danu さん プロフィール

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danuさん: Jリーグクラブをつくろう〜SC鹿児島物語〜
ハンドル名danu さん
ブログタイトルJリーグクラブをつくろう〜SC鹿児島物語〜
ブログURLhttp://danusyousetu.blog.fc2.com/
サイト紹介文某小説サイトで連載していた小説を改稿してアップしていきます。 リアルなサカ○く小説です!
自由文人生をやり直した男がサッカー選手として活躍し、その後故郷でJクラブを設立します。
一人の男の行動が、日本サッカーの歴史を大きく変えていく。
まえ○のがあのまま活躍していれば…
おのし○じにケガがなければ…
そんな妄想を具現化した小説です。
ご感想等ございましたらコメントいただけますと幸いです。
なお、ここにある小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供15回 / 365日(平均0.3回/週) - 参加 2017/02/01 22:39

danu さんのブログ記事

  • 199607⑥
  •  後半に向け一丸となった日本五輪代表。ようやく出番がきたと目を輝かせる遠藤卓也と久保龍彦。こみ上げる緊張と闘争心をまぎらすように卓也は軽口を叩く。「タツ、知ってっか? あいつらスーパーイーグルスって呼ばれてるらしいぞ? イーグルって分かるか? 鷹ってことだ」「もちろん分かってますよ! なんか強そうな名前っすよね」「ま、確かに強そうだしかっこいいよな。けどな、うちにはもっと強そうなやつがいる」「ん? [続きを読む]
  • 199607⑤
  •  西野の怒声が飛んだ。「みんなが頑張ってるのに、なんでお前はそういうことを言うんだ!」 その言葉を成人式すら迎えていない若者は無言で受け止めていた。 ナイジェリア戦のハーフタイム。 ロッカールームに引き上げてきた仲田は、左サイドでプレイする路木にもっと押し上げてくれないとサッカーにならないと不満をぶつけていた。 困ったのは路木だった。試合前、路木は「ブラジル戦同様、自陣でボールを奪うことを考えるよ [続きを読む]
  • 199607④
  •  最強の呼び声高き王国ブラジル。 対戦が決まって以来、日本のスタッフ達は懸命に彼らの弱点を探ってきた。最強、最高と言えども同じ人間。つけ入る隙はゼロではないはず。 彼らはビデオが擦り切れるほど見続け、ブラジル守備陣に微かな光明を見出す。 CBのアウダイールは世界的な名手であり、その実力は極めて高い。しかし、彼はオーバーエイジで招集された選手であり、GKジダとの連携には不十分な点があった。 そしても [続きを読む]
  • 199607③
  •  日本のロッカールームはどこか夢見心地のような高揚感に包まれていた。直前に行われた試合で、『世界選抜』すら圧倒した王国ブラジルに、前半を無失点で終えたという事実はそれだけで快挙とも呼べるものであった。 日本のサッカー関係者ですら予想していなかった健闘に、日本の選手達はかつてない充実感と、自分達もできるという手応えを感じていた。「なんだ、俺達でもやれるじゃんか」 そんな軽口すら聞こえるロッカールーム [続きを読む]
  • 199607②
  •  1996年7月21日現地時間18時半。マイアミのオレンジボウル・スタジアムにてグループリーグ第一戦であるブラジル戦がキックオフされた。 ブラジルは伝統とも言える4−4−2の布陣。FWにベベトとサビオ。中盤はアマラウ、フラジオ・コンセイソン、ジュニーニョ・バウリスタ、リパウド。右SBにゼ・マリア、左SBにロベウト・カルロス。CBをアウダイール、ロナウドが務め、GKジダというスターティングメンバーで [続きを読む]
  • 199607①
  •  マイアミは暑い夏を迎えていた。SC鹿児島の運営するスポーツビュッフェSCKに設置された大型ビジョンには、どこまでも透き通るような蒼い空に浮かぶ白い雲が映され、マイアミの日差しの強さ、空気の熱さを伝えていた。 28年ぶりの五輪本選出場。アトランタ五輪グループリーグ第一戦であるブラジル戦。現地時間18時半のキックオフを控え、早朝にも関わらず店内は熱い熱気に包まれていた。 この日、SC鹿児島から五輪代 [続きを読む]
  • 199606
  •  96年6月某日。クラブハウスの一室では宮原をはじめとしたSC鹿児島強化部の面々と、監督であるスキベとコーチ陣が集まっていた。 強化部には大きく分けて2つのセクション――スカウト部門と強化部門が存在する。スカウト部門は新卒選手の獲得、強化部門が外国人選手と移籍選手の獲得担当である。 スカウト担当と強化担当は対象となる選手こそ異なるが、その目的は「選手を獲得し、クラブを強化する」ことであり、クラブと [続きを読む]
  • 199605④
  •  一夜にして世界が変わることがある。 激戦を終え、日本に帰国した彼を取り囲んだのは大量のシャッター音とフラッシュ、たくさんのインタビュアー達であった。 選手達があらゆるメディアから取材を受ける中、チームを主将として引っ張り、本選出場をかけた試合で殊勲のゴールを上げた彼は、まさしく国民的スターとして持ち上げられることとなった。 分刻みで行われるインタビュー、テレビCMに流れる自分の姿。鹿児島から出て [続きを読む]
  • 199605③
  •  1996年5月下旬。アトランタ五輪代表チームは日本より遠く離れたアフリカの大地――チュニジアの地を踏みしめていた。カルタゴや古代ローマの遺跡といった古い歴史を持つアフリカ最北端のこの国は、地中海に面した温暖な気候で知られている。 今回のチュニジア遠征は、「温暖な気候では夏のアトランタ対策にならない」という批判や「本番2カ月前のタイミングでなぜ北アフリカまで行かないといけないのか?」、「中1日で同 [続きを読む]
  • 199605②
  •  明神の同点弾に盛り上がる鴨池陸上競技場。咆哮を上げる明神の姿を見下ろす二人の男がいた。 SC鹿児島の社長兼GMの宮原とアトランタ五輪代表監督――西野明である。「どうですか、先輩。うちの連中は?」「ああ、いいね。卓也も明弘もまた成長している。明神のあの運動量も魅力的だ。しかし久保……あいつ本当に日本人か? 空中戦でアントニオに完勝じゃねーか」 西野は宮原にとってサッカー界最大派閥と呼ばれる早稲田大 [続きを読む]
  • 199412②
  •  12月初旬。SC鹿児島は真新しい練習場を使用して、選手及びユース年代のセレクションを行っていた。現所属の選手達も対象となっており、フィジカルや個人技術、試合での動き等を宮原や監督であるスキベ、コーチ陣がチェック。このセレクションを突破した者は、選手が希望しない場合以外は基本的にプロ契約を結ぶこととなっている。 SC鹿児島の方針であるセカンドキャリアへの注力も評価され、予想を上回る希望者を集めてい [続きを読む]
  • 199412①
  •  全国地域サッカーリーグ決勝大会でもSC鹿児島の快進撃は続いていた。全勝で1次ラウンドを突破し、決勝ラウンドに進出。決勝ラウンドの相手は東北電力、福島FC、横河電機の3チームである。 決勝大会では1次ラウンド、決勝ラウンド共に、3日間で3連戦を行う過酷なスケジュールとなっている。JFL昇格の条件である2位以内に入るためには、3連戦の初戦で勢いにのれるかにかかっていた。 そのSC鹿児島の初戦は東北電 [続きを読む]
  • 199410④
  •  赤崎大吾は宮原の中学時代からの仲間である。宮原と闘いたいという理由から、高校は鹿児島城西に進学。何度も宮原と凌ぎを削ったライバルでもある。卒業後は鹿屋体育大学を経て、母校である鹿児島城西で教職につきつつ、SCKでプレイ。天性のストライカーとしての才能を活かし、SCKのエースとして活躍。先日の全国社会人選手権においても先制点を挙げる活躍を見せていた。3年前に結婚し、現在は1女の父でもある。 最後ま [続きを読む]
  • 199410③
  •  優勝会見に臨んだ宮原は想定を大きく越えた人数のマスコミに囲まれることとなった。先日南日本新聞を退社し、正式に広報として宮原を支えることとなった鈴木が、記者仲間達にうまい具合に噂を流しておいたおかげである。 宮原は鈴木の段取りに感謝しつつ、正式に運営法人の設立、SC鹿児島としてのクラブ発足を発表した。 運営法人の名称は株式会社SCK(Sports Center Kagoshima)。代表取締役兼GMとして宮原優太、副社 [続きを読む]
  • 199410②
  •  1994年10月中旬。宮原は一人の人物と鴨池陸上競技場近くに仮で押さえた事務所で打ち合わせを行っていた。 男の名は宮内涼。宮原の個人資産管理会社の運営を任せている人物である。当年55歳。かつて鹿児島銀行から宮原がヘッドハンティングした人物である。誠実な人柄から鹿児島における豊富な人脈を持っている。鹿児島銀行においては営業から融資、本社部門と様々な部門を経験。税理士資格も所有しており、総合ブレーン [続きを読む]
  • 4月中旬〜末までお休みします。
  • いつもお世話になっております。さて、私事ですが、このたび転勤が決まり、その手続き等で4月中旬あたりまで非常に多忙となります。そのため、しばらく更新はお休みとさせて頂きます。お楽しみ頂いている読者様にはご迷惑おかけしますが、引き続きよろしくお願い致します。 [続きを読む]
  • 199410【Jリーグクラブをつくろう〜SC鹿児島物語〜】
  •  1994年10月。宮原の加入したSCKは快進撃を見せていた。 W杯アジア最終予選で負った大怪我以来の実戦復帰となった宮原であったが、リハビリ中に鍛え上げたフィジカルという新たな武器をひっさげ、九州リーグという地域リーグで国内最高レベルのパフォーマンスを見せていた。 惜しくも九州リーグにおいては加入以前についていた勝ち点差をひっくり返すことができずに準優勝となったが、加入後無傷の4連勝。九州社会人 [続きを読む]
  • 199407⑥【Jリーグクラブをつくろう〜SC鹿児島物語〜】
  •  SCKは九州リーグ所属のチームであり、本来は自前の練習場など持っているはずのないカテゴリーであるが、恵まれた練習施設を保有していた。これは宮原の社会還元活動の一環によるものである。 90年代前半、スポーツを取り巻く環境はまだまだ未整備の時代であった。この環境を少しでも改善し、老若男女、様々なスポーツを楽しむ人達によりよい環境を提供したいという思いから作られたのが財団法人SCK(Sports Clab Kagoshima) [続きを読む]
  • 199407⑤【Jリーグクラブをつくろう〜SC鹿児島物語〜】
  •  河原と固く握手をした翌日、宮原は鹿児島白山ホテルで記者会見を開いた。 冒頭「私、宮原優太はシャルケを退団しました」という発言から始まった記者会見は重大発表の目白押しのような様相を見せることとなった。 まずシャルケ退団の理由を「自分が海外で経験したものを鹿児島、日本に還元したい」と説明した宮原は、そのために「鹿児島にJクラブを作り、鹿児島の人々の間に誇りと気概と連帯感を持ってもらい、鹿児島全体に活 [続きを読む]
  • 199407④【Jリーグクラブをつくろう〜SC鹿児島物語〜】
  •  この日、久々に帰省した河原は鹿児島の実家に居た。Jリーグでも有数の右ウイングの表情にはどこか疲れが垣間見えた。前日から続く『驚愕の連鎖』にいささか食傷気味であったためである。 第一報は昨夜。婚約者からの電話であった。スクープを取ったという彼女を祝福した側から、その内容に親友が絡んでいることを聞いた。内容は教えてもらえず、「見てからのお楽しみ」と濁され、更についでのように婚約者は転職を決めたと言っ [続きを読む]
  • 199407③【Jリーグクラブをつくろう〜SC鹿児島物語〜】
  •  河原勇は宮原優太の親友であり、中学、高校と共に戦ったチームメイトである。右ウイングを務め、俊足と左足のキック力を生かしたカットインからのシュートは何度もチームを勝利に導いた。宮原と共に清水中では全中優勝、鹿実では清水東との死闘の数々を潜り抜けた最も信頼する相棒であった。 高校卒業後はサンフレ広島の前身であるマスダサッカークラブに入団。現在はJリーガーとして活躍しており、パクスター監督率いる広島で [続きを読む]
  • 199407②
  •  7月中旬、鹿児島随一の繁華街ーー天文館にある喫茶店で宮原は一人の女性と会っていた。細身のスーツを纏い、長い黒髪が一つにまとめられている。瞳に浮かぶ知的な光が強い印象を与える鼻筋通った南国風美人の名は鈴木恵美。宮原の中学時代からの同級生であり、清水中サッカー部でマネージャーを務めていた女性である。 マネージャーとして選手を支えただけではなく、豊富なサッカー知識を生かした対戦相手の分析や練習内容の改 [続きを読む]
  • 199407①
  •  1994年7月初旬。鹿児島に降り注ぐ陽光は射すような痛みを伴っていた。ドイツより帰国した宮原はその痛みに懐かしさを感じつつ、目を細めた。半年前に負った大けがが嘘のように、その身には活力があふれていた。「変わらないな、この日射しは」 毎年シーズンが終わると宮原は故郷である鹿児島へと帰国する。帰省の際には家族や友人、自身が経営するサッカースクールの生徒達、母校の後輩達との触れ合いで英気を養うのが通例 [続きを読む]
  • 199310
  •  『ドーハの悲劇』という言葉をご存じであろうか? この言葉は日本サッカー史において2つの事象を指すことで知られている。 一般的には、日本が初のW杯出場を掴みかけていたアジア地区最終予選最終節、試合終了間際のロスタイムに被弾した一発によって全てを失った試合のことを指す。 1993年10月、最終予選に参加したチームはサウジアラビア、韓国、イラン、イラク、北朝鮮、日本の6チーム。前年ダイナスティカップを [続きを読む]
  • 1965〜1993
  •  二度目の人生が始まった日から数日後。宮原はこれからいかに過ごすかを考えていた。「まずは方針を決めるとして……やっぱプロに挑戦することだな。経済的にも成功したいけど、バブルにのっかれば儲ける方法なんていくらでもあるし、勉強もまぁなんとかなる……となると、あとはサッカーをどんだけ上手くなれるかだな」 父が35年ローンで建てた城の小さな庭で、宮原はサッカーボールを椅子代わり思いに耽っていた。 若かりし両 [続きを読む]