じざも さん プロフィール

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じざもさん: H * O * N
ハンドル名じざも さん
ブログタイトルH * O * N
ブログURLhttp://zizamo2193.hatenablog.com/
サイト紹介文読んだ本の感想、友人との会話、考えたこと等を書きます。最終的に哲学的な話に行きがちです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供120回 / 332日(平均2.5回/週) - 参加 2016/12/02 21:47

じざも さんのブログ記事

  • スタインベック『蛇』解説
  • 下記のサイト(pdf)を参考にスタインベックの『蛇』について解説します。ジョン・スタインベックの『蛇』について_中村正生 - 長崎大学学術研究成果リポジトリ■あらすじこの作品はフィリップス博士の研究所にやってきた女が、ガラガラヘビを売ってほしい、えさを食べるところを見たいという奇妙な要求をする話です。蛇が餌を食べるのを見る女は、蛇と二重写しのような所作を見せ始め、蛇が顎を外して口を開けて獲物を飲み込 [続きを読む]
  • スタインベック『菊』
  • 下記の文献を参考にスタインベックの『菊』を解説します。冬の花 - 滋賀大学学術情報リポジトリスタインベックの「菊」 ―或るちぐはぐな夫婦の物語― - 長崎大学学術研究成果リポジトリ■あらすじ中堅農場経営者ヘンリーの妻として菊を育てながら平和な毎日を送るイライザが、庭で仕事をしていると、旅をしながら金物の修理をしているその日暮らしの鋳掛屋がやってきて「何か仕事はないか」と言います。相手にせずやり過ごそう [続きを読む]
  • 【告知】ジョン・スタインベックの短編の解説やります
  • 拝啓、秋雨の候、読者の皆様におかれましては、ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。掲題の通り告知いたします。■解説とはその作品について書かれた論文を参考に、作品の伏線や、ただ読むだけではわかりにくい意味をわかりやすくまとめていきます。論文はだいたい1本〜3本ほどを参考文献として使用しています。個人的に、文豪の作品を読むときは読後によく関連する論文を読んで、作品の意味や主張の理解を深めるということ [続きを読む]
  • 【続】『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著:武長脩行
  • ■要するにこの本は、今年の六月ぐらいに読んで当ブログで感想を書いた本です。その時の記事はこれ↓で、内容をざっくりいうと、『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著:武長脩行 - H * O * N内容をざっくりいうと、・「孤独」という状態は、社会から個人へのネガティブな働きかけの一形態である・何らかの行動を起こした行為主体に対して、社会が甲斐であると判断した場合、その行為主体を排斥するために孤独という措置がと [続きを読む]
  • 『冷血』カポーティ著、佐々田雅子訳
  • ■要するに実際にあった一家四人の惨殺事件を題材にした作品です。徹底した取材と膨大な資料を基に物語を構成するニュージャーナリズムと呼ばれる手法で書かれた、筆者曰くノンフィクション・ノヴェルであるところの本書は、実話であるが故の荒唐無稽さ、些末さといったものが実話としての重みをもって読者に伝わる、なかなか読み応えのある作品だと思います。特に訳者があとがきにて指摘している通り、犯人や被害者、捜査官、隣人 [続きを読む]
  • 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク著、松永美穂訳
  • ■要するに少年である主人公が、年上の女性「ハンナ」と行きずりの肉体関係を持ち、彼女との生活の幸福、その破綻が主人公の心象に拭い難い強烈な印象を残す話です。これだけだと悲恋風の普通の恋愛小説なのですが、この作品では主人公とハンナを媒介する要素として「ナチ政権」が出てきます。主人公は戦後のナチ政権をめぐる裁判を通してハンナと再会することになりますが、その再会の経緯がこの作品に独特なカラーを与えていると [続きを読む]
  • サバサバ系について
  • サバサバ系、という概念があります。これは主に女性の性格を形容するときに使用される言葉で、ざっくりいうと女子っぽくない、男っぽい性格を表現する言葉です。世間に目を向けると、この概念が濫用されていることがわかります。試しにインターネットで、お手元のブラウザの検索窓に「サバサバ」と入力していただくと、たちどころに下記二つの記事がヒットします。うざい!と話題「自称サバサバ系女子」とは? サバサバ女子の特徴 [続きを読む]
  • 『読書は一冊のノートにまとめなさい』奥野宣之著
  • 本書は著者の前作、『情報は一冊のノートにまとめなさい』がベストセラーになったことを踏まえて書かれた続編で、読書ノートの作成を奨励しています。本書の真価は1冊のノートにまとめる方法論ではなく、読書家の同氏が自身の読書の仕方を述べたところだと思いました。■感想は引用+感想この感想の構成はなかなか洗練されていると思います。「長々と論を展開する必要はない」「それによって筆が重くなることの方が問題」などの [続きを読む]
  • おばあちゃん
  •   ◆  ◇  ◆  ◇  ◆この作品は、一年ほど前になんかのコンテストに応募して落選した時の短編です。ではどうぞ↓  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆ ■1 長い休職期間の末に退職を決め、特に次の仕事の当てもなく、しかし一人暮らしでは生活リズムが狂うので実家に帰った。一時間に一本しか走っていないJR線の、私鉄との結節点に当たる駅で、私の乗る電車は乗り換えの客を待って停車していた。 乗客が入ってくる度に電 [続きを読む]
  • 誰に育ててもらってると思ってるんだ
  • 先日、興味深いまとめを見ました。子供の頃親と喧嘩してると良く「誰に食わせてもらってんだ!」とか「誰に学費払ってもらってんだ」言われたけどさ - アルファルファモザイク ■あらすじざっくりいうと、タイトルの言葉を親から投げかけられて嫌な思いがしたし、親としてこれは言っちゃいけないだろうという1にみんなが同意する話です。こういう言い方で議論を終わらせてしまうと子供の方に納得がなく、親に対する不信感が募ると [続きを読む]
  • おおかみこどもの雨と雪
  • この作品は、細田守監督の作品で、彼の時系列から言えば『サマーウォーズ』と『バケモノの子』の間に発表された作品です。それらの作品と比べると本作は細田守氏の良さがしっかり出ているいい作品であると思います。私の思う彼の良さとは、彼の描く家族観、家族愛に対する彼の見方が非常に洗練されている点で、例えばそれはバケモノの子における熊鉄と九太の関係、多々良、百秋坊と九太の関係にその片鱗を見て取ることができると思 [続きを読む]
  • 五月の処刑
  • ふと気がつくと、どうやら実家の庭に立っていた。季節は春から夏の間、5月頃かと思われ、晴れた空から明るい日差しが降り注いでいて、眩しさに目を細めて、あたりを見回した。庭の真ん中には何人かの兵士がいる。みんな薄い緑の軍服を着ていて、雑兵は黙って直立して、随分と若い将校、彼の帽子は他の兵士と違った形をしていたから、私はきっと彼の地位が高いと思ったし、事実彼がその場を取り仕切っているように見えた、が、「あ [続きを読む]
  • 読書家の私が言われた悪口ベストスリー
  • ■叩かれる拝啓、盛夏の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。人によっては意外な事実かもしれませんが、読書してると、割と叩かれます。面と向かって批判、罵倒してくる場合ももちろんありますし、奇異の視線、物珍しそうな問いかけ、ということになると、もう枚挙にいとまがありません。読書ほど人と社会に迷惑をかけない趣味もそうないと思いますが、世の中には読書している人を見るのが気にく [続きを読む]
  • ブクマ!の簡単な蔵書の出品について
  • たびたびすいません!本専門のフリマアプリ「ブクマ!」の記事です。興味ない人、すでに持っている人におかれましては、御目汚し失礼します。誠に申し訳ありません。とまあ謝罪はこのくらいにしておいて本題に入りましょう。本ブログで以前紹介した本専門のフリマアプリ「ブクマ!」、チェックしていただけましたでしょうか。ブクマ!「興味はあるんだけど、ITに弱いからなんだか難しそう…」「簡単簡単っていうけど、具体的 [続きを読む]
  • 『読書について』(著:ショーペンハウエル、訳:斎藤忍随)
  • 本読みました。『読書について』(著:ショーペンハウエル、訳:斎藤忍随)■総評読書という営みそのものへの興味は、読書家に共通のものだと思います。日本人は幼いころから読書をすることが教育的に(学校教育への寄与という点において)善とされている風土で育っているので、読書をするときの自意識として、「寸暇を惜しんで本を読んでるぼくちゃん偉いダロ」的な感情が多かれ少なかれあることは確かだと思いますが、そんな人に [続きを読む]
  • 『ゼロ・グラビティ』
  • 映画観ました。『ゼロ・グラビティ』摂氏125度からマイナス100度の間で変動する温度、音を伝える空気も、酸素もなく、90分ごとに襲ってくるスペースデブリの群れという極限状態の宇宙で、地球への生還を目指す宇宙飛行士の孤独な戦いを描いた作品です。■舞台設定の意味この過酷な舞台設定は、主人公「ライアン」の人生の暗喩という構造になっています。主人公のライアンは、娘の不慮の事故死を車の運転中に聞き、それ以来仕 [続きを読む]
  • モーパッサンの短編にみられる逆説的表現について
  • モーパッサン短編集1-3を通しで読んで、「逆説的な表現」がよくつかわれているということに気づきました。■貧乏の表現例えば、貧乏を説明するときに、貧乏で生活が苦しい様を描くのではなくて、逆に貧乏な家庭がたまのハレの日に奮発して彼らなりにスペシャルな料理を食卓に並べた様を描いていて、これが直接的に貧乏を描写する以上に効果的に貧乏を説明している、という箇所があります。例えば『田園悲話』において、日 [続きを読む]
  • 岡崎体育氏の楽曲『Snack』『飛び散る恋神経系』『式』考察
  • 今、『岡崎体育』氏がアツいです。私はGINROのCMソング『割る!』がよかったのでそれから同氏の曲を聞き始めたのですが、そういうオモシロイノリのいい曲から、『鴨川等間隔』のような10-20代の感性を瑞々しく捉えた真面目系の深い曲まで手掛ける非常に幅の広いアーティストです。現在Youtubeにてアップされている真面目系の曲『Snack』『飛び散る恋神経系』『式』について解説を試みます。  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆■ [続きを読む]
  • 『モーパッサン短編集Ⅱ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂)
  • 本読みました。『モーパッサン短編集Ⅱ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂)ちょっと前にこの短編集のⅠの感想をアップしましたが、訳者の青柳瑞穂氏によると、Ⅰはモーパッサンの故郷であるノルマンディの漁村農村を舞台にした「田舎モノ」、続くこのⅡは、モーパッサンが青春時代を過ごしたパリを舞台にした「都会モノ」という分類になっているとのことでした。『モーパッサン短編集Ⅰ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂) - [続きを読む]
  • 『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著:武長脩行
  • 本読みました。『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著武長脩行本書は、孤独でいられること、あるいは孤独の中で行われる精神作用を幸せに生きるために必要な活動と位置づけ、孤独の効用とその実践のためのヒントが記載されています。■孤独と自己肯定の関係まず孤独の効用の第一として本書で述べられているのが、「自己肯定」です。「心のままに生きる」「トータルな自分をまるまる受け入れる」というような言い方で本書 [続きを読む]
  • ラフ・メイカーにみられるリアリティ
  • ■【前置き】創作におけるリアリティ先日友人と話しているときに、創作が名作たり得るにはリアリティが必要である、という話が出ました。このことには確かに同意できるのですが、それがなぜそうなのかというところについてはその時はわかりませんでした。このことを前置きで記載するのは、この曲を考察した時に、先述の、創作の中のリアリティということがより明確に意識されたからです。順を追って説明します。  ◆  ◇  [続きを読む]
  • 『Butterflies』作詞・作曲:藤原基央
  • BUMP OF CHIKENの最新アルバム『Butterflies』を聞きました。当該アルバムは2016年2月発売で、ファンとしてはあるまじき1年遅れでのフォローアップなのですが、これが傑作でした。管理人はBUMP OF CHIKENのファンで、中学生のころから聞いているのですが、今回のアルバムは、ここ10年スパンで見ても最高の出来、というかファン歴がちょうど10年ぐらいなので管理人のファン史上最高と言ってよい出来だったと思います(最初にバンプ [続きを読む]
  • 『モーパッサン短編集Ⅰ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂)
  • 本読みました。『モーパッサン短編集Ⅰ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂)訳者である青柳瑞穂氏によるあとがきに、非常に的確なモーパッサン評がありました。彼の師フローベールは、読書と思索に、己の資源を求めていたのに反し、モーパッサンは生活そのもののなかに求め、生活の沼から手づかみに泥をすくいあげて、それをそのまま原稿用紙の上にぶちまけたという感じだ。これが非常に言い得て妙で、作品の中には日常風景 [続きを読む]