桜部さく さん プロフィール

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桜部さくさん: 時々、だんだん
ハンドル名桜部さく さん
ブログタイトル時々、だんだん
ブログURLhttp://sakusakurabe.blog.fc2.com/
サイト紹介文オリジナルBL小説を載せています。時々R18表現あり。長編がメインです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供66回 / 365日(平均1.3回/週) - 参加 2016/11/24 09:14

桜部さく さんのブログ記事

  • あいしかた − オメガバース 18
  •  二日後、発情期がはじまった。玲音は発情抑制剤を、健斗は反応抑制剤を服用したまま、発情期が終わるまで一度もセックスをしなかった。 健斗は、玲音の首を絞めたことをどうしても忘れられないらしく、玲音の発情にあてられての行為が怖くて堪らないと言った。ただでさえ、アルファは発情したオメガに対して過激になってしまうのに、非発情期でさえ玲音の両手を拘束しなければならない自分が、なにをしてしまうか想像もできない [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 17
  • 翌朝目を覚ますと、ベッド脇に両膝をついて、不安げな表情で玲音を見つめる健斗の姿があった。そしてサイドボードの上には、バターの載ったトーストと湯気の立つコーヒー。家事が苦手で、玲音が高校を卒業するまでは家政婦を雇わなければならなかった健斗の、精一杯の朝食だった。「レオ君」 機嫌を伺う力のない声に、玲音は笑顔で答えた。「おはよう」 昨夜は身体を清めてもらっているあいだに眠ってしまった。健斗がどんな思い [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 16 (R-18)
  • 「っ……、ぐっ」 大きな手が呼吸を奪おうとする。苦痛に身体が強張り、反動できつく締まった孔を健斗が大きく一突きした。 これが、健斗が恐れていた彼の闇だ。息ができず、意識が薄れていくなか、玲音ははっきりと理解した。 健斗は、玲音の息の根を止めたくて、首を絞めているわけではない。苦しみながらもそれは理解できていた。息苦しさは抵抗した罰であって、行為を止めるためのものではない。 両手が自由だったら、健斗 [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 15(R-18)
  •  ベッドに寝かされ、大きく開いたままの脚を持ち上げられて、遂に一体になれることに肌が上気する。受け入れる体勢をとり、期待と興奮に頬を染める玲音を見下ろす健斗は、支配者の顔をしていた。 前戯だけでも、健斗のアルファを見せつけられた。尻込みをして、躊躇いもした。それなのにこれから起こることに淫らな期待をしている自分はやはり、オメガだ。 直感的にそう納得した玲音の両足首を掴み、健斗が先端を蕾に宛がった。 [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 14 (R-18)
  •  もうすこし躊躇われると思っていた。義父としての立場を忘れ、行為に没頭する健斗が意外で、同時に愉悦も感じている。 白い肌に赤い痕を残す想い人の姿に寄っていると、胸の突起を吸い上げられて肩が震えた。「あっ……」 声を上げることも抵抗に入るのかと危惧したが、健斗は気に留めることなく桃色の突起を吸い上げては舐めていた。 初めて得た刺激は、甘酸っぱくてくすぐったい。男性の胸も性感帯になると聞いたことがある [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 13 (R-18)
  •  手足の自由を奪って、一方的なセックスをする。健斗が暴力に走らないための絶対的条件は、未通の玲音にとってはその難しさが想像できないものであり、それしか知ることがなければ、違和感も苦痛も覚えないのではないかと思えるものだった。 互いの告白を受け止め合って、そのまま健斗の寝室に入った。なにをどうすればいいのかわからなくて立ち尽くす玲音に、静かな声で健斗が言った。「レオ君を大切にしたいけど、一旦スイッチ [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 12
  • 「もし、普通のセックスができたら、パパは僕を抱けるの?」 健斗の玲音に対する本当の気持ちは、どんな形なのか。身体は愛されなくてもいい。恋情を向けてくれるだけでも、玲音の願いは叶う。ただ、加虐の可能性に怯えているだけなら、そんな健斗も玲音にとっては愛おしい。「僕は、パパの全部が欲しい。加虐癖があるならそれも全部、欲しいんだ」 玲音の本気に、健斗は目を瞠った。棘があるなら玲音の視界に入る前に取り去って [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 11
  • 「加虐癖って、人を殴ったりしてしまうっていうこと? でも、パパは僕に一度だって手を上げたことないじゃない」 にわかに信じられず、玲音は健斗の頬から手を離し、口元に当てていた。「俺が誰かを虐げてしまうのは、セックスのときだけだ。相手に手足の自由を与えたくない。自分の思いどおりにならないと満足できない。少しでも抵抗されたら、手を上げてしまうかもしれない」 話しだしてからは、健斗の言葉に躊躇いも混乱もな [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 10
  •  愛情を乞うように健斗の目の前で両膝をつき、声を絞り出す。「僕にはパパだけなのに」「俺にもレオ君だけだ。レオ君がすべてだよ」「でも、さっき恋人に会おうとしていたじゃない」「恋人なんかじゃない。割り切った相手だ」 大人の男で、恋人もいなくて、自宅には義理の息子がいる。そんな健斗に一夜のための相手がいたからといって、責められる立場にない。ただ、玲音が欲しいのは家族の愛だけでない。情欲があるなら、それも [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 9
  • 「どうしても先延ばしにできない夕食会だから」 スーツ姿のままマンションを出た健斗は、愛車に乗って駐車場を出た。禁酒をしているわけでもなく、酒に弱いわけでもないのに、会食に行くために自分で運転していくところも、ひっかかっていた。 だから玲音は、タクシーを呼んだ。黒のSクラスクーペを追うよう運転手に告げると、訝しげな顔をされたが、黙って健斗のクーペを追ってくれた。 しばらくして到着したのは、繁華街の外 [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 7
  •  健斗がいなければ、誰かに大切にされることを知らぬまま、オメガの性につきまとう危険に怯えて生きていたに違いない。はじまりの理由がなんであっても、健斗の愛情が嬉しい。 健斗の傍まで近づいて、両手を伸ばすと、健斗も同じように両手を広げた。 玲音のほうから抱きつくと、健斗は逞しい腕を背に回し、しっかりと抱きしめてくれる。片恋を抱いてから、隠している感情を知られたくなくて避けてきた節があるけれど、以前は不 [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 7
  • 「信頼を置ける家族っていうものがなくて、結婚も、考えられない」 健斗が結婚を考えなかったのは、玲音に遠慮していたから。もしくは、玲音を引き取ったことで、一から家族を築きたいと考える人たちに避けられる理由ができてしまったからだと思い込んでいた。 自分のせいで、健斗は掴めたかもしれない幸せを逃した。その可能性を考えて、苦しくなって、同時に玲音だけの健斗でいてくれたことに優越感も覚えてしまう。 だから、 [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 6
  • 「インターのときの友達にも、今週末出かけようって誘われたんだけど、断ったよ」 玲音と健斗の目立つ容姿と、稀な家族構成を考慮して、健斗は玲音をインターナショナルスクールに通わせた。同級生の多くは、家族の仕事で日本に駐在していた外国人だったから、今となっては身近にいる同級生が随分と少なくなった。だから、本音は今回だって行きたかった。「そっか。それは残念だったね。でも発情期が終わればまた三か月は自由に出 [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 4
  •  健斗が玲音を養子に迎えたのは、玲音が思春期を迎えるよりずいぶん前だ。ベータの母を持ち、父親の性はわからない。だが、ベータの男だったと母が言っていたのを、周囲は信じていた。 ベータの両親からオメガが生まれないと決まっているわけではない。だが、その確率は非常に低い。オメガの人口自体も少ないから、玲音はベータのはず。それが、アルファの健斗が玲音を引き取った理由の一つだった。 けれど、玲音は十三歳のとき [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 3
  • 「あのね、パパ」 Sクラスクーペの助手席から、玲音はハンドルを握る健斗に言った。「明日は外食の予定があるんだ」 信号を見ていた健斗の眉が寄ったのがわかった。玲音が外出相手の名前を言わないとき、健斗はいつも、微かに不快そうな顔をするのだ。「明日じゃないといけないの」 納得できないと言いたげに訊かれ、玲音は俯きがちに答えた。「周期まで、まだ五日もあるし、食事に行くのはベータのひとだから」 明日会う約束 [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 2
  • 「今日からしばらくはタクシーに迎えにいかせるからね」 そう言った健斗は、穏やかだけれど有無を言わせない視線を向けてきた。 充分な教育を受けさせてくれて、大切に育ててくれた。そんな健斗が多少過保護な面を見せても、玲音に逆らう気はない。「うん。わかった」 もうすぐ二十四歳になる玲音は、男性のオメガ。くりんとした垂れ目と中性的な小顔、線の細い身体が人々の目を惹く上に、父親が白人で母親が日本人のハーフだか [続きを読む]
  • あいしかた − オメガバース 1
  •  沖野玲音が健斗の養子になったのは、八歳のときだった。それからもう十五年が経ち、小学生はインテリアデザイナーになった。デザイナーといっても、まだまだ見習いの域を出ない。就職して二度目の秋が訪れた今、勤務先のデザインオフィスで任せてもらえるのは、経験を積んだデザイナーのアシスタント業務だ。 仕事については満足している。いい給料を貰っているとは言い難いが、健斗と一緒に暮らしているから、全額を自由に使え [続きを読む]
  • 新年会 あとがき ー ハイスペックモーター彼氏 SS
  • あけましておめでとうございます。今年は本ブログの長編で(当社比)一番人気の『ハイスペックモーター彼氏』より新年会SSから始まりました。このバカップルはなにをさせても楽しい、お気に入りの二人です。瀬古さんはこれでもかと高性能ぶりを発揮していますが、いつかダメなところも出してみたいです。光は相変わらずの童貞処女精神ですが、最後に酔っぱらった強気を出してみました。個人的には良きと思っています。また長編もあ [続きを読む]
  • 新年会 ー ハイスペックモーター彼氏 SS 3
  •  そしてやってきた新年会の日。健康そのものだが、マスクをつけていきたいと言う瀬古の背中を押して、光は駅の集合場所から一緒に貸し切りバスに乗った。隣に座った瀬古はやはり乗り気でなかった。けれど、せっかくの新年会なのだからと、光は拗ねる彼氏を宥めることにした。「大丈夫です。僕が対策を考えてきましたから」 今日もスーツ姿が見惚れるほどきまっている瀬古に小声で話しかけると、憂鬱な反応をされた。「なにをどう [続きを読む]
  • 新年会 ー ハイスペックモーター彼氏 SS 2
  •  デザイン開発部の忘年会は、カラオケでの二次会付きの長丁場だった。だが瀬古は、一次会のあとすぐに帰ってきた。瀬古の帰りをこのマンションで待っていたから、光はこの日のことをよく覚えている。ほろ酔い程度で帰ってきた瀬古は、光に早く会いたくて帰ってきたと言ったが、後日同僚の高田と話したら、瀬古は二次会の話になった途端、逃げるように帰ってしまったと言っていた。 二次会に出なかった瀬古は、新年会で佐伯にマイ [続きを読む]
  • 新年会 ー ハイスペックモーター彼氏 SS 1
  •  年始休暇、最後の昼。小島光は、彼氏である瀬古達也の自宅マンションで過ごしていた。「ああ、風邪ひきたい」 ソファーに座って光の入れた紅茶を飲んでいた瀬古が、突然そんなことを言いだした。「なに不吉なこと言ってるんですか。これからインフルが流行る季節なのに、そんなこと言ったら本当に風邪ひいちゃいますよ」 隣に座った光がそう言うと、瀬古は拗ねてしまった。 瀬古が風邪をひきたがる理由はきっと、今週末に行わ [続きを読む]
  • 新年会 ー ハイスペックモーター彼氏 SS
  • 『ハイスペックモーター彼氏』 番外編、 新年会SSです。登場人物小島光 − エンジン開発部 若手研究員瀬古達也 − デザイン開発部 統括チーフ佐伯部長 − デザイン開発部 部長 、 瀬古の上司本編のネタバレはありませんが、登場人物の関係性などがわかりにくいかもしれないので、本編をお読みになってから読んでいただくことをお勧めいたします。リンクはこちら↓ハイスペックモーター彼氏それでは、 新年会SSスター [続きを読む]
  • 将軍の心 − 鬼の棲む国 お礼SS 1
  •  初夏のある夜、窓辺の長椅子に座り無心に本を読む最愛のひとを見つめながら、サスナははじめて東国を訪れた日を思い出した。  十年に一度、不可侵の約束のため、山脈以南の国から人質を選び連れて帰る。王女を連れてくるよう兄である国王に言われ、サスナが向かった東国は、自然の美しい国だった。 派手さのない城に着き、国王に案内されたのは玉座の間。そこでサスナは、ひとりの王子に目を奪われた。清純な美しさに、一瞬呼 [続きを読む]