すずらん さん プロフィール

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すずらんさん: Lily of the valley
ハンドル名すずらん さん
ブログタイトルLily of the valley
ブログURLhttp://himitu0008.blog.fc2.com/
サイト紹介文花より男子二次小説のちょっぴり切ない物語
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供55回 / 365日(平均1.1回/週) - 参加 2016/08/14 20:01

すずらん さんのブログ記事

  • 事件です! 告白編 前編
  • 移動した先は秘密が守られるメープルホテルのスイートルーム。今までの習慣なのか自然と足はそこに向いていた。その実、誰もが無言だった。部屋に入るなり類は二人掛けのソファーに身を投げる。総二郎はつくしをソファーに座らせるとその隣に腰を落ち着けた。あきらは少し離れた場所にあるダイニングセットの椅子に腰掛け、司は一人掛けのソファーに陣取っている。あきらは仕方なく立ちあがり、各々のドリンクを用意し始めそれをそ [続きを読む]
  • 天使の願い 37
  • 関わっていたプロジェクトをなんとか成功へと導き、仕事もようやく落ち着いてきた進は久しぶりにのんびりとした休日を過ごすことになった。朝食の席に着くといつになく楽しそうな両親を前に進はふと口を開く。「そういえばさ。久々にねぇちゃんの夢見たんだ」進の言葉に春男に千恵子は大きく目を見開いた。「姉ちゃん…笑ってたよ。きっとさ、今の。パパとママの姿を見て嬉しいんだろうね」二人は顔を見合わせると苦笑する。「つく [続きを読む]
  • 事件です! 社交界編 後編
  • 「随分と女の趣味が変わったみたいだな?」皮肉たっぷりなその言葉にF3も黙ってなどいない。「そうか?最高にいい女だと思ってっけど?」総二郎はそう言うと、つくしの腰に手を回し見せびらかすように引き寄せる。「だよな!その辺の女なんか目じゃないだろ」総二郎を睨みながらあきらはつくしの隣に並ぶ。「ねぇ、司?仕事のし過ぎで目が悪くなったんじゃない?」類は3人の前に立ち、つくしを睨む司を遮った。「その女は俺のも [続きを読む]
  • 事件です! 社交界編 前編
  • 嘗て百戦練磨のプレイボーイと謳われていた男の影は微塵もない。そこにいるのは隣に並ぶ愛しい人を、目尻を下げ頬を緩ませてさも愛しげに見つめる1人の男。勝負の末に総二郎は社交界での牧野つくしのエスコート権を手にした。放っておけばにやけてしまうその頬をつくしに気づかれないように気をつけてはいるが、そんなものは無駄な努力なのかもしれない。周りにそう思わせるほどに、この日の総二郎はご機嫌だった。ただひとつを除 [続きを読む]
  • 天使の願い 36
  • 小窓から見える風景は相変わらずのものだった。肩を落とし、意気消沈するF4の姿。いくら月日が経とうともその姿は変わらない。けれど覚悟を決めたつくしの気持ちは大きく変わっていた。この4人を見るたびに、つくしの気持ちは固まっていく。そしてT3の動きはそれを強く支えていた。決意したつくしはずっとF4を見守っていた。現実世界ではとりつく島もない司には、『夢』という世界で。色を失ったあきらには絶妙なタイミング [続きを読む]
  • 天使の願い 35
  • 久しぶりの休日だった。これといって用事もなく、行く当てもない。あきらは庭に出ると自然に温室へと向かって歩き出していた。色とりどりに咲いている薔薇を眺めてもその心は晴れず曇ったまま。『ここの薔薇はいつも綺麗だよね』あきらはふと辺りを見回した。けれどそこには誰もいない。いるはずもない。温室は無風のはずなのに、優しく暖かな空気があきらを包み込む。「ごめんな…牧野……」いるはずのないつくしに向けてあきらは [続きを読む]
  • 事件です! 眠れる獅子編
  • 「司様。頼まれていた物をお持ち致しました」西田は神妙な面持ちで報告書を手渡した。司は黙ったままそれを受け取り、ページを捲っていく。司にそれを頼まれた時、流石の西田も動揺した。けれどそれはほんの一瞬の出来事。司はそれに気づく事はなかった。仕事以外の事で司が西田に頼み事をするのは、記憶をなくして以来初めての事だった。何より司の口から『牧野つくし』という名前が出たことに驚かされた。司の様子に記憶を取り戻 [続きを読む]
  • 天使の願い 34
  • 「私、一人暮らし始めたんですよ〜」部屋の鍵を回しながら優紀は明るく言うが返事はない。ドアノブに手をかけ扉を開くと総二郎を見上げた。「狭くて恥ずかしいんですけどどうぞ」そう言い先に部屋へ入ると明かりを灯す。総二郎は何も言わず、とぼとぼと部屋へ上がり込む。「ちょっと待っててくださいね!今お湯を沸かしますから」荷物を置いた優紀はキッチンに向かいヤカンを手に取り蛇口を捻る。「お茶を煎れますけど期待しないで [続きを読む]
  • 天使の願い 33
  • つくしがいない中でもT3の仲は健在だ。今では月に1度会う事が暗黙の了解となっている。この日はどんなに忙しくとも、どうにかこうにか時間を作り、それぞれが約束の場所へと出向いて行く。「もう半年か…」しんみりと滋が呟く。「早いですわね…」「そうですね…」墓に手を合わせ、桜子と優紀も小さくそう返す。墓参りを終えるとそれぞれが無言で立ち上がる。つくしと話したい事は山程あるが、どれも言葉にならず消えていく。つ [続きを読む]
  • 事件です! お稽古編 後編
  • 類と総二郎が言いあいを始めたところで、あきらはつくしに向き直る。「牧野。ダンスもマナーもいろんなことが身に付くんだ。姿勢だってよくなるし、社会に出た時に困ることだってない。いらないっていうことはないんじゃないか?」それを聞いた類と総二郎は言いあいをピタリとやめ、右に同じくつくしと向き合う。「牧野、語学はこれから先どんどん必要になるよ」「牧野、茶だってそうだ!続けてればお前の粗野なとこなんかきれいさ [続きを読む]
  • 事件です! お稽古編 前編
  • 司と真剣に付き合うことになった時から始まったつくしの稽古事は音信不通になった今でも続いている。類はフランス語をはじめとした語学、あきらはダンスとマナー、総二郎は職種を生かし茶道。どれもつくしには有りがたい。けれど一方で心苦しい日々が続いている。この日はあきらのダンスとマナーの稽古日。といってもこのあきらの稽古。これはほぼ夢子ママ&双子に乗っ取られ、マナー講座という名の食事会に転じている。楽しい一時 [続きを読む]
  • 天使の願い 32
  • 待ち合わせ場所のレストランに着いた桜子はため息をつく。『今日も…ですか……』無駄と知りつつも席に着き待つこと30分。桜子はため息をつきながらバッグの中を探りスマホを取り出し操作する。「もしもし、三条です。…はい…はい……では伺います」スマホをバッグに戻すと桜子は立ち上がる。三条桜子を待ちぼうけさせる男。その男はデスクと向き合い、黙々と仕事をこなしていた。「三条様からお電話をいただきました。これから [続きを読む]
  • 天使の願い 31
  • 「専務。三条さまがお見えになりました」「あぁ……通して」あきらは手を止めると溜息を溢す。つくしの死後、桜子は定期的にあきらの様子を見に来ている。あきら自身もそれに気付いている。気付いていてもこればかりはどうしようもない。どうにか出来る事なら。忘れられる事なら。どんなに楽になれるだろう。つくしがいなくなった事で、あきらは何度そう考えたことだろう。閉ざされていた扉が開き、その向こうに現れた桜子に乾いた [続きを読む]
  • 天使の願い 30
  • 道明寺ホールディングス本社のエントランスを通り抜ける。そのまま副社長室を目指す女を誰も止めようとはしない。道明寺ホールディングス社長である楓からの直々の命だからだ。女は副社長室前に立ち、その重厚な扉をノックする。中からの返事はない。けれど既に受付から来訪の旨は受けているはず。女は扉に手をかけた。デスクにいると思っていた司の姿はない。次にデスク手前にある応接セットに目を向けると、司は鬼の形相で女を睨 [続きを読む]
  • 事件です! 海の向こう編
  • 幾つもの仕事が重なり司の体は悲鳴をあげている。流石の司も根をあげそうな程の仕事量だった。司は日々続く激務に死んだように眠っている。そんな中で夢を見ていた。そこにいるのはつくしだった。目の前に知らねー女がいる。特に興味があった訳じゃねー。なんとなく見覚えのある女だったから、確かめようと近づいただけ。はぁ?!昔入院してた頃によく病室に乗り込んで来た図々しい女じゃねーか!怒ったり泣いたりとにかくめんどく [続きを読む]
  • 天使の願い 幕間
  • ベッドに腰掛けぼんやりと小窓を眺めていた。小窓は初めこそ折々に姿を現していたが、今では常にそこにある。『私があんたたちを幸せにしてあげる!!』そう啖呵を切ったもののつくしは途方に暮れていた。その気持ちに嘘はない。けれどこの白い世界でどうすればいいのか、何が出来るのか等一切分からない。ただ気持ちだけが先行している状態だった。気づいたみたいだね。キミがここに来た意味に。何処からともなくその声が響き渡る [続きを読む]
  • 天使の願い 29
  • 総二郎は女が立ち去ったのを確認し、優紀に近づいていく。優紀はそんな総二郎をみつめている。自分の前に立つ総二郎はまるで迷子の子犬のように見える。そこには自信に溢れた以前の姿は微塵もない。「痩せましたね。ちゃんと食べて、ちゃんと寝てますか?生活を立て直さないとダメですよ?」優紀は全てを承知の上で、笑顔を浮かべて敢えて明るく振る舞った。けれど総二郎は何も言わない。ただその場に立ち尽くしている。何の反応も [続きを読む]
  • 天使の願い 28
  • 時々沸き上がるその感情をもてあまし、恐れていた。一瞬にして全てが消えた。そして静寂が訪れる。そこには何もない。何もかもがどうでもよかった。あいつさえいればこんなことにはならなかったんじゃねぇのか?あいつさえいれば…。目の前で事故にあったつくしを思い出す。最後に見たつくしの弾けんばかりの笑顔を思い出す。なぁ、お前は知ってんのか?俺がこんなにお前を思っていることを。ずっとあの日を引きずっていることを。 [続きを読む]
  • 天使の願い 27
  • 類は何度となくその声を聞いていた。けれどそんなことはあるはずがないし、あり得ない。元来、人との繋がりを苦手とする類。だからこそ周囲の感情には敏感だった。極力関わらないように遮断していた。だが、ふとした時に感じる視線。そしてそれは温かく類を包み込む。それはつくしそのものだ。類は何かを感じ取っていた。あり得ないはずの何かを。この日も同じだった。ふと聞こえる切なく響くつくしの声。もっとつくしを感じたくて [続きを読む]
  • 天使の願い 26
  • 蒼いまま変わらない小窓。その向こうにいるのは類。ほんの一時の間だけ紅い光を放っていたが、それ以降はいくら日々が過ぎようとも、その色は変わらない。小窓の先にいる類が簡単に想像出来る。辛そうな類の姿が目に浮かぶ。どの小窓もそうだが、覗くのにはかなりの勇気を必要とする。大きく息を吸い込みそれを吐き出す。『よしっ!』いつもならオフィスで無表情のまま働く類が目に入る。けれどもこの日は違った。飛び込んできたの [続きを読む]
  • 事件です! ドライブ編 後編デンジャラスver.
  • [事件です ドライブ編]の所謂おまけというか別バージョンです。事件です! 前編からの続き物となっています。後編とは別物です??どうしても気になって書いちゃいましたww「「「うぅっ」」」つくし、あきら、総二郎の唸り声が車内に響く。当の類はそんな素振りを気にすることなく、楽しそうにハンドルを握っている。一旦は諦めると言った類だが、どうにもつくしの返答が気にいらない。つくしの提案は敢えなく却下。あきらと総二郎 [続きを読む]
  • 天使の願い 25
  • 『はぁー。すごいなぁ』小窓を覗きながらつくしは呟いた。あきらのいる小窓を覗き始めてどのくらいの時間がたったのか?時間の感覚が分からずなんとも言えないが、あきらはひたすら書類に目を通していた。時折宙を見上げるも、すぐにまた書類に視線を戻し、判を押す。終わったのかと思いきや、すぐに次の案件に取りかかり、また同じことの繰返し。休むことなく働き続けるあきらを見ていると、感嘆しきりだった。きっとそれはあきら [続きを読む]
  • 天使の願い 24
  • その小窓は色を発していなかった。ただクリアな明滅を繰り返す。小窓の先にはあきらがいる。F4きっての常識人。誰にでも合わせることが出来る柔軟さを持つ男。どこまでも優しく、気配りの出来る男。そんな男が何の色も発することなく、黙々と仕事に打ち込んでいる。つくしの葬儀中は蒼い光を放っていた小窓は、日毎に淡くなり、いつしか色をなくしていた。感情を表す色を持たない。昔のあきらを思えば、その光景はありえないもの [続きを読む]
  • 事件です! ドライブ編 後編
  • 再びあきらと総二郎は顔を見合わせた。牧野、頼む。俺たちを巻き込むな!そう思う。思うが、類と二人きりでドライブなんか行かせらんねぇ。総二郎は視線をあきらに移した。2人は目と目で言葉を交わし、コクリと頷く。「「そうだな。今度行こうぜ、今度!!」」「俺は牧野と行きたいんだけど?」「しょうがねぇだろ、牧野がみんなでって言ってんだから」俺らが行くっていやどうせこいつは断るだろ。牧野もドライブには危機感がある [続きを読む]
  • 事件です! ドライブ編 前編
  • 連載お休みです。ギリギリまで書いてたけど、どうもしっくり来ず??こちらはシリーズにする予定です。F4×つくしです?司が記憶をなくして2年。F3はなんとかつくしの笑顔を取り戻した。つくしはつくしで、司の話題になってももう苦痛に顔を歪ませることもない。そろそろいいのでは?そんな思いがF3の中に広がり、つくし争奪戦が始まった。従来鈍感なつくしはそれに気づかない。F3は気づいてもらうべく、ことあるごとにつ [続きを読む]