すずらん さん プロフィール

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すずらんさん: Lily of the valley
ハンドル名すずらん さん
ブログタイトルLily of the valley
ブログURLhttp://himitu0008.blog.fc2.com/
サイト紹介文花より男子二次小説のちょっぴり切ない物語
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供36回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2016/08/14 20:01

すずらん さんのブログ記事

  • 天使の願い 50
  • ノートを一通り読んだつくしは傍らにそれを置き、また小窓を手に取った。その中には車に乗り込む二人の姿が映っている。つくしはあからさまにほっとため息をついた。そしてその瞬間、何か、が分かったような気がしていた。小窓を通して映すF4の姿。そこに並ぶのは決まってつくしもお馴染みの誰か。司であれば滋、総二郎であれば優紀、恋愛に発展しそうもないが類であれば桜子。気心知れた友人が支えてくれていたのだ。それに比べ [続きを読む]
  • 天使の願い 49
  • つくしは黙ったまま小窓をずっと眺めていた。仕事帰りのデートの待ち合わせだろうか。そこにはダークグレーのスーツを身に纏い、ホテルの最上階のバーでグラスを静かに傾けるあきらがいた。暫くその姿を見ていると一瞬だけさっと手を上げ微笑む。つくしは反射的にその視線の先を見る。歳はつくしと同じくらいだろうか。目鼻立ちの整った所謂美人タイプ。すらっとしたスレンダーな体系につくしは思わず自分と比較してしまう。合流を [続きを読む]
  • 天使の願い 48
  • 一体いつからこうして自分の心配をしてくれていたのか?死して尚、心配をかけているのか?つくしは情けなさに襲われた。ここから見守っていこうって決めたのにな…つくし自身がそう決めてからは落ち込むような事はそうなかった。しかし繋がりが希薄になっていく今、知らず知らずのうちに気落ちしていたのかもしれない。スーッ…ハァーッ…空を眺め呟く類をみつめながら、つくしは大きく深呼吸をした。「類、ありがとう!!私は大丈 [続きを読む]
  • 天使の願い 47
  • 食い入るように小窓を覗いていたつくしだが、やがてそれをそっと隣に置くと壁に凭れてぼんやりと頭上を眺める。小窓の中には桃色の光を放つ優紀と薄い緑色の光を総二郎がいた。二人の言動や当人達の纏う空気から、総二郎と優紀の間に新たな何かが生まれているのは明らかだった。優紀の強さと優しさに癒されたのかな…心の傷は簡単に癒える事はない。けれどもそれを補う何かがあれば話は別だ。総二郎にとってのそれが優紀という存在 [続きを読む]
  • 天使の願い 46
  • すっきりとしながらも可愛らしいオブジェで飾られた、まさに女性らしい部屋。うわーっ懐かしい!!少し前にも覗いたことがあるというにも関わらず、つくしの心はうきうきとしていた。それもそのはず。嘗てはその部屋を度々訪れては、部屋の主と話を咲かせていたのだ。けれど今は部屋の主はいない。見る限り誰もいなそうな部屋を覗き、つくしは首を傾げる。こんなこと…今までなかった…よね?どういうこと…??小窓を覗けば必ずそ [続きを読む]
  • 天使の願い 45
  • 『なーんてね!びっくりした?』『てめー!!』『だって、司があんまりにもつまらなそうな顔してるんだもん!からかいたくもなるでしょ〜』『ったく変わんねーな、お前も。くくっ』『そりゃあそうよ!人間なんてそうそう変われないでしょ!でも例外もいるか!司はすっごくいい男になったもんね〜きっと私たちはいろんなことが変わったんだろうな……』ずっと朗らかだった滋の表情が微かに曇る。『あたりめーだろ!俺たちが認めた女 [続きを読む]
  • 天使の願い 44
  • 朝も夜もなく、空腹を感じる事もなければ睡魔に襲われる事もない白い世界。刻の経過を知らせてくれるのは小窓の向こうから見える景色だけ。そんな白い世界にあるのはつくしの記憶に残る、自身が過ごしていたアパートの一室のみ。退屈だな…。元来働き者のつくしにとって、何もせずにただそこにいるだけというのは退屈でたまらない。小窓が現れなければ何もする事のない世界で何度となく囁かれたのはこの言葉だった。この日のつくし [続きを読む]
  • 天使の願い 43
  • 突然現れたT3にF4の顔には苦笑いが浮かぶ。 いつもの部屋にいつものメンバーが揃っていた。ただひとつ違うのはつくしの存在。つくしを亡くしてから一同が揃うのは葬式以来で、互いに気持ちが張り詰めているようだった。「もうみんなやだな〜!そんなお通夜みたいな顔して〜!!久しぶりに集まったんだから楽しくいこうよー!」「そ、そうですよね。つくしも同じ事言うんじゃないかな」滋の発言にぎょっとしながらも優紀が応え [続きを読む]
  • 天使の願い 42
  • つくしは小窓からその一部始終を覗いていた。珍しくもこの日の仕切りは類だった。と言っても何をしたわけでもない。それぞれにメールを1通入れたのみ。ただ忙しい幼馴染がきちんと時間厳守で来てくれなければ意味はない。その点だけは注意を払っていたように思う。結果。何をどう伝えたのかは分からないが、一度も墓参りに来た事のない彼らと対面する事になった。事故当初に放っていた光は消え、今は薄い黄色…クリーム色のような [続きを読む]
  • 春うらら
  • ひとりの女性を振り向かせようと騒ぐ男達。そしてそれはこの日も例外ではない。寒すぎた冬も終わり迎え、春の麗らかな日差しの射す日のこと。つくしはアルバイトのために和菓子屋へと向かっていた。「こんな日にバイトなんか休めばいいだろ!」「おい、司。怒られるぞ?」「言うだけ無駄だろ」「眠い………」つくしの後ろに続いて歩く美しい男達からは避難にも似た言葉が漏れる。言うだけ無駄。そんな事は分かっていても、どうして [続きを読む]
  • 長い幕間 4
  • その後もじゃんけんを繰り返し二人きりの時間を得るものの、上手くはぐらかされたままそろそろ閉園時間を迎えようとしていた。「ねぇ、最後に観覧車乗ろ!!」「じゃあこれが最後の勝負だな!」「えっ、そうじゃなくってさ、みんなで乗ろう?ね、決まり!!はい、行こっ!!」有無を言わさぬ言葉にF4はつくしの後ろに続く。つくしの嬉しそうな顔を見れば文句など言えるはずもない。しかしつくしが言い切った瞬間にある考えが浮か [続きを読む]
  • 長い幕間 3
  • 「まさか道明寺とコーヒーカップに乗るなんてね?」つくしは司を見ると、その不似合いな姿に笑い出した。「笑ってんじゃねー!!」「ふふっ。だっておかしいんだもん。そもそもあんたってこういうの乗ったことあるの?絶叫系は好きそうだけどね?」「あるわけねーだろ、こんなの!!こういうのはガキが乗るもんって決まってんだよ!!」「何よそれ?私がガキだって言いたい訳?!」せっかく二人きりになれたというのに、いつもの如 [続きを読む]
  • 長い幕間 2
  • ジェットコースターが1番高い地点に辿り着こうとしていた時だった。「ねえ、牧野」「うん?な〜に、類?」「牧野はさ、俺たちのことどう思って」「あー!類!!ほら、もうすぐだよっ、ほらっ」きらきらと輝く瞳に類は口を噤む。確かにこのタイミングで切り出せば、こうなるのは目に見えている。間の悪さに苦笑しながらつくしを見るも、キャーッと大きな声で叫ぶ姿が映るだけ。2人きりの時間はこうして乗り物に乗っている短い時間 [続きを読む]
  • 長い幕間 1
  • 「ねぇー、早く早くっ!!」「うっせー!!お前はちょっと黙ってろ!」「何よ、その言い方!!」「ああもう、司も牧野もその辺にしとけよ」「ほんとうるさい」「つーか、早くやろうぜ。ほら、牧野」「あっ、うん。じゃあいくよ?最初はグー!じゃんけんぽん!!」四方から伸ばされた大きな綺麗な手。グーが3人とパーが1人。「ふふ、ラッキー」悔しがる3人を他所に類はつくしの隣に並ぶ。「牧野、行こ」「おい、類っ!!お前さっ [続きを読む]
  • 波乱の幕開け つくし編
  • 慌ててラウンジを後にしたつくしだが、この日はこれといった用事はない。日頃押し隠している気持ちがあの場にいたら全て溢れ出しそうで、つくしはあの場にいることが出来なかった。鈍感で分かり易いつくしだが、それだけはバレないようにと、日々気を引き締めて過ごしていた。そしてその甲斐あって、彼らはまだその事に気づいていない。はあっ。どうしよう…。不自然だったかな……。押し付けるだけ押し付けて席を外してしまった事 [続きを読む]
  • 波乱の幕開け 後編
  • 司とつくしのやりとりになど興味はない。類、あきら、総二郎の目下の興味は、つくしのカバンの中身。おそらく入っているであろう自分達へのプレゼント。「いつもの事だけどさ。そろそろいいんじゃね?」「下より2人の方がうるさい」「だな」早く本題に入りたいとばかりに割って入った3人の言葉に司とつくしは口を噤む。つくしはまるで、あんたのせいよ、とばかりに司を睨んだ。「牧野。いつまでもそんな所にいないで、こっち来て [続きを読む]
  • 波乱の幕開け 前編
  • 「ちょっと、押さないでよ!」「私じゃないわよ!この人が!!」「人のせいにしないでよっ」階下の騒がしさに司は苛立っていた。「あーっ、うるせー!!総二郎、あきら!おまえらのせいだぞ、何とかしろっ!!」我慢の限界に達した司はソファーで寛ぐ2人を睨みながら怒鳴り始める。名指しされた総二郎とあきらにしてみたらとんだ濡れ衣だ。「別に俺らだけのせいじゃないだろ?」言っても無駄だと思いつつも言わずにいられないあき [続きを読む]
  • 約束の日 [司ver] 後編
  • [約束の日]はそれぞれバージョンでアップを予定しています。CPにより話が変わります。それぞれハピエンの予定です。長引いていた打ち合わせが終わり、足早に応接室を出てロビーへと向かおうとしていた。「一体なんて事をしたんだっ!こんな事が司様の耳に入ったら、ただじゃ済まないぞっ!!」西田のらしからぬ発言が聞こえて足を止めた。ロビーへ向かう通路とは逆側の通路に西田とSPらしき男の姿が見える。その時、ちょうど [続きを読む]
  • 約束の日 [司ver] 前編
  • [約束の日]はそれぞれバージョンでアップを予定しています。CPにより話が変わります。それぞれハピエンの予定です。約束の日が来た。この日をどんなに待ちわびていたことか…。だというのに予定外の打ち合わせが入って身動きすらとれやしねー。あいつの笑う顔が見たくてここまでやってきたってのに、なんでこんな大事な日に俺は動けねーんだっ!電話…。せめて、電話だけでも…。「司様、時間です」「あぁ、ちょっと待て」こん [続きを読む]
  • 約束の日 [総二郎ver] 後編
  • [約束の日]はそれぞれバージョンでアップを予定しています。CPにより話が変わります。それぞれハピエンの予定です。玄関先で聞こえた音に思わずビクッと体を震えた。何年も連絡すらなかったのに、あいつは私を迎えに来たんだろうか?本来ならば嬉しいはずなのに体は金縛りにでもあったかのように動かない。そしてドアの向こうは静まり返っている。気のせいだったのかな?こんな日だから神経質になっているだけなのかな?そう思 [続きを読む]
  • 約束の日 [総二郎ver] 前編
  • [約束の日]はそれぞれバージョンでアップを予定しています。CPにより話が変わります。それぞれハピエンの予定です。気付けばいつも隣にいた。季節が幾つ巡っても気付けばいつも隣にいた。そのことに気付いたのはいつだっただろう?あなたがいないことに不安を感じ、寂しいと思うようになったのはいつからだろう?「おーい、つくしちゃん。戻ってこい。」はっ。私の顔を覗き込んでさも可笑しそうに笑っている。それだけでじんわ [続きを読む]
  • 初夢 後編
  • つくしの嬉しそうな表情に4人の視線は釘付けになっている。「幾つか見た気がするんだけど、実は…あんたたちが出てきたんだよね」クスクスと笑いながらそう話すつくしが楽しそうで、心の中でどんな夢だよ?と突っ込みながら続きを待っていた。「ラウンジでみんなでご飯を食べてたんだけど、それが中華でさ、麻婆茄子がうまいって大絶賛で!!それでね、いつものみたいにワイワイ話しながら食べてたら、道明寺が急に山登りをしよう [続きを読む]
  • 初夢 中編
  • 年末某日メープルホテルで忘年会と称し、つくしを誘い出すことに成功したF4は終始ご機嫌だった。用意した料理やドリンクを幸せそうに口に運ぶつくしを見れば自然とその頬も緩んでしまう。つくしはつくしでそんな姿には目もくれず、美味しい料理の数々に舌鼓をうっていた。「あ、そうだ!私、西門さんに聞きたい事があったんだよね〜」腹の虫も落ち着いたのか、皿をテーブルに置いたつくしは総二郎に視線を向ける。「はっ、俺?珍 [続きを読む]
  • 初夢 前編
  • 1月1日 PM12:55 道明寺邸司は落ち着かない様子で時計をちらちらと見ては、自身の部屋をうろうろとしている。約束の時間まであと5分。年末にどうにかこうにかつくしとの約束を取り付けた司はこの日を心待ちにしていた。司の気持ちはつくしへと気持ちいいくらいに一直線に向かっている。しかしながら、つくしの気持ちがどこに向いているのは分からない。新年を迎えた今日この日にこそつくしの気持ちを聞き出そう。そう考え [続きを読む]
  • 約束の日 [あきらver] 後編
  • [約束の日]はそれぞれバージョンでアップを予定しています。CPにより話が変わります。それぞれハピエンの予定です。紅茶を用意する美作さんが綺麗で…でも儚げでその姿に見惚れていた。けれどいつも優しく見守ってくれる美作さんとは違うような気がして、気になって仕方がない。一体何の話なんだろう……。「牧野?どうした?早くこっち来いよ」「あ…うん。ありがとう」当たり障りのない言葉を返してテーブルにつくと紅茶のい [続きを読む]