっぱい美味しいケーキを食べても気持ちが晴れるわけもなく、そ [続きを読む]
  • a love so brand new 2
  • めずらしく夜遊びについて来た類はいつの間にかソファーでうたた寝をしている。類の隣にいた女はまったく相手にされずいつの間にか姿を消していた。「類、ここまで来て寝ることはないだろう」類はあきらに突つかれても目を閉じたままだった。「類くん、調子悪いの?」あきらの隣に座っている赤い口紅の女が媚びるように尋ねる。「いや、類はいつものことだよ。さすがにフロアなら騒々しくて眠れなかっただろうけど、ViPルームは防 [続きを読む]
  • alone 1
  • 立春を迎え陽光は春めいてきていた。午後からやってきた総二郎は授業中の静かな学内を抜け中庭にたどり着いた。人影もなく静かで、総二郎は手入れの行き届いた芝生に寝転がり晴れ上がった青空を見上げた。筆で掃いたような薄い雲が流れている。あの日、雲は朝焼けに照らされオレンジ色に染まっていたけれど、あの子の顔は真っ赤で、小さな身体からはバニラの甘い香りがした。もう何度思い返したのかわからないほどその記憶は鮮明で [続きを読む]
  • Addiction to Love 5
  • 総二郎はほころぶ口元を優紀に見られぬように隠した。「・・・・・・・・・・・・・」「ん?なに、優紀ちゃん?」優紀の口が小さく動いていたが分からなかった。「・・・西門さん・・・・・・・・・・・サ・・サラ先輩のこと・・・忘れられないから・・・・・・・・」「サラを・・・・・忘れられない・・・・・・・」総二郎がついおうむ返しに答えてしまったのは、意味が分からないためだった。なぜ突然サラの名前が出てきて、その [続きを読む]
  • precious 〜 番外編3(仮)
  • 倫を身籠る以前、総二郎はそれこそ優紀を好きなように抱いていた。経験もテクニックもないのに身体の相性は信じられないほど良く、総二郎しか知らない優紀の身体を暴き弄び、いつの間にかどっぷりとのめり込み、手放すのが惜しくなった。いい物が手に入った、お気に入りのおもちゃを手放したくない、自分のものにしておきたい、というだだっ子の甘えは優紀を捕らえ囲い込むためなら妊娠させても構わないという思いにまで行き着いて [続きを読む]
  • precious 〜 番外編2(仮)
  • R話予定でしたが、諸事情ありRに至りませんでした。優紀目線で書いていますが、もしよろしければ総二郎から見ているのを想像していただけるとお楽しみ頂けるかと思います。抱き上げられた優紀はくらくらとして、総二郎の浴衣をぎゅっと握りしめた。自分はいったいなんてことを言ってしまったのだろう・・・総二郎を見ることができない。昔から自分は突拍子もなくこんなことを言ってしまう。上手く自分の気持ちを言葉にできず、ぐず [続きを読む]
  • precious 〜 番外編1(仮)
  • 倫の一歳の誕生祝いを優紀の両親を招き、鄙びた温泉旅館で行うことになった。先に到着していたのは総二郎たちと優紀の両親で、それに家元夫妻が合流し早速祝いの膳を囲んだ。こぢんまりとした家族だけの宴は倫を中心に和やかな雰囲気だった。そこで兼ねてから準備をしていた結婚の報告と倫の御披露目を半年後に行えることなったと家元が優紀の両親に伝えられた。優紀の両親は礼を述べると「よかったね。がんばりなさい」と優紀に短 [続きを読む]
  • precious 105 <了>
  • 「優紀、入るよ」総二郎は枕を抱え、襖ひとつ隔てた優紀の寝室に声をかけた。「・・・どうぞ」小さな優しい声のあとに襖が開かれた。優紀は温かそうなかわいらしいモコモコしたパジャマを着て、長い髪を緩く結んでいる。女っぽいというより出逢ったころの少女ぽさのほうが濃い。「かわいいな。ぬいぐるみみたいだ」優紀の頭を撫でるとくすぐったそうに首をすくめ、枕を見るとくすくすと笑いを洩らした。「枕、持っていらしたんです [続きを読む]
  • precious 104
  • こじんまりと言えない会食はお開きになり、総二郎は愛想良くほかの客と挨拶を交わし迎えの車に足早に乗り込んだ。時計を確認すると二十二時を過ぎていて、総二郎は気が急いていた。倫を寝かしつけ、使用人を下がらせただろう優紀が静かな離れでひとりきり総二郎の帰りを待っている。優紀を待たせているけれど総二郎は暗い夜の街を清々しい想いで眺めた。ゆっくりと愛を育んでいるのを感じながらも、いま一歩近づききれない躊躇いの [続きを読む]
  • precious 103
  • 総二郎は家政婦長が部屋を出て行くのすら歯痒く、腕を伸ばし優紀を引き寄せると強く搔き抱いた。いまだ折れそうなほど華奢な身体なのを十分に承知しているのに抱きしめずにはいられなかった。愛しいという想いを隠すことなどできない。優紀は一瞬驚いたようだったが、恥じらいつつ総二郎の胸に頬を寄せた。総二郎ははっと気がつき優紀を抱き上げそのままソファーに腰を下ろした。「足はケガしてなかったか?」膝の上に座らせた優紀 [続きを読む]
  • precious 102
  • 「優紀、大丈夫か?」優紀が突然あらわれたことも驚いたが、大きく肩で息をしていることのほうが気がかりだった。息が荒いだけでなく、よく見れば蒼白で唇にも血の気が感じられない。「優紀、大丈夫だから手を放せ」総二郎は優紀を落ち着かせようとしたが、俯いたまま首を横に振った。そして優紀は総二郎の腕にぎゅっと縋りながらも顔を上げた。「サラ先輩、わたし・・・西門さんが好きです。ごめんなさい。離れたくないんです。西 [続きを読む]
  • precious 101
  • 総二郎は黙って庭に下りた。「待って、待って、ジロー・・・」サラが縋るように総二郎の背を追いかけて来る。ひと気の無い茶室を選んだのは間違いだったと総二郎は後悔したが、庭の静寂と冷たい空気のおかげで頭は冷え落ち着いた。総二郎は立ち止まり、ひと呼吸置いてからサラを振り返った。「オレ、優紀と結婚したんだ」サラは大きく目を見開き一瞬総二郎を見たがすぐに目を逸らした。「知ってる・・・でも、どうして優紀ちゃんな [続きを読む]