りなも さん プロフィール

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りなもさん: 神経内科医と、てんかん内科医と、”脳”
ハンドル名りなも さん
ブログタイトル神経内科医と、てんかん内科医と、”脳”
ブログURLhttp://r6eddish.blog.fc2.com/
サイト紹介文救急、神経内科、てんかん領域の最新の話題を神経内科専門医、てんかん内科医が紹介します。
自由文てんかんや脳機能について特に開設します。専門性の高い話題から、一般向けの話題まで情報提供します。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供13回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2017/03/10 00:26

りなも さんのブログ記事

  • 発作時脳波パターンとてんかん焦点
  • てんかんの究極の治療法は、「てんかん焦点の切除術」です。しかし、この「てんかん焦点の切除術」には大きな課題があります。それは「てんかん焦点」の場所を術前にある程度絞り込んでおかないといけません。最終的には脳内電極で「てんかん焦点」の場所というのは確認するのですが、これには硬膜下電極などの電極を脳表において記録をするのですが、そもそもこの電極をお門違いな場所に留置しては元も子もありません。電極を置い [続きを読む]
  • 将来のてんかん発症を回避する7つのポイント
  • <てんかんはcommonな脳疾患>てんかんは、あらゆる年代で、いつでも発症しえる脳疾患で、100人に1人と比較的高頻度で見られる身近な疾患です。いつでも、誰でも、てんかんを発症する可能性がありますが、特に65歳以上では発症率が高いことが知られています。<加齢とてんかん>超高齢社会にある本邦は世界に類を見ない高齢者てんかん発症国なのかもしれません。高齢者にてんかんが多い理由は、脳卒中、認知症、脳腫瘍などに関連し [続きを読む]
  • 抗てんかん薬の止めどき
  • <てんかんの治療は一生ですか?>てんかんに対して抗てんかん薬で治療開始した場合に、発作が長期間消失する可能性は約60−70%と言われています。つまり半数以上の患者さんは、内服薬での治療により発作は抑制されます。では、その治療はいつまで継続すべきでしょうか?一生継続すべきなんでしょうか?残念ながらこの問題について明確な答えはありません。しかし少なくとも小児てんかんにおいては、てんかんのタイプによっては内 [続きを読む]
  • 「10/20ルール」てんかん発作と失神の新しい鑑別ルール
  • 日常診療で「失神」と「てんかん発作」の鑑別が必要となる機会はしばしばあります。教科書的には、「失神」と「てんかん」の区別は明確に記載されていますが、症状のみから鑑別することは臨床的にはしばしば困難なことが多いです。一般的には「けいれん」があれば「てんかん発作らしい」ということになりますが、実は「失神」でもけいれんを起こし得ます(けいれん性失神:convulsive syncope)ので、けいれんがあったからといって [続きを読む]
  • てんかん:その歴史は深く、その社会的病態認の識度はまだ低い
  • てんかんほど、医学的な歴史の長いにも関わらず、それに相反してその病態認知度が社会的にも低い疾患はないと言えます。たとえば、ヒポクラテス全集によると「てんかんは脳の病で,食事と薬で治療するもので,宗教的儀式で思量できない」と記されているます。つまり、紀元前400年にはすでに医学的に正しく「てんかん」が評価されているのであり、このことは大変な驚きであり、そこからすでに「てんかん」の医学的歴史は始まってい [続きを読む]
  • 脳波生誕90年
  • ドイツの神経科学者ハンス・ベルガー(Hans Berger)が、初めてヒトでの脳波を報告してから、来年で90周年となります。脳波は、もっとも歴史の古い臨床神経生理の検査の一つです。1929年にHans Bergerが初めてヒト脳波を報告し、来年で90年目の節目となります。頭皮上脳波の研究は、1900年代後半まで非常に盛んに行われ、1900年代後半より頭蓋内(皮質脳波)の研究が進み、2000年代からデジタル脳波の普及に伴い、脳波の研究 [続きを読む]
  • ケトン食は成人てんかんでも有効か?
  • てんかんの治療法には、内服治療、外科治療に加えて食事療法があります。「ケトン食療法」はてんかんの代表的な食事療法です。従来から、小児てんかんでその適応がなされてきました。成人てんかんに対しては、有効性を報告するものはあるものの、まとまった報告はなく、その有効性については確立されていません。これまでに実施された成人てんかんでの食事療法のメタアナリシス研究が報告されました。2017年前に報告された研究のう [続きを読む]
  • 妊娠とてんかん:抗てんかん薬、催奇形性、血中濃度
  • 妊娠可能な年齢にある女性の「てんかん」患者さんについてです。今回は、大事なことだけ簡単にまとめました。<計画妊娠が望ましい>妊娠可能な女性に「てんかん」がある場合で、妊娠を希望している状況であれば「計画妊娠」が勧められます(大事です)。その根拠は1. 妊娠中に発作が増加する可能性がある2. 妊娠中の発作(特に大きな発作)は、「胎児の低酸素に陥るリスクや、母体の早流産のリスク」になることも3. てんかん合 [続きを読む]
  • 脳の血圧中枢(突然死との関連は?)
  • <てんかん発作では、血圧低下を生じることがあります>てんかん発作中(あるいは発作後)に「血圧低下」をきたすことがしばしばあります。この発作に関連した「血圧低下」は てんかん発作に関連する突然死(SUDEP)のバイオマーカーとなりえるのではないかということで、注目されています。<SUDEPとは>SUDEPとは一見すると良好な健康状態と思われるてんかん患者に生じる予期せぬ突然死と定義され、発作に関連した外傷や溺死が死 [続きを読む]
  • 重積発作の治療は急げ!(10分以内の治療開始)
  • てんかん重積状態重積(SE:status epilepticus)とは「発作がある程度の長さ持続するか,または短い発作でも反復し,その間の意識の回復はないもの」と定義される.従来はその持続時間は30分以上とされていましたが,SEによる障害の重篤さや薬剤の進歩により30分という長さは疑問視されるようになりました。最近では、「5分以上持続するか完全な意識の回復学発作を繰り返す状態」と臨床的にはg定義されるようになり、神経領域の緊 [続きを読む]
  • 脳梗塞後のてんかん発作の予測 SeLECTスコア
  • <脳卒中後のけいれん・てんかん>脳卒中後のけいれん発作(てんかん発作)の管理は重要課題です。高齢化に伴い脳卒中患者は増加しており、また近年の脳卒中急性期治療の治療成績の進歩に伴い、いわゆるstroke survivorが増えており、脳卒中後のてんかん患者は増加と一途と言えます。脳梗塞、あるいは脳出血後の患者さんで、どのような患者さんがその後に「けいれんやてんかん」を発症するか、という問題は随分前から議論されてい [続きを読む]
  • 「高齢者てんかん」は珍しくない
  • てんかんは「あらゆる年齢層において発症する最も頻度の高い慢性の神経疾患」の一つです.つまり、生まれた時や幼少期に「てんかん」がなかった方でも、30代、40代、あるいは80代であっても、どの年齢になっても新たに「てんかん」持ちになる可能性があります。特に20代や30代の若い世代と、65歳以上の高齢世代はその発症リスクが40代や50代よりも高く、年齢があがればあがるほど「てんかん」のリスクは高まります [続きを読む]
  • ミオクローヌス(Positive myoclonusとNegative myoclonus)
  • てんかん学会に参加してきました。初日(11/3)前半は、・グリアとてんかん(シンポジウム)・Precise Medication in Epilepsy(特別講演)・Pathophysiology of cortical myoclonus(柴崎先生教育講演)を拝聴しました。初日の午後からは、ポスター会場や、一般演題(Engish Session)などにも足を運びました。柴崎先生は、京都大学の名誉教授で、中枢神経の電気生理の世界的に大変ご高名な先生です。神経内科専門医で知らない人 [続きを読む]
  • 脳波判読シリーズ(第2回;後頭部優位律動の評価)
  • 脳波判読シリーズ今回は後頭部優位律動の評価についてです。優位律動とは、脳波記録時間の中で時間的に最も多く出現する律動のことで、正常成人では安静覚醒閉眼時に後頭部優位に出現するα波(後頭部優位律動)に反映されます。この優位律動は、脳全体としての統合性(connectivity)あるいは組織化(organization)を反映するため、その評価はとても重要です。脳波の判読をする際には、まずこの後頭部優位律動を確認しましょう。 [続きを読む]
  • 脳波判読シリーズ(第一回;所見の正しい付け方)
  • しばらく記事を更新していませんでした。今回より、脳波判読シリーズとしての記事を掲載していこうと考えています。おもにお医者さん(脳波初学者)向けの記事になると思います。脳波判読の記事はたくさんの項目に分ける必要がありますから、今回は、シリーズ第一回として「脳波判読の原理原則(判読のための心得)」、特に所見の正しい付け方について簡単に触れます。次回シリーズより各論を説明する予定です。<脳波が読めるよう [続きを読む]
  • 幻のてんかん波 phantom spike
  • 前医で「てんかんと診断されたが、診断になっとくがいかない」という主訴で先日来院された症例です。問診で確認した発作症候は「てんかん発作」とも「非てんかん発作」とも判断し難い症候でした。前医では、脳波でのてんかん性放電とMRIでの器質的異常を指摘され、てんかんとしての診断・治療を提案されたようでした。持参の脳波はこのような感じでしたhttp://neurology.mhmedical.com/content.aspx?bookid=1042§ionid=5907872 [続きを読む]
  • てんかんとされた脳波
  • 昨日の外来で受診した患者さんの持参の脳波についてです。前医では「てんかん」とされた脳波を持参されました。実際の脳波データではありませんが、このような脳波所見でした。どうでしょうか。このような聞き方だと、「てんかん」ではないと言っているようなものでしょうか。答えに関する記事は近日中に新規記事として解説と共に作成いたします。 [続きを読む]
  • 論文を書くということ
  • 今週末は、書きかけの論文をようやく片付けました。今日は、医学論文・臨床研究について一般の方向けにご紹介したいとふと思いました。一般の勤務医が臨床の傍で臨床研究をする場合についてです。一般の方でも、「医学論文」という言葉を聞いたことはあると思います。たまにニュースでも、「どこどこ大学の医師らが新しい治療法を発見し、医学雑誌どこどこに論文を発表しました」といった文面を見聞きしますね。医師の中には、生涯 [続きを読む]
  • 誰がてんかん外科治療を受けるべき?
  • てんかんの治療は至ってシンプルです。1) 抗てんかん薬の内服治療2) 内服治療で難治なら、てんかん外科治療原則はこれだけです。至ってシンプルです。シンプルだからこそ大事なことがあります、それは 適切な診断のもと 適切な抗てんかん薬を 適切な量で治療し 適切な観察期間で、難治かどうか判定するということになります。具体的には1) てんかん分類、発作分類を診断する2) 新規の抗てんかん薬を含めた1−2種 [続きを読む]
  • 神経内科が診るWest症候群
  • 私を含め、てんかんは神経内科医にとっての苦手分野であることが多く、小児てんかんはさらに苦手な分野です。今回はその小児てんかんの中から、West症候群についてWest症候群は、乳幼児期に発症し、多くは難治のてんかんとなる症候群です。実はこのWest症候群は医師の中での知名度が非常に高い症候群です。少なくとも「West症候群」の名前を知らずに、医師になった方というのはほとんどいないのではないかとも思います。というのも [続きを読む]
  • 自己免疫性てんかん 治療する? 治療しない?
  • 自己免疫性てんかんは、てんかん領域で最近のトピックの一つです。このブログでも何度か取り上げていますが、話題の「自己免疫てんかん」に関する新しい論文を紹介します。まずは、自己免疫性てんかんのおさらい<自己免疫性てんかんが重要な理由>1) てんかん患者さんの中に一定の割合で存在し、診断できていないケースが多い2) 通常の抗てんかん薬では難治のことがある(難治てんかんとされているもののなかに自己免疫性て [続きを読む]
  • てんかんをめぐるアート展 2017 京都
  • ご存知でしょうか?てんかんをめぐるアート展 2017てんかんのある人で芸術的な才能を発揮した人は多く知られており、昨年のてんかん学会の学術集会ではアート展が企画され、好評だったようです。たくさんの作品の応募があり、幾つか学会HPに掲載されています。「てんかんのある人と支える人のアート作品を一般公募」したアート展です。(こちらも昨年の作品の一覧です)てんかんのある人で芸術的な才能を発揮した人は多く知られて [続きを読む]
  • てんかんの身体診察 mimetic facial palsy
  • てんかん患者さんで見られる症状は、「発作」が主症状であり、しばしば「発作が唯一の症状」です。つまり、発作のない状態「発作間欠期」での診察においては、身体診察・神経学的評価を行っても、異常を認めないことがしばしばあります。もちろん、神経内科医が神経診察を行わないという選択肢はありませんが、てんかん(疑い)の診療では、詳細な問診を取ることが非常に大事であるため、限られた外来時間で神経診察を体系的に実施 [続きを読む]